ネクタイほどいて、団扇を持てば、もっと涼しい夏~

Cool BIZ、地球温暖化を防ぐ省エネ術を実践してください

韓国全土 全国各地に被害をもたらした梅雨が終わり、これから本格的に蒸し暑くなってきます。アスファルトの熱気と暑い夏の気候は、今から人々の不快指数を高めています。熱帯夜現象のせいで眠れなくなることを考えると、少し恐ろしくもあります。

 年々夏が暑くなっているのは、地球温暖化が少しずつ深刻化しているため。地球温暖化による気候の変化は、様々な形の災いとして人間に迫って来ているのです。忠北環境運動連合は、地球温暖化と気候変化の防止策として、省エネを実践する方法の提案に乗り出しました。

クールビズで適正冷房温度(26~28℃)を守る

 クールビズ(Cool BIZ)は、オフィス等の室内では、ノーネクタイ、ノージャケットで体感温度を下げ、エアコン冷房温度を適正温度26~28℃に合わせ、急激に深刻化する地球温暖化、気候の変化の流れを止めようというビジネスファッションを言います。清州環境運動連合と清州市は、去る6月5日、世界環境の日記念行事の一環としてクールビズ・ファッションショーや宣布式を開催し、市民に参加を訴えました。

 日本環境省の調査によると、オフィスビルの冷房設定温度の平均は26.2℃。28℃に設定した場合、年間160~290万トン(日本の場合)のCO2の減少効果があり、金額にして3000億ウォン、29億kwhの電気が節約されます。ノーネクタイ、ノースーツは、ネクタイ、スーツより体感温度が2℃ほど下がるということですので、これからの夏の季節、オフィスではノーネクタイ!ノージャケット!冷房温度は28℃に~!

清州市の公務員2,000余名、クールビズで夏を乗り切るさきがけに

 清州市は、環境の日記念行事(6月5日から8月まで)以降も清州市全ての公務員がともにクールビスで夏を乗り切る、冷房温度適正化キャンペーンを実施することにしました。

 クールビズ・キャンペーンのポスターをあちこちに貼り、市庁の公務員の自発的な参加を促し、清州市の環境課の主導により、公務員全体に対するキャンペーンを継続して実施する予定です。環境運動連合は、クールビズ・キャンペーンが公共機関を中心に実践され、年間あたりのエネルギー節減において直接的な効果と同時に、市民生活の中に拡散されると期待しています。

エアコン1台は扇風機30台、冷房温度を1℃上げると9%の電気節約

 エアコン1台が使うエネルギーは、扇風機30台と同じです。冷房温度を1℃上げると9%、暖房温度を1℃下げると5%の量のエネルギー節減効果があります。原油高、地球温暖化による気候の変化により、エネルギー節約は今、すべての人々の生活に必須となってしまいました。エネルギー節約により一層の努力を傾けなければなりません。

夏が楽しい理由、風に乗せられて来る願い展

一方、忠北環境運動連合は、クールビズ運動を私たちの団扇文化と独特に結合させることにより、余裕と粋を併せ持った団扇文化を再現させ、エネルギー節約と温室ガス削減のために広く国民の関心を喚起する団扇文化キャンペーンを行います。

キャンペーンの一環として、忠北環境運動連合は、7月31日から8月2日まで、国会議員会館のロビーで団扇展示会<パラム(風)に乗せられて来るパラム(願い)展>を開いています。

展示会の初日である31日午後2時には、オ・チェセ国会議員、ノ・ヨンミン国会議員他31人が出席する中、<2006年団扇文化キャンペーン>協約式と一緒に開幕式が開催されました。この日出席した国会議員たちは、環境に優しい団扇文化を積極的に広め、エネルギー節約をより積極的に実践することを明らかにしました。

[パラム(風)に乗せられて来るパラム(願い)展-団扇展示会]

日時:2006年7月31日~8月2日午前9時~午後6時
場所:国会議員会館ロビー

当初、団扇は人の手で風を起こそうと木の葉っぱを真似して作った小さな道具だった。機械動力を使用せず、完全に人の手によって作られた団扇の風は、自然に逆らわない清涼な無公害の風であり、暑さと火照りを静める知恵の風だ。そよそよと緑の自然から吹いてくる一筋の澄んだ風には、余裕の中で粋を楽しむ先祖たちの素朴な息づかいと、環境生態の健康と、持続可能な緑光の希望のメッセージが乗せられていた。

クールビズ・キャンペーンのポスター ⓒ清州環境運動連合

ⓒ清州環境運動連合

去る7月31日午後2時、国会議員会館のロビーで開かれた2006年団扇文化キャンペーン協約式にて ⓒ清州環境運動連合

【筆者】チョハン・ヘジン(ChoHan Hye-jin) / 清州環境運動連合(KFEM Ceongju) / 寄稿 /  [K06073101J]
【翻訳】安部 加奈]]>

冷たい飲み物はグラスで飲みたい!~スターバックスコーヒーに暑中見舞いを出そう!

