いよいよ施行される「土壌汚染対策法」

日本全土 土壌が汚染されると、たとえばダイオキシンなどが幼児の土遊びなどで直接、口から摂取されたり、有害物質が溶け出した地下水を飲用したり、食物連鎖で有害物質が蓄積した魚介類などの摂取等により人の健康に影響を及ぼすおそれがある。

 これまで、日本の工場用地の多くが汚染されているということは、農地を除いて何ら規制がなく、閉鎖する工場が多くなかったことなどから、あまり明らかにされてこなかった。しかし、最近は企業の工場跡地等の再開発等に伴い、重金属、揮発性有機化合物等による土壌汚染が顕在化してきている。

 こうした事態に対応して、総合的な土壌汚染対策を施すために、2003年2月15日より「土壌汚染対策法」が施行されることになった。この法律は、「国民の安全と安心の確保を図るため、土壌汚染の状況の把握、土壌汚染による人の健康被害の防止に関する措置等の土壌汚染対策を実施することを内容とするもの」であると説明されている。

 この法律施行に際しての準備行為についてはすでに2002年11月15日から施行されており、カドミウムその他の特定有害物質25項目、土壌汚染状況調査の対象となる土地の基準、土壌汚染状況調査の対象となる土地の要件、汚染の除去等に係る措置命令の対象となる土地の基準、などを規定したものとなっている。

 この法律の特徴としては、汚染の可能性のある土地について、閉鎖時など一定の契機をとらえて調査を行うというもので、現に稼動中の工場等はまず対象にならないことと、汚染原因者に請求はできるが、土地の所有者が重い責任を負っていること、等がある。この法律の効果に注目したい。

【筆者】後藤 敏彦(GOTO, Toshihiko) / 環境監査研究会 / 寄稿 /  [J03012903J]
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環境団体「緑色連合」2003冬の密猟防止キャンペーン

慶尚北道 環境団体「緑色連合」は、環境を考える登山家グループ「みどりの友達」と、地域で活発な住民自治活動を繰り広げている「蔚珍(ウルチン)参加連帯」と共に、1月11日から12日まで慶尚(キョンサン)北道蔚珍郡で野生動物密猟防止キャンペーンを行った。

 「人間の手によって設置された密猟道具が、再び人間の手によって取り払われる瞬間だった。山々が野生動物の息吹で充満しているようだ」とコメントしている。

 蔚珍周辺はアカマツやミズナラ(ブナ科)などがうっそうとした森林生態系の宝庫で、野生動物の生息地としてもすばらしい自然環境に恵まれた地域である。特にこの地域には、韓国の天然記念物217号に指定されていて世界的に絶滅危惧種であるヤギが生息している。しかしこの地域では、2000年以降密猟道具である罠で5回もヤギが殺されるなど、野生動物の密猟が横行している。

これを受け「緑色連合」は、毎年野生動物密猟が盛んになる冬場に野生動物保護のためのキャンペーンを行っている。2003年には野生動物を愛する市民と会員、地域住民と共に密猟防止キャンペーン団を設け、蔚珍郡の召光里・全谷里・大興里・ケジョン洞一帯で罠の撤去作業を行った。

 約80人で構成された密猟防止キャンペーン団は、必要な道具と弁当を準備して罠や仕掛けなど密猟道具の撤去に取り組んだ。山の入り口まで車両で移動し、早朝から本格的な密猟防止キャンペーンを行った。8つのグループに分かれ、密猟道具が設置されそうな地域を回りながら野生動物の足跡や排泄物も観察し、あちこちに設置されている密猟道具も撤去した。

 1月12日の1日だけで41の罠と5つの仕掛けが撤去された。野生動物の生存を直接に脅かす密猟道具が、継続的に野生動物の生息地に設置されていた。密猟防止キャンペーンが行われている間、ノロシカや牙ノロの足跡、ウサギの排泄物、萩の茎を餌にした跡などが発見された。雪が積もった山道に鮮明に残っているノロシカの赤ちゃんの足跡は、密猟防止キャンペーン団の胸を躍らせた。今回のキャンペーンは、市民たちに朝鮮半島の自然の暖かさと野生動物の生命力を感じさせるいい機会となった。また野生動物が生息している森林生態系の保護や密猟取締りの重要性を改めて教えたくれた。

 「緑色連合」は、密猟防止キャンペーンが終わった後も、持続的に江原(カンウォン)道三陟(サムチョク)市と慶尚北道蔚珍郡を中心にヤギの生息地調査や罠の撤去作業を行う予定だ。

出所:緑色連合 http://www.greenkorea.org

【筆者】イ・ヒォンジン (資料編集) / 環境運動連合 / 緑色連合 登山愛好会「いい友達」 /  [K03012902J]
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東京・日比谷で反戦集会! 全世界―日本各地でも反戦平和・同時アクション!

