WWF“20の行動”省エネキャンペーンがキックオフ!

小さなことから省エネを! WWF“20の行動”省エネキャンペーンが正式に始まった

北京市 2007年1月20日中国の北京で子供達が“省エネのコツパズル”と高さ7メートルの黒い巨大風船を使って二酸化炭素削減を呼びかけていた。今日、中関村の太平洋数デジタル広場で、世界自然基金(WWF)による“20の行動”大型省エネキャンペーンの幕が上がった。

 国家十一五期間のGDPエネルギー消費20%削減目標の実現に合わせて、“20の行動”は2年間の全国的な大型キャンペーンとして計画されている。 WWFは、様々な宣伝活動を通じて、多くの人々に省エネを身近に感じてもらうことで、地球温暖化がもたらした環境問題の軽減に繋がることを期待している。

 人口世界第一の発展途上国として、中国は世界における省エネ活動の重要な鍵を握っている。現在、中国のエネルギー消費に伴う二酸化炭素排出量は、総排出量の96%を占めており、その25%以上が住民生活におけるエネルギー消費量である。WWF中国首席代表オゴーマン氏がセレモニー上で以下のように挨拶した。「このキャンペーンを通して、みなさんの省エネ意識が高まり、更に多くの機構、企業、一般のみなさんが運動に加わってくれることを期待します。 」

 同式上でWWFは様々に工夫を凝らした方法で省エネ理念を紹介した。 11人の元気で可愛い子供達が各代表と共に“20の省エネのコツ”をテーマにしたパズルを完成させ、聴衆たちに、省エネは簡単なことで、子供にもできるのだと呼びかけていた。

 その他にWWFが会場で展示した、目を引く作品が多くの人を引き付けると共に、省エネへの更なる意識を呼び起こした。「運転を減らすと、二酸化炭素がどれだけ減る?」と書かれた排気ガスの形の黒い風船が、車のマフラーにくくりつけられており、ガスが出るにつれ、風船が100㎥ほどの大きさに膨らんだ。

 WWF地球気候変化プロジェクトのリーダー、ハンス・ヴェローム氏は自己流の省エネ術を紹介した。ひとりひとりが資源節約を実行し、温暖化を食い止め、私達の地球を守ろう、と呼びかけた。2008年までにWWFは多くの仲間と共に、省エネ旋風を巻き起こすだろう。“小さなことから省エネを”の小冊子で、 20の簡単にできる省エネのコツを広める以外に、省エネコンテストも開催する予定である。同時に、“20の行動”のホームページが開設され、利用者はwww.20to20.orgに自分の省エネ術を紹介することができ、ネット上でもう一歩進んだ活動に参加できるようになっている。

【筆者】庄 士冠 / WWF China / 寄稿 /  [C07013101J]
【翻訳】久保麻衣子]]>

温暖化の原因は人間に~『不都合な真実』を見て

雪が極端に少ない今年の日本。不都合な真実に目を背けるわけにはいかない。

日本全土 2000年のアメリカ大統領選挙でブッシュ氏に敗れたアル・ゴア氏。そのゴア氏の地球温暖化に関する講演や活動をまとめたドキュメンタリー映画『不都合な真実』が1月20日から日本各地で上映されている。

 映画では、地球温暖化がいかに激しく進み、我々が気づかないうちに、海や山、氷河などがどのように変わってしまったかを具体的なデータで説明している。温暖化が他人事ではないというメッセージを強く感じる。人によっては「自分も何かしなきゃ」と感じるかもしれない。

 知り合いの1人はこの映画を観て、地球温暖化は本当に大変なことだと言い、今から1つひとつ小さな事から何でもいいから始めようと決めたそうだ。例えば、エアコンの温度を1度低く設定する、使っていない部屋の電気をつけっぱなしにしないなど……。ちょっとしたことをするだけで、地球温暖化の防止に役立つ。日本、アジア、さらに全世界の人びとがみなこのような小さなことに気付いたら、きっと明るい未来が見えるだろう。

 この映画をもっと多くの人にも観てもらいたいと思って知人に声をかけてみたところ、「(温暖化は)別にどうでもいいんじゃない」という返事が……。本当にこのままで良いのか。1人ひとりがまじめに対応すべき課題なのに、まだ温暖化なんて自分とは関係ないと思っている人びと。省エネ大国とも呼ばれている日本なのに、我われ市民はまだまだ「冷静」過ぎるのではないだろうか。

 普段からしばしば「地球のため」「環境のため」といった言葉を耳にするが、本当はだれのためか。目に見えない微生物から大きなクジラまで、地球が健康でないと、我われ人間を含むあらゆる生物も健康に生きることは難しいだろう。だから、温暖化への取り組みはイコール私たちのため―――。これは、『韓国環境日報』というインターネット新聞で読んだ内容だ。なるほど、我われは自分の環境のために何とかしなければ。こう考えると、ごみの減少やリサイクルなどは、とても身近なことに感じる。

 『不都合な真実』公式サイトには「アクション」というコーナーがあり、地球の温暖化を防ぐために我われができることをリストアップしてある。それらを読むと、本当に小さなことに気をつけるだけで、たった1つしかない大事な地球を傷つけないことができると思う。どうでもいい、まだ大丈夫だろうと思っているあなた、週末に家族と一緒に映画館に足を運んでみてはいかがだろう?まず観ることからでも、始めよう!