FoE Japanが一風変わった暑中見舞いを呼びかけている。

日本全土 夏本番。街なかで、ふらっとスターバックスコーヒーに入って冷たいフラペチーノを頼めば、わずか5分で飲み終わり、あとに残るのはプラスチックの使い捨て容器である。

 温かい飲み物は、陶器のマグカップで提供する店舗も増えてきたが、冷たい飲み物は、相変わらず店内でもプラスチックの使い捨て容器が使用されており、リユース容器は用意されていない。プラスチックの使い捨ては、限りある石油資源の浪費であり、地球温暖化への影響も大きいことから、紙コップ以上に早急にリユース容器への転換が求められる。

 この夏、日本中でいったいどれだけのプラスチック容器が使い捨てられるのか考えたら、フラペチーノを飲むのもためらわれる。

 韓国のスターバックスコーヒーでは、冷たい飲み物用にガラス製のマグを用意している(店舗によっては、冷たい飲み物も陶器のマグで提供。やむなくリユース容器が切れている場合はテイクアウト用の使い捨て容器を使用するが、デポジット制)。また、インドネシアのスタバでも、冷たい飲み物はガラス製のグラス使用だ。

 そこで、かねてよりスターバックスコーヒージャパンに対し、店内では使い捨て容器でなくマグなどのリユース容器で提供するよう働きかけてきたFoE Japanは、この夏、涼しげなグラスに入った韓国のスターバックスのフラペチーノの写真を暑中見舞いはがきにして、スターバックスコーヒージャパンの本社および全国の店舗に送るアクションを行っている。 
 
■暑中見舞いアクションの参加方法

 以下のサイトからダウンロードして書中見舞いはがきを印刷し、メッセージを添えて、

1)スターバックスコーヒーの本社や店舗に送る。

2)スタバのお店に持参し、パートナー(店員)に渡すか、お客様の声ボックスに入れる。

3)あなたのお友達に送って、アクションを広める。

 同サイトからダウンロードできるはがきは、立秋以降は残暑見舞いに変更され、キャンペーンは9月まで継続する。「日本でも早くこんなグラスで飲みたい!」そんなあなたの声をスタバさんに届けよう!

※暑中見舞いはがきのダウンロードおよび使い方の詳細はこちら
 http://www.foejapan.org/lifestyle/gomi/stb/stb_060715.html


インドネシアのスタバのマグとグラス

涼しげなグラスに入った韓国のスタバのフラペチーノが書中見舞いはがきに。ダウンロードしてスタバに送ろう!

【筆者】瀬口 亮子(SEGUCHI, Ryoko) / 国際環境NGO FoE Japan / 寄稿 /  [J06072802J]
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食品への放射線照射は誰のため?

食品に電離放射線を当てる「食品照射」実用化の動きが、またまた現われた。

日本全土 食品に電離放射線(コバルト60など放射性物質からでるガンマ線、加速器による電子線など)を当て、食品の殺菌・殺虫・発芽阻止・熟度調整などを行うことを「食品照射」と呼んで実用化しようとする動きが、再び出始めた。

 2000年12月、全日本スパイス協会が、放射線を照射することに対しての認可を厚生省に要請した。スパイス(香辛料)といっても、その内容は多様。私たちにおなじみのスパイスであるコショウはもちろん、クレソン、ショウガ、唐辛子、バジル、パセリ、ミョウガ、ニンニク、人参、ネギ、ワサビなど、94品目(現在は93品目)のスパイス用野菜・果物が対象リストに上がっていた。

 この要請に対し、日本原子力委員会は昨年末より放射線照射スパイスの認可に向けて動き出した。3月には日本スパイス協会からヒアリングし、4月には日本消費者連盟など消費者団体からのヒアリングを実施。5月10日にはシンポジウムを開き、形式的には問題がないということで、食品安全委員会にかけられる公算が高くなったのである。

 電離放射線を食品にあてると、放射線のもつエネルギーによって食品の成分である物質の分子から電子が分離分解され(いわゆる活性化)、化学的に不安定になって、その後に放射線分解生成物という成分の異なった物質が生じる。そのなかには、毒性をもつものもあり得る。つまり照射によって、成分が変わることによる危険性が生じるのである。

