地球一周と被災地支援を通じて描く、地域のこれから

■震災直後 燃料不足の被災地で

「燃料ありませんか? 車の燃料が足りないんです…」大震災から数日が経った頃、どの避難所へ行っても返されたのが、この言葉だった。食料と水ももちろん必要に違いなかったけれど、次に切迫して必要とされていたのは車や発電機のための燃料だった。

避難所のほとんどが災害対策本部や沿岸から10km以上も離れている。真冬の寒さの中、体力が低下した体でそんな距離を歩けるはずもない。無線機器も流され、携帯も繋がらない。現場は現状把握もできずに混乱が続いていた。

山田周生(筆者):フォトジャーナリスト。地球を旅しながら世界の冒険レースや先住民などを撮影取材。2007年に廃油のみで地球を走る「バイオディーゼルアドベンチャー」設立。地球一周完走後、日本一周中に東北滞在中、大震災に遭遇。現在も被災地で支援活動を続ける。

そんな状況で人々は行方不明の家族を探すこともできなかった。「瓦礫の下にいる家族を探したい」と、ポリタンクをしょって、閉じたガソリンスタンドまで車の燃料を求めて数十キロ歩いてきた人もいた。遺体と対面できるリミットが迫るも、遺体安置所へ行って家族を探す燃料すらないのだ。「動けば何でもいい、とにかく燃料がほしいんだ」会う度に人々が訴えるその様子に、胸がぎゅっとしめつけられる思いだった。

僕の車は廃油からBDF(バイオディーゼル燃料)を作る精製機を荷台に積んでいるので、化石燃料に頼らない。僕らは機動力を活かして毎日被災地をかけずり回り、できる限りの支援を続けた。当然BDFを分ける用意もしていたけれど、出会う車や発電機はすべてガソリンエンジン。ディーゼルエンジンに使用できるBDFは分けることができず、何度悔しい思いをしたことか。もしも防災対策として地域にひとつでもディーゼル発電機と車、廃油とBDF利用のシステムがあったなら、もっとスムーズな緊急措置ができたはずだ。

■菜の花で循環型エネルギーのモデルビレッジを

人の生死を目の前にした極限状態で、今まで当たり前にあった食べ物や水のありがたみ、燃料や電気のありがたみを身をもって知ることとなった大震災。

震災直後の被災地を走るバイオディーゼルカー

僕は今まで廃油で地球を走り、世界の自然再生エネルギー事情などを見てきたけれど、この切迫した日々にふれて、より想いが明確になった。「地域で自立するエネルギー、循環型のエネルギーが絶対に必要なんだ」と。

あの3.11から1年8か月が経った。僕は被災地に拠点を作り、今も支援活動を続けている。とくに力を入れているのが、地元の人々と共に菜の花を植える活動だ。菜の花は地産地消エネルギーを象徴する花。そのナタネを被災地にまくことで、荒地の再生や心のケアはもちろん、エネルギー自給のきっかけ作りになればと思うのだ。そしてゆくゆくは地域に根付いた自立循環型エネルギーのモデルビレッジのようなものを、ここ東北から地元の方々と共に発信したい。そう考えている。

残念ながら人々の脳裏から震災の記憶が日々薄れている今日この頃。でもここからが本番、踏ん張り時だ。僕らは未来の子どもたちに、どんな地球を残せるのだろうか。大津波と原発事故という歴史に残る大惨事を経て直面している課題。それは被災地だろうと日本のどの地域だろうと違いはない。次世代へ手渡すバトンは、僕たちひとりひとりの手にかかっている。

【筆者】山田 周生 (YAMADA, Shusei)/バイオディーゼルアドベンチャー/あおぞら財団機関紙『りべら』2013年1月号掲載記事より/[J13042602J]

市民発電プロジェクトえど・そら1号機が発電開始

地域で市民主導による電力供給をめざして

2013年4月初め、東京・江戸川区の環境NPO「足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ(足温ネット)」の市民発電プロジェクトによる太陽光発電所が発電を始めた。発電出力は10.52kW、発電所の名前は江戸川区の江戸(えど)、Solar(そら)から「えど・そら」と名づけられている。

日本では、2012年7月に再生可能エネルギーによって発電された電気をこれまでよりも高い価格で電力会社が買い取る制度が始まり、これまで採算がとれなかった再生可能エネルギーによる発電事業が一気に進む状況となっている。経済産業省資源エネルギー庁によると、新制度に基づく設備認定を受けた発電施設は合計736.8万kWに達し、原発7基分に相当する。

