世界経済フォーラム2005年「環境持続可能性指数」の評価結果とその意味

韓国全土 世界経済フォーラム(World Economic Forum)は2005年1月27日、スイスのダボスで世界各国の環境持続可能性指数(Environmental Sustainability Index: ESI)を発表した。2002年と同様にフィンランド、ノルウェーが1、2位を占め、ウルグアイ、スウェーデン、アイスランドが続いた。最下位は北朝鮮で、台湾、イラク、ウズベキスタン等が最下位の国家である。

 環境持続可能性指数は単純に環境の質だけを評価したものではなく、環境汚染負荷、脆弱な人口集団の保護、環境問題を管理することができる社会・団体的な能力、地球環境問題に対する寄与度などを総合的に評価したもので、その国の環境における持続可能性を表すものである。

 今回発表された結果は、2002年度にもこの評価を遂行したエール大学とコロンビア大学の環境専門家チームが評価した結果であり、21個の評価項目を全76個の変数で評価した。2002年度と比較して自然資源の管理、環境関連自然災害に対しての脆弱性が評価項目に追加され、2002年には社会的討論能力が別途の評価項目であったものが、今回は環境ガバナンスに統合された事を除いては、評価項目や方法に特別な変化はなかった。わずかに評価対象の資料が最新資料に更新された点を相違点と言う事ができる。したがって2002年度の結果と比較してみることも意味がある。

 韓国の2005年環境持続可能性指数を総合的に評価してみると、2002年度に142ヶ国中135位で、今回は146ヶ国中122位と順位が若干上昇したとはいえ、環境持続可能性が良くなったと評価する事はできない。むしろ資料が古いせいであるとか、評価方法に問題が多く批判を多く受けているなどとして、評価結果自体をけなして受け入れなかった環境部の立場とは違い、私達の環境持続可能性がたいへん低い状態であることを改めて再確認したと見ることが今回の結果に対する正しい解釈であるのだ。

 問題を解決することができる社会・制度の力量が相対的に良くなった事が不幸中の幸いで、長い歳月にわたり多くの投資をしていた水質分野が良い評価を受けた事も慰めとなることだ。その反面で大気の質は悪化し、一番重要な汚染原因の「大気環境負荷」と「水質環境負荷」が2002年の評価と同様に世界最下位圏で結果的に環境負荷分野の評価が世界最下位とされた。これは今後、徐々に環境が悪くなる可能性が高く、このため経済的・社会的負担が大きくなることを意味する。

 また、気候変化等の原因によって急激に発生頻度が高くなっている自然災害に対する危機管理がたいへん甘いと評価され、自然資源の管理能力もやはり世界最下位圏と評価されたことはかなり否定的な信号であると言える。

 環境持続可能性は国家持続可能性の三大核心要素として他の2つの要素である経済持続可能性、社会持続可能性にも絶大な影響を与えており、国家競争力と国民福祉の根幹となっている。このような分析は今回の世界経済フォーラムの結果分析にもよく表れている。政府は、環境持続可能性の持続的な開発・評価が国際環境団体でなくむしろ保守的な機関として評価を受けている国際的な経済会合によってなされている意味を重く受け止める時がきた。

 政府は「環境持続可能性は単純な環境の問題だけでなく国家の未来が懸かっている重要な課題である」という認識を持ち、このために国家的な対策を樹立しなければならない。相次ぐ危機信号を無視すると「防げる危機」が「防げない危機」となるのも時間の問題である。

ⓒ連合ニュース

【筆者】ジャン・チェヨン / 市民環境研究所 / 環境運動連合 報道資料 /  [K05012702J]
【翻訳】高野 奈緒子]]>

ゴルフ場建設認可、大幅に縮小

韓国全土 サービス産業の活性化をはかり進められているゴルフ場建設の早期認可計画が、環境市民団体の反対を受け、政府の当初方針より大幅に縮小されることになった。

 財政経済部と文化観光部は23日、全国16の市、道を含む広域自治体が作成したゴルフ場建設の認可計画を検討し、今年、計34ヶ所のゴルフ場(555ホール)建設を認可する計画であることを明らかにした。

 今年のゴルフ場建設認可数は、昨年の18ヶ所(394ホール)に比べ、2倍近く増えることになる。しかし、230余ヶ所のゴルフ場建設について早期に許可するという政府の当初計画よりは大幅に縮小された。

