《環境影響評価の公衆参加暫定方法》実施能力育成コースの開講

5月20日~22日、“《環境影響評価の公衆参加暫定方法》を実施するための能力育成コース”が北京で開講された

北京市 5月20日~22日、“《環境影響評価の公衆参加暫定方法》を実施するための能力育成コース”が北京で開講された。北京市の民間環境保護組織のメンバー15人、安徽、福建、四川、雲南、湖北、上海、陝西、深圳、浙江、遼寧、重庆から来た民間環境保護組織メンバー15人、4人の弁護士、コミュニティ団体の2人および数名の環境保護記者が、今回の無料トレーニングに参加した。

 中国政法大学公害被害者法律援助センター(略称:CLAPV)や全米自然資源防衛評議会(略称:“NRDC”)そして自然の友(略称:“FON”)の共同組織で行われた今回のトレーニングの狙いは、《環境影響評価の公衆参加暫定方法》の実施を促進し、民間環境保護組織、環境保護記者、弁護士およびコミュニティの住民に、環境評価制度と関連のある法律規定について更に理解をしてもらい、公衆が参加する環境影響評価方式の方法を熟知してもらい、公衆の参加意識と参加能力を高めることにあった。

 トレーニングでの、国家環境保護政策局法規局の别涛氏によるレクチャー、公衆参加暫定方法を起草した評価局の梁鹏所長による《暫定方法》の立法背景及び主要条文の解釈、中国政法大学、北京大学法学院、北京大学環境学院、清華大学等の専門家や科学研究会社の環境法律学、環境科学の専門家、およびアメリカの自然資源保護委員会のSharon弁護士による環境影響評価制度及び法律問題、公衆の環境影響評価の参加への道とその方法、環境影響評価報告の実例分析、公衆の参加権への救済の道、アメリカ環境影響評価の経験等の授業を行ったところ、学生達に好評であった。

 その他、学生達は実例を基に模擬の公衆参加討論を行い、湖北、深圳、雲南、北京から来た学生達は、トレーニングコースの教師および生徒達と、当地の環境保護民間組織の公衆参加活動の前例や実践経験について語り合った。

【筆者】宁 琛 / 東アジア環境情報ネット / 寄稿 /  [C06053101J]
【翻訳】長瀬千夏]]>

容器包装リサイクル法改正案、衆議院を通過

政府が提出した容器包装リサイクル法改正案が原案のまま衆議院で可決した

東京 全国の約200以上の市民団体が参加する「容器包装リサイクル法の改正を求める全国ネットワーク」(以下、改正ネット)では、2003年10月の結成以来、容器包装リサイクル法(以下、容リ法)が、拡大生産者責任(以下、EPR)を徹底するものになるよう、改正活動を続けてきた。専門家の協力を得て、2005年1月には「容器包装リサイクル法改正市民案」を作成し、政府が進める法改正の動きに対して働きかけを行ってきていた。

 現状ではリサイクルにかかる費用が、自治体の税金で賄われて、商品価格に反映していないことが、小型PETボトルのようなリサイクルコストのかかる使い捨て容器を氾濫させてきた。こうした理由から、改正ネットでは、EPRの徹底を求めてきたのだ。

 国の審議会の最終まとめを受け、3月10日に閣議決定された容リ法改正政府案は、(1)効率的なリサイクルで余ったお金(推定60~120億円)を、自治体と生産者で折半する新たな制度創設、(2)レジ袋有料化への誘導の2点を目玉とし、EPRを強化したと主張する。しかし、自治体が税金で負担する容器包装廃棄物のリサイクルコスト3000億円を、商品価格に内部化し、事業者(現在の負担400億円)と消費者で負担するとした、改正ネットの当初の主張とは全く異なる内容だ。

 改正ネットでは、唯一の立法府である国会の場で、政府原案を少しでもよくしてもらおうと国会議員に働きかけを続けた。5月9日に衆議院環境委員会に付託され、実質、5月16日から衆議院環境委員会において、容リ法改正案についての質疑が始まった。

 改正ネットの主張に理解を示した野党・民主党からは、EPRの徹底とは程遠い政府案への批判がなされ、当初示されていなかった政府案による容器包装廃棄物とレジ袋の削減目標を、2010年までにそれぞれ5%と10%減と引き出すことができた。