発電所の建設資金は440万円。足温ネットでは、会員や知人から500万円を借り入れ、売電収入で返済する計画を立てた。しかも、有利な買取価格で売電するため、1ヶ月で集めなければならなかった。一抹の不安はあったものの、大口出資者があったこともあり、目標金額を1ヶ月で集めきりメンバーを驚かせた。

足温ネットが市民発電プロジェクトを推進するのは、採算がとれるようになったことだけが理由ではない。東京電力・福島第一発電所の事故は、広範囲な放射能汚染と何万人もの避難者を生み出したが、これはエネルギー供給について電力会社や政府に任せ、一局集中による大規模発電所を建設してきた結果である。この状況に対して、市民が発電事業に参画することで、原発事故による放射能汚染や火力発電所による莫大なCO2排出を伴わない再生可能エネルギーを地域に増やしながら、現在のエネルギー供給システムの問題点を指摘することができると考えている。

発電開始後の東京電力による購入金額は、2013年4月5日から22日の18日間で827kwh、34,734円。月5万円として年60万円。8年あまりで返済できる計算だ。政府は、電力会社からしか買えなかった電気を電力会社以外から買うことができる電力自由化を数年後に行うことを決定したが自由化が実現したら、市民発電プロジェクトによる太陽光発電を地域住民に売ることも可能になる。市民がエネルギー供給を担うことができるのだ。東京都内では、NPOなどによる市民発電プロジェクトが相次いで設立され資金集め、発電設備の建設が進んでいる。多摩地域では、数億円を集め1,000kWの太陽光発電所を建設する多摩電力が設立された。

地域で市民主導による電力供給が実現すれば、原発や火力発電ではない再生可能エネルギーを選ぶことができる。市民がエネルギーを選び、決定できる時代に向けて、多様で安心できる社会を作っていきたい。

【筆者】山﨑 求博 (YAMAZAKI, Motohiro)/足元から地球温暖化を考える市民ネット・えどがわ/寄稿/[J13042601J]

動き出した小型家電リサイクル

2013年4月1日から新たに小型家電の回収が一部自治体でスタートした。

2013年4月1日から、準備のととのった自治体において小型家電リサイクルの回収が始まった。これは小型家電リサイクル法(正式名称:使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律)によるもので、現在、リサイクルを行う認定事業者の審査が行われており、7月ごろには同法に基づいた小型家電リサイクルがが本格的にスタートする見通しだ。

浜松市天竜区役所に設置された小型家電の回収箱

この法律が制定された背景には、新興国の需要増大に伴う資源価格が高騰し、レアメタルなど資源が特定の国でしか産出されず、外交カードに使われる懸念があったようだ。これまで埋め立てられていた使用済小型電子機器等に含まれるアルミ、貴金属、レアメタルなどをリサイクルできるようにという資源安全保障論的な観点が重視されて、法制度化が進められた。

同法では対象品目を①消費者が通常家庭で使用する電気機械器具であって、②効率的な収集運搬が可能であり、③経済性の面における制約が著しくないものを、制度対象品目として政令で定める、としている。

これにより以下の28種類の家電が対象とされた(家電リサイクル法の対象となっているものは除外)。「小型家電」とはいえ、電気こたつやランニングマシン、マッサージ機などのかなり大型の家電も対象には入っている。

1 電話機、ファクシミリ装置その他の有線通信機械器具
2 携帯電話端末、PHS端末その他の無線通信機械器具
3 ラジオ受信機及びテレビジョン受信機
4 デジタルカメラ、ビデオカメラ、DVDレコーダーその他の映像用機械器具
5 デジタルオーディオプレーヤー、ステレオセットその他の電気音響機械器具
6 パーソナルコンピュータ
7 磁気ディスク装置、光ディスク装置その他の記憶装置
8 プリンターその他の印刷装置
9 ディスプレイその他の表示装置
10 電子書籍端末
11 電動ミシン
12 電気グラインダー、電気ドリルその他の電動工具
13 電子式卓上計算機その他の事務用電気機械器具
14 ヘルスメーターその他の計量用又は測定用の電気機械器具
15 電動式吸入器その他の医療用電気機械器具
16 フィルムカメラ
17 ジャー炊飯器、電子レンジその他の台所用電気機械器具
18 扇風機、電気除湿機その他の空調用電気機械器具
19 電気アイロン、電気掃除機その他の衣料用又は衛生用の電気機械器具
20 電気こたつ、電気ストーブその他の保温用電気機械器具
21 ヘアドライヤー、電気かみそりその他の理容用電気機械器具
22 電気マッサージ器
23 ランニングマシンその他の運動用電気機械器具
24 電気芝刈機その他の園芸用電気機械器具
25 蛍光灯器具その他の電気照明器具
26 電子時計及び電気時計
27 電子楽器及び電気楽器
28 ゲーム機その他の電子玩具及び電動式玩具

