2007年、日本から見た中国・韓国の重大ニュース

ENVIROASIAが伝えた2007年の中韓の”重大ニュース”です。

東アジア〈中国〉

■ 着実に広がる温暖化防止への取組み

 現時点で、温室効果ガス削減の義務を負っていない中国ですが、すでに二酸化炭素排出量が世界一になったという研究結果もあります。地球規模の温暖化防止というテーマで、中国の草の根環境NGOも多様な活動を展開しています。

・WWFがオリンピック選手に参加過程のカーボンオフセットを呼びかけ

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07111502J

・公共建築物で温度測定、環境NGO連合が夏の氷の家を探す

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07081501J

・中国の50の環境NGOが「省エネ20%市民キャンペーン」を始動

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07080801J

・北京初の風力発電所で第1号発電機取り付け開始―今年末よりグリーン電力供給へ

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07072501J

・都市は貧困と気候変動の重要なキーポイント

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07051601J

・オリンピック開幕まで500日、WWFが「カーボンオフセットで省エネ金メダル獲得」呼びかける

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07040401J

・北京市石景山区魯谷コミュニティー伍芳園居民委員会会議室にて、「北京CO2ダイエット宣言」北京プロジェクト合同会議開催

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07032101J

・WWF”20の行動”省エネキャンペーンがキックオフ!

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07013101J

■ 深刻な水の汚染

 昨年に引き続き、今年も水の汚染にまつわるニュースが相次ぎました。水の汚染源となっている企業の責任は重大です。

・陸から海へ流れる全国の排水口のうち、77.1%が環境基準を超過、更に増加傾向

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07080802J

・上海松下電池有限会社検査状況説明

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07080102J

・「東の壁を壊して、西の壁を補う」だけでは水質汚染は解決できない

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07070402J

・中国メディアが国内外企業の環境保護状況報告を発表

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07062001J

・中国の民間環境保護団体が太湖の汚染への取り組みを提唱

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07060601J

・江蘇省の環境保護活動家呉立洪逮捕(続報):妻が環境保護総局を提訴

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07060602J

・千人汚染訴訟終結、石油会社が被告に48万元の損害賠償金を支払

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07011002J

■ 身近なところからのごみ削減の動き

 日本でもレジ袋NOデーのキャンペーンが行われましたが、中国でも同様の運動が起こっています。増え続ける家庭からのごみをいかにすれば削減できるか、これはどこも深刻な問題のままのようです。

・”12.2″運動 アモイ大学構内スーパーのレジ袋90%削減達成

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07121201J

・簡易包装キャンペーン

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07120401J

・廃プラスチック回収・リサイクルの管理を強化

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07111901J

・北京地球村、レジ袋削減活動の試み

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07062002J

・北京で使用済み牛乳・飲料用紙パックリサイクルを展開

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C07032801J

〈韓国〉

■ E-wasteへの取組み

 日本と同じく中国に大量のE-wasteを輸出してしまっている韓国。E-waste問題の解決には、日中韓の協力が欠かせません。

・電子廃棄物の不法輸出を止めろ!

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07113001J

・使用済み携帯電話が中国に環境汚染を輸出する

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07111601J

・「使用済み携帯電話」問題はすでに国際的争点であり、速やかに協力体制を作らなければならない

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07111602J

・廃棄携帯電話の問題は私たちの共通の責任

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07100701J

・世界最大の電子ごみの村、貴嶼(グイユ)

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07092801J

・日本、100%資源循環型社会を夢見る

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07092802J

・生産工程からリサイクルを考えよう

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07073001J

・廃電子製品問題に積極的に対応せねば

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07072601J

・使用済み携帯電話事情について知っていますか

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07070501J

・「迷わず乗り替えろ?」

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07042901J

■ 気温の上昇は防げるか

 日本は1990年比で温室効果ガスは8%増となっていますが、韓国は1990年比で100%以上増加してしまっています。韓国も中国同様、温室効果ガスの削減義務は負ってはいませんが、市民による政府や産業界への働きかけは今後、ますます強まっていくでしょう。

・原発は地球温暖化の解決策にはならない

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07080301J

・ソウルの二酸化炭素を削減するには

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07030601J

・希望の風で1.5度下げよう

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07021501J

・冬なのに、冬らしくない天気!

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07011001J

■ 重油流失事故

 年末になって発生した深刻な被害をもたらしている重油の流失事故。10年前に福井で発生した当時の情報と経験が、日本の市民から韓国の市民に伝わりつつあります。ENVIROASIAでもこうした情報の整備をはかっていきたいと思います。

・原油流出事故と環境面での責任

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07121801J

・[現地報告]史上最悪のタンカー事故
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K07120901J

【筆者】発伝所ENVIROASIA編集メンバー / 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Express Messenger) / 寄稿 /  [J07122802J]
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日本の重大ニュース2007

年末恒例、発伝所ENVIROASIA編集メンバーが選んだ“重大ニュース”をお届けします。

日本全土 政治の混乱、社会の綻び、どっちが先というのはないですが、両者に起因する事件や事象が多かった一年だったように思います。人が惹き起こした環境問題は人でないと正せない、というのが真実だとすると、政治や社会がどうのとは言ってられません。一人ひとりが当事者意識を持って「我がエコ」を行くしかありません。少なくとも自分自身に「偽」がないように。環境保護でも何でも、まずはその心がなければ、と思います。