 今年の新規建設許可数を市道別に見ると、慶北が11ヶ所(171ホール)と最も多く、全南7ヶ所(78ホール)、済州5ヵ所(135ホール)、慶南3ヶ所(36ホール)、江原3ヶ所(36ホール)、忠南2ヶ所(36ホール)といった順位だ。

 すでに多くのゴルフ場がある京畿と仁川地域は、今年それぞれ1ヶ所の新規建設を許可されたにとどまった。

 このように、今年ゴルフ場建設の認可が縮小されたのは、環境市民団体、大統領府傘下の持続可能発展委員会等の反対を受け、当初の計画より、建設許可地域が大幅に減ったためである。

ゴルフ場追加建設反対の幕を掲げる、南驪州ゴルフ場での集会

【筆者】チェ・スファン / 毎日経済 / 毎日経済 /  [K05012701J]
【翻訳】柳田 佐和子]]>

中国56の環境NGOが中国国家環境保護総局の環境保護執法厳粛化に声援

中国全土 中国国家環境保護総局による、金沙江溪洛渡水力発電所等13省都市にわたる30の違法施工プロジェクトの摘発行動は、メディアに「環境保護強化措置の嵐」と報道された。1月21日、「自然の友」「北京地球村」「中国政法大学公害被害者法律援助センター」等中国の環境NGO56団体が連名で国家環境保護総局事務所に手紙を送った。手紙の内容は以下の通り。 

 「国家環境保護総局による、金沙江溪洛渡水力発電所等13省都市にわたる30の違法施工プロジェクト摘発行動は、我々を力付けてくれた。今回の行動は政府が科学的発展を実際の現場まで徹底させようとする決意の表れであり、また調和の取れた社会を築く為の賢明な措置である。環境汚染・生態環境悪化を解決する力強い行動であるとともに、社会問題を根源から解決する有効な措置でもある。これにより不適切・違法な開発によって引き起こされる社会の矛盾・衝突は緩和され、社会的公正や社会の安定の回復に繋がるであろう。
     
 今回の国家環境保護総局による行動は環境評価審査制度の厳粛化を強くアピールするものであり、我々は深く賛同の意を表する。環境評価審査制度は法的保障があってはじめて権威を持ち、名実伴ったものとなって国民の信頼を得ることができる。2003年9月1日『中華人民共和国環境影響評価法』正式実施後、30もの違法施工プロジェクトが摘発されたことは、深い反省を促すものであり、環境影響評価法実施の任務が重く、道程が険しいものであることを物語っている。

 国家環境保護総局が環境影響評価制度の厳格化・組織的な監視管理を強調し、職業資格制度を推進し、責任追求を徹底する姿勢に我々は注目している。また、我々はこれらの対応が環境影響評価過程における不正や汚職の根絶にも役立つと認識している。

 国家環境保護部門は特に国民の環境影響評価制度への参加を奨励しており、このことも我々を元気づけてくれる。社会の進歩は、官民の交流と民衆の本当の意味での政策参加によってその大部分が決定される。国民の参加は、政府の効率的かつ公平公正な執政の実現に役立つと同時に、政策の科学化・民主化の堅固な基礎でもある。

 環境影響評価制度の国民参加・公聴制度が適切かつ有効に実施され、違法建設プロジェクトを施工前に阻止できるよう願ってやまない。我々環境NGOは更に積極的に環境影響評価制度に参加し、政府の環境保護・持続可能な発展実現の為に、長期的協力パートナーとして尽力する所存である。」

【筆者】北京地球村 / 北京地球村 / 北京地球村 /  [C05012601J]
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外来生物法でのオオクチバス規制をめぐって

日本全土 全国各地に方言や郷土料理があるように、その土地固有の生物種や生態系というものが存在する。古来よりある地域に生息する動植物は在来種と呼ばれ、絶妙なバランスにより生態系が作られ、多様性が保たれてきた。生態系は多様な生物が生息するほど健全で、一度バランスが崩れるとなかなか元に戻らない。

 多様な生き物がいることは人間にとっても有益で、食物や生活の道具などを調達したり、郷土の風情を楽しむこともできる。そうした在来種の生命を脅かす上、在来種により支えられてきた人々の古くからの暮らしや知恵を損ねてしまうとして昨今問題になっているのが「外来種」「外来生物」である。

