自然之友が「黒虎と共に成長」活動を始動、被災地のエコ学校建設夏休みボランティア募集

「黒虎と共に成長」ボランティア募集

四川省 暑さが厳しくなり学生達が夏休みを迎えようとしている本日、自然之友はwebサイト(http://www.fon.org.cn/)にて「黒虎と共に成長」活動を始動する旨を発表し、四川汶川大地震の被災地茂県黒虎郷に建設するエコロジーな「黒虎学校」を援助するボランティアを広く社会に向けて募集した。「被災後のエコ学校再建」は自然之友が2008年5月12日以降展開してきた被災後再建任務の一つである。学校は豊かな自然に囲まれ、独特の文化と建設様式を誇るチャン族集落に位置することもあり、最大限にチャン族建設様式を取り入れると同時にエコロジー、環境保護の理念を至る所で体現するものとなっている。その建設工事は既に始まっている。

 自ら被災地に駆けつけて被災地再建に参加したいという多くの人々の声に応えるため、自然之友はこのプロジェクトを計画し、広くボランティアを募集している。参加者は各個人で5日もしくは1~2日の黒虎での滞在を選択して施工過程に参加し、現場の施工工員へのサービス、ほてりを取る飲み物の準備や映画の上映、施工工員及び周辺の学生への環境教育活動、映像と筆記による黒虎小学校の建設過程の記録等の簡単な労働に従事することになる。

 茂県以外の往復の交通費/食費/宿泊費は参加者の負担となる。茂県当地における交通費/食費/宿泊費及び短期傷害保険、短期のトレーニングと環境教育サポートは自然之友が提供する。ボランティア希望者に対し、山地の暑く厳しい仕事と生活環境に適応し、施工建設に従事する人に対して誠実に奉仕する精神を持ち、大人として他の人に迷惑にならない行動を心がけることを自然之友は望んでいる。

*ボランティア希望者は、自然之友のサイト(www.fon.org.cn)にあるアプリケーションフォームに必要事項を記入し、プロジェクト係の郭慧(guohui@fon.org.cn)までメールすること。

【筆者】康 雪(KANG, Xue) / 環境友好公益協会 / 寄稿 /  [C09063001J]
【翻訳】中文和訳チームA班  野口 順子]]>

掘業島の運命は?

人間の貪欲と欲望で危機を迎えた離島、掘業島

韓国全土掘業島!甕津郡徳積群島に属し、黄海にぽつんと浮かぶ小さな島

 島の人口も10世帯未満だが、そのために生態的に貴重な宝庫となっている島、その掘業島が再び自らの運命を決定する2度目の選択への岐路に立っている。

 最初の運命の岐路は1994年で、当時仁川市甕津郡掘業島に放射線核廃棄物設置場を建設すると政府が発表したことがきっかけだった。それから1年あまり、仁川市民たちと政府との論戦が始まった。仁川市民団体の大部分が反対の立場を表明し、徳積島の住民は仁川市内で反対街頭デモを行うまでに至った。以後、政府は掘業島が地震に脆弱な活性炭層で構成されている島であったという事実を確認し、結局核廃棄場建設方針を撤回した。これにより、掘業島の運命を変える最初の試練は歴史の中に消えた。ところが、かえって仁川市民には掘業島という名が頭の中にはっきりと残った。掘業島は天恵の美しい自然環境をもつ島だったが、それまで仁川市民にほとんど知られていない神秘の島だった。核廃棄場建設をめぐる論争は掘業島という島が世間に知れ渡った重要な契機になってしまったのである。

 そして2009年の現在、掘業島は自らの運命を決定する2度目の試練に立たされている。それは2007年、某大企業が島を開発するとして、島の98%を埋め立てたことから始まった。この企業は島にヨット場、ホテル、コンドミニアム、ゴルフ場などを建設し、島を娯楽リゾートに変身させようという計画である。とくにゴルフ場建設計画は掘業島の環境を人為的に変更し、環境破壊が不可避であるばかりでなく、50万坪未満の島に30万坪規模のゴルフ場建設が計画されており、それこそゴルフ場の島に変えてしまう計画なのだ。掘業島を所有する企業は当然企業利益を極大化するために、島を改造しリゾートに開発できる。ところが、その開発計画が天恵の自然を破壊し、人為的に芝生を敷き、環境汚染を大規模に誘発せざるを得ないゴルフ場中心にすることで、論乱をいっそう拡げている。結果として現在の掘業島は核廃棄場の島から再びゴルフ場の島に代わる運命に立たされている。

発見!まずは空から見た掘業島の姿!