 この危険性については、すでに海外から報告されている。1998年、ドイツのカールスルーエ連邦栄養研究センターが、食品への放射線照射により2ドデシルシクロブタノン(注1)ができ、それをラットに与えたところ、細胞内の遺伝子(DNA)を傷つけるという報告を出した。日本で1967年から行われた照射ジャガイモ・タマネギなどをねずみに食べさせた実験でも、生殖器官である卵巣の重
量低下、死亡率の増加、頸肋という奇形の発生などが発生していることが指摘されている。

 ところが、原子力委員会やその原子力政策大綱では、照射食品は「健康に危険をもたらすようには見えない」と、安全性問題なしという考え方に立ち、認可が進まないのは、消費者の理解不足であり、「照射食品はそれ自体から放射線を発しない」(誘導放射能の有無)と、見当違いのことを言っている。

 放射線が人体に危険であることはよく知られている。胸の集団レントゲン撮影も、リスクの方が大きいと、最近は行われなくなってきた(注2)。食品照射で微生物を殺菌するとすれば、胸のレントゲン撮影のゆうに1億倍を越える放射線量を食品に照射することになる。コバルト60のような放射性同位元素(放射性物質)を運搬し、照射施設で管理するのも大変なら、使用後に、放射線の出る能力の残る廃棄物をどうやって処理していくかも問題だ。

 もう一つ大きな問題は、研究室ではともかくも、照射食品には実用的な検知法がないということだ。食品そのものから、残留農薬や食品添加物を分析する方法はある。ところが、照射された食品自体をとりあげて、それに放射線が当てられたかどうか(定性試験)、どのくらいの線量を照射したのか(定量試験)は、確立されていない。表示が正しいかどうかを検査したり、違法な照射食品がないかどうか、実地の検疫所や流通現場で検査する方法がないのである。

 さらに問題なのは、このように、目にみえない形で殺菌が行われることそれ自体であろう。どんなに不衛生な扱いをされ菌が多いものでも、この照射施設を通りさえすれば菌は少なくなり、流通・検疫に適するものになる。しかも、生のようにみえる。照射により煮たり焼いたりした以上の成分的な変化を受けているにもかかわらず、何でもないようにみえるのだ。

 スパイスの場合、93品目がスパイスの範疇に入れられることになると、ありとあらゆる加工食品に放射線照射したスパイスが入る可能性がある。食品衛生法により、放射線照射食品に表示の義務づけはあるが、今の解釈では加工食品に及ぶ食品すべてに表示の義務づけはない。食品照射の問題に対し、日本では1976年頃から反対運動が続けられてきた。1988年前後からは、貿易との関連も強調されている。私たち1人ひとりがこうした問題に注意を払っていきたいものだ。

(注1)放射線照射により生成される特有の物質のひとつ

(注2)健康情報研究センター『ちいさい・おおきいニューズレター』Vol.74 Nve.2005参照。

これも

これも

これも照射されるのだろうか

【筆者】久保田 裕子(KUBOTA, Hiroko) / 食品照射ネットワーク / 寄稿 /  [J06072801J]
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アーティスト・パワー全開の3日間

環境NGOなどに融資を行う非営利銀行「ap bank」を応援する野外コンサートが行われた。

静岡 国内のアーティストたちが環境を守るため、環境保護団体などに融資を行う非営利銀行「ap bank」を設立して2年。その活動を応援する野外コンサートap bank fes も2回目を迎えた。

 コンサートが開催されたのは、7月15~17日の3日間。会場は、昨年に引き続き、静岡県掛川(かけがわ)市にある野外レクリエーション施設「つま恋(つまごい)」である。芝生や森が広がる園内には、コンサート会場のほか、飲食を提供するお店やap bank から融資を受けた29団体が活動を紹介する ap bank partners コーナー、ワークショップコーナーが設けられていた。また、会場内で使われる電力の一部が再生可能エネルギーでまかなわれており、飲み物は何度も使えるリユースカップで提供され、食材は有機栽培など環境に負荷をかけない形で作られるなど、環境への配慮が重要なキーポイントとなっている。

 今回、特徴的なのは、自然環境、持続可能なエネルギー、地球市民の3テーマについて、国内の環境NGO/NPOや個人が集まり、あるべき未来の姿について訴えるコーナーが設けられたことだ。そこでは、自然豊かな環境を利用したミニ自然観察会が開かれたり、環境問題と平和についてワークショップが開かれ、多くの参加者が熱心に耳を傾けていた。これらの試みは、コンサート参加者に意識の変化なり何かを持ち帰って欲しいというap bank 側の強い思いがあるからだ。