既存の家電リサイクル法との大きな違いは、回収時にボックス回収、ステーション回収、ピックアップ回収など自治体が大きく関わり、排出時に市民がリサイクル費用を支払わなくてもいいものもあるということだ。

回収方法や回収対象品目は自治体が独自に選択できるため、政令で定められたすべての家電が対象とはならない。たとえば、浜松市の場合、回収は市の施設に設置された回収ボックスのみで、縦15㎝未満、横60cm未満、奥行30㎝未満のサイズの小型家電と限定されている。PCリサイクルマークが付与されていない(リサイクル費用を購入時に支払っていないPC)2003年10月以前のPCでも、小型家電リサイクル法でPCが対象とされたため、サイズを越えなければ無料で排出できることになる。

ただ、PCを対象とする自治体はそれほど多くないようだ。また、回収にあたってリサイクル費用を自治体が独自に設定するケースもあるため、すべて無料で排出できるわけではない。

2006年の家電リサイクル法の改正議論の際、e-waste問題解決の観点から、当時、すべての家電をリサイクル対象品目に加えるべきだという政策提言をした。今回の小型家電リサイクル法が動き出すことは、法制定の理由がどうであれ、また不完全であれ一歩前進したという点は大きく評価したい。

【筆者】廣瀬 稔也(HIROSE, Toshiya)/NPO法人 東アジア環境情報発伝所/寄稿/[J13041901J]

御堂筋サイクルピクニック――御堂筋を10,000人で走りたい!

歩行者も自転車も安心して通行できる環境づくりを、自転車ユーザー側から求めるためにはじまったのが「御堂筋サイクルピクニック」。車道走行によるアピールを通じて、賛同者を集め、10,000人で御堂筋を走ることをめざしています。

http://cycleweb.jp/cyclepicnic/

http://www.facebook.com/cyclepicnic

●開催経過:2011年10月22日(第1回)/2012年4月7日(第2回)/2012年9月22日(第3回)
●会場:中之島公園/御堂筋→長堀通→堺筋をアピール走行
●主催:サイクルピクニック・クラブ/事務局:あおぞら財団

御堂筋サイクルピクニック開催にあたって

■初めて手にする乗り物は自転車
御堂筋に自転車専用走行空間の設置を訴えた御堂筋サイクルピクニックも今年で2年目を迎えた。昨年は100台程度の走行であったが、今年は倍の200台以上が出走した。車種も色も参加者も多彩で、珍しい自転車を見つけては子供も大人も大喜びしていた。
このイベントを始めたきっかけは、日本では自転車の保有先進国でありながら、走行環境は劣悪で後進国であり、自転車が乗り物としての権利を獲得していないという怒りからである。特に子供たちにとっては、初めて手にする乗り物は自転車であり、子供たちの成長発達を助けるためにも、安全な走行環境を整備する必要があるとの思いからであった。

アピール走行の出発を待つ参加者たち

■大阪を活気ある街に
自動車には車道があり、歩行者には歩道があるように、自転車には自転車道が必要というのは当たり前の主張であるが、どういう訳かわが国では、この主張がなかなか受け入れられなかった。しかし、最近になって、交通管理者も道路管理者も動き出し、自転車専用の走行空間の確保に光が見えてきた。御堂筋は大阪を象徴する道路であり、ここに自転車専用の走行空間を設置することは、大阪が人と環境にやさしいことを具体的に示すシンボルとなる。また、自転車を活用した道づくり、まちづくりは、まちの形態を一変させるインパクトをもたらし、大阪を活気ある街に変える効果も期待できる。