 掘業島は徳積群島に属する小さな島で、その面積はわずか1.72平方キロメートルである。掘業島という島の名は、島のかたちが前屈みになって働く人のように見えることから付けられたというが、19世紀末に制作された大東輿地図にも掘業島と表記されている。小さな島で、陸地から遠く離れていることから、人の手にあまり付かないため、掘業島は生態的に非常に高い価値を有している。

 とくに掘業島のウサギ岩の場合、とても貴重な海食地形により、文化財庁が天然記念物指定の手続きに入っている。

 最近になって、全世界的に生態観光、生態余暇は主要なアイテムとして浮上している。都市生活に疲れた多くの市民たちがよりよい自然環境と静かな場所で休息をとりたがっている。もちろん遊具に乗ったり、ゴルフをしたり、酒を飲んでは歌ったり踊ったりしてストレス解消ができる場所を望む人もいるし、美しい自然環境の中で、静かに思索し、散策をして自然景観に身をゆだねて、ゆっくりと余暇を楽しむ場所を望む人もいる。したがって、このような多様な欲求を満たすためには、それにふさわしい出色の休息地とリゾートが当然、必要である。

 そのような側面から見ると、黄海の離島である掘業島は人々のどんな要求を満たす休息地になるべきだろうか。仁川から船に乗り、乗り換えて2時間以上かかる離島で、生態的に保全価値が高い島という客観的条件を考慮すればの話である。ゴルフをして休息をとる人のために島を変えねばならないのか。さもなくば穏やかに、ゆっくりと自らの生を取り戻し、家族とともに自然の美しさを満喫して余暇を楽しむ人のために島を変えねばならないのか。選択はあまりにも明らかではないだろうか。

 企業の立場からも選択は明らかだ。ただのリゾート地にするならば、当然ゴルフ場をつくり、娯楽施設をつくることではじめて収益が上がると考えるのは時代の流れを全く理解できない者の発想である。企業の利潤と価値を高めるためにもゴルフ場を中心とするリゾート地に掘業島を変えるのは適切であるはずがない。リゾート地建設によってかえって自然を破壊し、島をダメにし、人々は訪れず、島もろくに管理できない「幽霊施設」に転落してしまう可能性が非常に高い。

 掘業島の2度目の試練が始まった。そして、できる限り、この試練が最後にならねばならない。これ以上の試練を与えられないためにも、政府は掘業島を市立海洋公園指定などの保全計画を樹立しなければならない。なぜ、人間の貪欲と欲望は終わりがないのか。はるか遠く黄海の天然そのままの島一つも放置されないこの現実がもの悲しい。

掘業島が進む道

 仁川から掘業島に行くには、まず仁川沿岸旅客ターミナルで徳積島行きの旅客船に1時間乗り、一日に1便ずつ運行している掘業島行きの船に乗り換えねばならない。島は大きく二つの独立した島である大掘業島、小掘業島で構成されており、その中間は砂浜でつながっている。以前は、潮が満ちると島が二つになり、潮が引くとまたつながっていたが、現在は砂浜が高くなっており、常に二島がつながっている。住民は10世帯とされているが、実際は避暑の季節でなければ4世帯だけが暮らしている。もちろん全て民宿である。海水浴場は全3カ所あるが、とくに民宿がある大きな村の方の海水浴場の規模は600~700メートルで、白い砂原の上に大きく広がっている地域はテントを張るにもよい。他の島に比べて飲食店などの施設が非常に少ないが、逆に静かな休養地としての島を望むなら、掘業島が断然すばらしい。水は豊富で、飲料水とシャワー施設の心配はない。

【筆者】仁川環境連合(KEFM-Inchon) / 仁川環境連合(KEFM-Inchon) / 寄稿 /  [K09063001J]
【翻訳】吉澤文寿]]>

北京のゴミ 毎年8%の増加

現在北京は毎日1.8万トンものゴミを出しており、毎年8%の速さで増加している

北京市 6月9日、北京市政市容管理委員会(市内の都市インフラ・公衆衛生を管轄する役所)に関係する責任者は、北京市のゴミ増加速度があまりに速いため、現在の13ヶ所のゴミ処理埋立場が4年以内に満杯になり、新しいゴミ処理施設の建設とゴミ減量への圧力が非常に大きくなっていると発表した。市政市容管理委員会・設備施設課の副課長の魏攀明氏によると、現在北京の毎日のゴミ発生量は18,000トン、年換算で8%の速度で増加しており、2015年までにゴミの量は年間1,200万トンちかくになるという。もし、対策を練らなければ、北京のゴミ危機状態はすぐに訪れる。

 ゴミ処理がもたらす問題に対して、北京市人民代表大会の委員で、ゴミ対策専門家の王維平氏は感慨深げだ。同氏は振り返って、すでに1983年には当時の北京の技術スタッフが遠隔探査技術を利用して、北京の環状道路3号線と4号線の一帯区域に沿って、50平方メートル以上のゴミの山が4,700ヶ所ほども積み上げられていることを発見している。ゴミに囲まれるのを防ぐため、北京市は23億元(約322億円)を投資し、急いで23ヶ所のゴミ処理施設を作り、ようやく少しずつこの問題を解決していった。しかし現在になって、またしても同じ問題が発生、住房和城郷建設部(建設省)の調査結果では、全国600あまりの都市、3分の1以上がゴミに囲まれているというのだ。全国での都市ゴミが堆積する累計の占拠地は5億平方メートル、75万ムーに相当する。

 北京市政管委会の資料では、現在北京市が処理する生活ゴミのうち94.1%は衛生埋め立て方式を取っており、3.9%が堆肥方式を採用、2%のみが焼却方式を取っている。深センはすでに焼却発電所を7ヶ所建設しており、一日に処理するゴミは11,370トン、焼却発電処理量は総処理量の40%以上を占める。