 しかし、実質3日間、6時間あまりの質疑のみで、5月23日に環境委員会において全会一致で政府原案が可決した。環境委員会での野党・民主党の頑張りで、19項目におよぶ附帯決議は付いたものの、法案本体の修正は一切行われなかった。その後、25日に衆議院本会議で環境委員会委員長からの報告を受け3分で可決、参議院に送られた。

 筆者は国会審議を初めて間近で傍聴したが、役所主導で作成された原案に何ら修正を施すことのできない国会という場について考えさせられた。と同時に、審議中にもかかわらず、ノートPCでメールをチェックしたり、関係のない雑誌や新聞のコピーを読んだり、何度も入退室を繰り返したりする議員の姿に唖然とさせられた。もっとも、採決の時間帯しか姿を見せなかった議員もいたことを思えば、とりあえずその場にいるだけでも、ましなのかもしれないが……。

 日本の国会は二院制で、今後は参議院での審議が始まる。改正ネットも、従来の主張をそのままに、一縷の望みをつなぎ参議院議員への働きかけを始めた。国会の会期末(6月16日予定)も近づき、まもなく結論が出る。多くの市民が関わった約2年半に及ぶ改正ネットの活動もとりあえずのゴールを迎える。

(関連ニュース)
・容リ法改正の審議会最終まとめに、市民が反対(06/1/25)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06012501J
・容器包装リサイクル法改正市民案が完成!(05/1/12)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J05011202J

衆議院環境委員会で全会一致で可決した(衆議院TVを撮影)

改正ネットの山本さんも参考人として発言を行った(衆議院TVを撮影)

【筆者】廣瀬 稔也(HIROSE Toshiya) / 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Express Messenger) / 寄稿 /  [J06052602J]
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疾走する開発政策に緑色のブレーキを!

5.31地方選挙にオアシスのような「緑色候補」が必要な理由

韓国全土 2006年5月31日、第4回地方選挙への市民の期待は、乱開発と不正にまみれた地域の現実を乗り越え、草の根自治を実現するための市民候補の熱い挑戦に生まれ変わろうとしている。環境運動連合は今回の地方選挙を前に、美しく健全な社会をめざす「緑色候補」18人を選び、発表した。

 「緑色候補って何?」「緑色候補はどう違うの?」
 草の根民主主義を広げ、住民の環境権、福祉はもちろん周辺地域の環境も守る「緑色候補」。私たちは、草の根市民候補の挑戦に改めて注目する必要がある。

放置された公園を環境教育の場に
 道峰区を流れる放鶴川の周辺には無許可住宅が集まり、これまで雨が降るたびに浸水する地域で、住民から多くの嘆願が寄せられていた。このような環境を変えるために道峰区では1998年から2002年にかけて、無許可住宅の135棟を撤去、ここに小規模エコ公園(素足で体験する「パルパダク」公園)を造成した。遊歩道やビオトープ池を作るなどして、子どもの自然学習に活用している。

 パルパダク公園とともにつくられた「ヌルボム・ギャラリー」という空間は、当初意図していたほどには活用されなかった。使用されない日が多くなると、放置された施設に対して市民の声が上がり、環境連合出身のキム・ナクジュン、チュ・ギョンスク議員の提案で2003年5月、ヌルボム・ギャラリーは環境教育センターにリモデリングされた。

 新しい環境教育センターは、子どもや地域住民に、パルパダク公園自然解説、道峰区自然体験、渡り鳥観察などのプログラムを提供し、地域の重要な教育機関として定着した。これまで経験してきたことを、政策にも活かすことができたのだ。

 環境運動連合で活動しながら環境教育の重要性に目覚め、幼い頃からの環境教育が大きな影響を与えることを熟知しているため、環境教育センターを作ることが可能となったのである。ヌルボム・ギャラリーが「環境教育センター」として再生されなかったら、ヌルボム・ギャラリーは1年に20日程度しか使われない、無駄な空間になっていたのではないだろうか。

漢江河口を守り抜いた緑色議員たち
 さる5月16日、河口堤のない唯一の川である漢江の河口が湿地保護区域に指定された。漢江河口は高陽市に属している湿地で、これまでいくつもの環境団体が湿地保護区域の指定を要請してきた場所だ。