東京 米国のイラク攻撃に反対する抗議行動『WORLD PEACE NOW 1・18 もう戦争はいらない』が1月18日、東京・日比谷野外音楽堂で実施された。同アクションは、米国の平和団体「ANSWER」が全世界に呼びかけたもので、同日、同旨の行動が日本27都市、世界25カ国以上で行われた。東京では、平和団体だけではなく、環境、人権、消費、労働など日頃さまざまな分野で活動する、市民運動・NGO団体が連携し、参加を呼びかけてきた。呼びかけ33団体、賛同も174団体にのぼる。

 当日は、正午からの“ピースコンサート”で幕を開け、その後、歌に音楽、踊りに太鼓、仮装にそろいの衣装など、華やかな“ピースパレード”が、銀座の街をにぎわせた。デモ後の集会“ピースラリー”では、主催者が「市民の声だけが戦争を止められる」、「1・18は始まりでしかない」と始まり、各方面から平和の訴えがなされた。

 イラク訪問団は、「経済制裁で、戦争以上に多くの人々が殺されている」と経済制裁を容認する国際情勢を批判。「イラクには、我々と同じ人間が生活し、必死で生きている」、「人間の盾として、またすぐイラクへ向かう」等々が報告された。

 未来バンク・田中優さんは、「イラクもアフガニスタンも、そこに資源があるから狙われたのだ」とし、米国のエネルギー・金融・軍需産業の実態から「金の流れが戦争を進めている」と、現在の産業構造のままでは戦争はなくならないことをアピール。我々の日常の中に、石油・戦争に頼らない生活を作り上げていくという、継続的な運動が必要である」と述べた。

 また、イラク問題だけでなく、拉致事件で北朝鮮に対する敵対心を剥き出しにし、排外主義を煽り立てる「日本国民」の現状に対しても多くの批判がなされた。

 テーマは“もう戦争はいらない”。今後、いかなる戦争も許さない、また、戦争を必要としない社会を創っていくという方向性を確認し、“ワールドピース”の大合唱で集会は幕を閉じた。

WORLD PEACE NOW 1.18 ホームページ
http://www.worldpeacenow.jp/

【筆者】亀井 誠史(KAMEI, Seiji) / 市民運動全国センター / 寄稿 /  [J03012902J]
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豊かな環境教育を東海地域に―「エコプラットフォーム東海」設立

愛知 『環境教育』という言葉が社会の中にずいぶん浸透し、学校や地域において多く実践されるようになった。次の課題は、点在している環境教育実践者と環境教育を必要としている場や人とをいかにつなぎ、それらを線とし、面として多様な活動を展開していくかということだと考える。

 エコプラットフォーム東海(以下EPT)は、東海地域の大学研究者や環境NPO、教員などが協働して、さらなる環境教育の普及と充実を目指し、『環境教育のプラットフォーム』をつくることを目的に設立した団体である。

 具体的な活動内容は、1)環境学習に関する情報及び人材交流、2)EPTオリジナル環境学習プログラムの開発、3)環境学習ナビゲーターの育成(人材育成)などである。

 EPTは、トヨタ自動車(株)『グローバル500賞』受賞記念トヨタ環境活動助成プログラム事業に応募したところ、その活動趣旨が認められて、11月に助成が確定し、12月にプラットフォーム構想をスタートすることになった。

 そのキックオフとして、去る12月8日にEPT設立総会とフォーラムを名古屋市内で開催した。環境教育に携わっている市民や関心のある大学生、環境教育を実施したい教員など160人を超える人々が集まり、この分野への期待の大きさを痛感した。また1月19日に行った「環境学習ナビゲーター説明会」においても60名ほどの参加があり、EPTを担いたいという熱い思いが参加者から語られた。現在会員数は約90名である。

 環境学習ナビゲーターとは、人材育成プログラムの企画や、プログラム開発のヒアリング調査・情報収集・企画・実施を担うコアメンバーである。地域性にこだわり、東海地域の自然及び社会資源を素材にしたオリジナルプログラムをつくる予定である。具体的には、伊勢湾、濃尾平野、長良川流域のフィールド学習、東海地区のグリーンマップづくりなどである。今後EPTは、「環境学習ナビゲーター」を中心に具体的な活動をすすめていく。