 北京市関連管理層では、焼却方式がすでに意見の主流となっており、専門家は現在のゴミ問題の最重要解決方法と捉えている。王維平氏は北京市政府は今後100億元(約1,400億円)を出して焼却発電所を建設し、2015年には40ヶ所の施設が竣工するだろうと明かしている。

 しかし、巨額投資、大規模ゴミ処理場の建設がもたらす様々な問題を前に、王維平氏は、なぜ直接的にゴミを減らそうとしないのか?と指摘している。同氏は個々人が別の角度から北京市のゴミ問題の根本的解決方法を考えることを願っている。

【筆者】北京科技報  譚娜 蔡虹 / 環境友好公益協会 / 寄稿 /  [C09063002J]
【翻訳】中文和訳チームB班  廣田 智子]]>

海洋ごみ対策法への動き

海洋ごみ対策の法制化準備が進んでいる

日本全土 海洋ごみ問題についての取り組みは、ICC(国際海岸クリーンアップ)をはじめとする市民活動や各地での清掃活動など多岐にわたる。国の方でも2006年の関係省庁の局長級の対策会議を受けて、翌2007年からは環境省のモデル調査などが行われるようになり、少しずつ対策が進展している。

 しかし、現在の海洋ごみの実情に対応し得る法律の整備が遅れているために、他地域からの大量のごみの流入・漂着がある市町村では、きれいにしたくとも回収・運搬・処理の費用負担が大きく、いまだ対応に苦慮しているのが現状だ。

 JEANでは、かねてより国などへの働きかけを行っているが、最近の主な動きとしては、環境大臣への要望書提出、対策法案(議員立法)への意見出し、がある。

 4月2日、斉藤鉄夫環境大臣と面会し、要望書を提出した。持参した資料で海洋ごみの被害実態を説明したところ、紫外線等によるプラスチックごみの破片化や日本からのごみが北西ハワイなどへ漂着している現状に、環境大臣もあらためて驚かれた様子だった。

 要望書では、①環境省に「漂流・漂着ゴミ」の対策の法令化についての担当者のワーキングチームを作り、NGO等の関係者の意見把握を十分に、②環境省に、海洋ごみ問題に関わる海洋ごみ対応室を置き、関係部局、関係省庁、関係団体等との連絡調整や情報の共有等の一元的管理などの対応を、③海洋ごみ問題は、プラスチックごみが多くを占める廃棄物問題でもあり、回収、処理、発生抑制の対応において、廃棄物処理法などの現行法令を改正して、海洋ごみの定義を追加するなどの本質的な検討始動を、の3点を盛った。

 ①については議員立法準備の動きに合わせてすでに対応する作業チームができたとのこと。②、③については、本質的かつ重要な指摘だが、簡単に実現できることではないものの、検討していきたいとの話だった。

 さて、与党である自由民主党では、2006年から漂流・漂着物対策特別委員会を設置し、JEAN や被害甚大地域の市町村など、関係者からの意見をふまえて対策の検討を重ねてきたが、目下、海岸漂着物の対策法を与党による議員立法という形で今国会に提出する準備が進められている。与野党間の調整も進んでおり、国会に提出されれば、可決される公算は高い。

 20年近くこの問題に取り組んできたNGOとしての意見は特別委員会に伝えてあり、今はその進捗に注目している最中だ。比較的新しい環境問題である海洋ごみには、これまで古い法律を駆使して対応せざるを得なかったが、この対策法が制定されることで、現場の苦労が少しでも改善されれば、と期待している。最初から百点満点の内容にはならなくてもいい。対応に苦慮している市町村への支援や民間との連携推進のためには、早期の成立が望ましいと考える。

重機を使わないと除去できない漂着物は多い(対馬市・志多浦)

潮の線に沿って打ち上がる漂着物の数々(佐渡市・素浜)

東京湾も例外ではない(大田区・京浜島)

【筆者】小島あずさ(KOJIMA, Azusa) / JEAN/クリーンアップ全国事務局 / 寄稿 /  [J09062602J]
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河川殺し、言葉殺し

この地を潤す川を全部引っくり返す工事をそんなに出鱈目に?

韓国全土 あらゆる動物には、それなりのコミュニケーション方法があるだろうが、言葉というのは、人間を人間らしくする最も重要な要素だ。しかし、近頃「こんな言葉でいいの?」という疑問が一日に何度も頭をよぎる。言葉の歪曲どころか、事実を完全に引っくり返す言葉だらけだ。事実でない言葉が言葉の役割をきちんと果たすだろうか。言葉が歪められた社会も、まともな人間社会とは言えまい。

 「4大河川再整備事業」という言葉がある。去年キャンドルデモの真っ只中、李明博大統領が「国民が反対すれば大運河事業は推進しない」と言及してから半年も経たない内に、政府は大運河事業を国家的大事業だと発表した。大運河推進チームが4大河川再整備事業推進本部という看板に変わっただけだ。以前大運河を建設する予定だったほぼ同じ場所に、船が通える程度の河川の底を掘るというのがその事業の概要だが、大運河とは関係ないという。そういう風にうそを言えるのが、驚きだ。