 参加者は10代、20代という若者だけでなく子どもを連れた30代の夫婦もいるのだが、総じて環境問題や社会問題に対する感受性が高い。ap bankから200万円の融資を受けている私どものブースにも、活動に興味を示す人々が次々に訪れた。仙台から参加したという若者は、ap bank のホームページにある融資先紹介を見て、活動に興味を覚え、仙台でもやってみたいとうれしそうに話していた。また、大学で地球科学を学んでいる大学生からは「温暖化=悪いこと」ではないのではとの問いかけを受けた。こうした参加者たちとの交流は、普段活動に追われる団体にとって良い刺激になった。

 また、コンサートでは、多くのゲスト・アーティストが出演したが、16日には日本の著名なフォークシンガーである小田和正(おだ・かずまさ)氏が出演高く透き通った声に大いに盛り上がった。このほか、独特の歌い方で知られる女性アーティスト一青窈(ひとと・よう)が、社会問題に気づく必要性をテーマにした新曲を披露した。このap bank fes は、通常のコンサートでは味わえないアーティストたちの「思い」が込められている。その思いは、参加者たちの心に何かを残したはずである。

(参考URL)
・ap bank fes 06 サイト
 http://www.apbank-ecoreso.jp/
・ap bank 融資先レポート
 http://www.apbank.jp/note/?uid=15&pid=entry&eno=48

ap bank partners コーナー

融資活動紹介ブース

環境に配慮したコンサートパス

【筆者】山﨑 求博(YAMAZAKI, Motohiro) / NPO法人 足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ / 寄稿 /  [J06072101J]
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EU・RoHS指令の発効と日本企業の対応

EUで、電気・電子機器に特定の有害物質含有を禁止する規制がスタートした。

世界 7月1日よりRoHS(ローズ)指令(Restriction of the use Of certain Hazardous Substances in electrial and electronic equipment:電気・電子機器における特定有害物質の使用制限に関する指令)がいよいよ発効となった。この指令により、EU域内で販売される電気・電子機器への特定有害物質の含有が原則禁止となった。

 特定有害物質とは、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB(ポリ臭素化ビフェニル)、PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)の6種類を指す。

 電気製品などにもともと有害なものを使わなければ、処理やリサイクルもより効率的にできる、という製品ライフサイクルの上流起源からの対策と言える。

 このEUの規制は、EU市場に対し、電気・電子機器を輸出・販売する日本の企業にとっても一大事となる。日本からの輸入品はEU全体の8%を超えており、米国、中国に次いで第3位。EU域外から入ってくる電気・電子製品にも適用されるので、RoHS指令がEUで公布された2003年2月13日以降、日本企業もそれぞれ対策を進めてきた。

 自社製品が対象物質を含む部品や材料をどのように使っているかを洗い出し、場合によっては使用自粛などの措置をとりつつ、今年の7月1日を迎えるに至った訳である。

 家庭用電気製品については、冷蔵庫などの大型家電から、掃除機などの小型家電まで、テレビ、パソコン、電話、照明器具、電動工具・玩具、スポーツ機器、自動販売機など、広く規制対象となる。輸出品が多いメーカーほど、インパクトは大きいだろう。

 一例として、1999年10月に世界で初めてパソコン用マザーボードの鉛フリー(はんだ等に鉛を使わない)実装を実現したという大手電機メーカーのNECでは、今夏に発売するパソコン全機種をRoHS指令と日本のJ-Moss(注)に対応させている。それらの商品には、J-Moss「非含有マーク」(グリーンマーク)も貼付される。さらに、同社ノートパソコンに関しては全機種で、シックハウスの原因とされる揮発性有機化合物(VOC)やアルデヒド類などについて、電子情報技術産業協会(JEITA)が策定した「パソコンに関するVOCガイドライン」にも対応しているそうだ。(デスクトップパソコンについては、秋以降の予定)

 東芝のように2005年4月の段階ですでにRoHS指令への対応を済ませた企業もある。国内大手パソコンメーカー各社は、歩調に違いはあれど、RoHS指令にはすでに対応済みとなっているようだ。(以下、参照)