青色アイテムをつけて御堂筋を自転車で走行

■道づくりと人づくりの両輪で
ただ、現状では、自転車利用者が交通ルールを順守しているかというと問題があり、マナーの向上も重要である。これは人づくりの視点であり、御堂筋サイクルピクニックでは自転車の適正利用の啓発にも努めている。自転車の道づくりと利用者の人づくりを両輪として御堂筋サイクルピクニックの取り組みを進めることが肝要である。
御堂筋サイクルピクニックが市民に定着し、大阪は、自転車が安全に快適に、そして楽しく利用できる、日本一のまちだと自慢できるようになることを願っている。

本イベントの第4回目は2013年4月14日(日)に開催されます。
開催概要はコチラ

【筆者】新田 保次 (NITTA, Yasutsugu)/自転車文化タウンづくりの会代表/大阪大学名誉教授/あおぞら財団理事/あおぞら財団機関紙『りべら』2013年1月号掲載記事より/[J13041201J]

淮河衛士、2012年度「National Energy Globe Award」(エナジーグローブ賞)を受賞

2000年に創設したエナジーグローブ賞は、毎年一度世界で最も優秀な環境保護プロジェクトを表彰するものである。

2012年12月13日、北京盛福大厦の在中国オーストリア大使館商務部にてこれまでにない新しいかたちの表彰式が行われた。エナジーグローブ賞の設立国、またEUの水プロジェクト対外コーディネーター国として、在中国オーストリア大使館商務部参事官のオスカー・アンデスナー氏が国連工業開発機関(UNIDO)、国連環境計画(UNEP)、EUグローバルエネルギー組織等関連機構を代表し、河南省の有名な環境保護団体「淮河衛士」(Huahe River Guardian)会長霍岱珊氏に2012年度エナジーグローブ賞(National Energy Globe Award 2012)の受賞証書を授与した。オスカー・アンデスナー氏は淮河衛士が受賞した「淮河汚染地区浅層地下水の生物進化と再利用プロジェクト」を非常に高く評価した。

長きに渡り淮河衛士を見守り支持してきた環境友好公益協会(Enviro Friends)の李力氏、張?氏、また淮河衛士の生物浄化水装置プロジェクト専門家などが表彰式に出席した。

十数年来、淮河衛士は積極的に淮河水域の汚染改善に尽力し、公衆監督と循環経済を主な内容とした「蓮花モデル」(蓮花味精企業との共同水汚染改善プロジェクト)を成功させた。この「蓮花モデル」では、社会の積極的な関与により企業の徹底した水処理を促し、また川沿いの23の村に24基の生物浄化装置を設置、すでにおよそ1.3万人の村民が浄化水を口にすることができるようになった。そしてこのプロジェクトを「深井戸掘削の代替案」としてさらに広め、エネルギー節約、汚染物排出削減、河川保護を社会の日常生活と密接につなげるべく努力している。今回の淮河衛士の受賞は、中国の環境保護団体の素晴らしさとその実力を世界に知らしめることとなった。

オーストリア人Wolfgang Neumann(ウォルフガング・ニューマン)氏が2000年に創設したエナジーグローブ賞は、毎年一度世界で最も優秀な環境プロジェクトを表彰するものである。最も知名度の高い国際環境保護賞であり、持続可能な発展のエネルギー界で最も栄誉ある賞とされ、その分野でのオスカーともいわれている。

エナジーグローブ賞は各地の持続可能なエネルギープロジェクトを推し広めることを目的とし、地、火、水、空気、青年、という5つのカテゴリーに分けられ、毎年それぞれに100以上の国からおよそ1000のプロジェクトが応募し入賞を競う。これまで151の国とカ国および地域区の6000あまりのプロジェクトが受賞した。

世界各地から応募申請が行われるが、みな規定の様式に英語またはドイツ語でオンライン申請を行わねばならない。また、最低5枚の活動写真、関連するメディア報道、出版物、映像、パンフレット、ウェブサイト等の資料も必要である。これは、プロジェクトがすでに完成もしくは完成段階にあり、参考資料として供与でき普及させる意義を持つこと、ただのアイデアだけではないものであることを証明するためである。

本年度淮河衛士が授賞した賞のカテゴリー「水類」には115の国および地域から1175件ものプロジェクトから応募があった。「淮河汚染区浅層地下水の生物進化と再利用プロジェクト」で受賞した淮河衛士は、本年度の当カテゴリー、また単独プロジェクトの中で唯一の中国からの受賞者である。