 最近京畿道のキム・ムンス知事がカミングアウトした。京仁運河が大運河の第1段階事業であり、自ら事前にできる部分から進めようというアイディアを出したと告白した。事実を告白したと喜ぶべきか、大運河を浮き彫りにし、事実化するための作戦であることに再び驚くべきなのか、分からない。

 「河川再整備」という名称も、また面白い。川の底を掘って、流れる川を防ぎ、河川周辺を開発する土木工事には、そもそも川の健康に関心などはないように見える。それなのに、「河川再整備」という名前をつけたわけだ。一方では、こうやって自浄力をようやく取り戻している河川を一気に殺せる計画を立てながらだ。「河川再整備」に反対すれば、河川を殺そうとしていると逆に言われそうだ。

 かつて取材でドイツに行った折、ライン川を救った話を聞いたことがある。「ライン川の奇跡」を起こしたとき、深刻な病気を患っていたライン川を救うため、ドイツは、汚染源を遮断し、浄化装置を設置するなど、かなり厳重な環境政策を実施した。しかし、可能な限りの技術的な方法を全部導入しても、一定部分以外は改善されなかったという。彼らが見つけた回答は、何だっただろうか。コンクリート堤防を取り除き、川を自然状態に戻したのだ。そのようにして、きれいな水に生物が戻ってきたのだ。

 当初、14兆と発表した工事費用が、半年後には、22兆に増えた。この金で、ほかにどれだけ多くの有用な事業ができるだろうか。この大規模な工事が環境影響評価という手続きもろくに踏まず、今年10月にスタートし、2012年に完工するという。この地を潤す川を全部引っくり返す工事をこんなに出鱈目に?何を?誰のために?

 真昼間に起きることとは思えない。ペテン師や投機業者の詐欺行動だったらまだいい。政府が国民を相手にやっていることとは、信じがたい。

 韓国公務員のレベルがこの程度だとは思えない。この厳しい時期に最善を尽くし、アイディアを絞っても物足りないというのに、エリート公務員たちがこの出鱈目な政策を作り出し、試行するためのとてつもない浪費には、心が痛む。

 27日午後、ソウル広場で4つの宗教団体や政党、そして市民・社会団体による運河白紙化国民行動が「そのまま流せ!」というテーマで、4大河川事業の阻止国民大会を開く。韓国の河川を未熟な破壊から救おうという訴えでもあり、言葉が生きている、まともな社会に生きたいというもがきでもある。ソウル市と鍾路区庁がその大会に対して不許方針を明らかにしたとはいえ、この訴えやもがきは、どのようにしてでも、いずれ爆発するだろう。

【筆者】チ・ヨンソン KFEM共同代表(Ji Young-sun) / 韓国環境運動連合(KFEM) / 寄稿 /  [K09062601J]
【翻訳】ユン・ミヨン(Yun Miyoung)]]>

次第に薄れるオリンピックの記憶、それでも青空はそのまま

良好な環境水準が、大気汚染防止対策の効果を証明

北京市 オリンピック終了後、多くの人は北京の大気がオリンピック期間中の環境水準を保つことができるかどうかを心配している。

 北京市環境保護局は、世界環境デーに以下のデータを発表した。2009年上半期において、北京の環境水準が標準レベルに達した日が123日間あり、総日数の67.6%であった。昨年同期より13日多く、ここ9年で最もよい数値である。6月は24日間が標準レベルに達しており、月全体の80%にあたり、昨年より9日間多い。

 この良好な大気の水準は、大気汚染防止対策の効果を証明している。オリンピック後の2008年9月、期間中の成果を強固にし、大気の水準を落とさないために、北京政府は「北京市第15段階大気汚染防止措置」を発表した。これは、黄標車(イエローマークの車、中国では排気ガス排出量の多い車を指す)の車両規制を主とした車両汚染予防、「エコ工事」を主とした工事現場での砂塵汚染予防、産業構造のエコ化、ごみ埋立地汚染の厳格な規制、極端に悪い気象条件のもとでの大気汚染の緊急措置などがある。現在多くのプロジェクトがすでに大きな進展を見せている。

 北京政府の環境問題改善へのたゆまぬ努力は広く市民に知られている。「北京市民環境意識」というサンプリング調査の結果、一連の大気汚染防止策が効果を発揮していると考える市民は90%を超えており、2005年の調査に比べて30ポイントも高い。市民はオリンピック期間中の環境状態について88.5点という高い評価を出している。2008年全体での評価は75.1点で、2005年より6.4ポイント高い。

【筆者】康 雪(KANG, Xue) / 環境友好公益協会 / 寄稿 /  [C09062401J]
【翻訳】中文和訳チームB班  久保 麻衣子]]>

環境部 金沙江中流水力発電プロジェクトを初めとする三大プロジェクトの建設許可を一時撤回

金沙江中流水力発電プロジェクト、華能集団及び華電集団の建設許可を一時撤回、山東省鉄鋼業界
建設プロジェクトの環境アセスメントを中止。

中国全土 2009年6月11日、環境保護部スポークスマンの陶徳田氏は記者会見で、同部が一部の地域や企業が国家産業政策、発展計画や環境保護基準に著しく違反している開発行為を取り締まるべく、科学検証の結論や各種改善措置の完了に先立ち、当日付けで金沙江中流水力発電プロジェクト、華能集団及び華電集団(クリーンエネルギーや汚染防止プロジェクトを除く)の許可審査を一時中止し、山東省鉄鋼業界建設プロジェクトの環境アセスメントも合わせて中止すると発表した。