 EPTでは、常に「真の環境教育とは」、「持続可能な社会を実現するための環境教育とは」を自分に問いかけながら活動を深めたいと考えている。そして、「ごみの分別方法を教えること」、「川の生態を観察しながら、自然を体感すること」、「自然観察からそのしくみを学ぶこと」など、これまでテーマごとに行われていた学習内容を踏まえ、それらを地域の中で「持続可能性」をキーワードに、包括的に環境教育をデザインする学習内容を創造したい。環境学習ナビゲーターのミーティングでは、「持続可能な社会とはどのような社会なのか」、「それをつくるための環境教育とは」などの議論を重ね、形をつくりたいと考える。

 EPTの活動はスタート地点に立ったばかりである。東海地域にこれまで存在しなかった新しいしくみ、新しい環境教育プログラム、そして人材を創ろうとしている。今後直面する課題は多々あると思うが、地球環境の危機感を脳裏にきざみ、会員の方々と未知との遭遇に挑んでいきたい。

【筆者】新海 洋子(SHINKAI, Yoko) / エコプラットフォーム東海 / 寄稿 /  [J03012901J]
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絶滅危惧種のクロツラヘラサギ、台湾での大量死事件の現場調査

東アジア 世界で900羽しか生息していないクロツラヘラサギのうち71羽(8%)が台湾で大量死した事件を調査するため、韓国の調査団が2003年1月5日から10日まで台湾を訪問し、現場調査を行った。

 調査団は2002年6月、標識をつけたK37クロツラヘラサギが発見されたチーク湿地周辺のクロツラヘラサギの越冬地及び餌場の状況、生態環境を調査し、現在17羽が治療を受けているTAINAN HSIEN LIVESTOCK DISEASE CONTROL CENTERなどで調査活動を行った。

 これまで公式的に明らかになった大量死の原因はボツリヌス菌による中毒死とされているが、より明確な原因究明のため、日本やアメリカなど国際的な研究機関にサンプル調査を依頼している。今回の大量死に関して、クロツラヘラサギの生息地が不足しており、餌場もだんだん無くなっていることがその根本的な原因であるという指摘も多い。世界鳥類学会は越冬の生息地を拡大するため努力しているが、クロツラヘラサギの生態に対する資料や経験が乏しいため難点が多いとしている。

 今回のクロツラヘラサギ大量死事件は、クロツラヘラサギの保護に台湾、韓国など北東アジアの環境協力が重要であることを物語っている。

(担当者:ファン・ホソプ環境運動連合生態保全グループ長)

【筆者】黄 惠仁(資料整理)(HWANG, Hye-In) / 市民環境情報センター / 環境運動連合報道資料(2003.01.16) /  [K03012901J]
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台湾で春節衛生週間―全住民で大掃除

台湾省 伝統的な旧正月―春節がまもなく訪れるが、台湾では一般的に年末に大掃除をする習慣があり、1月24日から30日(31日は大晦日)までが春節前の衛生週間に決められた。住民に対し、協力して家の内外を徹底的に清掃し、マラリアの病原であるハマダラ蚊が発生する可能性がある場所や周辺の水溜りを除去するよう呼びかけられた。家の周囲の4メートル以内は、各戸が清掃をうけおい、掃除を行わない者は、規定によって相応の罰を受けることになるという。

 昨年、台湾ではデング熱が蔓延したが、多くの住民は「まさか自分は感染しないだろう」と言う気持ちがあり、周辺の衛生環境に大きな関心を払わなかった。このため、春節の機会を利用し、各家に大掃除、および蚊の発生源をきれいに取り除き、伝染病の源を一掃することを要求したのである。また、住民が住環境をきれいにするのと同時に、ゴミの量を減らす努力やゴミの分別および資源回収の強化、新聞、雑誌、アルミ缶、ペットボトル、ガラス瓶など、再利用可能な家庭廃棄物の分類作業をしっかり行うよう奨励し、住民の協力で清潔で気持ちのよい新年を迎えるよう呼びかけた。

【筆者】陳 琨(CHEN, Kun) / 中日韓環境保護情報共有中国ボランティアチーム  / 寄稿 /  [C03012203J]
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沖縄ジャングサウォッチ~ジュゴンやウミガメを育む海草藻場を守ろう!