 2003年1月、高陽市、金浦市、坡州市の市長が一同に会した。漢江河口の鉄柵を撤去し、漢江河口を住民の憩いの場として開発しようということで合意した。

 その年の1月、1次追加経政予算には漢江河口の鉄柵撤去事業という名目で2,000万ウォンの予算が編成され、議会の審査を控えていた。これは京畿道高陽市花井洞から環境運動連合緑色候補で当選し、高陽市議員として活動していた3名の緑色候補に突きつけられた最初の課題だった。

 筆者とキム・ダルス議員は鉄柵線撤去に反対した。自由路周辺の鉄柵は、外部の侵入(犬、猫、特に人)から漢江河口を安全に守る役割を果たしていて、河口堤がふさがれていない唯一の川であり、川が海水と交わって作られる天恵の条件を守らなければならない、というのが我々の立場だった。

 結局、事業費2,000万ウォンは削減され、その後も市長は鉄柵撤去と漢江河口開発のための予算を3度にわたって申請してきたが、ついに霧散した。2004年7月3日には、漢江河口の生態系保全地域指定を迫る決議文が議会で採択され、以後、環境団体の努力の末に、2006年漢江河口は湿地保全地域に指定された。

もしも、緑色候補がいなかったら?
 おそらく今頃、漢江河口の鉄柵はすでに撤去され、河口に生息しているキバノロは姿をくらまし、鉄柵撤去の現場では環境団体活動家たちが座り込みをしていたことだろう。

 環境親和の緑の価値を考慮し実現させることは、政策決定のプロセスにおいても大変有効であり、その後の政策の重要な結果にもつながっていく。

 地方議員の役割は、その地区の問題解決程度かもしれないが(大部分の議員がそうだが)、ときには地方政府の政策決定過程で、責任ある役割を担う。環境運動連合の緑色候補で当選した議員が活動している道峰区と高陽市が代表的な例である。

 緑色候補、緑色議員が増えることで、開発一辺倒の地方政府のエンジンに、ブレーキをかけることができるのだ。すべての候補が、票を得るため先を争って開発を公約に掲げ、開発政策に若干毛の生えた程度の環境政策を唱える。これが彼らの主張する聞こえのいい環境政策だ。開発に向かって疾走する地方政府に緑色のブレーキをかけるために、緑色候補と緑色議員が必要なのである。

 緑色の価値は何もしないで実現するものではない。それは投票所でも、環境運動連合でも実現可能だ。投票で生まれた小さな緑色の価値が、この社会における緑色の価値を実現する第一歩になることを選挙を前に願うばかりだ。

▲道峰環境教室が進めているファミリー自然解説プログラム。パルパダク公園でエコ体験する親子の様子。ⓒ道峰環境教室

▲鉄条網をこえて見える漢江河口湿地でのんびり餌をついばんでいるマナヅルとサカツラガンの姿ⓒチョ・ハン・へジン

【筆者】キム・へリョン議員 / 緑色政治連帯 / 寄稿 /  [K06052601J]
【翻訳】吉原育子]]>

パーム油の“責任ある調達”を求め、NGOが大手洗剤メーカーのCMに異議

パーム油の利用が環境にやさしいとした大手洗剤メーカーのCMをめぐり、議論が起こっている

世界 大規模なパーム農園を映し出し、植物原料(パーム油)を使用しているため環境にやさしいというメッセージを伝えるライオン株式会社のCMに対して、4月7日、FoE Japan、地球・人間環境フォーラム、日本インドネシアNGOネットワーク(JANNI)など環境8団体が、(1)「パーム油を使用しているから環境にやさしい」という表現を改めること、(2)パーム油の原産地情報、及び環境社会影響を公表すること―の2点を求めた要請書を同社に提出した。

 これに対して、同社は「植物原料の使用は大気中のCO2増加抑制に貢献する」と回答した。環境団体側は「パーム油の生産が、様々な環境・社会問題を引起すこともあることを踏まえると、効果の大きいCMにおいて、パーム油が環境にやさしいというような表現を繰り返し使用することの影響は大きい」「CO2は環境問題の一側面である」等と反論している。