エナジーグローブのウェブサイトでは、淮河衛士(正式名称:淮河水系環境科学研究中心)が受賞したプロジェクト(URL:http://www.energyglobe.info/awards/national/awdid/5214/)の詳細が英語で紹介されており、さらに1枚の写真と5枚のスライドも見ることができる。その写真は2010年4月22日、五七幹部学校の子弟の寄付により建設された生物浄化水装置の視察中、沈丘県黄冢村棟高岭家にて霍岱珊氏が濁った汚水と生物浄化水を比較しているところを霍敏杰氏が撮影したものである。

【筆者】張 頔/環友科学技術研究センター(EnviroFriends Institute of Environmental Science and Technology)/寄稿/【翻訳】中文和訳チームA班 歳国真由子/[C13010901J]

クリスマスチャリティーバザーにNGOの姿

環友科技は「市民のための循環利用」をテーマに、展開中の「廃食用油石鹸」プロジェクトを展示し、その製品である粉石けんを無料配布した。

2012年11月24日・25日の両日、北京ロータリークラブはケンピンスキー飯店においてクリスマスのチャリティーバザーを行った。中国の環境NGO環友科学技術研究センター(以下、環友科技)は「市民のための循環利用」をテーマに、展開中の「廃食用油石鹸」プロジェクトを展示し、その製品である粉石けんを無料配布した。北京ロータリークラブは、環境保護NGOが広報を行い、市民の環境意識を高めることができるよう、無償で展示ブースを貸し出してくれた。

石鹸製造設備や生産過程を展示し、廃食用油の特性(出処が多様であること、多くの不純物・水分・塩分が含まれていること)やリスク(使用量が多く、危険で取り扱いが複雑)、再利用方法(クリーン燃料、バイオディーゼル、化学工業原料、カーボン素材、鹸化、石鹸、洗濯洗剤)、廃食用油鹸化の優位性(操作条件がシンプル、実現が容易、設備が単純、初期投資が少ない、ホテル・食堂・学校・コミュニティに広く普及できること)について詳しく説明し、無料で廃食用油から作った粉石けんを配布した。このプロジェクトの環境や社会へのメリット等多方面にわたる説明は、多くの国内外の参加者を強くひきつけ、熱い議論を呼んだ。環境科学の普及広報活動として、また循環型経済、廃棄物利用の成果の展示として、人々の関心を呼ぶ有益な試みであった。

24日の午後、中華環境保護連合会副主席兼事務局長の曾曉東氏は、廃食用油から石鹸を作るこのプロジェクトの紹介を熱心に聞き、環友科技のごみ回収と資源利用に関しての努力を大いに評価した。環友科技では今後も環境保護事業に貢献すべく、努力を重ねたいと考えている。

廃食用油で作った粉石けん

日本大使館の環境保護担当者と草の根・人間の安全保障無償資金協力の担当者は、現場で環友科技のスタッフとこのプロジェクトの進展状況について話し合い、市民がこのプロジェクトをどのように受けとめているかについて理解した。ある企業は、ドアツードア訪問販売のネットワークを生かして無料で家庭の廃食用油を回収し、引き換えにそこから作る粉石けんを配るという形で環友科技との協力を望んでいることを表明した。また、石鹸製造設備の購入を希望する人や、廃食用油から作られた粉石けんが購入できる場所について問い合わせる人もいた。石鹸の製造を家庭で行ったり、小型化ができないか等の問い合わせもあり、環境保護に貢献したいと環友科技のボランティアを申し出る人もいた。

環友科技の協力のもと、武陵山生態環境保護連合会(生態武陵)もこのクリスマスチャリティーバザーに参加した。武陵山地域の有機野菜やエコ製品、民族手芸品などを展示し、世界各国からの来客に大変人気であった。

武陵山地域には湖南・湖北・貴州・重慶の4つの省と11の市と州、71の県(市、区)が含まれ、古い革命の地、少数民族の地、貧困地区などが一体となっており、省を跨いだ広く、少数民族の多く集まる、貧困人口が多い地域である。しかしこの地域の生態環境は素晴らしく、世界でも数少ない汚染されていない植物や薬草の生息地である。現地の農民が貧困から抜け出し豊かになるために、また生態系に配慮した有機農法と栽培技術を広めるために、武陵山生態環境保護連合会は茅岩苺、葛根粉、茶葉等の特産品や竹編製品、トゥチャ族の布靴、シーランカープーという織物などの手芸品を出展した。トゥチャ族の女性がヘチマで作った靴の中敷きや手作業で刺繍した布靴は多くの外国人を魅了した。また、外国人に中国の伝統文化を知ってもらうため、環友科技は切り紙細工家の李竹梅氏と袁升科氏を招いてデモンストレーションを行ってもらった。その素晴らしい切り紙の芸術に国内外の来客は驚嘆した。