沖縄 ジュゴンが餌とする海草(うみくさ)のことを沖縄ではジャングサ(ジュゴン草)、ジュゴンやウミガメを育む海草藻場(うみくさもば)をジャングサヌミー(ジャングサの海)と呼ぶ。海草藻場は、サンゴ礁、干潟、マングローブ林とともに、沿岸生態系の要素であり、これらはどれが欠けても生態系に重大な影響をもたらす。沖縄島の最大の海草藻場である辺野古沖、泡瀬沖の海草藻場は、米軍飛行場の建設・埋め立て計画による赤土流入によって消失の危機にある。そこで日本自然保護協会は、市民参加による海草群落のモニタリング調査を行う「沖縄ジャングサウォッチ」を実施した。

 沖縄県名護市の嘉陽(かよう)で、2002年7月、9月の2回、海岸から海に向かって200mのラインを5本ひいて、海草の分布を調査した。辺野古では、同年の9月と11月の2回、GPSを用いて船で定点に接近し、ダイビングによって海草を調査する定点調査を実施した。調査は素潜りができれば簡単で、調査地点に50×50cmのコドラート(調査用の枠)を置いて、(1)時刻、(2)水深、(3)底質(泥質、砂質などの別)、(4)海草全体の被度(海底を海草が覆っている度合)、(5)海草の種ごと(近辺に生息する7種類)の被度―すべての種類を合計すると海草全体の被度と等しい、(6)備考(ジュゴンの食痕や赤土による影響)を記録した。

 嘉陽では、毎回の調査でジュゴンの食痕が観察され、ここの海草藻場がジュゴンにとって非常に重要な餌場であることがわかった。また辺野古では、空中写真では海岸から500mまでしか海草が分布していないように見えたが、実際には海岸から1000mまで海草藻場が分布していたことも判明した。防衛施設庁の調査では、海草の被度25%以上の分布図しか示されていないが、実際には飛行場埋め立て工事で直接埋め立てられる地域(直接改変域)まで海草藻場が広がっていることがわかった。

 辺野古沖での調査中にはジュゴンの食痕は発見できなかったが、ジュゴンネットワーク沖縄がこの海域でジュゴンの食痕を確認している。飛行場計画は、ジュゴンが辺野古サンゴ礁に出入りする“クチ”(サンゴ礁の切れ目)を塞いでしまうことになる。今年、防衛施設庁は、飛行場建設の環境アセスメントに入る予定だと聞く。科学的な調査によって、飛行場計画の根本的な見直しをすべきだろう。

 沖縄ジャングサウォッチへのご寄付は、郵便振替で
 NACS-J自然保護寄付 口座番号 00160-8-763755 までお願いします。

【筆者】吉田 正人(YOSHIDA, Masato) / (財)日本自然保護協会(NACS-J) / 寄稿 /  [J03012201J]
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ユネスコが済州島を‘生物保全地域’に指定

済州道 ユネスコ(UNESCO)のMAB計画(Man and Biosphere Programme)が、韓国の漢拏山(ハルラサン)国立公園と西帰浦(ソギポ)の沿海など延べ8万3000haに上る済州島の地域を「国連が定める生物圏保全地域」と指定したことを発表した。韓国国内では雪嶽山(1982年)と白頭山(1989年)に次ぎ3回目の指定で、世界ではタンザニアのセレンゲティー国立公園など、95ヶ国の425ヶ所が指定されている。

 済州島で「生物圏保全地域」と指定された地域は、漢拏山国立公園を含め海抜200m以上の麓や、ヨンチョン・ヒョドン川及び周辺地域、西帰浦市立海洋公園など延べ面積83,094haで、核心保全地域15,158ha、緩衝地域14,601ha、転移地域53,335haで構成されている。

 今回、生物圏保全地域に指定されたことで、済州島は今後地球環境保全及び貴重な自然資源の効率的な利用・管理に向けた国際的な取り組みへの参加が義務付けられると共に、世界の生物圏保全地域と連携した体系的な保護管理システムを構築することになる。

 これを受け済州島は今後、済州島環境基本条例を改正し、生物圏保全地域の管理活動に必要な事業に向けた法整備と財源確保に取り組む一方、生物圏保全地域に関する特別管理計画を立ち上げ、保護管理システムを構築し、専門家・関係機関・地域住民が参加する管理委員会を発足させ、生物圏保全地域の体系的な運営・管理を図る計画である。