(関連URL)
・不都合な真実 公式サイト
 http://www.futsugou.jp/

不都合な真実 公式サイト

【筆者】朴 梅花(PIAO, Meihua) / 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Express Messenger) / 寄稿 /  [J07012603J]
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熊本県の水俣病認定審査会が再開へ

増え続ける認定申請者に対する行政の不作為は解消されるのか。

熊本 国の認定基準に基づき水俣病かどうかを審査する熊本県の認定審査会が約2年半ぶりに再開される見通しになった。04年10月の関西訴訟最高裁判決後、新たに補償救済を求める被害者が急増し水俣病問題は混迷。環境省や関係国会議員は事態が前進したと歓迎するが、国の基準を維持したままの再開に被害者切り捨てを警戒する被害者団体もある。

 最高裁判決は、国と熊本県の責任を認め、新たな医学的知見を基に国の基準より明確で幅広い救済基準を容認。基準が行政と司法で異なり、審査会の棄却処分が司法の場で覆される可能性が出てきた。審査会委員たちにしてみれば、司法の場に証人として引っぱり出されるおそれもある。委員全員が判決直後、任期切れとなり再委嘱を拒んだ。

 判決直後、国の基準に疑義をはさむような潮谷義子知事の発言もあり、国の基準の妥当性を確信する委員たちの説得は難航。その間、認定申請者は増え続け、熊本、鹿児島、新潟三県で5千人近くまで膨らみ、行政の不作為による違法状態が続いていた。

 06年秋以降、再開に向けて大きく二つの状況変化があった。小池百合子・前環境相の私的懇談会の提言と、与党水俣病問題プロジェクトチーム(PT)による政治決着(未認定患者救済策策定)への動きだ。潮谷知事は07年1月5日、岡嶋透・前審査会長らからようやく再委嘱の内諾を取り付けた。

 岡嶋前会長は内諾した理由を「懇談会が国の基準を一応認めるという認識の下に、恒久的な救済策と審査会再開が必要と提言した。PTも新たな救済の方向性を示し、国の基準に合致しない人も救われる見通しとなった」と語った。委員たちの懸念が一応整理されたというわけだ。しかし早速、「私的懇談会の提言を都合よく利用している」との批判も出ている。懇談会は当初、国の基準見直しに踏み込もうとしたが、環境省が猛反対し、初心を曲げざるを得なかった。この経過を無視するかのような受け止めには、懇談会委員はじめ多くの関係者が違和感を持つだろう。

 熊本県は3月中にも認定審査会を再開したいとしている。ただ、審査の前提として必要な検診は、現体制の専門医の数では年間100人もできないと言われ、医師の確保が急務だ。審査会が頼りにするPTの救済策は今夏にもまとまる予定だが、これも課題が山積。認定申請者のうち訴訟を提起した原告らは政治決着を拒んでおり、火種を残した一時的な「事態鎮静化策」にならざるを得ないことは明白。救済内容次第では訴訟に踏み切る構えの被害者団体もあり、原因企業チッソも救済策に伴う費用負担に難色を示している。

 国の基準が維持されたままでは大量の棄却者が出ることも想定される。長期間にわたりさみだれ式に出てくる棄却者をどう救済するのか。PTの中には、救済には国の財政出動を伴う以上、救済受け付け窓口をいつまでも開けておくのは無理との意見もあり、認定申請を続けるか、申請を取り下げて救済策に乗るかの二者択一を迫られる可能性も考えられる。混迷の闇はまだ深い。

オレンジ鉄道「水俣」駅前正面に位置する水俣本部・水俣製造所

【筆者】亀井 宏二(KAMEI, Koji) / 熊本日日新聞社 / 寄稿 /  [J07012601J]
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広がるかレジ袋有料化――容器包装の3Rを進めよう

1月15日から大手スーパーの一部店舗でレジ袋有料化をスタートした。

日本全土 容器包装リサイクル法の改正が国会で行われるにあたり、拡大生産者責任の徹底をめざして活動した「容リ法改正全国ネットワーク」が昨年10月、「容器包装の3Rを進める全国ネットワーク」として再スタートしました。改正法は全国ネットがめざしたものとは程遠いものでしたが、5年後の再見直しに向けて、容リ法を、ごみを減らし環境負荷を減らす法律に変えることをめざし、3Rの優先順位と生産者責任の徹底を実現させる活動を行っています。

 この「3Rを進める全国ネット」では、レジ袋の削減、プラスチック容器包装の3R推進、リターナブル容器普及の3つを重点課題としてチームを編成し取り組んでいます。なかでもレジ袋の削減という課題は、今回の改正法に、ごみの発生抑制という点で唯一盛り込まれたもので、全国ネットとしても重点的に扱っていきたい分野です。

 レジ袋はごみ全体から見ると小さなものですが、使い捨てのライフスタイルを見直すきっかけとして、大きな意味を持つものと考えています。そこで私たちは、レジ袋の辞退率を80%にすることをめざし、市民とスーパーなどとの協働で、レジ袋有料化についての出口調査と、店頭でマイバッグキャンペーンをする等、レジ袋有料化に向けて全国的な活動を展開していく予定です。