 オイルパーム・プランテーションの急速な拡大は、東南アジアにおける森林減少の要因の一つとされており、大規模な森林生態系の転換、用地取得に伴う地元住民の権利の侵害、不適切な農薬の使用による水質・ 労働者の健康への影響、低賃金・危険作業等の労働問題などの環境・社会問題が生じることもある。一方で、生産企業や消費企業、NGOもメンバーとなっている国際組織RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)により、持続可能なパーム油のための原則と基準も策定されている。

 一方、現在、日本政府は、温暖化防止という観点から、50万キロリットル(原油換算)のバイオマス輸送用燃料の導入を見込んでいるが、この大部分(90.8~92.8%)は輸入されるという試算もある。パーム油も有力なバイオマス燃料原料の一つであり、需要の急速な拡大が見込まれる。今後、これらの植物資源の生産地における環境社会影響の配慮、持続可能な生産と利用について、輸入側も含めた議論が必要となるだろう。

(参考URL)
・ライオンからの回答及び環境団体等の見解(06/5/15)
 http://www.gef.or.jp/today/060407_lion_cm.htm
・エコ燃料(バイオマス燃料)の持続可能性に関する要請(06/5/12)
 http://www.gef.or.jp/today/060512_BDF_env.htm

パーム・プランテーションの上空から(マレーシア)

パーム・プランテーションの様子(インドネシア)

【筆者】満田 夏花(MITSUTA, Kanna) / 地球・人間環境フォーラム(Global Environmental Forum) / 寄稿 /  [J06052601J]
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三峡ダムの早期完工、問題はないか?

世界最大のダム完成がもたらす様々な懸念

中国全土 長さ2,309m、高さ185m, 発電量1,820万KW, 水没面積630㎢, 総工事費24兆ウォン、総移住民190万人……天文学的な数字である。

 このダムが完成すると、水位が徐々に上がり、10月には156m、2009年には175mに達するだろう。これによって、中国の揚子江の中流にはソウルより少し広い巨大な人工の湖が作られ、韓国において稼動中の核発電所20基の総発電容量1,772万KWより、もっと多い電気を生産することができる。ダム1つで韓国全体の電力の中、なんと40%以上を生産することになる。

 1994年に始まり、明日(2006年5月20日)には完成される中国三峡ダム建設は、まさにまさに「桑田碧海(そうでんへきかい)」の変化を目の当たりにするようなものすごい工事だ。ダムの完成を予定より9ヶ月ほど前倒ししたことで、中国メディアから賛辞を受けている。26基の発電施設の設置も計画より1年早めた形で2008年には完了するそうだ。これで、中国当局は当初の計画より700億kWhも多い電力を追加で生産することを期待している。

 当局は、最近三峡プロジェクト「人類と自然の調和が取れた開発」というタイトルの写真を展示し始めており、ダム建設計画がもたらす揚子江の開発と経済発展、水力発電及び環境保護面での成功を熱心に宣伝している。しかし、これが環境に大変な災いをもたらすかもしれないという懸念を払拭することはできない。ダム建設に対して様々な懸念を抱いている人々は、問題はこれから始まると考えている。

 四川観光地理研究センターの地質学者であり、水力発電の専門家であるパン・シャオ教授は「ダムを早く完成し、より多くの電力を生産することで更なる経済的収入を上げようと、急いで建設した。これでダムが引き起こす問題がさらに深刻になった」と主張した。

 パン・シャオ教授は「土砂堆積により20年内に重慶港の機能が危機にさらされるとしていた当初の予測がもっと早まる可能性もある」と懸念を漏らした。ダム周辺地域の人々もダムに水が溜まれば、どのような問題が発生するかよく知っている。重慶市が1,800億ウォンを投資して、「寸灘」に新しい港を作っていることも揚子江上流から流れてくる土砂が積もって、早いうちに「九龍坡」にある既存の港が使えなくなるということをよく知っているからだ。

 一方、土砂堆積問題を解決しようとする自然との絶えない戦争が続けられており、一つの対策は新たな問題を生んでいる。土砂堆積を防止するため、揚子江上流である四川と雲南にそれぞれ1つずつの大型ダムを建設する計画である。しかし、これは下の石を抜いて、上の石を置くような臨時方便策で、土砂堆積問題を上流に転嫁するだけだ。