 ENVIROASIAの環境ニュースでは、偽を扱うことがないよう、必要に応じて自らの目と足で得た情報をお届けしています。年間を通した本数は必ずしも多くはありませんが、それは「市民の視点でより確かなもの」という意気の裏返し。その辺りを感じ取っていただきながら、この一年を振り返ってくだされば幸いです。(5項目、順不同)

■ 続く異常気象―温暖化をどう防ぐのか

 2007年のノーベル平和賞を、『不都合な真実』のアル・ゴア氏とIPCCが受賞したように、今年は地球温暖化に注目が集まり、危機意識が一段と高まった年でした。COP3から10年が経過し、ようやく「火が付いた」観がある温暖化防止に向けた取り組みの数々は、環境ビジネスに乗じたものを含め、良くも悪くも目を見張るものがあったと思います。その一方で、12月にインドネシア・バリで開催された国際会議COP13での日本政府の態度にはがっかりさせられるものがありました。

・温暖化の原因は人間に~『不都合な真実』を見て
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07012603J
・えどがわ油田開発プロジェクト始動
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07031601J
・家庭の省エネに融資、滋賀県の試み
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07062902J
・残暑が猛威を振るう~観測史上最高気温も更新
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07081701J
・原発に頼った未来はありえない
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07082401J
・カーボンオフセット年賀状発売!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07112301J
・全国の市民共同発電所の動向~気候ネットワーク全国調査報告から
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07110901J
・ダイエットCO2がテーマ!「エコプロダクツ2007」
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07122101J

■ どうなる?どうする?日本からの有害廃棄物の越境問題~E-waste&EPA

 2005年秋の中国現地視察以後、発伝所では、日本から中国などに輸出されるE-wasteの問題に取り組んできました。06年夏に始まった家電リサイクル法見直しの議論にも関わってきましたが、提言虚しく、支払い方式の変更など抜本的な見直しは見送られる公算です。

 また、フィリピンやタイなどと結ばれた経済連携協定の関税撤廃リストに有害廃棄物が含まれていたことで、東南アジアの市民が反対していることに対しても日本政府は「心配ない」の一点張り。単に大丈夫というだけではなく、きちんとした措置を講じる必要があるはずです。

 ますます増え続けるE-wasteなどをどうするか。依然深刻な課題です。もちろんE-Wasteのみならず、さまざまな廃棄物をめぐるニュースも多い一年となりました。資源小国日本として必要なのは、対症療法的に法を整えたり改正することではないはずです。ごみ=資源という視点に立てば、新たな施策が見えてくるでしょう。

・東南アジアのNGO、日本の廃棄物植民地主義に反対表明
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07020901J
・バーゼル条約の行方と有害廃棄物の越境移動
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07022301J
・E-waste問題解決につながるか?!―“StEP”スタート
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07033001J
・行き場のないブラウン管ガラス
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07042702J
・廃棄物撤去すすみ、再生をめざす豊島
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07050101J
・寝耳に水の廃プラスチックの「可燃ごみ」化
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07062201J
・海ごみサミット・佐渡会議~島の首長が集う
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07070601J
・東京23区、各区で分かれる廃プラスチックの行方
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07102601J

■ 前世紀から持ち越された課題は今も―諫早干拓、水俣病...

 水俣病をはじめとする公害をめぐる動向、諫早湾干拓工事の顛末...もっと早く手を打っていれば、という事例は世紀が改まっても後を絶ちません。環境問題も早期の手当てが欠かせないこと、手当てが遅れるとその分、根本的な解決が難しくなること、再度、考えさせられます。

・熊本県の水俣病認定審査会が再開へ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07012601J
・阿賀のほとりで新潟水俣病に向き合う
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07030901J
・いまだ続く前世紀の愚行:諫早湾干拓
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07041801J
・水俣病は今年も終わっていない―2007年春の水俣病紀行(1)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07051801J
・東京大気汚染公害裁判における環境公益訴訟としての成果
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07083101J
・さまざまな問題を抱えたまま「完成」を迎えた諫早湾干拓
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07113001J

■ 日々の生活の中で

 こんな世の中だから買い物くらいは楽しみたい、そんなささやかな望みを打ち消すかのように、原油は高騰し、物価は上がり、せっかく買っても安全安心が伴わない... いやいや、嘆いてばかりもいられません。買い物から変える社会、という言葉があります。こういう時こそ環境配慮につながるような買い物を心がけたいものです。

・広がるかレジ袋有料化――容器包装の3Rを進めよう
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07012602J
・日野市でレジ袋有料化スタート―日本のレジ袋削減の取り組み
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07072001J
・衣料品のリユース、リサイクルの先進例~ユニクロの取り組み
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07090702J
・店と客との知恵比べ? マイバッグ持参とレジ袋削減
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07121401J

(特に食に関して)
・食卓に平和を!―ハマグリ類店頭表示調査
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07030201J
・築地市場の移転先、豊洲の土壌汚染をめぐる行方
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07041301J
・中国産食品等報道ウォッチング
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07082402J
・産地の適正表示による環境保全型流通消費のススメ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07091402J