 調べによると、上記の三大プロジェクトの批准を延期する理由は主に以下の通りである。

 雲南華電魯地拉水電有限公司、華能龍開口水電有限公司の環境アセスメントの審査と許可を経ることなく金沙江中流にて華電魯地拉水力発電所や華能龍開口水力発電所の建設に着工し、すでに水流の堰き止めまで行った。華能伊敏石炭発電聨営プロジェクトの第3期工程に関しては現地の水資源が不足する現状を顧みず、冷却方法を環境アセスメントで指示された空冷方式から、許可なく水冷方式に変更した。また、山東省日照鉄鋼ホールディングス集団有限公司の熱間圧延コイル技術改良プロジェクトや、ウェイ坊鉄鋼集団有限公司の500万トン鉄鋼建設プロジェクトは中国政府の産業政策や鉄鋼発展計画に相反するものであり、環境アセスメント評価を受けずに建設を着工し、生産開始したものである。これらの企業や地域は中国政府の環境管理関連規則から大きく逸脱している。

 環境保護部は今回の金沙江中流水力発電所の建設や、一部の企業及び地域で環境リスクの高い業界での建設プロジェクトの許可申請を一時中止する目的は、各地域や各企業が、政府の科学発展の方針や中央政府のマクロ経済コントロール、環境保護政策の要求事項を真剣に実行し、あらゆる建設プロジェクトが法律に則って施行されるように取り締まり、環境アセスメントを厳格に行うことである。環境保護部は許可審査を一時中止した地域や業界について、今後も定期的に追跡し、法律に沿って改善を促し、その結果を随時公表するとしている。

 環境保護部は金融危機を克服するため内需を喚起している現在、一部の地域でレベルの低い過剰建設が行われ、「ニ高一資」(*高燃費、高汚染、資源消費型)のプロジェクトがこの隙に再び台頭する可能性があるとして警戒を強めている。中央政府は複数回にわたって「成長のために環境を犠牲することは決して許されない」と指示をしてきた。環境保護部は引き続き高燃費、高汚染のプロジェクトを重点取締り項目とし、「ニ高一資」プロジェクトや低水準の過剰建設の台頭を徹底的に防ぎたいとしている。

【筆者】武衛政(「人民日報」記者) / 環境友好公益協会 / 寄稿 /  [C09062402J]
【翻訳】中文和訳チームC班  紫 菫]]>

銃刀に押さえつけられたビルマ民主主義

監獄で送ったスー・チーさんの64回目の誕生日

世界 2009年6月19日、今日はミャンマーの民主化運動の指導者であるアウン・サン・スー・チーさんの64回目の誕生日だ。スーチーさんは、ミャンマー最大野党である民族民主同盟(NLD)党首で、1991年ノーベル平和賞受賞者として軍事独裁下のビルマで民主化運動を導き、13年7ヶ月を自宅軟禁状態で過ごした。

(ミャンマーの英文国号が、軍事政権によって1989年に“ミャンマー”に変わったが、英国、フランス、オーストラリア、アメリカ政府を始めとし、英国BBC放送、タイム、ワシントンポスト等の言論機関および世界の多くの人権団体は軍事独裁政権の伝統性を認めない意味で、継続して“ビルマ”と呼んでいる。)

 長い自宅軟禁が解ける2週前の去る5月13日にスー・チーさんは逮捕され、監獄で誕生日を迎えることになった。5月初め、あるアメリカ人が自宅軟禁中のスー・チーさんの家に無断で押しかけ、2日滞在したという理由によってだ。自宅軟禁の間には、支持者や外国人訪問者、言論との接触が徹底的に統制されたが、これを破ったとして、最高で5年刑まで宣告される可能性もあると言う。スー・チーさんの次の公判は、一週間後の6月26日だ。

 ビルマは、全世界で一番貧しい国のひとつだ。アメリカ中央情報局(CIA)の資料によると、2008年ビルマの1人あたりの国民総生産(GDP)は約1,200ドルで、世界で205位の水準である。民主主義と人権水準はさらに深刻だ。1962年に民主的に選出されたビルマ政府が軍事クーデターによって征服されて以来、ビルマは世界で最も人権状況が悪い国家として現在に至っている。1988年にあった国民の民主主義要求を銃刀で踏みつけ、国家秩序回復評議会(SLORC:1997年に国家平和発展評議会(SPDC)に改称される)が権力を握った後、ビルマの人権状況はさらに深刻になっており、ビルマのあちこちで民主主義を要求しては数千名が軍隊の銃刀に虐殺され、数十万名の難民が発生した。