 すでに他店に先駆けて、イオン京都東山二条店とサミットストア杉並成田東店が、この1月15日から、レジ袋1枚5円の有料化を実施しました。イオンはレジ袋有料の法制化を主張し続けていましたし、サミットストアは、本社がレジ袋税の導入を決めた東京都杉並区にあって、区の強い働きかけで有料化に踏み切ったものです。両社とも事前の周知が徹底していたこともあり、利用客の約7割の人がマイバッグを持参し、苦情などのトラブルもほとんどない状況です。

 4月からは大阪のイズミヤがレジ袋の有料化をスタートするとしており、他のスーパー等も、利用客の反応や売り上げがどうなるのか、この2店の結果に注目し様子を見ています。全国ネットは、勇気あるこの取り組みを成功させ、全国展開へつなげるためにも、広報などを通して、応援していきます。

 同時に、各大学生協等大学内のお店でのレジ袋有料化の実施を呼びかけていきます。すでに千葉大学では有料化し、90%以上の辞退率の実績を上げています。現在、いくつかの大学で、有料化実施に向けての協働が動き始めています。取り組みを進める数多くの大学の辞退率をHPで公開していくことが、市民活動に活力を与え、スーパーチェーン協会等との話し合いにも、説得力を持つと考えています。

 すでにこのような取り組みが進められているスーパーや大学がありましたら、その状況をお知らせください。HPに掲載します。途中経過などもお知らせください。またこの活動をご紹介いただくなどのご支援、ご協力をお願いします。

【レジ袋有料化推進チームの今後の活動計画】
・スーパー等との協力で、出口で全国統一アンケート調査を実施します。併せて、マイバッグコンテストやふろしきの包み方講習会も実施します。
・西友、サミット、イオン、ヨーカ堂との話し合いを持ちます。
・1月に有料化を実施する杉並サミットと京都イオンへの支援の呼びかけをします。
・大学生協のレジ袋有料化を推進し、HPで実施状況を公開します。

【筆者】中井 八千代(NAKAI, Yachiyo) / 容器包装の3Rを進める全国ネットワーク / 寄稿 /  [J07012602J]
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大学生のための環境系フリーマガジン『サステコ』人気上々!

昨年11月にスタートした日本初の試みが評判を集めている。

日本全土 2006年11月末、日本で初となる、大学生による大学生のための環境系フリーマガジン、『sus+eco』(サステコ)が創刊されました。サイズは普通のフリーマガジンよりもちょっと小さめのA5サイズで、16ページのフルカラーです。マガジンの名前は、sustainabilityとecologyとを合わせて「サステコ」となりました。様々な大学のメンバー約10名で作られ、現在全国の約30大学の生協や学食に5000部設置されています。

■「地味、かっこ悪い、面倒くさい」を「おしゃれ、楽しい、面白い」に

 大学生の環境問題に対する関心は年々高まりつつあります。でもだからといって何か具体的な行動をしているかというと、「地味、かっこ悪い、面倒くさい」などといった環境活動に対するイメージが先行し、実際の行動は伴っていないというのが現状です。『サステコ』はこの現状に対して述べています。「『持続可能な社会を創ることは、自分の未来をつくること』。未来には、年を重ねた自分、仲間、新しい家族、大事な人たちがいます。彼らはどんな顔しているでしょう?誰もが彼らの笑顔を望むはず。彼らが笑顔でいられるための行動、持続可能な社会を創るための行動は、本来自分にとっても嬉しいはずです」(同誌より)

 環境問題をはじめとした社会的課題について「うれしく、楽しく、面白く、おしゃれに、分かりやすく」伝え、サスティナブルな行動を促したい。現代の若者が環境活動に対してもつイメージを払拭し、新しい価値観を広めていきたい。そんな想いのもとにこのフリーペーパーが誕生しました。

■ヨミカキマワセ「回覧システム」

 『サステコ』の特徴は、なんと言っても「読み・書き・回す」という、回覧システムにあります。従来のフリーマガジンは、読んだら捨てるのが当たり前。ところが『サステコ』には直接書き込めるページがあり、読んだら書きこんで元に戻す、もしくは友達に回すという仕組みになっています。みんなの生きた想いをつなげるフリーマガジンなのです。何人もの手に渡ったサステコが入った回収BOXを編集部が回収することによってみんなの意見を次号に反映することが可能となり、最終的に雑誌をリサイクルに出すことで雑誌自体もサスティナブルとなります。創刊号の回収は1月下旬を予定。

■全国大学生環境活動コンテストでグランプリ受賞!
                       
 そんな『サステコ』は、12月26・27日に行われたecocon2006第5回全国大学生環境活動コンテスト(http://www.ecocon.info/)で、全55団体の中からグランプリ・環境大臣賞を受賞しました。回覧システムというメディア媒体としてのユニーク性、理念への共感、30大学に設置という実績、若者らしさなどといった点が評価されたようです。また、多くの環境サークルが参加し、自分の所属する団体の中で懸命に環境活動に取り組む学生が多く見られたなかで、そもそも環境問題に興味のない学生、今一歩行動に移せない学生に対して活動を行っているという点も、評価された大きなポイントでした。そのような人びとを巻き込むことができる、広く訴えていくことができるメディアという媒体が、この環境活動という分野ではまだまだ不足しているのかも知れません。

 2007年は全国100大学において合計2万部の設置を目標にしています。「地味、かっこ悪い、面倒くさい」を「おしゃれ、楽しい、面白い」に。今年も『サステコ』は猪突猛進で一気に駆け抜けます。

ecocon2006 グランプリ受賞!