 2004年6月に公布された「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(通称「外来生物法」)という新法では、特に日本国外から持ち込まれる輸入動植物についての規制が想定され、その規制対象について検討が続いている。昨秋からの議論では、北米から人為的に持ち込まれ、全国の河川や湖沼で在来種を荒らしているブラックバスを「特定外来生物」に指定することをめぐり、早急に対策を取るべきとする研究者らと、指定によって釣り業界などが打撃を受けるとして反対する利用者側との対立が深まっていた。

 ブラックバスは一般的に繁殖力が強く、在来魚の稚魚や卵を好んで食べるため、在来魚の絶滅を招くなど各地で影響が広がっている。だが、地域性や在来環境への理解が伴わない一部の愛好家や業者によって市場規模は膨らみ、今では1000億円市場とも言われている。ルアー釣りの対象として、ブラックバスは依然人気が高いため、規制指定が難航するのは当然だろう。

 中でも北米原産ブラックバスの一種であるオオクチバスは、外来種による生態系破壊の象徴的な存在。同法に基づく規制対象への指定が検討されてきたが、1月19日の発表で環境省は、オオクチバスを第1次の規制対象リストから外し、さらに半年間継続して検討することを決めていた。

 これに対し、小池環境大臣は21日の会見で、同法はブラックバスの指定を念頭においていることもあり、まずは指定すべき、とオオクチバスの指定に向け、担当部局に再検討を促した。釣り業界関係者らの団体「日本釣振興会」は厳重抗議を申し入れているが、事態は急転し、1月31日に開かれる全体会合で、決定する見通しとなった。

 規制対象として指定されると、釣り自体が禁止されることはないが、輸入、移動、飼育、放流などが制限されるようになる。今回の指定が地域的な在来生物の絶滅をこれ以上広げないための最初の一歩となりえるか。今後、外来生物法が成果を上げるには、こうした現実的な規制と並行して、地域住民、利用者を問わず、人間がまず本来の生き物の姿、人間と生き物のつながりなどをどれだけ意識し、大事にできるか、にかかっていると言えるだろう。

写真提供:神奈川県水産総合研究所内水面試験場

【筆者】冨田 行一(TOMITA, Koichi) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J05012601J]
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津波が引き金 人類は自然を畏敬すべきか否かの論争

北京市 ここ数日、「人類は自然を畏敬するべきか」の論争が、中国の多くの読者の関心をあつめている。論争のきっかけは、2005年1月10日出版の『環球(GLOBE)』に掲載された、中国科学院アカデミー会員であり物理学者の何祚庥氏による『人類は大自然を畏敬する必要はない』という文章である。

 氏の文章では、「今回の津波が人類にもうひとつ示唆したことは、人類は災害に直面して何もしないわけにはいかない、何かしなければいけないということである。私は“人は自然を畏敬しなければならない”というスローガン――人と自然の関係に何のアクションも起こさない、という観点に異議をとなえる。防ぐべきものは防ぐ、制止すべきものは制止すべきだと思う。私達は、自然災害によってもたらされる損失をできる限り減らさなければならないが、それは敬う、畏れる、ということではない」と述べられている。

 氏はさらに、「人と自然との関係を扱う時、人を基本とするべきか、環境を基本とするべきか、生態を基本とするべきか?という理論的な問題を突きつけたいと思う。これは深刻な哲学問題である。私は人を基本にするべきだと思う。けっして環境保護、生態保護に反対しているわけではないが、環境・生態を保護する目的は人間のためだ、という観点をはっきりさせなければならないと思う。環境・生態を“破壊”し、環境・生態を変えなければならない時もある。しかし、それも人間のためだ」と述べている。

 この文章が掲載されてから、緑家園の汪永晨氏、地球村の廖暁義氏、自然の友の梁従誡氏は、次々と北京の『新京報』に『「自然を畏敬する」のは反科学的ではない』『環境保護正義の擁護は人民の責任』『人類は自然を畏敬する必要が無いのか?』という文章を発表し、何氏の観点に公に反論した。中国最大のポータルサイトsinaネットでも専用コーナーを設け、文章掲載及びインターネット閲覧者の討論を行っている。