・NEC「1998年からはんだの鉛フリー化の取り組みを開始し、1999年10月に世界で初めてパソコン用マザーボードの鉛フリー実装を実現~」
⇒http://www.nec.co.jp/press/ja/0603/2301.html (2006.3)
・富士通「2005年度はとくに、欧州のRoHS指令への対応として製品設計手順の枠組みにRoHS指令対象物質が含有していないことを確認するなど~」 (2006.5)
⇒http://img.jp.fujitsu.com/downloads/jp/jeco/report/hl2006/2006hl07-10.pdf
・東芝「同指令が2006年7月以降EU域内で販売する製品に含有してはならないと定めているのに対して、2005年4月以降に発売する製品に原則として含有させないという方針で取り組み、対応を完了~」
⇒http://www.toshiba.co.jp/csr/jp/report/pdf/report06_05.pdf (2006.6)
・日立製作所「■2005年度の実績 RoHS指令への対応や製品の環境負荷低減を実施した結果(中略)、「製品使用時のエネルギー消費量」を7.2億kWh削減~」
⇒http://www.hitachi.co.jp/csr/download/pdf-file/2006-eco.pdf (2006.7)

 外国であるEUの環境法で、日本の企業の環境配慮対応が進むというのは、まさにグローバリゼーションのなせるわざだ。ISOやCSR(企業の社会的責任)も「輸入品」という見方があるが、基本的に洋物志向(追随型)であることは変わらない。そもそも企業の本旨としては、より良質な製品やサービスを追求・提供していくことを優先し、その延長で、こうした指令に適応できていく、というのが本来の(持続可能な)姿かも知れない。

 大手企業と言えど、こうした対応には相当の苦慮が伴うものと予想される。中小企業はさらに深刻だろう。競争が熾烈な上に、こうした「外圧」も加わることで、じっくり製品開発する余力を奪っているのでは、と案じてしまう。

 ヨーロッパの国々が環境先進国として、様々な環境法の整備をリードしてきている側面が強いが、アジアの国からも環境面のグローバルスタンダードを打ち出せる日が来ることを願いたいものである。

(注)J-Moss(電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法:the marking of presence of the specific chemical substances for electrical and electronic equipment)
 資源有効利用促進法(通称:リサイクル法)の見直しによる改正政省令によって、パソコン、ユニット形エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、衣類乾燥機の7品目に、RoHS指令で規制された6物質の含有がある場合は、J-Moss含有マーク(オレンジ色)を表示することが義務付けられた。施行は2006年7月1日。ただし、J-Moss対応=欧州RoHS対応ではない。

【筆者】冨田行一・廣瀬稔也(TOMITA Koichi, HIROSE Toshiya) / 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Express Messenger) / 寄稿 /  [J06072102J]
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自然の友会員、額爾古納ウォークを開催

黄砂に別れを告げ、夢の草原を探し求める-7月15日、自然の友によって「額爾古納草原ウォーク」公益活動が開催された。

中国全土 黄砂に別れを告げ、夢の草原を探し求める-7月15日、自然の友によって「額爾古納草原ウォーク」公益活動が開催され、30名の隊員が北京を出発。その後15日以内に、350キロの距離を歩き、額爾古納草原を横断する予定だ。草原を横断する途中では、民家に宿泊し、環境問題への理解を深め、現地政府関係者や市民らとの座談会が設けられており、活動の締めくくりには恩和小学校へ自然の友会員らから学生宿舎改善費用と学習用品が寄贈される予定である。

 このウォークグループはもともと自然の友登山グループメンバーである。2005年12月12日、自然の友ホームページで活動情報や募集通知、野営訓練通知を掲載し、わずか12日後、登山グループ志願者は4回にわたる1日30~40キロの長距離野営訓練を行なった。

 半年後、全ての志願者及び野営訓練活動参加者の中から、体力、忍耐力等身体的素質に優れたメンバーが選ばれ、最終的に活動に参加する隊員名簿、補欠隊員名簿が確定した。30名によって構成される有志グループで、彼らの職種は様々であり、20~30歳の若者が多くを占めている。その後、彼らは事前訓練を開始し、額爾古納の自然環境への理解、野外知識、救急知識、撮影知識等を学んだ。帰還後、「額爾古納草原生態文化撮影展」を開く予定である。

 額爾古納は中国の最北端、内モンゴル自治区の東北部に位置し、南北600キロ、二つの気候帯の中に横たわっている。域内にある93%の自然生態資源が原始状態のままで、水系豊かな大湿地、退化が少ない天然の牧草地帯、豊富な生物種、また独特な歴史や人文資源がある。2004年に自然の友が開催した「中国保護地」プロジェクト写真展で、多くの人々が初めて額爾古納の持つ美しさを目にした。2005年夏、自然の友と額爾古納政府によるセミナーが開かれ、経済発展の巨大な圧力に屈せず、額爾古納の自然環境の保護に努め、持続可能な発展の道を歩むことが期待されている。