■ 中国、韓国とともに

 発伝所が活動を始めた2000年に比べて、現在ではいろいろな日中、日韓、日中韓の環境協力が広がってきたように感じます。こうした多様な協力事例をENVIROASIAでもどんどん紹介できればと思います。

・「電池を繰り返し使う」ことから地球環境の大切さを考えよう!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07022302J
・小さなジョウビタキ、はるばる中国から飛来
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07031602J
・日韓市民合同漂着ごみクリーンアップ―長崎県対馬市
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07060101J
・太湖汚染報道をめぐるシャープの回答
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07062901J
・韓国のE-waste調査団、ビックカメラへ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07072702J
・写真展「中国黄土高原 紅棗(なつめ)がみのる村から」開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07072703J
・日中韓で環境被害救済と予防めぐり議論
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07090701J
・韓国の高校生が日本の大気汚染公害を学ぶ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J07091401J

 おかげ様で、ENVIROASIAや東アジア環境情報発伝所自体がニュースになることも増えてまいりました。2008年も引き続きご支援ご高覧の程、お願いします。

【筆者】発伝所ENVIROASIA編集メンバー / 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Express Messenger ) / 寄稿 /  [J07122801J]
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「中国の自然、調和の取れた故郷―私から見た自然保護区」をテーマとする写真展が北京で開催

中国国家林業局と第29回オリンピック組織委員会、大自然保護協会の共同開催による写真展の開幕式が北京市内で行われた。

北京市 中国国家林業局と第29回オリンピック組織委員会、大自然保護協会の共同開催による「中国の自然、調和の取れた故郷—私から見た自然保護区」をテーマとする写真展の開幕式が12月26日、北京市内で行われた。(訳注1)

 情報によると、今回の写真展は13のカテゴリーに分けられており、その中から野生動植物、自然風景、生態系サービス(訳注2)、自然保護区の維持・管理、北京の自然など90のテーマごとに賞を設置しているという。それぞれの賞は、中国の自然保護区設営の現状とその成果が十分に表されるように考慮したものであり、また同時に北京市が「グリーンオリンピック、ハイテクオリンピック、人文オリンピック」を実行するための努力と成果を強調させたい狙いもあるとのこと。

 選ばれた作品には合計25万元の賞金が贈られるほか、第29回オリンピックの関係会場及び出場選手の宿泊先にも展示されるという。更に詳しい情報はポータルサイト「捜狐」のニュースチャンネルnaturechina2008(http://news.sohu.com/naturechina2008/)にて公開されている。

*訳注1:この写真展は、2007年12月20日から2008年4月20日までに集められた写真の中から優秀作品を選び、表彰する予定である。

*訳注2:Ecosystem servicesまたはエコロジカル・サービスとも呼ばれる。人類に利益となる生態系に由来するすべての機能のこと。一般には「生態系の公益的機能」あるいは「生態系サービス」とも呼ばれることもある。大気や水の浄化、水循環や土壌生産力などの改善などが含まれる。これらは、食料や木材、飲料水など自然資源(天然資源)の持続的な生産のための前提条件でもある。(出典:EICネット http://www.eic.or.jp/)

【筆者】康 雪(KANG, Xue) / 自然の友(Friends of Nature) / 寄稿 /  [C07122601J]
【翻訳】紫菫(ZI Jin)]]>

中国の市民として気候変動に対する見解を表明

8つの環境NGOが共同で中国の市民としての気候変動に対する見解を表明した。

北京市 自然の友、オックスファム、グリーンピース、アクションエイド、WWF(世界自然保護基金)、地球村、緑家園ボランティア、そしてIPE(Institute of Public and Environmental Affairs/公衆と環境研究センター)の8つの民間組織が12月20日に共同で「温暖化する中国、市民社会の意識と行動」レポートを発行した。これは、気候変動に対する中国の市民の立場と行動を初めて体系的に著したもので、先進国と開発途上国が共に地球規模でのCO2削減と持続可能な発展を模索することを呼びかけている。

 レポートは上下二巻に分かれており、第一巻の「市民社会から見た気候変動」では、中国内外NGOの気候変動に対する国際交渉や国内政策さらに社会的に弱い立場の人々の主な紛争等を整理し、中国の環境保護団体や開発組織に考え方や手本を提供している。第二巻の「市民社会の行動」では実例を用いて、中国への気候変動による影響を小さくする為に市民社会がとっている的確かつ多様な努力と行動が詳細に示されている。

 同レポートでは、公平原則に基づいて気候変動に対する政策を制定実施し、社会的に弱い立場におかれている地域や人々の気候変動に対応する能力や状況の改善を提案している。

 中国の市民社会は気候変動に立ち向かう新勢力として、公平性と発展の観点を出発点に、様々な社会的レベルや領域で行動を展開している。同時に一方では、気候変動に対する政策制定と監督実施への市民やNGOの参画を中国政府が奨励するよう呼びかけている。