■無残な水準のミャンマーの人権状況

ビルマ民主化のために活動している人権団体、英国ビルマキャンペーン(Burma Campaign UK)によると、ビルマでは基本的な自由と権利が保障されないでいる。まず、表現の自由がない。芸術展示も軍事当局の許可を受けなければならない。スポーツと芸能雑誌以外には独立的な刊行物もほとんどなく、それらさえも非常に厳格な検閲を受けている。当局の言論検閲委員会は、少しでも批判的な記事が発見されると容赦なく削除する。放送はさらにひどい統制を受けており、国営ラジオとテレビは軍事政権の核心である将軍たちが各種行事でリボンを切ったり演説する姿のみを継続して伝えている。

1996年に国家法秩序回復評議会は、軍事独裁政権の政策に公に反対する人に最高20年刑を求刑することができるという法を作った。1996年に制定された「コンピューター科学発展法」は、当局の許可なしにファックスやモデムを持つ場合、最低7年から最高15年の刑に処されるようにした。コンピューター等の情報通信技術を活用し、国家安全を害する者にも同じ処罰を下す。このようなでたらめな法律によって、昨年11月にビルマのあるブロガーは20年6ヶ月の懲役刑に処された。

■ビルマでは将軍の言葉が法となる

集会と結社の自由は意欲も出すことができないでいる。民族民主同盟(NLD)のような野党の活動は厳しい監視下にあり、参加者たちは政治的な迫害を受けたり、収監されたりもする。英国外交部の報告書によると、ビルマの2,100人以上の政治犯が拘禁されていると知らされており、多くの人々が収監中に命を落とした。1990年5月にあった選挙で全体議会議席の80%を占めていた民族民主同盟所属候補たちの中、一部は今でも収監されている。

労働組合も許容されていない。国際労働機構(ILO)は、ビルマでは軍事政権による強制労働が手広く恣行されていると報告している。何回もの是正要求にも関わらず、軍事政権が強制労働をなくさないため、国際労働機構は2000年10月に、すべての会員国家の政府と労働組合、雇用主にビルマ政権との協力を再検討するように促した。

■ビルマの人権と民主主義のための国際社会の努力

 このようにビルマで基本的な人権と民主主義が保障されていないため、これを改善しなければならないという国際社会の声が大きくなっている。ヨーロッパ連合は1990年代中盤からビルマに各種の制裁を加えている。ビルマに武器輸出を禁止し、ヨーロッパ連合に派遣されたビルマ外交使節の中、武官たちはすべて追放した。人道主義目的以外のすべての援助を禁止し、独裁権力の核心機関である国家平和発展評議会のすべての構成員とその家族および一部の企業関係者のヨーロッパ内資産を凍結させ、これらに対するビザの発給も禁止している。

 アメリカも多様な制裁措置を行っている。アメリカ政府はビルマで民主化要求に対する大規模弾圧が行われていると判断し、1997年5月にビルマに対する自国民の新規投資を禁止し、自国民が第3国資産のビルマ投資を中継したり関与することまで禁止する行政命令を下した。2003年7月にはビルマの自由と民主主義のための法律(BFDA)を制定し、ビルマ産物品に対する輸入を禁止し、ビルマ政府と軍高位関係者のアメリカ内資産を凍結させた。ドル通貨送金も禁止した。

 一月あまり前にスー・チーさんが投獄されてからは、ビルマに対する制裁水位を上げなければならないという声がより大きくなっている。アメリカのオバマ大統領とイギリスのブラウン総理等、世界の指導者たちがスー・チーさんの釈放と民主化を公開的に要求し、ビルマ軍部を強く圧迫した。このような制裁に消極的だったASEANさえ、機会があるたびに少しずつビルマの民主化を要求している。

■ビルマの人権改善と民主化要求にそっぽを向く大韓民国

 去る6月初めに済州で「ひとつのASEAN特別首脳会議」が開かれた。この席にビルマのテイン・セイン総理も参加したが、彼は陸軍大将としてミャンマーで四番目に高い高位将校だ。さらに、彼は民主的に選出された総理ではなく、軍部により任命された総理として西洋世界では認められていない。合法的に伝統性を持った総理は、まさしく1990年の総選で圧倒的に勝利を収めたアウン・サン・スー・チーさんだからだ。

 とにかく、韓国の李明博大統領は6月2日ミャンマー総理と首脳会談をした。青瓦台のホームページによると、二国間に「相互補完的経済構造により、経済協力潜在力が大きいほど、これから両国間の交易および投資が拡大するように緊密に協力していくようにし、特に李明博大統領はエネルギー・資源開発、発電所建設等の分野に韓国企業の進出が拡大するように総理の関心と支援を求める」と述べたという。

 当時、アウン・サン・スー・チーさんの投獄により、国際社会の非難世論が沸き立っている状況で、韓国の大統領は「ミャンマー政府が民主化への移行過程で対話と妥協を通じて国民和合および実質的民主主義を定着させ、国際社会の憂慮を払拭してほしい」と述べるにとどまったと言う。その程度の話はビルマ軍部独裁たちでもできる話ではないのか?

■海外資源開発のため、その国の国民の人権を踏みにじってもよいのか?