今回の活動は大変素晴らしいものであった。廃食用油から作る石鹸や食品の安全保障、水資源の保護、循環型経済などについて認知度を上げることができた。今回北京で環境保護NGO「グリーンチョイス検討会」に参加した一部の地方のNGOのメンバーはわざわざ環友科技の活動について話を聞きに来て、彼らの地元でも廃食用油を使用した石鹸作りを行いたいと考えているようだ。また環境保護NGOが大きなチャリティーバザーに参加することはとても新鮮なことであると皆感じており、今後も各地方や企業と協力し、このような活動を行っていきたいと考えている。クリスマスチャリティーバザーへの参加を通じ、このように多くの企業や市民、環境保護活動の仲間たちが応援してくれることに我々は更に自信を強めることができた。いつの日か、廃食用油は使いまわされて人々の健康を脅かすようなことはなくなり、廃食用油が資源・財産として人々を幸せにし、軽油を作る等さらに多くの用途が可能になるよう、多数の専門家が開発に取り組むようになることを信じている。最も重要なのは、我々は根本から資源の無駄使いという悪しき習慣を改め、水が澄み青い空の美しい故郷を取り戻すことである。

【筆者】馬奎松(環友科技)、楊建初(生態武陵)/寄稿/【翻訳】中文和訳チームA班 近藤玲/[C12112802J]

エコの持つプラスのエネルギーを伝えよう―第4回中国グリーンリーダー研修キャンプ

2012年の国慶節、人々が楽しい休暇を過ごしている頃、吉林と内モンゴルの境にあるホルチン砂地には中国各地から一群の若者が集まっていた。

「心の砂漠化を食い止めてこそ、ホルチン草原の砂漠化を根本から解決できる」

2012年10月1日、人々が楽しい休暇を過ごしているちょうどその時、吉林と内モンゴルの境にあるホルチン砂地には中国各地からやってきた一群の若者の姿があった。彼らは理想を心ゆくまで語り合い、ボランティア作業に参加し、地元の人々の気風に触れ、環境観察を行い、思いをぶつけあった。

先ごろ、中国未来グリ―ン青年リーダー協会(「グリーンリーダー」)、通楡県環境保護ボランティア協会、新浪ネット環境保護チャンネルの三者が共同主催した「心の砂漠化を食い止めよう」―第4期中国未来のグリーンリーダー研修キャンプが吉林省ホルチン生態モデル区で成功裏に開催された。これは独自性と継続的な開催を特徴とするグリーンリーダーが自ら企画した重要プロジェクトの一つで、今回が4回目となる。全国28の省や市の各分野から150名近いボランティアが参加した。

今回の訓練キャンプは、9月30日から10月5日まで開催され、5日間の主な活動は以下の通り。

・生態系を感じよう―ホルチン砂地トレッキング、モデル地区の参観、防護柵の強化作業
・自費で砂漠化防止に取り組む民間の砂漠化防止ヒーロー・万平さんとの座談会、東北農家の生活体験、環境保護科学考察ボランティア交流
・社会的トピックスを巡るブレーン・ストーミング

「万先生、私は来年も引き続き活動に参加することを決めました。モデル地区でしばらく実地の体験を積みます」。安徽省の大学から来たボランティアの孫芸玲は万さんの話に勇気を得て、進んでモデル地区にボランティアに来たいと願い出た。

今回の研修キャンプの責任者の一人である田蕾は語る。「グリーンリーダーではこうした環境保護の社会実践プロジェクトを推進しています。公益の新しいスタイルを提唱し、参加者の社会的責任感を育み、エコロジー文化の底を厚くすることが目的です。同時に、中国のグリーンリーダーとして公益活動と文化交流を一体化したブランド活動を打ち出すことにもなります」