『サステコ』創刊号

【筆者】杉本 千鶴(SUGIMOTO Chizuru) / 学生団体サステコ編集部 / 寄稿 /  [J07011201J]
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独島警備の海洋警察、網にかかったシャチ救出

絶滅危機にある海洋生物の保護、積極的な措置を期待

韓国全土 昨年12月31日午後2時頃、独島(日本名・竹島)で警備中の海洋警察、太平洋7号(3,000トン級、艦長ユン・ソクフン)は、独島の南方22キロメートル海上でカニ採りの漁具に繋ぐ網にかかり危険にさらされていたシャチを救助し、海に放した。シャチは全長約7メートルで、尾びれに網が3重4重に巻きつき出血しており、胴体にも漁具で引っ掻いた痕があるなど網から抜け出せない状況だった。

 シャチはクジラ類の中で最も大きく賢いことで知られている。主に極地に生息するが、まれに韓国の海域でも発見されており、一部が韓国海域を回遊していると推測される。クジラ類は呼吸をするために水面上に姿を見せる海の哺乳動物である。しかし、時に海を覆うように放たれた網にかかり命を落としている。

 海洋警察は「小型船を下ろし、潜水部隊を含む海警特攻隊5人が約1時間に渡り『救助作戦』を実施、シャチを救助し魚網も現状に復旧した」と明らかにした。作戦に参加した隊員は「生きたシャチを間近で見るのは初めて。全長7メートルの巨大な胴体が息をするのを見て、生命の畏敬を感じた」と語った。また、網から解かれたシャチと水中で目が合ったという隊員は「シャチがお礼を言っているようだった」と振り返り、「命をとり止めたシャチが元気でいることを祈っている」と心情を語った。

 その後、ユン・ソクフン艦長は「生きているシャチの救助は初めて」とし、救助活動の写真を公開した。

 人間の無分別な産業捕鯨でクジラは絶滅の危機にある。1987年から捕鯨が厳しく禁止されてきたが、クジラが回遊する海域に多くの網が放たれており、事実上「意図的」な捕獲が行われている状況。そのため2005年に蔚山市で開かれた第57回国際捕鯨委員会(IWC)において、韓国のクジラ捕獲数が異常に多いという指摘もあった。このような問題は韓国と日本のみで深刻だが、その理由はクジラ肉が商業的に流通するためである。

 クジラ肉が商業的に流通しない多くの国ではクジラが網にかかったり海岸に座礁すれば、救助するために最大限の努力をする。網を切ったり、大勢が集まってクジラが水分を維持しながら呼吸ができるように手助けをし、装備を導入して海に帰すこともある。

 しかし、韓国ではクジラを「海のロト」と呼び、クジラが網にかかれば宝くじに当たったかのようにラッキーとばかりに喜ぶ。クジラを捕まえたり殺すことは不法だが、結果的に死に至ったクジラが手に入れば、一儲けできるからである。このような皮肉な状況は韓国で網にかかったり、座礁したクジラを助けるための努力をするどころか、網にかかることを望み、かかったら放置するなど、早く息が絶えるように仕向ける。

 このようなことから、海洋警察が網にかかったシャチを救ったことは、長い日照りの後の雨のようなすがすがしさを感じさせる。

 海洋警察は今回のシャチの救助活動をきっかけに「海洋生態系の保護部隊」として、海洋水産部は「海の環境部」として生まれ変わることが期待される。海の生態系の象徴であるクジラが直面している絶滅危機の現実が、乱獲と汚染で危機にさらされている海の環境全体をありのままに代弁している。東海(日本名・日本海)上の島、独島を守るための努力と、網を避けて独島周辺を一生懸命泳ぎ回るクジラの保護が、同時に進行されなければならない。クジラが生息する日本海を思いながら海洋警察の活躍に激励の拍手を送る。

 環境運動連合、海洋委員会(委員長、グ・ジャサン釜山環境連合常任代表)は1月10日午後、江原道・東海市にある東海海洋警察署を訪問して激励、多くの生命の代わりに感謝牌を手渡した。

 一方、4月からは「海洋生態系保存および関連法律」が施行される。クジラのような絶滅危機にある海洋生物を保護するための積極的な対策が採られるものと期待される。この法律の具体的な施行は、海洋警察が漁民社会と海の保護に関わる環境団体と一緒に受け持つことになる。これまで制度的な後押しが不足し、海洋生物保護に消極的にならざるを得なかった海洋水産部と海洋警察が、これ以上否定的な姿勢を見せないことを願う。クジラが流通されないようにし、漁民が網にかかったクジラを救助する場合には十分な補償をうけられるようにする制度が必要な時期にきている。


背びれの下の白い部分がシャチの特徴

海洋警察隊員がシャチの尾びれに網がかかった状態を説明している

【筆者】環境運動連合 海洋委員会(KFEM Ocean Committee) / 環境運動連合 海洋委員会(KFEM Ocean Committee) / 寄稿 /  [K07011002J]
【翻訳】小池 貴子]]>