 この活動は額爾古納市政府、CCTV、「ドイツ国家地理雑誌」、「中国国家地理雑誌」、北京人民広播電台など多数メディア及び探路者アウトドア用品等商業団体の支援を得ている。

【筆者】康雪(KangXue) / 環境亜州・中国(ENVIROASIA China) / 寄稿 /  [C06071901J]
【翻訳】中文和訳チームC班 小松圭子]]>

知床岬クリーン作戦と「知床・らうす会議」(後)

世界自然遺産の地で「海ごみ」について考える会議が開催された

北海道 さて、知床岬クリーン作戦の翌日に開催された「知床・らうす会議」。これまでの島ごみサミットに関わってきた方々をはじめ、登壇者や参加者が固定化してきた観があり、それだけ運動としてのうねりも高まってきていることが窺える。しかしながら、協働相手としての省庁関係者、特に環境省(本省)の及び腰が目に付くのは例年のことのようで、今回も国立公園という同省の管轄(現場)での議論にも拘らず、漂着ごみの対応等については残念ながら、リーダーシップが感じられなかった。

 もちろん、島ごみ問題への取り組みの重要性は環境省でも十分認識されており、省庁横断型かつ実務レベルでの議論の場も設けられている。だが、各省庁の事情を照応しながら、現状認識から積み上げるアプローチが主で、ビジョンや戦略を設定した上で具体策に落とし込む、というソリューション志向にはなっていないように思われる。

 午後の討論では、環境省側の見解や考えをアピールする好機が用意されていたが、議論の主役となる本省と地元の同省関係者は退席してしまったようで、協働型の話ができず、概ね、海洋ごみの実態、瀬戸内海や韓国での取り組み事例、沿岸域管理のあり方、国の動向、地元の取り組みの展望や課題(知床や羅臼ではどう取り組むか)……といった展開(総合討議として、前半・後半でテーマ設定された上での進行)にとどまった。

 午前中は、オホーツク海で今冬に発生した油にまみれた海鳥漂着事件の報告、羅臼の漁業と海ごみの関連性、海の多様な生物とごみが与える影響等々、多彩な話題が提供され、認識を深める材料がそろっていた。特に地元関係者は熱心に聞き入っていたようだ。それだけに、午後の討論が惜しまれる。

 そのような中、瀬戸内海において、漁業者との連携のもとに海底ごみの調査を進めている、日本福祉大学の磯部作(いそべ・つくる)氏によるまとめが最後に展望を開いた。

 「実態把握~合意形成といった段取りは待たず、できるところからどんどん進めるべき」「漁師は金銭的な支援がほしいのではなく、ただ海底ごみを回収してほしいだけ」「自分が網で掬ったごみを戻し、それをまた次の誰かが拾うというのはあまりに非効率」「いつ、どこに船を着ければ回収してもらえるか、といった具体的な施策を」「知床は、瀬戸内よりも取り組みやすい(世界遺産なので国民合意も得やすい)だろう」

 漁業など、その地域の生業や営みを通して、必然的に集まったごみをしっかり回収してもらえる仕組み・支援があればいい、ということになるだろうか。

 そうした具体的な仕組み作りをビジョンの一つとして掲げ、今ある島ごみ・海ごみを減らしていく、それと同時に、かねてからテーマとされている「ごみになる要素を予防・抑制していく」ことがはっきりしたのは確かである。

 会議の締めくくりとして「知床・らうす宣言」が発表され、満場の拍手を以て採択された。宣言の精神は参加者・関係者はじめ、広く定着してほしいものだと思う。

(参考URL)
 http://www.rausi.jp/pages/umigomi06.html

(前編:http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06071401J)

宣言採択時の会場の様子

クリーン作戦中に回収した漂着ライターの分類(会議中に紹介)

【筆者】冨田 行一(TOMITA, Koichi) / NPO法人 荒川クリーンエイド・フォーラム / 寄稿 /  [J06071402J]
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知床岬クリーン作戦と「知床・らうす会議」(前)

世界自然遺産の地で「海ごみ」について考える会議が開催された

北海道 これまで、飛島(山形県)・対馬(長崎県)・隠岐(島根県)といずれも島(離島)で開催されてきた「島ごみサミット」。海岸に流れ着く漂着ごみの問題について、現場で行動し、話し合う機会が持たれて早3年が過ぎた。

 4回目となる今年は島ではなく、半島(沿海)で行われた。題して「海ごみサミット 知床・らうす会議」。7月6日、北海道羅臼(らうす)町(知床半島の東の中心地)の公民館で、北海道内外から約80名の多様な参加者を集めて開かれた。