取材中、ホルチン生態モデル地区責任者である万平先生は、若者は学校で知識を学ぶと同時に、民衆の生活や社会の基本を為す層のことにも注目し、さらには思い切ってその中に深く関わることが必要だと述べた。「民衆の中という大舞台で経験と実践を積むことで成長する。星空を仰ぎみることも必要だが、地に足のついた活動はより重要だ」。活動の終わりに、彼はボランティアにサイン入りの『静かなる草原』などの草原生態文学作品をプレゼントし、若者たちを以下の言葉で激励した。「真実を語り、実際的な事をせよ。国を思い、責任を尽くし、時代と民族の将来を引き受ける人になれ!」

天津大学、北京郵電大学、延辺大学、ハルビン工業大学、大連海事大学、西南大学などから参加したボランティアと65人の社会人が今回のキャンプに参加した。活動の継続性を保証するため、主催者はホルチングリーンリーダー公益活動の報告会を公開申請する予定。「目で観察し、身体と心で体験し、魂で考える」という理念を、力強い行動に変えていくとのことだ。

【筆者】徐亜楠/環境記者/転載/【翻訳】中文和訳チームC班 松江直子/[C12103102J]

岩手県釜石市での復興ボランティア体験

東日本大震災から1年半たった被災地は今。

岩手 2011年3月11日に起こった東日本大震災から1年半が過ぎた。9月17日から4日間、被災した岩手県釜石市にボランティアで伺う機会があった。震災から1年半経ち、東京など被災地から遠い地では少し震災の話題が遠くなってきたように感じる。

 釜石に着き、周辺を見渡すと一見復興が進んでおり、ボランティアが必要なのかと感じたが、実際に沿岸沿いの地に向かうと、今も津波で壊された商業施設がそのまま残っていた。

 それだけでなく、多くの震災がれきが山として連なっており、処理が進んでいないようである。また家が流された後なのか、家屋の基礎だけが広がって、市内には多くの仮設住宅が建てられていた。プレハブ住宅は、頼りなく見え、これからむかえる東北の寒い冬を本当に越えられるのか不安になった。

 仮設住宅では定期的にボランティアが訪問し、傾聴を行う「お茶っこサロン」が催され、多くの方が話をしに来られるという。しかしこのお茶っこサロンも女性の参加者が多く、男性の参加者が少ないということが現在の課題だという。

 日本では多くの大学で8~9月が夏休みにあたるため、この期間はボランティアが増えるが、10月以降になるとボランティア数が急激に減るという。私も地震や津波の被害に遭った家屋の片付けや仮設住宅に身を寄せている方々のお話を伺うなどの多様なボランティアをしたが、どのボランティアも必要であり、継続して行われなければならないと感じた。

 現在もボランティアを募集しているので、是非ボランティアに参加したいと思っている方は応募してみてほしい。

★詳細はカリタスジャパンhttp://caritasjapan.jugem.jp/?eid=14

【筆者】蓮見 瑠衣(HASUMI, Rui) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J12092801J]
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第9回ソウル環境映画祭が開催

映画を通じて未来と出会う

ソウル特別市 2012年5月9日から15日までソウル市龍山(ヨンサン)区・龍山CGVで環境財団主催の第9回ソウル環境映画祭が開かれた。2004年にスタートしたソウル環境映画祭はコンペティション部門も設けた国際映画祭として9回目を迎えた。

 多様な視点から環境問題と意識を共有すると同時に未来・環境に向けての代案と実践を模索する映画祭である。今年は64カ国の829作品(長編256編、ショート573編)の中から予選などを通じて、26カ国の112作品(コンペティション部門には20作品)が期間中に上映され、延べ1万2000人の市民が参加した。

 今年は、フォーカス2012、気候変動と未来、グリーンパノラマ、韓国環境映画の流れ、地球と子どもたちなどの9つのセッションが設けられた。とりわけ福島第一原発事故を経て、テーマ部門とも言われているフォーカス2012は「福島、その後の物語」と銘打ち、去年の続きとして原発問題を扱う映画が紹介された。福島第一原発事故をただ隣国で起こった不幸な事故としてではなく、世界で唯一原発建設を拡大していくアジア地域全体への警告として受け入れ、更には原発問題を東アジアの国々が連帯して対応する必要がある課題として位置づけたからだといえるだろう。