千人汚染訴訟終結、石油会社が被告に48万元の損害賠償金を支払

陝西省西安市中級人民裁判所は、30回余りにおよぶ調停の結果、1139名の生活を脅かした水質汚染損害賠償案件の判決を下した。

陝西省 陝西省西安市中級人民裁判所は、30回余りにおよぶ調停を経、1139名の村民に切実な問題をもたらした水質汚染損害賠償案件の判決を下した。これにより、8年にもわたり2つの村、6組の村民生活を脅かした水質汚染の問題が解決した。

 1998年5月、西安市長安区石油会社は、長安区鳴犢鎮にある石油タンク清掃下水の垂れ流しにより、下流にある鳴犢鎮張雷村4組および橋頭村2組の一般家庭水、飲用水を汚染。

 1998年12月、陝西省衛生防疫所はこれら2つの村の井戸水を調査、「明らかにガソリン臭がする。」とコメント。

 2004年2月、陝西省工程監察研究院による井戸水調査の結果、水中の石油類物質および硝酸塩類の物質が基準値を超えていたため、飲用水としての使用を禁止。

 2006年1月29日、張雷村、橋頭村の1046名の村民は、西安市中級人民裁判所にて提訴、石油会社に対し汚染処理および精神的苦痛の代償として慰謝料203.97万元を要求した。

 西安市中級人民裁判所による立件後、訴訟関係者は何度となく現場の調査を行い被害の範囲を確認、また、当地政府および石油会社の上層部に対するヒアリングも行った。 調査の結果、合議制法廷により被害の範囲に含まれていなかった93名の村民をさらに原告として追加することとした。

 しかし、訴訟の途中、張雷村および橋頭村の村民が自ら200万元の訴訟請求を放棄。

 2006年8月、村民と石油会社は1度で紛糾を解決させる協議に同意、これにより村民の訴訟費用負担が軽減された。

 同年9月15日、当裁判所は民事調停書を発行。同月、石油会社は浄化水および飲用水設備設置費用、48万元を支払。

 8年以上にも及んだ双方の対立、村民の生活用水汚染問題が解決した。

【筆者】丁静、李力 (共同寄稿) / ENVIROASIA中国チーム / 中国環境新聞 /  [C07011002J]
【翻訳】中文翻訳チームA班 歳国真由子]]>

国家環境保護総局、初の“地域限定批准”適用で、1123億元の重大環境汚染プロジェクトを摘発

4行政地域と電力集団4社のすべての建設プロジェクトに対し、審査批准停止、区域限定批准を実行

中国全土 国家環境保護総局副局長・潘岳が、10日、メディアに語った所によると、1123億元を投資した鉄鋼・電力・冶金など計82のプロジェクトに対し、環境影響評価と“三同時”制度に著しく違反したため、総局として初めて“地域限定批准”政策を適用した。これにより重大汚染・エネルギー高消費型産業が迅速に勢力を拡大していく趨勢を抑制し、マクロコントロール政策を実現し、国民経済の良好かつ迅速な発展を確保したい考え。

 この82のプロジェクトは、環境保護総局でこのほど終了したばかりの建設プロジェクト環境保護“三同時”監査と新規建設開始プロジェクトの環境影響評価の専門監査業務中に見つかったものである。そのうち“三同時”制度に重大な違反をしているものが23、環境影響評価制度に著しく違反しているのが、59あった。これらプロジェクトは全国22の省と市の鉄鋼、冶金、電力、化学工業など12業種に亘る。そのうち最も深刻だったのは、北京周辺の河北省唐山市と山西省呂梁市である。

 潘岳によれば、中央経済業務会議では、より良好かつ迅速に発展することは、科学的発展観を全面的に実現するための本質的な要求であると強調している。環境保護と資源の節約は経済構造を調整し、成長方式を転換させる重要なとっかかりである。しかし、一部の地方と業界では、依然として国家のマクロコントロール政策を無視し、地方利益と部門利益に駆り立てられており、現地の環境資源の制約と国家の産業政策を省みず、不法な手段によって無計画に鉄鋼、冶金、電力、化学工業などのエネルギー高消費型・重大汚染排出型産業を展開させ、経済構造のいっそうの調整に更なるコストと絶大な困難をもたらしている。

 潘岳はまた、マクロコントロールは科学的発展観を実現するための先行手段であり、環境影響評価制度もまたマクロコントロールの重要なとっかかりである、と語った。中央マクロコントロールの権威を守り、エネルギー高消費型・重大汚染排出型産業の無計画な拡大を抑制するために、《国務院科学的発展観を実現し、環境保護を強化する決定》の第13条と第21条に基づき、環境保護総局は初めて“地域限定批准”政策を適用して重大な法律違反をした行政区域、業界、大型企業を罰する。すなわち、その地域内あるいは所属の循環経済タイプのプロジェクト以外のあらゆるプロジェクトの審査批准手続きを、その不法プロジェクトが徹底的に改善されるまで、停止するということだ。これは環境保護部門成立以来の30年で、初めてこの行政懲罰手段を使用したものである。