 ここ数年、気候変動によるチャレンジが社会の注目を集めている。今年3月には、上述の8つのNGOが「中国市民社会と気候変動:共通認識と策略」プロジェクトを立ち上げた。そのねらいは中国本土に立脚し、気候変動の問題に対する回答や未来に向けてのアクションプランを共通認識する事であった。同プロジェクトではまず全国200以上の民間組織にアンケートを送付し、気候変動というテーマに対する観点や注目度とそれに関する活動経験について尋ねた。その後、度重なるワークショップを開催し、30以上のNGOが気候変動の国際討論に参加し、国内政策および市民の協働などの議題と併せて気候変動の立場から既存の環境保護活動、経済的弱者支援や社会発展活動の中へといかに入り込んでいくかが検討された。

 ここ10ヶ月の努力を経て、二つのプロジェクト成功のレポートはバリ島で開催された気候変動大会の際に完成し、中国の市民社会として初めて気候変動に対して共同の声明が出された。自然の友会長東平氏は発表会の中で「この効果的な協働と研究は、今まさにますます発展している中国社会の成熟度、文化性、積極性を示している。」と述べた。

レポート摘要は下記リンクを参照(中文と英文のみ):
http://www.greenpeace.org/raw/content/china/zh/reports/social-action.pdf

【筆者】張伯駒(ZHANG, boju) / 自然の友(Friends of Nature) / 編集 /  [C07122602J]
【翻訳】中文和訳チームB班 額田拓]]>

薪斗里の海岸から生命体が消える

泰安原油流出事故現場で、吸着シートがおぞましい油の塊になって押し寄せる

忠清南道 普段と変わらない平穏な週末を予想していた12月7日金曜日午前。携帯のメールが届いたことを知らせる合図がひっきりなしに点滅した。「泰安原油流出事故、シープリンスの2倍」「泰安原油流出事故、深刻」「緊急電話会議要請、参加請う」…。環境運動連合の海洋委員会から飛んできたメールを再照合すると、しばらく呆然となった。シープリンス号原油流出事故のとき、蒸し暑い中、石の海岸でひとつひとつ石を持ち上げ、間に染み込んだ油をふき取った悪夢がよみがえり、思わずぞっとした。

 土曜日、着替えの服と長靴を用意し、泰安へ向かった。薪斗里の海岸に到着し車から降りると、よく知ってはいるがしばらく忘れていた原油特有の匂いに気づいた。暗くて浜辺は見えなかったが、分かった。すでに事態は深刻だということを。

 朝7時、薪斗里砂丘にある牡蠣の養殖場を訪ねた。牡蠣が養殖されている場所を油が通過してしまったため、3、4人の住民が深いため息をついていた。びっしりとぶらさがり収穫が待たれていた牡蠣を1、2個割ってみた。むっとする油の匂いが漂った。牡蠣はすでに口を開いて死にかけていた。養殖場を見にきていたおばあさんは「どうしたらいいのかね、どうしたら。牡蠣むき作業の準備もしていたのに、どうしたらいいのかねえ」とだけ繰り返していた。そしてふいに尋ねてきた。

「何度か海水で洗われれば、大丈夫になるんだろうね?」

 なんとも答えづらかったが、言わなければならなかった。

「いいえ。これからずっとしばらくの間、牡蠣をむいて売ることも食べることもできません。」

 油の除去作業が進められるという万里浦海水浴場へ移動した。黒い帯が白い砂浜を横切って長く広がり、黒い波が海岸に重たく打ち上げられていた。油の成分に分離する前のコールタール状の原油は、海岸の砂浜の上にだんだんと溜まっていて、長靴は足首のところまですっぽり埋まってしまった。グチャッと踏まれるそのいやな質感が神経系を刺激し、くらくらめまいがした。

■防除用物資、著しく不足

 浜辺は修羅場のようだった。海岸線からそれほど遠くないところに問題のクレーンとタンカーが浮かんでいて、そのそばで滝のように油処理剤を吐き出している防除船が見えた。油も問題だが、乳化剤とよばれる油処理剤も、実際は相当の水質汚染物質だ。汚染物質を汚染物質で対処するしかない現実を再三残念に思う。科学は依然として、これしきの水準にしかないのだ。

 バケツとタオルを持って油除去のボランティアにやってきた住民の顔色はどす黒く疲れ果てていた。浜辺にはすくい上げられた油が大きなゴム製のたらいに入れられ、ざぶざぶと音を立てる。全く足りていない防除用物資はいつ到着するのかも不明だった。1時間以上待って受け取った防除服は、簡単に油が入り込む防塵服だった。油除去作業をするのに防塵用の作業服とは、いっそビニールの雨合羽にしてくれた方がましだ。用途が違う防除服を難なく通過した油は下着にまで侵入してきた。それに支給されたゴム長靴も不良品だった。

 油除去作業が本格的に始まった。まず砂浜に溜まった油をちり取りですくい、バケツに入れる。それがいっぱいになったら運び出し、大きなバケツに注ぐ。かなりの重さがある。続いて吸着シートを持った人が、残った油に吸着シートをかけて引き継ぐ。時間がたつにつれ多くのボランティアが続々と到着した。浜辺は白い吸着シートで覆われていく。ざっと数千人はいるように見える。万里浦はざわついているが、依然、装備は大幅に不足している。装備が届かない、油除去用トラックが到着しない、油をすくうときに砂が混ざらないようにしてほしい、マイクの主は一日中必死になっている。耳もぼんやりしてくる。