 1年前の2005年7月14日、知床(知床国立公園をはじめとする陸域・海域の計約7万ヘクタール)は世界遺産(自然遺産)としての登録を受けた。今回の会議は、その登録一周年を記念する意味を兼ねつつも「世界遺産地域と言えど、各国沿海で問題となっている海ごみの深刻さはここも例外ではない」ことを訴えるのが主旨。会議前日に行われた「知床岬クリーン作戦」での実地体験をふまえての討議の場となった。

 知床岬(港湾を含む)一帯は一般人は立ち入れないため、ここに散乱するごみは現地で捨てられたものではなく、漂着物ばかりと推定される。岬を廻る船から、遠目でも流木や漁網の塊が見て取れるほどの量。人が立ち入らない場所での作業は予想以上に困難だった。

 動力船を乗り付けられる岸壁から、漂着ごみが特に多いとされる、通称「赤岩」と呼ばれる地点に広がる海辺までは長靴着用での徒歩移動。2kmの道中は、岩場と波打ち際の連続で、難所が続く。これまで10年間、当地のクリーンアップに定期的に取り組んでこられた「クリーン作戦」関係団体の皆さんにはつくづく頭が下がる。

 途中、韓国製・中国製の薬剤容器に遭遇。ロシア語表記の漂着ごみも散見される。ごみは日本海を伝って流れ着くこと、即ち海流は正直であることを実感させられる。ペットボトル、円筒形・円錐形の漁具(アナゴ用)、ロープ・網……。流木をどけるとプラスチックごみが多数現れる。「ごみは片付けても片付けても、きりがない。きれいになったかと思うとすぐに増えてしまう」という地元関係者の声は、正にその通りだと思った。

 世界遺産の大自然は「あるがまま」が本旨。だが、漂着ごみもあるがままでよいかというと、そういう訳にはいかない。ごみを排出するのが人間なら、拾うのもまた人間。人の手が入ることで自然が保たれ、共生につながる。

 海岸にこれだけあるということは、海底はどうなのだろう? 豊かな漁業資源を育む藻場(もば)が危ない、と言われるのもうなずける。海岸ごみよりも海底ごみが多いのも事実。だが、今ここでできることは、目の前にあるごみを取り除くこと、なのである。

 動力船が入れれば、ごみの搬出も少しは容易になると思われるが、それができない以上は人手が頼り。復路は麻袋いっぱいのごみを背負い、船まで1時間。この作業なくして、世界自然遺産はごみから守れない。難儀ではあるが、大変な分、充実感も大きい。この日、総勢約60名により、総重量にして374kg分が回収された。だが、現場にはまだまだごみが残っている。(つづく)

→後編 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06071402J

知床の海と山を臨みながらクリーンアップ

中国と韓国からの漂着容器

【筆者】冨田 行一(TOMITA, Koichi) / NPO法人 荒川クリーンエイド・フォーラム / 寄稿 /  [J06071401J]
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WWFとトラフィックがチベットグリーンツーリズムを呼びかけた

WWF、トラフィックとその協力団体が“チベットグリーンツーリズム”を提唱

北京市 7月1日の青蔵鉄道正式開通前夜、WWFとトラフィック(野生生物の取引をモニタリングするNGO)、及びその協力団体がチベットグリーンツーリズムを提唱し、チベットを訪れる旅行客に青蔵高原の生態を保護することを呼びかけた。

 WWF、トラフィック、及び中国野生動物保護協会と中国国家絶滅危惧種輸出入管理事務局は、環境保護パンフレットを作成、青蔵鉄道の乗客に配布し彼らに絶滅危惧動物(トラ、チベットアンテロープ、セツレンカ等)に由来する製品を買わないように啓発することにより、チベットの希少絶滅危機動植物を守ることを目指している。

 「旅行客の絶滅危機野生動植物に由来する製品や記念品に対する消費需要が増加し、今後、現地の生物多様性を脅かす」WWFラサプログラム事務局主任ダワ・ツェリング氏は、「旅行客がこれらの製品を買うことを控えさえすれば、生物多様性や生態環境に与える影響を減らすことができる」としている。

 チベットの観光業は80年代に始まったが、それ以前はほとんど他の地域から隔絶していたといえる。統計によると、1980年にチベットを訪れた旅行客は1059人で、その95%が海外からの旅行客である。しかし、近年経済の発展に伴ってチベットの観光業は顕著に増加し、チベットへの旅行者も激増している。2004年までに、チベットへの旅行者は122万人に達し、その数は1980年の1000倍以上となっている。今日、中国国内からの旅行者は既に全体の92%以上を占めるまでに至っている。青蔵鉄道の開通に伴って、チベットへの旅行者は今後大幅に増加する見込みである。