 『新京報』では、「今回の論戦は、自然を基本とするべきか、人類を基本とするべきかという文章上の討論に留めるべきではなく、より多くの人々が関心を持つように努力するべきである。科学者・学者にも、そして政策の制定者・プロジェクトの管理者・優秀な人材・さらには農民にも関心を持ってもらいたい。その方法には、理論的に各方面の問題を探る研究も、行動の検証もある。今回の論争の価値は、誰が誰を論破するかではなく、理論的研究の前途に、政策決定のプロセスに、そして一般市民の目の前に、「人類と大自然の関係」という問題を投げかけるということである」と評されている。

【筆者】康 雪(KANG, Xue) / 中日韓環境保護情報共有中国ボランティアチーム/自然の友 / 寄稿 /  [C05012602J]
【翻訳】中文和訳チーム C班 橘 高子]]>

家電を買い替えて大幅省エネ達成!

東京 なかなか進まない家庭の省エネ。だが、家庭電化製品を買い替えることによって、大幅な省エネを実現できるとしたら?それを立証した環境NGOが日本にある。それが、東京都・江戸川区にあるNPO法人「足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ(略称:足温ネット)」だ。

 足温ネットでは、家庭レベルでの地球温暖化対策の一環として、昨年9月に省エネ型家電を購入する家庭に無利子で融資する事業を実施した。省エネ家電に買い替える際に、買い替え後に節約できる電気代相当分を無利子で融資し、買い替え後に節約できた電気代で返済していくというもので、今回で3回目となる。

 江戸川区中葛西(なかかさい)に住む主婦、大栗(おおぐり)ひろみさんの場合、融資を受けて10月初めに省エネ型冷蔵庫を購入した。その結果、10月の電力消費量は342kWhと、前月比15%の省エネを実現した(東京電力のシェイプアップカルテデータより)。電力料金にすると1,500円(年間18,000円)の節約となり、6年ほどで冷蔵庫の購入代金をまかなえる計算だ。

 また、今回の省エネ冷蔵庫購入をきっかけに照明なども省エネ化に努めた結果、大栗家の12月の電力消費量は昨年と比べ約35%の減、電力料金も3,000円を節約できた。同様のペースで省エネできた場合、年間で30,000円以上の節約になる。省エネによる地球温暖化対策となるばかりか家計まで助かる結果に、大栗さんも大満足だ。

 足温ネットの試算では、江戸川区の全世帯で省エネ冷蔵庫への買い替えによって年間500kWhの省エネを実現した場合、区内に出力14,000kWの火力発電所を一基建設しなくても済むだけの効果があるとしている。京都議定書が発効する今、実践的ですぐ行動できるこの動きを広げていきたい。

(参考URL)
・足温ネット
 http://www.sokuon-net.org/
・東京電力 電気のシェイプアップカルテ
 https://www3.tepco.co.jp/istep/DV/MDVE09.htm

提供:足温ネット

【筆者】山﨑 求博(YAMAZAKI, Motohiro) / (NPO)足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ / 寄稿 /  [J05012602J]
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グリーンピース鯨保護運動家、ジョン・フリーゼル氏と会う

ソウル特別市 来る5月27日から6月24日まで、国際捕鯨委員会(International Whaling Commission, IWC)第57回年次総会と、数々の付属会議が蔚山で開催されます。大規模な商業捕鯨を再開するかどうかが決定される重大な転機となる会議を控え、環境連合はグリーンピースなどの国際団体らと協力して様々な鯨保護活動を繰り広げる予定です。

 去る1月14日、グリーンピース国際本部で鯨保護運動を担当しているジョン・フリーゼル氏が訪韓、環境連合と共同で行う鯨保護活動計画を議論しました。18日には関連専門家と政府関係者、環境運動家たちが集い鯨保護問題のシンポジウムが催されましたが、30年以上鯨保護活動に関ってきたフリーゼル氏は、絶滅の危機にさらされた鯨を保護しなければならないと次のように訴えました。

 国際捕鯨委員会は今、重大な岐路に立たされています。大規模な商業捕鯨を再開しようとする日本政府から大変な圧力をうけているためです。国際捕鯨委員会は1946年に設立されましたが、商業捕鯨によっていくつかの個体群と種が急激に減少するや、捕鯨業の未来を懸念する人々が将来持続可能な捕鯨が維持されるようある程度の規制を行おうと、国際捕鯨委員会を立ち上げました。しかし、不幸にも国際捕鯨委員会は捕鯨国で構成されており、鯨を保護すべきだとする主張よりも捕鯨業界の声が大きく、捕獲は続けられ鯨の数は徐々に減ってきています。