■鳥は体中、油まみれ

 午後は薪斗里砂丘に向かった。人でごったがえす万里浦に比べ、天然記念物に指定される薪斗里砂丘には相対的に人が少ない。薪斗里海岸には生きた生命体など見当たらなかった。押し流されてきた海草と口いっぱいに黒い油を含んだ海ナマズ一匹が長くのびている。アムールヒトデが一ヶ所に固まって死んでいるのが見える。西海絹巻貝もバフンウニもみな油にまみれて浜辺に打ち上げられ瀕死の状態だ。油の匂いを避けて牡蠣を掘り出そうしているスナガニの動きも目立って鈍くなりはじめた。よろよろしているスナガニたちも、もうすぐその動きを止めることだろう。

 午後になって海水が入りはじめると、波は一層本格的に油を乗せてやってくる。波ではなく、最初から油だけが入ってくる。海上で防除作業に使った吸着シートがおぞましい油の塊に変化して、のろのろと打ち上げられてくる。はじめは黒い生命体かと錯覚するほどだった。数百、数千枚の吸着シートが黒い油の塊に変わり、海岸に押し寄せ、油の溜まった場所に積み重なる。重くてとうてい引っぱり上げることもできない。海上で回収するのが不可能なら、最初から投げ入れるべきではない。漂う油の上に投げたのであれば、すぐに引きあげるべきなのだ。油をたっぷり含んだ重い重い吸着シートの漂流、これがもっと問題だ。

 くたくたになった一日が過ぎ、生態調査に出かけたチームが戻り合流した。6羽の黒い鳥が一緒だった。2羽はすでに油で溺死していた。油にまみれた鳥はほとんど見込みがなさそうに見える。しかし活動家たちは手慣れた様子で救うための作戦に乗りだす。まず食用油を利用して鳥の体についた黒い油をふき取る。そしてぬるま湯に中性洗剤を溶かし、油を落としてゆすいでやる。

 こうした過程を何度か繰り返すと、次第に鳥は元の姿を取り戻してくる。よく見るとカンムリカイツブリだ。体温が下がるといけないので、タオルとヘアドライヤーを利用する。飢えと寒さ、そして人間とのはじめての接触にブルブル震えていた鳥は、温かい風と栄養剤でうとうととさえしている。こうして発見されて助かった鳥はこの二日で4羽目だという。しかし、どれだけ多くの鳥たちが、いまだ発見してもらえないまま油にまみれて飛ぶこともできず、冷たい海に浮かびながら、ひもじさの中で悲しい死を迎えているのだろうか。

 油除去作業に参加した人々は、再び遠路を帰り、現場に戻って多忙な日常を過ごしていくだろうが、また、騒がしい数日が過ぎれば人々はすぐに泰安を忘れるだろうが、罰せられる者は罰せられ、事故調査も終わるだろうが、災難はそのときからはじまるのだろう。もっと奥深く根を下ろして広がり、生態系の死は連鎖の構造に従って深いところで進んでいくことだろう。おそらくそれは相当長期間にわたって。

【筆者】ユン・ミスク / 環境運動連合(KFEM) / 寄稿 /  [K07122201J]
【翻訳】吉原育子]]>

2007年度 グリーン中国人物発表

“2007年度グリーン中国人物”授賞式が14日夜北京で行われ、受賞した9名の内、草の根NGOの2名が含まれていた。

中国全土 “2007年度グリーン中国人物”授賞式が14日夜北京で行われ、9名に“2007年度グリーン中国人物”の称号が与えられた。受賞者の中には中国草の根NGOの2名が含まれていた。
 
 受賞者は

・清華大学環境科学テクノロジー学科教授の張暁健氏
・中央テレビ局《ニュース調査》欄記者の柴静氏
・河南省周口市“淮河衛士”会長の霍岱珊氏
・北京緑家園ボランティアズ責任者の汪永晨氏
・吉林省紅石林業局OB職員の趙希海氏
・香港環境運輸労働局前局長の廖秀冬氏
・江蘇省無錫尚徳太陽エネルギー電力有限会社会長の施正栄氏
・著名映画監督の張芸謀氏、冯小寧氏

 中国草の根NGOの受賞者2名は、

淮河衛士 霍岱珊氏

 2007年国家環境保護総局は淮河流域に対し “流域の批准制限”を実施、彼は沙颖河で結成された“淮河汚水排出口民間監視ネットワーク”のボランティアとともに、写真やDVD、論文、メディア報道を通じて、淮河の水質汚染の実態を政府や民衆へ伝えた。その為、彼は“淮河環境ウォッチャー”と呼ばれている。

グリーン先駆者 汪永晨氏

 2007年、彼女はより多くの記者を環境保全へ参加させるため、15都市の記者とNGOから成る“グリーン記者サロンネットワーク”を立ち上げた。また、“河川十年ツアー”の活動を実施し、10年計画で、毎年黄河の西部や雲南省北西部の主要河川を歩き回っている。2007年10月、彼女が関わる民間団体が《水質汚染防止処理法》に対する改正草案を提出した。