 数日前、中国当局は揚子江の西側支流の金沙江にある渓洛渡と向家バ(土と貝を合わせた漢字)に2つの新たな水力発電ダムを建設することを承認した。この両ダムの発電容量をあわせると、三峡ダムの発電容量よりもっと大きく、三峡ダムに流れる土砂を遮断するための目的もある。この両ダムの建設は、三峡ダム建設が終わって、これに携わった工学者と技術者、労務者に新たな仕事の機会を与える目的もあって、企画されたものだ。

 専門家は、三峡ダムがもたらす地域の地質学的影響に対して、懸念している。貯水池の水位が上がれば上がるほど、災害が発生する可能性が高くなる。水位が156mを超えてはいけないという請願書に53人の科学者が署名し、さらに去年は、中国人民政治協商会議が水位が156mに達する時期が予定より早まってはいけないという報告書を国務院に提出したものの、このような懸念は却下され、工事は強行された。

 中国政府は、環境専門家と地質学者、気象学者、水文学、考古学者などを総動員し、世界最大のダム建設がもたらす地震誘発と水質汚染、土砂蓄積など、様々な問題を減らすため、できる限りのことをしたと主張している。最先端監視システムを導入し、地震と山崩れを防ぎ、また、水没によりある植物種が絶滅するようなことがあるなら、遺伝子銀行を作って、それを保全すると主張している。

 貯水池の水位を予定より低い位置で留めたとしても、先端地震監視システムが必要だが、今までそのようなものは設備されていない。地震に対する情報システムと避難計画も存在しない。結局、三峡ダムは、揚子江に作られた最大の脅威であり、水没地域の地域社会を脅かすばかりではなく、下流に住んでいる数百万人の人々にも致命的な災害をもたらす脅威となっている。移住民の問題も非常に深刻だが、これは少なくとも金銭的な補償ができる問題だ。しかし、地震のような問題は、どの方法でも解決はできない。

 このような致命的な問題があるにもかかわらず、中国当局は水力発電にはよい点があるという。それは「水は再生可能で、発電費用も安い」とのこと。しかし、三峡ダムの1kWh当りの発電費用は80-90ウォンだが、人々が支払う電気料金は1kWh当り、30ウォン程度に過ぎない。このように周辺地域にもたらす悪影響があるにも関わらず、非効率的で、競争力もないダム建設が進められているのは、まぎれもなく政治的な目的があってのことで、水力発電計画は不正と腐敗の温床になっている。

 三峡ダムがもたらすかもしれない大災害に対して、多くの人々が懸念している。今後、数年間は、大きな問題なく運営されるかもしれないが、ダムは最低でも100年は稼動されるだろう。この間で汚染された揚子江の水は、黄海を汚染し、地震でも発生した場合には、韓国にも大きな災害をもたらすかもしれない。「対岸の火事」で済まさず、もっと関心を持って見守るべきだ。


▲建設中の三峡ダムの全景 ⓒ 環境連合 アン・ジュングァン

▲三峡ダム建設現場 ⓒ 環境連合 アン・ジュングァン

▲三峡ダムの水没地域の瞿塘峽 ⓒ 環境連合 アン・ジュングァン

【筆者】マ・ヨンウン(Ma Yong-Un) / 環境運動連合(KFEM) / 寄稿 /  [K06051901J]
【翻訳】ユン・ミヨン]]>

“お花見&ごみ拾い”活動報告

4月9日、北京環境ボランティアグループが北京玉淵潭公園で“お花見&ごみ拾い”活動を行った

北京市 4月9日、北京環境ボランティアグループが北京玉淵潭公園で“お花見&ごみ拾い”活動を行った。中日両国の子供を含む環境保護に熱心な中国人と日本人約30人が参加した。ボランティアたちは一致団結して今回の環境保護活動を終えた。ちょうど桜が満開の時期ということもあり、国内旅行者は比較的多く、ゴミの量もこれに伴い急増し、園内清掃者への大きな負担となった。これらを考慮して、私たちはゴミ拾いという形で公園をきれいに保ち、一般市民に環境保護に対する大切さを呼びかけた。