 国際捕鯨委員会が捕鯨の規制に失敗すると、1972年、国連環境会議では商業捕鯨を10年間暫定的に中断するよう促しました。しかし国際捕鯨委員会はこれを受け入れず、代わりに科学理論に基づき持続的捕鯨が行われるよう新しい管理計画を採択しました。それでも捕鯨業界は捕獲枠が少ないという理由でこの計画の履行さえ阻止し、その結果鯨の乱獲と減少が続きました。

 そのような中、幸いにも国際捕鯨委員会会員国の構成が変わりはじめました。捕鯨国だったオーストラリアとオランダ、イギリス、アメリカが捕鯨を中断、鯨保護に乗り出し、非捕鯨国が国際捕鯨委員会に参加、鯨保護の声が高まりました。韓国は捕鯨国だったために捕鯨賛成の立場を表明しましたが、ここ数年、より強硬な姿勢で捕鯨に賛成しており南半球での鯨保護区域の設定にも反対、商業捕鯨を今すぐ再開しようという立場です。韓国政府内の海洋水産関連官僚らはそう考えるのでしょうが、韓国人全てが世界的な商業捕鯨の再開に賛成かは定かでありません。

 現在、日本政府の根回しにより国際捕鯨委員会の会員構成が再び変化しています。貧しい開発途上国を抱きこみ国際捕鯨委員会に加入させ、日本の主張に同調するようにしむけているのです。すでにいくつかの国がそうして加入しており、マスコミの報道によると、先週アフリカ内陸のマリが日本から財政支援を受け国際捕鯨委員会に加入しています。国際捕鯨委員会内の勢力が捕鯨賛成に傾きはじめている状況です。

 一部の捕鯨国は捕鯨禁止措置がとられた後も捕獲を続けていますが、我々はこれをモニタリングしています。国際動物福祉基金が特にこのような活動に積極的で、DNA分析技術を駆使し韓国と日本で売られる鯨肉の遺伝子を分析しています。この調査により、東海に生息し日本にまで移動する滅亡の危機に瀕したミンククジラの個体群が、混獲(別の魚を捕るために張っておいた網に鯨が掛かること)で多く犠牲になっていることが明らかにされました。
 
 我々は捕鯨中断の継続を迫り、国際捕鯨委員会に、絶滅の危機にさらされる個体群、特に韓国コククジラ(Korean Grey Whale)についての研究と復元計画の策定、鯨保護区域を設定することを求めていきますが、韓国国民の皆さんの支持を期待します。

アラスカ、ザトウクジラの潮吹きⓒ Greenpeace/Hyde

【筆者】マ・ヨンウン / 環境運動連合 / 環境連合 報道資料 /  [K05012101J]
【翻訳】吉原 育子]]>

セマングム干潟と海洋生態系はわれわれの共同資産~裁判所のセマングム調停受諾勧告案の意味

全羅北道 進行中の第4次セマングム訴訟で、最近、裁判部は訴訟当事者に対し調停受諾勧告を行った。65ページに及ぶ長文の調停受諾勧告書は極めて異例である。調停受諾勧告書を読み終えた後、私は「堅く心に刻みつけておきたい」と感じた。それほど見事に作成された文章である。そのうちとくに注目すべき部分を整理してみる。

■セマングム事業の真の目的は:地造成と全羅北道(全北)の経済発展との無関係性

 まず、裁判部はセマングム事業の性格を正しく見抜いている。名目上の事業目的は国家による食糧確保のための農地造成であったが、実質的な目的は遅れている全北経済の発展のための地域開発事業である。とはいうものの、農地造成が全北経済の発展のための適切な方法であるとは誰しも認めないだろう。セマングム事業の根本的な問題がここにある:「事業の目的と手段の不整合性」。さらに、現在の開発方法はむしろ全北の経済発展の障害となりうる。裁判部は「淡水湖の水質を維持するためには萬頃・東津江上流流域の開発を抑制しなければならないが、これが全北の発展を妨害する要因になりうる」と指摘している(調停受諾勧告書、31ページ)。

■事前予防の原則の韓国的表現「石橋を叩いて渡れ」

 裁判部は水質問題に関連して次のように指摘している:万が一、まかり間違ってマングム湖の水質管理に失敗した場合、深刻な環境災害がもたらされる可能性があるため、水質はとくに厳格に管理しなければならない」(同書、45ページ)、「『石橋を叩いて渡れ』ということわざが与える教訓をいまいちど想起する必要がある」(同書、63ページ)。