 このフォーカス部門には「Friends after 311」(監督:岩井俊二)を含む7つの作品が入り、期間中には岩井俊二監督、女優の松田美由紀さん、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さんなど、日本から5名のゲストが参加し、記者会見やトークショーなどを通じ脱原発のメッセージを韓国のファンや市民に広く伝えた。主催側によると、とりわけ『ラブレター』などの数多くの作品で韓国でも人気のある岩井俊二監督が環境映画祭に参加したことで、社会の注目は例年より遥かに熱いそうだ。チケットが完売したこともその人気の現れだろう。

 今年の大賞はJohn HAPTAS, Kristine SAMUELSONの『東京和歌』。環境というテーマに集中する代わりに、動物と人間の関連性に焦点をあてながら幅広く社会的かつ文化的ものを描いたと審査員から評価された。ショート部門では、Akile Nazli Kaya監督の『the People Who Try to Save the World』、審査委員会特別賞にはJoel Heath監督の『People of a Feather』と-Micha X. Peledの『Bitter Seeds』2作品が受賞した。

 来年は10周年を迎えるソウル環境映画祭。この節目の年をきっかけに市民に幅広く環境映画を接する一つのプラットフォームとして位置づけていくことを期待したい。

(関連URL)
・第9回ソウル環境映画祭公式HP
 http://www.gffis.org/

・岩井俊二映画祭
 http://www.iwaiff.com/

第9回ソウル環境映画祭公式HPより

【筆者】朴 梅花(PIAO, Meihua) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J12052501J]
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日本の重大ニュース2011

発伝所ENVIROASIA編集メンバーが選んだ2011年の日本の“重大ニュース”をお届けします。

日本全土 2011年3月11日に発生した東日本大震災。それによって引き起こされた福島第一原発事故が、日本に暮らす人びとのモノの考え方や生活様式を大きく変えることになりました。

 2011年に日本から発信したENVIROASIAのニュースも、震災と原発事故関連の情報が多くを占めました。

■福島第一原発事故と放射能汚染&脱原発

 福島第一原発事故によって放出され続けている放射性物質による汚染は甚大な被害を及ぼし続けています。市民は放射能汚染対策と脱原発を求めて様々な動きを繰り広げました。

・震災とエネルギー需要
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11033101J
・浜岡原発すぐ止めて!東京で市民がデモ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11041501J
・子どもを放射能から守ろう
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11052001J
・文部科学省包囲・要請行動&院内集会
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11052702J
・自然エネルギー主流のエネルギー政策は可能だ!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11061002J
・原発どうする!東京国立でもパレード
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11061701J
・拡大する放射能汚染!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11070802J
・被曝した福島の子供たちが東京で健康診断
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11070801J
・原発のないアジア太平洋地域を
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11072201J
・東アジア気候フォーラム2011「低炭素東アジアをめざして」開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11090901J
・脱原発集会に4万人超の参加者
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11093001J
・日本最大の労働組合が脱原発にシフト?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11100701J
・「脱原発を目指す女たちの会」結成される
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11101401J
・エネルギー政策の見直しに市民の声を
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11102802J
・福島の女たち、立ち上がる
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11102801J

■東日本大震災

 直接、環境問題と関わる情報ではありませんでしたが、中国や韓国で暮らす人びとへ震災の状況を伝えたいと被災地に入られた方のブログの記事を多数紹介しました。

・震災と都市生活
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11032501J
・宮城県南三陸町にて
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11042901J
・息の長い復興支援を~東日本大震災のボランティア活動を経験して
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11051301J
・「つながり・ぬくもりプロジェクト」
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11040801J
・ブログJKTSより
 (1)被災地へ。~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11040101J
 (2)初日の自分。~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11040802J
 (3)赤い旗 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11041502J
 (6)ライフラインと絆 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11042202J
 (7)瑠奈チャン ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11042903J
 (8)仮設住宅 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11050603J
 (9)月明かり ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11051303J
 (10)明日は今日より良くなる。 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11052003J
 (11)スマイル。 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11061702J
 (12)人の立場に立つ ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11071503J

 (13)Family ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11072902J

■水汚染の解決に向けて

 企業の水・土壌汚染の防止を目的に中国の環境NGO41団体が参加するグリーン・チョイス・アライアンス。その公式な国際パートナーである東アジア環境情報発伝所では、2011年からグリーン・サプライ・チェーンづくりをめざした活動を開始しました。

・中国の汚染とグリーン・チョイス・アライアンス(GCA)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11102803J

【筆者】発伝所ENVIROASIA編集メンバー / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11123001J]
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