 ゴミ拾い中、一人の子供がゴミでいっぱいのビニール袋を持ち“ほら、ゴミで袋がいっぱいになったよ”と話しかけてきた。このとき私は深く感動し、大人がゴミを勝手に捨て、子供によってそれが拾われているなんて、大人はなんて恥ずかしいんだろう!と感じた。子供ですら環境保護の大切さを意識しているのだから、大人は自ら手本を示し、後世への正しい手本となるべきなのではないのだろうか。しかし、喜ばしいことに、多くの子供たちが環境保護活動に参加し、その理念を実践していることは、未来の環境事業への希望でもある。

 今回、中日両国のボランティアたちは環境保護清掃での互いの交流、学習を通し、中日両国のボランティアたちは自分から環境保護清掃にかかわる中でお互いに交流、学習し、両国民の友好を促進し、双方の環境保護意儀への理解を深めた。同時にまた実際の行動は一般市民に環境保護の大切さを呼びかけ、より多くの人が私たちの仲間に加わり、環境保護活動に参加することを促した。

【筆者】藤原 由美(FUJIWARA, Yumi) / 北京環境ボランティアネットワーク(BEV-NET) / 寄稿 /  [C06051701J]
【翻訳】中文日訳チーム B班 廣田智子]]>

『グリーンオリンピックを迎え、地域はどのように参加するべきか―指導図書北京地区管理者編』近日出版!

グリーンオリンピックを迎えるにあたり、地区の取り組みを指導する

北京市 『グリーンオリンピックを迎え、地域はどのように参加するべきか――指導図書北京地区管理者編』が北京地球観測科普研究センターから出版される。本書は地区の管理責任者のために、簡単な文章と写真を用いて、グリーンオリンピックの基本概念と北京の改善が必要な環境を細かく示した1冊であり、地域がどのような取り組みを行うことによりグリーンオリンピックの実現に関わっていけるかを読者に伝えるものである。

 2001年7月13日、北京は第29回オリンピックの開催権を得た。北京オリンピックの合言葉は“グリーンオリンピック、ハイテクオリンピック、人文オリンピック”であり、グリーンがまず第一である。現在、2008年の北京オリンピックまで2年を残すだけとなったが、未だ北京地区の環境クオリティは北京オリンピックの目指す目標と隔たりがある。

 北京地球観測科普研究センターの李皓博士曰く、「地域は都市の細胞であり、良い環境クオリティを得るためには地域が良い環境管理を作り上げる必要がある」とのこと。それゆえ、北京ではグリーンオリンピックの環境指標達成のために地域の参加、とりわけ地域を通して多数の市民の協力が必要である。この1年間の<グリーンオリンピック、率先行動>普及グループによる講座の中で、李皓博士は北京の地域住民の中にグリーン北京を作り上げるための熱意があることにに気づき、重要なのは地区管理者にグリーン地区の概念を正確に知ってもらうことが重要であると確信した。本書はそのために執筆されたものである。

【筆者】康 雪(KANG, Xue) / 東アジア環境ニュースネット / 寄稿 /  [C06051702J]
【翻訳】C班 小田幸治]]>

国民の94%、携帯電話の電磁波は有害

10人中1人は異常症状を感じる

韓国全土 韓国人の大多数は携帯電話の電磁波が人体に有害だと考えていることが明らかになった。また、国民の10人中1人は携帯電話で通話中に身体的な異常症状を感じた経験があることが確認された。

 市民環境研究所(張栽然[チャン・ジェヨン]所長)と徐惠錫(ソ・ヘソク)議員室(国会科学技術情報通信委員会)が全国の成人男女1,034名を対象にアンケートを行った結果、回答者の38%が“有害”と答え、56%が“人体に何らかの影響があるだろうが、心配するほどではない”という意見だった。これに対して“有害ではない”という回答は1%に過ぎなかった。

 携帯電話で通話中、体に異常を感じたことがある人は11%だった。一日平均の通話回数が多く、通話時間が長ければ長いほど異常を感じた経験が多いという回答が多く見られた。異常症状としては“耳がつまる感じがする”が60%と最も多く、次に“頭痛がする”(53%)、“精神的に集中できない”(26%)だった。