 潘岳によれば、今回の“地域限定批准”の処分を受ける行政地域は、河北省唐山市、山西省呂梁市、貴州省六盤水市、山東省莱蕪市。企業グループは大唐国際、華能、華電、国電などの四大電力会社である。これら地域の環境容量はすでに飽和状態になっているにもかかわらず、大量のエネルギー消費かつ深刻な汚染をもたらす産業を無計画に展開しているとした。例えば、唐山市では環境容量のない状況下、全市で70もの鉄鋼企業が建設され、その内80%は環境評価を受けていないという。ここ数年、鉄鋼生産量は全国の十分の一に達したが、これらの企業の平均生産量は65万トン以下で、規模が小さく、分散しているため、大気や水の深刻な汚染をもたらしたという。

 潘岳は、「これまで、環境保護活動中に停止を言い渡されたプロジェクトは、往々にして、まず改善の手続きだけを行ってチェックをくぐりぬけ、その後各種の手法で、改善実施を引きのばし、あるいは拒絶しており、一回ごとに声を大にして行う環境影響評価の効果にも限界があった。“地域限定批准”の採用は、この状況への対抗措置である。」と述べた。 具体的な内容は、以下のとおり。
・大唐国際所属の唐山発電所の5x50 MWの小ユニットを閉鎖するという要求を実現するまで、環境保護総局は大唐国際のあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止するとともに環境保護総局と河北省環境保護局は唐山市のあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止する。
・山西呂梁コークス化工場の第1期工事が各種環境保護施策を要求どおり実施するまでは、環境保護総局と山西省環境保護局は呂梁市のあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止する。
・貴州省六盤水発耳発電所、野馬寨発電所の建設と生産を停止し、各種の環境保護手続きなどを実行するまでは、環境保護本総局と貴州省環境保護局は六盤水市のあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止する。
・莱蕪鋼鉄集団有限会社の冷延薄板1期工事は、建設停止を実行して、環境影響評価審査批准の手続きを行うまでは、環境保護総局と山東省環境保護局は莱蕪市のあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止する。
・華電グループに所属する四川攀枝花発電会社は、3x50 MWの小ユニットの停止を実行するまで、環境保護総局は同グループのあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止する。華能グループ所属の烏拉山発電所が、2x75 MWのユニットを
停止し、100MWのユニット一台の脱硫装置を要求どおりに改善するまでは、環境保護総局は華能グループのあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止する。
・国電グループ所属の濮陽熱電公司が、2x50 MWの小ユニットの脱硫装置を改善するまで、環境保護本総局は国電グループのあらゆる建設プロジェクトの審査批准を停止する。

 潘岳は、この82の不法な規則違反プロジェクトは集中的に3つの問題を反映しているという。1つ目は、鉄鋼、冶金業界は産業政策に従わず、批准前の建設と越権で認可する現象が深刻である。規則違反プロジェクトは30に達し、規則違反プロジェクトの総計の37%を占めると言う。2番目は、火力発電プロジェクトの“三同時”制度が形式化し違反が深刻であること。環境保護の審査批准は厳格に行っているが、その後の管理監督能力がついていっておらず、多くのプロジェクトが正式生産開始後、当初の環境保護の約束を果たしていない。現地政府の庇護のもと、“三同時”制度が形骸化している。3番目は、一部の不法プロジェクトが少しも環境保護総局の建設停止命令や期限付き改善命令を気に留めず、建設や生産を続行していることである。

 このため、23の“三同時”制度違反プロジェクトに対して、環境保護総局は期限付きで検収・改善・試験生産の停止手続きを取り扱うように命じる予定。《建設プロジェクトの環境保護管理条例》に依拠し、鉄道の新郷-日照線建設、荷澤-日照間増設の第二ラインプロジェクトなど、5つの久しく放置された規則違反プロジェクトに対しては、期限付きで検収手続きを行い、期限を過ぎたら受理せず、試験生産を停止し、罰金を科す。内モンゴルオルドス電力冶金有限責任会社の4×330MW発電ユニットなどの18件の“三同時”制度違反プロジェクトに対しては、期限付き改善通知書により改善を命じ、期限を過ぎて改善要求を満たしていないものは、試験生産を停止し、処罰する。そのうちの鉄道、港プロジェクトに対して期限を過ぎて改善要求を満たしていないものは、罰金に処する。

 59の批准前に建設を開始した違法プロジェクトに対し、環境保護総局は建設停止あるいは生産停止を命ずる。《環境影響評価法》に依拠し、山西の振興グループの2×200MW火力発電のユニットなどの51の批准前に建設を開始したプロジェクトに対し、建設停止、生産開始しているものも生産停止を命ずる。審査許可権のある環境保護部門が期限付きの環境影響評価補完手続きを連絡し、期限が過ぎたら、受理せず、罰金に処す。河北唐山ラン南華瑞鋼鉄有限会社の鉄鋼プロジェクトなど、8つの批准前建設ならび国家産業政策と環境保護基準に合わない規則違反プロジェクトに対し、建設を停止、すでに竣工して生産開始したものも、生産停止を命ずる。

 潘岳によると、2006年は中国環境状況の最も厳しい1年だったと言う。年間に深刻な環境汚染事故が161件も発生し、平均2日に1件の割合だった。環境汚染の直訴者は60万人に達し、2005年に比べて30%増加したという。国務院が昨年初に提出したエネルギー消費を4%と温室効果ガスを2%の削減するという目標は達成できず、環境問題はすでに中国の経済社会の発展を制約する主要なボトルネックとなった。実際、これらの数値は国家環境保護総局が、環境汚染を及ぼす年間163件の建設プロジェクトの審査批准を中止、または先送りし環境評価をコントロールした上で提出した数値である。審査批准を中止または先送りした建設投資プロジェクトの投資額は7700億元強(約11兆3960億円)に達し、中でも鉄鋼、火力発電、石油化学等大量のエネルギ高消費型の重大汚染排出型の建設プロジェクトは50%にも達するという。