【筆者】楊秋莎 / 環境友好公益協会(EnviroFriends) / 編集執筆 /  [C07122102J]
【翻訳】中日翻訳チームC班 船木知子]]>

大学生による水源地保護コンテスト 北京で「湿地の使者」表彰式

北京動物園にて、2007年「湿地の使者」活動の表彰式が行われた

北京市 中国、北京-12月15日、2007年湿地使者の活動を称える表彰式が北京動物園で行われた。今年の湿地使者活動では安徽大学環境保護協会が優勝。江西師範大学の「藍天」環境保護団体、成都信息工程学院学生環境協会、復旦環境保護協会など10の湿地使者グループが各賞に輝いた。

 今年の湿地使者の中心的活動は、「水を飲む時はその水源を思い、水源地を守る」と言うテーマで展開。WWF(世界自然保護基金)、国家林業局湿地保護管理センター、水利部水資源管理部、国際湿地公約事務局の共同主催により、匯豊銀行、コカコーラの資金援助を受けて行われた。

 27の大学サークルに属する500名以上の大学生が今年の活動に参加した。対象地域は、長江流域や北京周辺の13の省、市、自治区の25の水源地や灌漑地、更に青海省通天河や淪淪河地区、四川省岷江水源、南水北調プロジェクト中央ラインの丹江入り口のダム、藍藻の大量発生があった江蘇省太湖、上海の水源地の淀山湖そして北京市官庁のダムなどまで及んだ。

 4ヶ月の期限の活動中、それぞれの参加グループは、多くのユニークなアイデアを出してきた。例えば、安徽大学は異なる水質の水を採集後、十数本のボトルに密封し、住民に人為的な影響による水質変化の状況が一目で分かるようにした。あるいは復旦大学は、面白みに富んだ“汚水処理工場+水道水工場一日ツアー”に住民を招待し、街の飲料水が実は苦労のたまものだ、と知ってもらう企画を立てた。またあるいは、江西師範大学が数年掛けて模索し考え出した、小学生と幼稚園児の環境教育プランや、成都信息工程学院の巧妙な環境保護宣伝と群衆娯楽活動の融合など…。

 また、湿地使者たちは、日記や写真、ビデオなどを使って、捜狐(Sohu)科学ブログや各級のメディアを通して、それぞれの水源地地区が直面している脅威を訴えた。そしてこれらの全ての活動は、直接的には約7万人、間接的に45万人近くの人々に影響を与えた。

 WWF中国首席代表ダーモット・オゴーマン氏は次の様に述べた。「湿地使者たちは各自違った形の活動を通して、公衆の水源地保護の意識を効果的に向上させた。WWFは、これからますます能力と責任感のある多くの青年がこれらの活動に参加し、各界の方々も参入して頂き、全員で湿地保護を推進し、中国の更なる発展を推し進めていくことを希望します。」

追記:
「湿地の使者」キャンペーンは、市民の湿地保護意識の向上を目的とした大規模な公益宣伝活動。主に、全国高等学校の大学生環境保護グループ及び環境愛好者に働きかけ、夏季休暇と課外時間を利用し、湿地保護と宣伝活動を行う。この活動は2001年に始まり、毎年10から20の大学の環境保護グループの活動を支援している。

さらに詳しく湿地使者活動を知りたい方はこちら :

http://www.wwfchina.org/aboutwwf/miniwebsite/07waa/index.shtm

各グループの活動事例の詳しい内容はこちら :
http://www.wwfchina.org/aboutwwf/miniwebsite/07waa/proposal.shtm

【筆者】庄士冠 / WWF中国(WWF China) / 寄稿 /  [C07122101J]
【翻訳】中文日訳チームA班 森弓子]]>

ダイエットCO2がテーマ!「エコプロダクツ2007」

会場狭しと紹介される環境配慮型商品の数々。新商品ラッシュともとれる現象だが、地球温暖化防止に逆行することはないのだろうか。

東京 2007年で9回目を迎えた「エコプロダクツ」(12/13~15、東京ビッグサイトにて開催、以下エコプロ)。流行語にこそならなかったが、「地球温暖化防止」で熱くなっている世間の勢いを受けるように、今回のテーマは「ダイエットCO2」。会場内各所で温暖化防止に関連した企画等が目に付いた。回を重ねるごとに来場者数が増えており、今回も過去最高の16万5千人近くを集め、テーマとは裏腹に熱気あふれる3日間となった。

 土曜日も朝から大勢の人で賑わった。3日間では最も来場者が少なかったというのが嘘のようである。かつてのエコプロは会場隅の方は比較的閑散としていたものだが、もうそういうことはない。土曜ということもあるが、若者や家族連れが特に目立ち、どこも活況を呈していた。環境配慮型の商品やサービスの見本市というのが趣旨ではあるが、その盛り上がり方を見るにつけ、今や一般的な展示会と何ら変わらない。つまり、それだけエコが当たり前になってきた、と言うことだろうか。

 スーパーなどのチェーンストアは、これまでは複数社が出展していたところ、今回は一社のみ。「進化するエコストア」ということで、一つの商業施設を例に、その店がいかに多くの企業に支えられ、また多彩な技術や工夫によって成り立っているかを示すものだった。好企画だったこともあり、より多くの集客があったようだ。

 「環境市場動向」を探る上でも格好のイベント。偽装や粉飾で社会問題として大きく採り上げられたことから「食」関係、脱石油が喫緊の課題でもあることから「バイオマス」関係(注)などが特設されていて、来場者の関心に応えていた。