 純粋に電磁波被害を予防する目的で自分なりの対策をとっている人も少なくないことが明らかになった。“できるだけ一般電話を利用するようにしている”という人は24%、“通話をできる限り短くし、代わりに文字メッセージを送る”が21%、“呼び出し時に携帯電話を耳から離す”という人は全体の15%だった。

 携帯電話の使用期間は5~8年未満が36%で最も多かったが、8年以上使用しているとの回答は30%と比較的高かった。一日平均の通話回数は回答者の39%が6~10回と最も多く、一日20回以上通話をすると回答した人は9%だった。一日平均の通話時間は10~30分未満が39%と最も多かったが、1時間以上通話すると回答した人も10%に達した。

 1回あたりの通話で最も長かった 通話時間を尋ねる質問には11~30分と答えた人が36%で最も多かった。しかし、2時間を越える長時間の通話も14%に達し、1回あたりの最長通話時間の平均は74分だった。

 携帯電話の電磁波に関する情報は回答者の90%がTV、新聞などのマスコミから得ていると答えた。電磁波吸収率(SAR)について聞いた事があるという人は24%で、そのうち端末機購入時に電磁波吸収率を考慮したという人は16%(全体の約4%)にとどまった。

 18歳未満の子供を持つ家庭の場合、子供の携帯電話利用率は31%に達した。年齢別では満16歳から17歳の青少年の利用率が87%と最も多く、満9歳以下の児童の場合は3%だった。

 今回のアンケートにおいて、国民10人中1人が携帯電話の通話時に体に異常を感じたことがあり、18歳未満の児童、青少年の携帯電話利用率が30%を上回る結果となったことは、事前予防の原則に従い、早急な対策が必要であることを物語っている。携帯電話の電磁波の人体への有害性についてまだ明確に究明されてはいないが、可能性がとても高いということだけは明らかな事実である。

 携帯電話の電磁波が、子供はもちろんのこと大人の注意力や健康を害することがあるという研究結果が相次いでいるだけに、全国民を対象にした電磁波被害予防のための行動要領に対する広報が強化されなければならない。特に脳がまだ形成中である18歳未満の児童と青少年の場合は、必要な時にだけ短時間利用するよう取扱い説明書に注意書きを記載する必要がある。

 今回のアンケートは世論調査専門機関であるエムブレインが行い、標本誤差は95%、信頼水準から±3.05%である。

【筆者】イ・スンミン研究員 / 市民環境研究所(Citizens’ Institute for Environmental Studies) / 寄稿 /  [K06051601J]
【翻訳】小池貴子]]>

中国の市民による環境保護が新たな段階へ

『市民による環境保護法』の制定および施行に関する討論会、北京にて開催

北京市 4月15日、中国政法大学公害被害者法律援助センター(略称CLAPV)の主催により、『市民による環境保護法』の制定、施行に関する研究討論会が北京で開催された。

 同センターの副主任である許可祝助教授は立法チームの活動の進捗状況及び研究成果を発表し、草案の枠組み、構成とその内容について詳しく説明した。

 全米自然資源防衛評議会(NRDC)の弁護士であるスーザン・ケーシー・レフコヴィッツ女史は、海外における市民による環境保護に関する法律及びその実践結果を紹介した。

 国家行政学院応松年教授、中国人民大学法学部周珂教授、同李艶芳教授、清華大学王明遠博士、および中国政法大学環境資源法研究所の教授らは皆この『市民による環境保護法』の起草の意義、制定方法、および重要な制度の内容について深い検討を行った。参加者からの多くの貴重な意見は、今後の研究に大いに役立つだろう。

 国家環境総局の立法規則に従い、中国政法大学公害被害者法律援助センターが進んで中心となって起草作業を行うため、起草チームを立ち上げた。4月初めには当法案の草案が完成、ひきつづいて多方面の専門家による審議、そして自然の友、地球村、中国民間組織促進会、緑家園などの民間組織の代表を招き、法案についての意見提起が行われた。

【筆者】寧チン / 中国政法大学公害被害者法律援助センター(CLAPV) / 寄稿 /  [C06051001J]
【翻訳】中文日訳チームA班 萩原成子]]>

水俣病が問い続けるもの

水俣病の「公式確認日」から50年が経過した

東京 水俣病は1956年5月1日、熊本県水俣市にあるチッソ付属病院の小児科医師が病状を水俣保健所に届け出たので、この日が「公式確認日」とされている。この日から50年がたった2006年5月1日は、水俣市でも多くの催しが行われたが、さきだって4月29日には、東京でも水俣フォーラムが主催する「叢想行列」「特別講演会」の行事が行われた。