 韓国がビルマで一番目を惹かれるのは豊かな自然資源だ。特に、大宇インターナショナルと韓国ガス公社が参加しているシュエ(Shwe:“スゥエ”と呼ばれもする)自然ガス開発は現在、ビルマ最大の開発事業として数えられている。軍事独裁政権には大変な収益をもたらすものであるが、すでにこの事業により強制労働と土地収奪等を含め、軍隊による人権染躪事例がたくさん報告されている。

 これに対し、地球権利国際本部(EarthRights International; ERI)とシュエガス運動(Shwe Gas Movement; SGM)等の人権団体たちが問題を提起しているが、去る10月にはシュエガス開発に関連する人権問題と環境影響等を改善するよう促す48ページの文献を韓国政府に提出した。この問題でこれらは大宇インターナショナルとガス公社が主導するシュエガス田開発が国際人権法違反を初めとし、経済協力開発機構(OECD)ガイドラインをどのように違反しているか詳しく指摘した。

 しかし、我が政府は、このような指摘を無視し、むしろ大宇インターナショナルのシュエガス田開発を継続して支援している。海外エネルギー資源開発がいわゆる“グリーン成長”の核心課題として登場した状況で、人権を踏みにじり、資源環境を破壊する天然ガス開発は継続して進行していくようだ。

 私たちはいつになったら安っぽい資本主義から抜け出し、隣国の人権尊重と民主主義の拡散、自然環境保全にも関心を持つ本物の先進国になることができるのだろうか?

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 http://kfem.or.kr/kbbs/bbs/board.php?bo_table=hissue&wr_id=5114

- ビルマ流血事態と韓国企業
 http://kfem.or.kr/kbbs/bbs/board.php?bo_table=hissue&wr_id=5101

- 銃隊振り回すビルマ軍と強制労働に抵抗する人々
 http://kfem.or.kr/kbbs/bbs/board.php?bo_table=hissue&wr_id=3389

- ビルマガス田開発事業、人権侵害と環境破壊憂慮
 http://kfem.or.kr/kbbs/bbs/board.php?bo_table=hissue&wr_id=1287

【筆者】マ・ヨンウン(Ma Yong-un) / 韓国環境運動連合(KFEM) / 寄稿 /  [K09061901J]
【翻訳】安部 加奈]]>

傘とエコ(リユース、リサイクルなど)

もったいなくない傘のあり方とは?

東京 6月10日、平年より2日遅く関東地方は梅雨入りした。梅雨になると手放せないのは傘。報道等では販売促進を前提に取り上げられるケースが多いが、テーマとして「エコ」が前面に出ているのが今年の特徴のようだ。その主だった例を整理すると、次の3つがある。

①要らなくなった通常の傘を集め、リサイクル(再使用ではなく再利用)する
②使われなくなった安価な傘を集め、リユース(再使用)に供する
③良質な傘を販売し長く使ってもらう

 3Rとは逆の順番になるが、それぞれ紹介する。

①リサイクル

 横浜タカシマヤでは、ビニール傘以外の傘を店内で回収する取り組みを行っている。(~6月23日。一人5本まで。)傘は複数の素材でできているため、処分時に分別するのは難しい。それを店が肩代わりしよう、という発想である。分解して金属や布地などを再利用するのだという。

②リユース

 逆にビニール傘を専門で集める取り組みとして名高いのが「シブカサ」である。東京・渋谷区に限られるが、渋谷の傘ということで「シブカサ」。提携店のカフェや本屋などがビニール傘を置き、不意の雨の時にその場で無料で貸し出す。言わば街ぐるみのレンタル傘、である。借りた後で返しに行くと渋谷の地域通貨「アースデイマネー」(50円相当)がもらえ、地域通貨提携店で割引券として使うことができるため、借りれば借りる程おトクになるような仕掛けになっている。(ただし、アースデイマネー提携店の全てでシブカサを扱っている訳ではない)

 筆者が渋谷二丁目界隈の提携店を調べてみたところ、カフェやレストランでは概ね見かけたため、仕組みとして成り立っていることはわかった(貸し借りの頻度は不明)。それでも、シブカサを自分の傘として使いたい人は返却しない、ということも考えられるため、しっかり循環させるためにはもうひと工夫必要かも知れない。

③長期使用

 再使用も大切だが、傘を最初から長く使うことも大事。日本の傘の年間推定消費量は約1億3000万本だそうで、その大半がビニール傘と言う(日本洋傘振興協議会推定)。毎日新聞社と伊藤忠商事が推進している「MOTTAINAIキャンペーン」では、現在「傘プロジェクト」を実施中で、シブカサとのタイアップと並行して、「MOTTAINAI傘」(マイ傘)の販売も行っている。傘を安易に消費しないため、マイ傘を広めるのが狙いだそうだが、タレントやアーティストらがデザインした10種類のマイ傘は、8,400円または12,600円とかなり高価。植林活動への寄付金も含まれるというが、買うのが「もったいない」と思われてしまう可能性は否めない。(ネットショップ上に素材などの詳細情報は出ているが、再生材使用といった記載は特にないようで、環境配慮の程は不明。修理や交換のしやすさも気になるところだが見当たらない。)

 価格を高めにすることで、より大事に使ってくれる(置き忘れ防止も)というのを期待しているのであれば上々だが、単に「スタイリッシュなエコ」を提案するため、ということならどうかと思う。とりあえず傘のあり方を考える上では、有意義なプロジェクトと言える。