 私は裁判部が引用したことわざがとても素晴らしい事前予防原則の韓国的表現だと思う。環境は一度破壊されると回復できないこともあり、回復に相当の費用と時間がかかる。したがって、事前予防はいくら強調してもし過ぎることはない。セマングム事業によって貴重な河口干潟が消え、海洋生態系に悪影響が及ぶと警告されてきた。以上の点から、事前予防原則に則ってこの事案にあたった裁判所の態度は非常に適切である。

■子孫に罪を犯してはいけない:未来の世代にたいする配慮

 裁判部は「セマングムは第二の始華湖になってはいけない。セマングムを第二の始華湖にすることはこの時代に生きるわれわれが子孫に犯す最も大きな罪悪になる」として、調停を勧告するとしている。セマングム干潟と海洋生態系はわれわれの共同資産である。この「われわれ」という概念には次の世代も含まれている。共同資産の開発にたいする現世代の権利は「持続性」を保持するという前提において、これを効率的に利用することに限定しなければならない。裁判部はこの点を明らかに確認しているのである。

■ゴカイの教訓(注):われわれの種が生きることはお前たち(人間)にとってもよい。生物種多様性の重要性とそのための干潟保全の必要性。

 裁判部は「干潟にたいする精確な調査と正当な評価がなかったこと」を指摘する。そして、「米国などの環境先進国で生態-経済統合モデルなどの新しい評価技法が発展することにより、将来は干潟の価値が高まるものと見られる」(同書、54ページ)とした。その事例として、「ゴカイ」が血栓治療剤及び蛋白質分解酵素の原料として認められていることを挙げている(同前)。このように、裁判部は生物種多様性の重要性と、そのための干潟保全の必要性を見事に看破している。

(注)セマングムに生息するゴカイの一種(Periserrula leucophryna)

 今回の調停受諾勧告の趣旨は一切の開発を否定し、直ちに干潟を保全せよというものではない。調停受諾勧告の核心はこの両者が調和できる方法にあり、そしてまだ遅くないということである。いまや裁判所の勧告にわれわれが応える番だ。何を、どうすればいいのか、未だに全てが不明瞭である。だが、このことだけは確かなようだ。今こそ、初めて裸足で干潟に踏み入れたときの、あの感触、あの気持ちからまた始めるときなのだ。

(現場中継)ソウル行政裁判所、セマングム調停受諾勧告案発表現場
http://cice.kfem.or.kr/cgi/actlast.php?tb=Hissue&lc=&dc=&no=1707&cnt=479&pg=1&dp=1

【筆者】パク・テヒョン弁護士 / 環境法律センター / 環境運動連合報道資料 /  [K05012102J]
【翻訳】吉澤 文寿]]>

「エコ列車」並びに西南中国エコ列車公衆教育プロジェクト、正式スタートへ

北京市 環境NGO「北京地球村」の主催した「エコ列車―生物多様性公衆教育」プロジェクトの立ち上げ式が、2005年1月18日午後3時、北京市内のRailwayホテルで行なわれた。

 当該プロジェクトは鉄道部環境保護弁公室、全国鉄道青年団委員会、北京市オリンピック組織委員会環境活動部、昆明鉄道局党委員会広報部、旅客運輸処、青年団委員会、環境保護弁公室などの支援を得、中国西南部の一部の環境NGOとの提携で立ち上げられたものである。
 
 現在、中国は膨大な人口と発展のプレッシャーにより、極めて貴重だった生物多様性が驚くスピードで消え、生態環境が継続的に弱まってきているが、このことは一般によく知られていない。中国西南部の山地は全国10%の土地しか占めていないが、全国50%の鳥類と30%以上の高等植物を有しており、生物多様性の極めて豊富なホットポイントである。

 しかし、観光開発と経済成長により、中国西南部の野生動植物は巨大な脅威に晒されている。中国には絶滅の危機に瀕した陸生哺乳動物が87種類あるが、この地域だけでも36種類あり、この地域一帯の種の保全は一刻も猶予できない課題となっている。列車は北京と西南山地を結ぶ重要な交通機関として、「移動教室」というメリットを持っている。