 ちいさな漁師町が企業城下町となった水俣でおきた水俣病は、地域社会に深刻な患者差別を生み出した。重症以外の患者は理解され難く、認定申請に対し「金めあて」との誹謗中傷を受けることすらあった。さらに、国の認定基準が厳しすぎることが深刻な問題を生みつづけている。

 現地では1996年の政治決着以後、人々の和を再構築し地域再生を願う「もやいなおし」の取り組みも行われている。水俣市は環境モデル都市をめざす一方で、産業廃棄物最終処分場の立地問題を抱えている。

 2004年の最高裁判決以後、国の認定を求める水俣病患者が3800人にものぼる。有機水銀の中毒問題は新潟、アマゾン、カナダ、中国などなど全世界の各地で頻発するようになった。患者にとって、人類にとって、いまだ水俣病は未解決の大問題なのである。

 1960年以来、水俣病にかかわってきた原田正純さんは、その長い年月をふりかえった上で「水俣病はこれまで、幾度となく解決してこなかった。美しい漁村におきたとてつもない悲劇は、今後も問われ続けるだろう。水俣病は20世紀日本の最大の失敗ではあるが、貴重な遺産ものこした。しかしその遺産や教訓はいまだに活かされていない。足尾鉱毒事件が100年とわれ続けたように、今後も、市民、専門家の別なく、水俣病から社会や政治を問い続けなければならない」(筆者要約)と語った。

 また、患者の中原八重子さん(鹿児島県出水市)は「家族のためと信じて長年、弟と自分の水俣病をひた隠しにしてきたが、それではいけないと思って認定を申請、私達のつらさを語ることにした。病弱で知的障害を持つ弟を治してやりたい」(筆者要約)と語り、緒方正人さんはじめ9人の患者と家族が、いのちの大切さなどを改めて訴えた。

 特別講演会で発言した柳田邦男さん(作家・水俣病懇談会委員)は「かつてこの国は、石油化学工業の犠牲として水俣病を生み出した。いまは、日本の液晶の約6割を生産するチッソの倒産をふせぐため、あるいは国や県の財政難のため、水俣病の認定基準を変えようとしていない。産業のために人を犠牲にするというこの国の本質は変わっていない。

 スイスは「2人の困っている人がいれば98人が助ける」と言われるが、日本は「2人の困った人を見捨てて98人が働く」社会だ。そこを本気になって変えないと大変なことになってしまう。また、社会の仕組みが専門分化し、医師が、官僚が、企業人が、それぞれの職務の専門的な利益を誠実に守ったがために、社会的に大きな不作為を働いてしまったことに、薬害エイズや警察不祥事と同様の社会の病理を水俣病にも感じる」(筆者要約)と語った。

 患者の健康被害は軽減することはできても完全に回復することはできない。これからも私達は、水俣の負の遺産に学び、その清算を目指すことであたらしい世界を創っていかなければならない。

(関連サイト)
・水俣フォーラ
 http://www6.ocn.ne.jp/~mf1997/index.html
・水俣病について知っておいてほしいこと(相思社)
 http://soshisha.org/nyuumon/kisochishiki.htm
・水俣教育旅行プランニング(環境学習受け入れ組織)
 http://www.mkplan.org/
・水俣病百科(熊本日日新聞・無料ユーザー登録すると詳しく見られます)
 http://kumanichi.com/feature/minamata/index.cfm


4月29日、東京に水俣病の記憶を訪ねた叢想行列に参加した患者と家族

特別講演会で挨拶した、栗原彬(水俣フォーラム理事長)。壇上に安置されたのは、患者遺影(撮影:土本典昭夫妻)群

彼岸の気持ちを代弁し、いのちの尊さを訴えた緒方正人さん(漁師・患者)

【筆者】青木 智弘(AOKI, Tomohiro) / 諫早干潟緊急救済東京事務所 / 寄稿 /  [J06050501J]
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