 さて、①②③の他に忘れてはいけない大事な取り組みがある。それは「壊れた傘を修理して長く使う」という選択肢だ。シブカサにしても集めているのは壊れていない傘。直すには費用も手間もかかる(新品を買う方が安い)ため、というのが決まり文句だが、そこを何とかするのがMOTTAINAIの精神ではないだろうか。

参考URL)

・シブカサ
 http://www.shibukasa.com/

・MOTTAINAI傘プロジェクト
 http://mottainai-3r.jp/kasa/

・MOTTAINAIショップ~「MOTTAINAI傘」
 http://mottainai-shop.jp/fs/mottainai/c/kasa

・日本洋傘振興協議会
 http://www.jupa.gr.jp/

シブカサ、コンビニ傘、MOTTAINAI傘

取材されることが多いシブカサ(写真撮影の様子)

←MOTTAINAI傘のパンフレット|シブカサを寄付した時にもらった種つきシオリ→

【筆者】冨田行一(TOMITA, Koichi) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J09061901J]
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「昨日の生態危機」再び!内モンゴル・フールン湖の用水路プロジェクトがこっそり再開(1)

2005年(あるいはもっと早くから)内モンゴル自治区のフルンボイル市は用水路の開削を計画していた。

内蒙古自治区 フールン湖、別名ダライ湖は、中国で四番目に大きい、北部最大の淡水湖だ。ダライ湖国家自然保護区はフールン湖、ボイル湖とウルソン川を主な保護範囲としており、2001年1月に国際重要湿地リストに登録され、2002年11月にはユネスコ「人と生物圏計画」の世界生物圏ネットワークのメンバーとなった。ハイラル川の水は東から西に流れ、ダライ湖北岸20キロの地点で東北方向に向きを変える。ここから、ハイラル川はアルグン川(英語でArgun River、ロシア語でАргунь)と名前を変え、中露国境線となる。

1.フールン湖の用水路プロジェクトがこっそり再開

 2005年(あるいはもっと早くから)、内モンゴル自治区フルンボイル市には、用水路を開削し、毎年の年間流量17億立方メートルのハイラル川から10億立方メートルを引いてフールン湖に注ぐ計画があった。このプロジェクトは2006年4月に国家環境保護総局(当時)の許可を得、2007年の春に着工していた。しかし、不完全な環境アセスメントとダライ湖・アルグン流域の生態系へ大きな脅威を与えるという理由で、中国及びロシアの環境保護関係者の抵抗に遭った。

 2007年、ロシア政府は中国政府に対し、このプロジェクトへの懸念を表明したが、中国政府はロシア政府に、このプロジェクトはすでに中止となったと伝えていた。しかし、最近のニュースは、このプロジェクトがいつの間にか再開しており、半分近い(更に多い可能性あり)用水路の掘削がすでに完成していると伝えている。

 ロシアニュースネット(RUSNEWS.CN)6月9日モスクワ電に拠れば、ロシアの生態学者と外バイカル地区政府は、中国内でアルグン川からダライ湖に水を引く用水路の掘削が復活したことに対し懸念を表明した。彼らは、これによってロシア・中国・モンゴルダウル国際自然保護区はひどく破壊されると考えている。

 グリーンピース・ロシアの専門家・ミハイル・クリインダリンは、ロシアニュース社の取材に対し、「赤塔州(筆者注:外バイカル地区州のことと思われる)との境界から遠くない中国内モンゴル自治区において、アルグン川からダライ湖までの用水路の掘削が再開している。目下の情況から見て、総延長17キロの用水路のうち、すでに8キロが完成している」と答えた。

 赤塔州州長は、ロシアのトルトネフ天然資源相とラヴロフ外相に宛てた手紙で、次のように述べた。「目下の乾燥した条件の下で、アルグン川から取水すれば、生態系と社会にひどい結果をもたらすことになろう。もし、このプロジェクトが完成してしまえば、アルグン川中流域の1500平方キロ以上の河川敷は取り返しのつかない損害を被ることになり、ダライ湖の生態環境は完全に破壊される。ダライ湖はまた、ロシア・中国・モンゴルダウル国際自然保護区の一部でもある」(亜心ネットより引用)

 私たちがロシアのホームページ(http://maps.transparentworld.ru/)で探し当てた上空写真もこれを証明している。掲載した上空写真のうち、赤い楕円の枠内の直線が掘削された用水路だ。

 私たちは主管部門や建設者、施工者などの「言わずにやる」という態度に驚かずにはいられない!私たちは、再び、ダウル地区の生態系や動植物に関心を持つ人々に、このプロジェクトの実際の脅威を見てもらい、このプロジェクトに対する更に強力な圧力を形成したい。関係部門には、このプロジェクトが生態に与える影響をもう一度審査し、できるだけ早く工事を停止させ、ダライ湖ひいては全ダウル区域の生態系を保護するために、確実な仕事を行ってもらいたい。

→(2)(http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C09061502J)へ続く

【筆者】張 亜東 / 緑色龍江(Green Longjiang) / 寄稿 /  [C09061501J]
【翻訳】中文和訳チームC班  松江 直子]]>