 「エコ列車プロジェクト」は列車の宣伝性と教育性を利用し、様々な人を対象に、教育や一連の宣伝活動を通して大衆の環境保全意識を高め、生態環境の保護及び生物多様性の発展促進を図るものだ。立ち上げ式では、生物多様性及びエコ列車プロジェクトのスライドショーが放映され、一部の参加者が挨拶を述べた。

【筆者】左 偉 / 緑色北京 / 寄稿 /  [C05011901J]
【翻訳】燕]]>

中国国家環境保護総局による30の違法工事プロジェクト報告

中国全土 中国国家環境保護総局副局長潘岳氏は、1月18日、北京において金沙江溪洛渡水力発電所等の13省都市の30の違法工事プロジェクトの停止を発表し、同時に環境保護法律法規を厳粛化、環境参入許可を厳格化し、低水準な重複又は秩序のない建設を徹底的に抑制し、鉄本(江蘇鉄本鋼鉄有限公司)事件※のような違法建設プロジェクトを決して許可しないと述べた。これは『中華人民共和国環境影響評価法』実施後、環境保護総局が初めて対外的に大規模に公布した違法工事プロジェクトでもあるという。

 潘岳氏は又以下の通り述べた。国家経済の急速な発展に伴い、固定資産投資力が拡大し、一部の地方政府及び企業は、国家経済発展規律と環境保護の要求を軽視し、無断で違法建設プロジェクトに着手した。近頃では、国家環境保護総局が建設プロジェクトの環境評価審査を受理する過程において、一部の企業に、プロジェクトの環境影響報告書が環境保護部門の審査に通らないうちから勝手に建設を開始し、『環境影響評価法』及び『建設プロジェクト環境保護管理条例』の関係規定に違反する重大な環境違法行為が確認されている。

 また、潘岳氏は『中華人民共和国環境影響評価法』の規定を以下の通り紹介した。建設プロジェクトの環境影響評価文書が認可を経ておらず、当該プロジェクトの審査部門がその建設を認可しない場合には、建設機関は建設を開始してはならない。しかし、今回建設停止となった建設プロジェクトは全て、環境評価報告書が認可を得ていない状況において既に建設を開始しており、また一部の工事が既に基本的に完成しているという、典型的な認可前建設の違法工事であった。国家環境保護総局は既に法によりこれらプロジェクト建設の即時停止命令を下し、処罰を与えることを決定し、また直接の責任者に対しては、関係部門から法的な行政処分を行うことを提案した。

 潘岳氏が強調するには、環境影響評価は厳粛な法律制度であり、環境影響評価制度の実施を通して、プロジェクトの盲目的建設、経済の秩序なき発展による自然資源と環境の許容力超過を避け、生産要素の構造・生産力の配置の更なる合理化が可能となり、国民経済は一層健全で秩序あるものとなる。法律法規を厳粛にし、それらの環境影響評価制度を顧みない違法な工事プロジェクトを断固として停止させ、低水準の重複建設が多い状況を徹底的に抑制すると同時に国家環境保護総局は、さらに環境影響評価及び「三同時」制度(建設プロジェクトにおける環境保護設備を主体工事と同時に設計、施工、操業開始する)を絶えず改革改善させ、発展モデルの戦略的転換を的確に推進し、中国経済社会と環境の協調発展を促進させる。

 潘岳氏は最後に以下のように表明した。国家環境保護総局は、期間を分けて違法建設プロジェクトに対して断固として法による整理・調査を行い、発見した違法案件毎に処理を行い、鉄本事件のような違法建設プロジェクトを決して許可しない。国家環境保護総局は不定期にこれらの建設停止プロジェクトに対して検査と抜き取り検査を進め、かつ、適宜関係状況を公表していく。

※訳注 鉄本事件とは・・・2003 年に工場建設を開始した鉄本鋼鉄有限公司と現地政府及び関連部門が国家の関連法規を遵守せず、総投資額106 億元におよぶプロジェクトを22回に分けて分割批准し、土地6,541 ムー( 約4.35 k㎡ ) を不法に批准、徴用することで6,000 名の農民に立退きを強制した。これに対し、プロジェクトは全面停止、関係者は官民を問わず逮捕拘禁という厳しい処分がなされたもの

【筆者】中国国家環境保護総局 / 中国国家環境保護総局 / 報道資料 /  [C05011902J]
【翻訳】五十嵐 裕美]]>