 環境に関する取り組みが遅れていたサービス業関係(不動産、金融他)がここぞとばかりに出展してくるのも見所の一つだろう。逆に、長年出展している企業などが目立たなくなってしまうのは気の毒にも思う。「出展歴何年」という表示をそろそろ考えてもいいのではないだろうか。

 継続的な企画も多いが、市場の視点で捉えると、環境の取り組みにも流行り廃り(はやりすたり)ができてしまうことが特別展示を見るとわかる。エコプロの主催者の一つは、何を隠そう「日本経済新聞社」。「環境と経済の両立」と言いたい気持ちはよくわかるが、COP3以降、それを標榜し続けてきた結果はどうだろう。既知の通り、ちっともCO2は減っていない。「二兎を追うもの一兎をも得ず」と云う。経済の手綱を緩めたくないばかりに無理やり環境と両立させよう、というのは魂胆が見え透いている。本気でダイエットするなら、「経済を落としてでも環境を」くらいの気概がほしい。次回の「エコプロダクツ2008」は節目の10回目に当たる。その本気度が問われようとしている。

(注)ちなみに日本バイオプラスチック協会は「バイオマスプラ」のマークを、日本有機資源協会は新たに「バイオマス」のマークを制定し似たようなプラスチック商品をPRしている。省庁のタテ割りを反映するような出展が見られるのも同展の特徴?

参考URL)
 「エコプロダクツ」 *1999年の初回からずっとこのアドレス
 http://eco-pro.com/

ゴミの分別はこんな感じ(本来ならReduceが先だが)

企業のCSR担当者と直接対話できる好機でもある(ケータイのリサイクルについて問答中)

万博会場内では買いたくても買えなかったが...(これぞリユース?)

【筆者】発伝所ツアー エコプロ見学チーム一行 / 東アジア環境情報発伝所(http://www.eden-j.org/) / 報告 /  [J07122101J]
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家電を捨てる方法―面倒なパソコンの捨て方

冬のボーナスで、パソコンや家電を買い換える際に…

日本全土 日本経団連による12月13日の発表によると、大手企業の冬のボーナスは21業種193社の平均は89万2318円で過去最高額を記録した。こうしたボーナスを狙い撃ちするかのように、モデルチェンジした新型の家電やパソコン、携帯電話などが家電量販店に並んでいる。事実、民生用電子機器 国内出荷実績(JEITA発表資料)をみると、12月の出荷が最も多くなっている。これを牽引するのは、テレビ99.5%、パソコン71.0%と世帯普及率が高い製品群だろう。12月の出荷増は即ち、買い替えと思われる。新製品が家庭にやってくれば、当然、不要となる家電が出てくる。こうした廃家電は、どのように捨てられているのだろうか。12月だけに気になる。

 家電や情報機器の中で、ブラウン管テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機は家電リサイクル法で、パソコンは資源有効利用促進法でそれぞれリサイクルが義務付けられている。しかし、それ以外の製品に関しては法制度が一切ないため、企業が自主的に回収の取組みをしている携帯電話をのぞけば、電子レンジやビデオデッキ、扇風機などの家電はすべて自治体が粗大ごみとして収集・処理をすることになる。

 東京都世田谷区の場合、世田谷区粗大ごみ受付センターに電話、もしくはインターネットを通じて廃棄したい粗大ごみの収集を依頼・予約しなければならない。そして、電子レンジ800円、ビデオデッキと扇風機は200円と品目別に定められた粗大ごみ処理手数料と同額の「世田谷区有料粗大ごみ処理券」をコンビニエンスストアなどで購入し、名前を記入して廃棄する家電製品に貼り付ける。粗大ごみ受付センターから指定された日に、所定の収集場所に出すことで、ようやく家電を廃棄することができる。

 こうして自治体によって粗大ごみとして回収された廃家電は、基本的には破砕後に埋め立て処理されることになる(注1)。リサイクルにまわせば金属などを回収できるはずなのに、政府の提唱する循環型社会構築の掛け声とは裏腹なのである。なんとももったいない話だ。

 家電リサイクル法の対象4品目については、買い替えであれば新規に購入した製品を運んできたトラックが、廃棄する家電を帰りに積んでいってくれる。ただし、品目別に定められたリサイクル費用(テレビ2835円、エアコン3150円、冷蔵庫4830円、洗濯機2520円)と各小売店が定めた運搬費用を消費者は支払わなければならない(注2)。家電リサイクル券が廃棄する家電に貼られると、消費者はその控えを受け取る。だが、リサイクルに伴う費用を支払うことは知っていても、この家電リサイクル券の控えを受け取ることを知らない消費者が多いのが実情。そのため、コジマなどいくつかの家電量販店で発生した家電リサイクル料金を消費者から受け取っておきながら、引き取った廃家電を横流しするという事件が起こってしまうのだ。この家電リサイクル券に表示された「お問合せ管理番号」で、自分が廃棄した家電が、きちんと家電リサイクル法にのっとって、メーカーできちんとリサイクルされたかをぜひ確認するようにしたい。