 潘岳は最後に、環境保護総局は必ずこの度の法律執行行動のすべての捜査結果を追跡し、3ヶ月以内に段階的に社会に状況を公表する。そして同時に《環境保護法規違反行為の処分に関する臨時規定》に依拠し、関連人員の行政責任を追及するよう検察部門に提案する、と語った。

環境保護総局関連の報道:
http://www.sepa.gov.cn/xcjy/zwhb/200701/t20070110_99415.htm

【筆者】李力 / ENVIROASIA 中国チーム / 環境保護総局 ホームページ /  [C07011001J]
【翻訳】中文和訳チームC班 松江直子]]>

冬なのに、冬らしくない天気!

気候変動による経済的ダメージと環境災害の格差社会が深刻化する恐れ

韓国全土 「暖冬」が話題になっている。昨年12月25日、ソウルの日中の最高気温が12月下旬としては気象観測史上において最高値を記録した。 米国も暖冬の影響で、暖房燃料の消費量が大きく減り、東部地域では冬にはお馴染みの雪景色すら見られないという。少しずつ寒くなってきてはいるが、小寒の時期などに例年並みの気温まで下がることでようやく冬らしさを感じる程度であり、その時ばかりは地球温暖化の現実を忘れることができる。

 この暖冬は感覚的なものではなく観測によるものである。釜慶大学の研究によれば、過去56年の間、朝鮮半島に寒さをもたらすシベリア高気圧の影響が弱まった反面、下層気温は1度程上昇した。シベリア高気圧が形成される時期は早まったが、その勢力が弱まったため、冬将軍を朝鮮半島まで運ぶことができないのである。一日の最高気温が18度以下の暖冬日は15日減少し、一日の最低気温が0度未満の降霜日に関しては30日も減少した。

 「暖かい冬」のせいで悲喜こもごもだ。暖房器具、冬物衣類など冬商戦の景気が悪化し、スキー場では雪が溶け、やきもきさせられている。反面、ゴルフ場はシーズンでもないのに客足が途切れず、施設園芸農家は暖房費が大きく節減され、喜びを隠せない。その一方、寒さと厳しく向き合うホームレスや下町の庶民、北朝鮮の同胞たちも初春のような暖冬にほっとしている事だろう。

 しかし、暖冬を実利や感覚の次元で見過ごすには、すでに私たちはあまりに多くのことを経験してしまった。ここ10数年前から自然災害や気候が報道される度に「気象観測史上」という言葉が登場するようになった。これはマスコミの刺激的な言い方の影響もあるが、ますます異常ともいえる気象現象が繰り返され、激しさを増したためでもある。

 国際赤十字気候センターの資料によれば、1970年代に比べて最近ここ10年間で自然災害は2倍以上発生し、その被害者は約3倍に増加した。よくよく考えてみると「気象観測史上、最も暖かい冬」は「気象観測史上、最も激しい台風や豪雨、猛暑や酷寒」などに現れる気候変動のまた別の姿でもある。世界を代表する専門家2,500名あまりが出席する国際気候変動ファイナルは、約5年ごとに順次3度報告書が作成されている。それによると地球の平均気温が急激に上昇して安定した気候体系が崩れる気候変動は、決して自然の摂理ではなく人間活動の結果であると科学的な結論を下した。

 安定した気候で平均気温だけが若干上がり雨の降り方が変化する程度であれば、問題はこのように深刻化する事はないだろう。さらに深刻なのは温室効果で発生した凄まじいエネルギーが、地球の大気と海流循環に影響を及ぼし、予測困難な異常ともいえる気象現象を地球のあちこちで引き起こしているということだ。

 気候変動は元には戻らない経済的ダメージと環境的災害をもたらし、そのことで格差社会を深刻化させる恐れがある。世界気象機構によると、自然災害で被った総被害額はたとえ先進国が大きくても、国民経済が被る損失は気候変動の責任がない最貧国のほうがずっと大きいことが示された。最貧国は気候変動による自然災害で、国内総生産の13%程の損失を負っている。先進国が自然災害で国内総生産の2%内外の損失を負ったことと対比される。防災と救助体制が整っている先進国はまだ耐えうるが、最貧国ではすでに気候変動が経済的ダメージをもたらしている。韓国内では農業と水産業など第一次産業に従事する農漁民たちが気候変動の影響を受けやすい。

 気象災害が発生すれば農漁民は大打撃を受ける。それに比べて第二次産業とサービス業は比較的に気候変動の影響が少ないだけでなく、温室効果ガス削減や排出権の取引など新たなチャンスも生まれている。

 過去100年間、地球の平均気温が0.6度上昇するだけでも、気候の逆襲は凄まじいものであった。このままだと、21世紀末には平均気温がさらに5.8度まで上昇するだろう。これは恐竜の絶滅を招くほどの急激な気温の変動である。今は最貧国や小島嶼開発途上国、で気候難民が出始めているが、気温が2~3度でもさらに上昇すればヨーロッパや北米も気候変動の安全地帯にはなりえない。暖冬がハリケーン「カトリーヌ」の別の姿であるように最貧国と小島嶼開発途上国のダメージは、数年後に起こりうる先進国の気候災害の前ぶれかも知れない。