 済州島とユネスコ韓国委員会は、漢拏山を始めとする滝・渓谷・クリーンな海など済州島の多様な自然環境の保護及び持続可能な開発を目指して昨年5月ユネスコに生物圏保全地域の指定を申請した。これを受けユネスコは専門家団の審査や議長団会議を行い、済州島を生物圏保全地域として指定したのである。

 済州島は1800種の植物と昆虫など約4000種類の動植物が生息する生態系の宝庫であり、特に漢拏山国立公園と麓地域、西帰浦市のヨンチョン・ヒョドン川地域は、洞窟・滝・渓谷など美しい自然景観と多様な生物資源を有している。また西帰浦市の沿海は、国内最大の珊瑚群集と455種の海洋動植物が生息する海洋生態系の宝庫として知られている。

資料提供:環境部自然政策課 パク・ヨンゼ

【筆者】イ・ヒョンジン(資料編集) / 環境運動連合 / 環境部報道資料 http://www.me.go.kr (2003.1.17) /  [K03012201J]
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電子廃棄物の不正輸出入防ぐ監視体制構築

日本全土 環境省は、パソコンなどの電子廃棄物が中国などに不法に輸出され投棄されないようにするため、中国、インドネシア両国とアジア地域の「廃棄物不法輸出入防止国際ネットワーク」をつくる方針を決めた。3年計画で悪質な廃棄物処理業者に対する国際的な監視体制を整備する計画で、2003年度予算に調査費用1000万円を計上し、まず電子廃棄物の売買や各国の規制の実態を調べる。

 有害廃棄物が先進国から発展途上国に輸出され、途上国の環境を汚染するという問題が1980年代に多発したため、有害廃棄物の輸出入を規制するバーゼル条約が89年に採択された。しかし、90年代のパソコンの急速な普及によって、米国や日本、韓国などから電子廃棄物が大量に中国に不正輸出されるようになっていると、米国の環境保護団体「バーゼル・アクション・ネットワーク」などは指摘している。プリント基板やブラウン管などを手作業で屋外で分解し、鉛、カドミウム、水銀などで地下水が汚染される事態も起きているという。

 こうした指摘を受けて、環境省は、中国・北京とインドネシア・ジャカルタにあるバーゼル条約のアジア地区の地域センターと協力して、電子廃棄物の売買実態の解明に乗り出すことにした。各国・各地域ごとの規制の現状についても情報交換する。それぞれが作成するホームページで収集した情報を公開するとともに、インターネットによる電子会議システムも導入する。

 不正輸出入を防ぐには、輸出国での船積みと輸入国での荷揚げの際のチェック体制を強めるとともに、投棄の現場から売買ルートをたどれるようにすることが必要となる。国内では各省庁との協力体制が一応できているが、国際的な協力体制の整備はこれからの課題だ。

 環境省廃棄物・リサイクル対策部適正処理推進室は「廃棄物輸出は闇の世界で実態の把握は難しいが、NGOからの情報ももらいながら、売買の流れをできるだけ解明したい。そのうえで、怪しい取引に対して重点的に目を光らせるようにしていきたい」と話している。

【筆者】安在 尚人(ANZAI, Naoto) / アースデイ2003東京実行委員会 / 東京新聞 2002.12.8 及び 環境省に電話取材 /  [J03012202J]
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環境税導入推進―水や空気など環境破壊の際に課税

韓国全土 環境部は10日、大統領職引継ぎ委員会に対する業務報告の場で、「各種の開発事業による環境破壊を防ぎ、環境を守る健康な社会作りを目指し、環境税と戦略環境アセスメント制度(各種の開発事業の免罪符と化したとの批判の声が高い、現行の環境アセスメント制度の問題点を改善したもので、水質汚染、大気汚染、廃棄物など環境に影響を与える可能性のある開発事業の有害性を事前に検討し事業を進めるかどうかを決める制度)の導入を積極的に検討する」と述べた。

 ヨーロッパでは主に炭素を排出する化石燃料に環境税が課せられているが、韓国で政府が直接環境税導入を言及したのは今回が初めてだ。

 環境部はこれと共に環境を破壊する国土開発を効果的に抑制するために、大統領直属の持続可能な発展委員会を格上げさせ、開発と環境を統合して管理できるようにすることを大統領職引継ぎ委員会に求めた。

【筆者】黄 惠仁(資料整理)(HWANG, Hye-In) / 市民環境情報センター / 東亜日報(http://www.donga.com)(2003.1.11) /  [K03012202J]
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