 概ね年2回のモデルチェンジで、どんどん機能がアップしていくパソコンを捨てるのは、家電4品目よりもさらに面倒だ。家電4品目と違って、小売店が不要となった廃パソコンを引き取ってくれるシステムはない。消費者が廃棄したいパソコンメーカーに回収を申し込むと、着払いの「エコゆうぱっく伝票」が届く。デスクトップであればディスプレイと本体を別々に梱包した上で、この伝票を使ってメーカー指定のリサイクルセンターに郵送する。

 先日、筆者は約10年前に購入したブラウン管モニターのデスクトップパソコンを廃棄したのだが、大型のブラウン管モニターが入る梱包用のダンボール箱を探すのが大変だった。何軒か最寄の文房具店をまわったが、大きなダンボール箱は取り寄せないといけない。結局、2重にしたポリ袋であれば可ということだったので、ごみ袋を2枚重ねて梱包した。

 2003年10月以降に購入したパソコンを廃棄する場合は、リサイクル費用を購入時に支払っているため、メーカーに申し込めばすぐに専用の伝票が届いて無料で郵送できる。しかし、それ以前に購入したパソコンを廃棄する場合には、最初にメーカーに申し込んでから送られてくる支払伝票でリサイクル費用を振り込まなければいけない(クレジットカードによるオンライン決済も可)ため、さらに手続きが煩雑になる。

 本来であれば、家電を廃棄する消費者には、定められたルールを守らなければならないのは当然だ。しかし、こうした手続きの煩雑さが、街中でよく見かける廃家電を無料で引き取る回収車に家電を引き渡してしまう誘因となっていることは否めない。無料回収車が集めた廃家電は、中古製品もしくは資源回収用に海外へ流出していると見られており、法制度にのっとってリサイクルされる数(家電4品目とパソコンともに)が少ないという結果につながっている。

 消費者が現行制度をきちんと知って、面倒をいとわずにルールを遵守することが重要なのはいうまでもない。しかし、手続きの煩雑さから正規の回収ルートが利用されにくいというのは制度の問題だ。こうした法制度の改正が最も重要だろう。

(注1)世田谷区の場合、リユースを希望すれば、収集作業員が判断して、リユースショップにまわすこともできる。

(注2)廃棄する家電のリサイクル費用などは、新商品購入時に家電量販店などの店頭で支払う。この料金販売店回収方式のほかに、料金郵便局振込方式もある。

(参考URL)
・(財)家電製品協会 家電リサイクル券センター
 http://www.rkc.aeha.or.jp/index.html

・パソコン3R推進センター
 http://www.pc3r.jp/

本体とディスプレイは別々に梱包しなければならない。

エコゆうぱっく伝票

【筆者】廣瀬稔也(HIROSE, Toshiya) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J07122102J]
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環境有機汚染物のモニタリングと環境保護教育

学生たち、環境汚染のモニタリング活動に参加する

北京市 清潔な環境と衛生的な飲食が健康のために重要であるということを学生たちにどのように理解させるか?北京市可持続発展促進会は北京市科委緑色技術展示プラットフォームをベースとした、学生向けの環境保護に関する知識教育と展示活動を企画した。2007年12月8日午前、北京市の八一中高等学校と北京市西城区三里河第三小学校の児童生徒数十人がこの活動に参加した。

 主な活動内容は以下のようなものだった。大気、水、土壌中に含まれる各種の微量有機汚染物質と食品、農業副産物中の農薬、除草剤などが人体に与える副作用を紹介し、ガスクロマトグラフィーと質量スペクトルの機器を使って学生たち自ら環境(大気、水、土壌、食品、農副産物など)中の各種有機汚染物質の成分と濃度を調べることにより、有機汚染物質の人体への悪影響を知ってもらい、彼らが有機汚染物質を正確に見分ける力を身に着け、食品と農業副産物を正しく選ぶ方法を指導する。模型やポスターを製作して、さまざまな有機汚染物質の中毒症状と中毒緩和措置を教え、環境保護意識を高める。

 清華大学環境科学・工程系にある北京市可持続発展促進会が作った実験室に入った学生たちは本当に楽しそうな様子で、まず環境友好公益協会の李力先生の環境に関する知識の紹介を聞き、次に北京市可持続発展促進会の李俊先生の指導で実験と分析を行った。ハイテク機器や各種サンプルが実験、検査、観測を通して示す結果に対し、学生たちは大変興味を示し、先を争って実験を行い、積極的に質問をするなど、この活動は当初の期待を上回る結果となった。

 主催者側はこれからもこういった活動の実施を拡大、普及させ、環境保護の科学的な普及と宣伝をより良く、生き生きとした具体的なものにして行き、わが市の学生に環境保護、節水、省エネ、省材料など持続可能な発展に関する領域で科学的普及の基地を提供するとした。また、ここで学生の有機汚染物質を正確に見分ける知識の増進や、環境保護意識の向上を図ることにより、青少年のより良い環境保護意識が社会全体を動かすだろうとも述べた。

企画:北京市可持続発展促進会
協力:環境友好公益協会、北京市八一中高等学校

【筆者】北京市可持続発展促進会 / 北京市可持続発展促進会 / 寄稿 /  [C07121901J]
【翻訳】中日翻訳チームB班 下垣内あゆみ]]>