 考えれば考えるほど暖冬は不安の種である。しかし、すでに私たちは気候変動を抑制する方法も名分も知っているはずである。2002年に南アフリカ共和国で開かれた「持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)」で気候変動を緩和し持続可能な発展を達成する解決策は「再生可能エネルギーの拡大」であると合意した。

 持続可能を妨げる一番の要素である化石燃料の枯渇と気候変動の問題を解決する道は化石燃料への依存度を抑えることである。再生可能エネルギーは、エネルギー源の枯渇の代案であり、温室効果ガスをほとんど排出しない。そして、再生可能エネルギーへの転換は現実に可能である。欧州連合(EU)は既に再生可能エネルギーの拡大の基盤となる気候保護戦略を推し進めている。京都議定書により、2008年から2012年の間に温室ガス排出量を8%(1990年基準)減らさなければならない欧州連合は2010年から1次エネルギーの12%を再生可能エネルギーに供給する計画を推し進めている。

 昨年の11月16日、ナイロビ国連気候会合において「気候変動に対応する強力かつ緊急の取り組み次第で未来のコストを大きく減らし、気候変動がもたらす経済的ダメージを防止するものだ」とする英国政府の主席経済学者のニコラス・スターン(Nicholas Stern)氏の発表を、参加者たちは熱心に聞き入った。彼は温室効果ガス削減に関して、世界のGDPの1%だけ投資することで最大でも世界のGDPの20%を超える損失を食い止めることが可能だと力説した。

 昨年の11月21日、環境部のイ・チボム長官は「2008年から始まる第4次気候変動総合計画に韓国も具体的な温室効果ガスの削減目標値を設定する」と取り組む立場を表明した。

 京都議定書を脱退した米国やオーストラリアは勿論のこと、気候変動に影響を及ぼしている多くの産業国は未だに気候変動の現実から目を背け責任逃れし、負担を減らそうという考えに執着している。韓国も五十歩百歩だ。考えを改め広く長い目で見つめながら、既に私たちが知っている政策とその対策を早急に施行することこそ、気候変動を食い止める道なのである。

【筆者】イ・サンフン(Lee Sang-hoon) / 環境運動連合(KFEM) / 寄稿 /  [K07011001J]
【翻訳】全美恵]]>

アニメ・ワークショップ2006

乾燥し身も凍える2006年12月の北京、しかし「アニメ・ワークショップ2006」の会場はホットな空気に包まれていた

北京市 乾燥し身も凍える2006年12月の北京、しかし「アニメ・ワークショップ2006」の会場はホットな空気に包まれていた――北京市西部の鷲峰で、「アニメ・ワークショップ2006」が5日間にわたり開催された。

 同ワークショップは今回が2回目。中国の著名な環境保護団体、「自然の友」が青少年向けの環境および持続可能な発展教育プロジェクト「カモシカ・キャラバン」の一環としてデンマークのアニメスクールであるAnimation workshopと提携、実施しているもので、小中学生と教育関係者を対象としている。06年度は、「先進的な教育理念およびテクニックを備えた環境教育人材の育成」を目標に研修が行われた。

 今回は5日間の研修で、環境および持続可能な発展教育に携わる第一線の教育関係者やインストラクター達が、企画立案、ストーリー展開、キャラクター作りから最終的に短編作品を完成させるまでのアニメ製作の方法を学んだ。参加者はアニメ製作の全過程を体験するにとどまらず、アニメ製作という手段をどのように用いて学生たちに環境および持続可能な発展の諸問題について考えさせるかも学んだ。

 同プロジェクトは開始以来、各界の支持を得てきた。自然の友は持続可能な発展がすべての個人、団体、企業、組織の長期的目標と考えている。アニメ・ワークショップも持続可能な発展の重任を負い、国内を駆け巡り続けるだろう。

【関連情報】

 「アニメ・ワークショップ2005」は北京の学校2校で行われ、成功を博している。ワークショップでは同市の環境と密接に関係する3つのテーマ「自動車と都市交通」「春の砂塵」「私たちの水」を取り上げ、子どもたちにこれらにまつわるアニメ作品を製作させた。こういったテーマを取り入れたことも同活動の大きな注目点となった。

 カモシカ・キャラバンは自然の友が中国で開始した初めての環境教育キャラバン。都市や農村を巡って子どもたちと自然の美しさや神秘を分かち合いながら、環境教育の実践を積み重ねてきた。

 デンマークのAnimation workshopは一貫して、子どもたちがオリジナルのアニメストーリーやキャラクター、短編作品を作れるよう指導することに尽力しており、これまでにもヨーロッパ、ラテンアメリカのボリビアなどで同様の活動を多数成功させてきた。自然の友との提携は、中国で教育とアニメ製作をコラボレーションさせる試みとしては2回目となり、斬新かつインタラクティブな方法で教育者を育成することを望んでいる。

【筆者】張赫赫、張巳瑛 / 自然の友 / 寄稿 /  [C07010301J]
【翻訳】中文日訳チームB班 上田亜希子]]>