 青蔵高原は世界で最も海抜の高い高原であり、黄河、長江、メコン河、怒江、インダス川、およびヤルツァンボ川など、アジア大陸の大河の源流地である。同地域は生物資源も豊富であり、チベットアンテロープ、チベットガゼル、ヤク、バーラル、ユキヒョウ、ヒグマ、ベンガルトラ、オグロヅルなどの多種の稀少な野生動植物を擁している。しかし、4000メートル以上の海抜の高さの為に、青蔵高原の生態システムは極めて脆く、一度破壊されればその回復は非常に難しい。どのように経済発展と生態保護の折り合いをつけるかということは、多くの人が関心を持つ差し迫った重要な問題である。このため、WWFは関係者と協力し効果的な方策を探し求めることに最大限の力を注いでいる。

【筆者】WWF China / WWF China / 寄稿 /  [C06071201J]
【翻訳】中文和訳チームB班 額田拓]]>

グリーンピースのボランティアによるバンド「ライ麦畑の守護者」が新アルバム発表を機に森林保護をアピール

「ライ麦畑の守護者」は自らの新曲を全力で演奏しながら、アルバム発表の会見場に訪れたファンに向けて積極的に森林保護の理念をアピールした

北京市 北京、2006年7月5日、国際環境保護組織であるグリーンピースのボランティアによるバンド「ライ麦畑の守護者」(訳者注)は、同バンド結成10年以来3枚目となるアルバム「私たちの世界」を発表した。アルバム発表会見の場で、ライ麦畑の守護者は自らの新曲を全力で演奏しながら、訪れたファンに向けて積極的に森林保護の理念をアピールした。同バンドのボーカルである蕭ウェイ氏は筆者に次のように話した。「私たちの日常生活における一つずつの行動も森林保護につながることを表現するため、我々はアルバムの歌詞カードに環境に優しい再生紙を使っている。」

 2006年5月初旬、グリーンピースは同バンドに「森林の守護者」の称号を与え、ボーカルのウェイ氏をパラダイス・フォレストの内陸―パプアニューギニアに派遣した。蕭氏はそこで世界各地から集まったボランティアと共に、2月末から5月末までの3ヶ月に亘る期間で、パプアニューギニアの原住民とのプロジェクトに参加した。プロジェクトの一環として、原住民と共に土地の境界線を測定し、憲法によって彼らに与えられた森林土地を確認した。こうすることによって、国際企業による違法な伐採で原住民の森林が更に破壊されることを阻止ようとした。また、同プロジェクトでは、原住民とエコフォレストリーを推進しており、家財に当たる森林を破壊せずに原住民たちが更に効率的に森林資源から利益を得ることを可能にした。

 グリーンピースのボランティアたちはパラダイス・フォレストにおける活動体験を記録し、衛星電話からインターネットにアップロードしている。ユーザー登録すれば、彼らと一緒に天国の熱帯雨林に踏み入れることができる。
(ウェブサイト:http://www.saveparadisepng.org/gp_php_jp/index.php)

 パラダイス・フォレストは東南アジア及び太平洋の国々に位置し、地球における生物多様性が最も豊かな地域とされている。2005年末、科学者チームがパラダイス・フォレストを探検したところ、15日間で10種類以上の動植物の品種を確認できた。「ここは地球上に最も楽園に似ている場所である。」チームに参加した科学者がこのように熱帯雨林を描写した。

 ところが、パラダイス・フォレストがこれまで受けて来た違法な伐採による脅威も世界で最も深刻なものである。世界銀行やその他の国際組織は次のように警告している。「もし惨憺な違法伐採が止められなければ、インドネシアやパプアニューギニアが持つ豊饒な熱帯雨林とそこに生息するゴクラクチョウ(極楽鳥)やオランウータンはいずれも10年以内に絶滅するだろう。」

(訳者注:「ライ麦畑の守護者」は、1992年に当時の大学生4人によって結成されたバンドで、アメリカの作家、J・D・サリンジャー著の『ライ麦畑でつかまえて』(英文タイトル:“The Catcher in the Rye”に感銘を受けて、同タイトルからバンド名を命名した。結成後、環境保護をテーマとした活動を続けている。」

【筆者】王 暁軍(WANG, Xiaojun) / グリーンピース中国(Greenpeace China) / 寄稿 /  [C06071202J]
【翻訳】黄 清純(Qingchun, HUANG)]]>