学校周辺のおもちゃ自販機‘ミニおもちゃ’が子どもたちの健康を脅かしている

一度始めると、ずっとやり続けたくなる。ほしいものが出なければ、捨ててまた買うということの繰り返し。

韓国全土 学校周辺を見渡せば、低価格のおもちゃ自販機が所々に置かれており、その前に多くの子どもたちが座り込んで熱中している姿が見受けられる。主に小学校低学年の子どもたちで、もしも気に入るものがでなければ、その場で捨てるので、自販機周辺にはプラスチックのカラが山積みになっている。

 ほとんどが、100~200ウォンという低価格のミニおもちゃの自販機だ。この低価格のおもちゃの自販機から出てくるミニおもちゃが子どもたちの健康を脅かしているとは、どういうことなのだろうか。

-100~200ウォンの低価格のミニおもちゃ製品から、フタレート系可塑剤(DEHP)が許容基準値の90倍の検出。鉛(Pb)は5倍の検出。

-全ての製品に自律安全確認(kps)標示、製品名、製造業者、流通業者など、製品情報無表記の多くのミニおもちゃ製品が学校周辺で堂々と販売されている。

 自販機から出てくるおもちゃを見れば、一体何でできているのか、これらで子どもたちが遊んでいいのだろうか? もしも口に入れたり、長時間さわっても大丈夫なのか、さらには、これでどうやって遊ぶのかさえ疑わしい製品も多い。また、いくら低価格といえども、どうしてこのような粗末なものを売ることができるのかという怒りがこみあげる製品もある。

 環境正義(Citizens�f Movement for Enviromental Justice)は、文房具店に置かれているおもちゃ自販機の100~200ウォン‘ミニおもちゃ’が、子どもたちが遊ぶのに安全であるのかについて、専門分析機関である、韓国生活試験研究院に依頼した。その結果、‘ミニおもちゃ’の一部でフタレート系可塑剤(DEHP)が90倍の超過検出、鉛(Pb)が5倍超過検出された。このような鉛とフタレート系可塑剤は過剰摂取すると、学習障害、過剰行動障害、集中力の欠如、生殖系の異常、および不妊と生殖系ガンなどを誘発する可能性がある。また、少量でも長期間摂取すると健康に異常をきたす物質だ。

 学校周辺のおもちゃ自販機のミニおもちゃ全ての製品に自律安全確認(kps)標示、および、製品情報の表記は全くない。子どものおもちゃ用品の場合は、‘品質経営および工産品安全管理法’により有害重金属および環境ホルモンなどについて検査を受けなければならず、これらの基準に一致しない製品は自律安全確認(kps)を受けることになる。おもちゃの包装を見れば、kps標示があるが、これは安全検査を済ましたという証だ。または自律安全確認(kps)標示と製品名、原産地、流通業者、製造者等の製品情報を表示しなければならない。

 ところが、自販機のおもちゃはこのようなkpsマークどころか、製品名、製造者、原産地、原材料など、製品についての情報がひとつもなかった。いくつかの自販機にただ流通業者の電話番号だけがマジックペンで書かれており、それさえもないものが大半だ。

■‘ミニおもちゃ’製品から有害重金属および環境ホルモンが基準値よりも超過検出。

 おもちゃ自販機から出てくる‘ミニおもちゃ’は、子どもたちがたやすく100~200ウォンという低価格で手に入れられる製品で、歯で噛む製品から口にくわえる製品、肌に直接身につける製品も多数あった。

 環境正義は子どもの身体に直接触れる製品を集め、‘口にくわえる製品’‘肌に直接触れる製品’など2種類に分類し、製品に含まれている有害化学物質検査を依頼した。その結果、一個のミニおもちゃ製品から90倍を越えるフタレート系可塑剤(DEHP)が検出された。何よりも口にくわえ、更に歯で噛むことができるよう作られた製品からは可塑剤であるDEHPが基準値よりも7倍程検出され、子どもたちの健康に深刻な脅威になる素因があった。このような鉛や可塑剤は代表的な環境ホルモンで、子どもたちのおもちゃに使用禁止になっている物質だ。また、このような物質は、幼い子どもほど、より大きい影響を及ぼすことが明らかになってきている。

■おもちゃ自販機の‘ミニおもちゃ’について、徹底した管理と取り締まりが必要。

 私たちの子どもたちが毎日しゃがみこんで遊ぶ自販機のおもちゃ。しきりに触ってみたり、口に入れてみたり、肌につけたりする、このようなおもちゃが子どもたちの健康を脅かさないようにしなければならない。

 政府は速やかに学校周辺のおもちゃ自販機の‘ミニおもちゃ’に対し、徹底した安全管理と取り締まりをしなければならず、基準値以上の有害化学物質が検出された製品は除去し廃棄処分しなければならない。また、該当輸入業者と製品の製造者および流通業者は自発的に自律安全確認(kps)を受け、申告した製品を流通、販売し、おもちゃ自販機の‘ミニおもちゃ’の有害化学物質を除去する努力が並行されなければならないだろう。これと共に、学校周辺で流通されるおもちゃ自販機の‘ミニおもちゃ製品’の分かりやすい情報表記が必要だ。何より子どもが使うおもちゃ製品であることを勘案し、子どもが製品の情報を簡単に知り、選ぶことができる製品情報表記方案が必要だ。

 また、家庭では両親が子どものおもちゃが安全確認を経たものなのか注意することが必要であり、家庭と学校で子どもたちに対し教育を通じて子どもたち自らが自分の健康を守れるように指導することも必要だ。

【筆者】環境正義(CMEJ) / 環境正義(Citizens’ Movement for Enviromental Justice) / 寄稿 /  [K09093001J]
【翻訳】藤縄 けい子]]>

環境保護機構、市民の服装傾向を分析 低炭素ファッション着用を呼びかけ

低炭素ファッションとは一人ひとりが衣類を消耗する中で生じる炭素の排出量を少なくする方法を指す。

北京市 9月20日、クリーンアップ・ザ・ワールド・ウイークエンド(Clean Up the World
Weekend)を迎えて、環境保護機構として有名なジェーングドール環境文化交流センターが提唱した“衣料年輪”中国都市研究調査発表会が北京で行われた。

 会の中で、主催者が研究調査した全国4都市の市民の服装について分析、並びに「『衣料年輪』中国都市研究調査報告」を発表した。同時により多くの人々が衣類の炭素排出問題に関心を寄せ、低炭素ファッションの着用を始めることで地球を護ろうと呼びかけた。

 今回の活動で示された新しい環境保護概念“衣料年輪”と“低炭素ファッション”は意義深いものである。樹木に生長環境とサイクルをあらわす年輪があることは知っているが、衣類の全過程を知っている人はとても少ない。“衣料年輪”とは衣類の炭素排出指数を指し、衣類の使用年限や寿命内での炭素排出総量及び年間平均の排出量を推測するものである。“低炭素ファッション”とは一人ひとりが衣類を着用する中で生じる炭素排出量を少なくする方法を指し、衣服の着用回数を増やし、リサイクル(例えばエコサイクル衣料)素材を使用した商品を選ぶこと等が衣服の炭素排出量を少なくする重要な方法であるとしている。

 この二つの環境保護理念の提起により、1)市民に低炭素衣類の着用と低炭素放出量低減の関係を理解してもらい、2)低炭素衣類の着用により環境保護の潮流に加わってもらうよう呼びかけることに意味がある。

【筆者】ジェーングドール(北京)環境文化交流センター / 環境友好公益協会 / 寄稿 /  [C09092901J]
【翻訳】中文和訳チームC班  船木 知子]]>

ゴミ発電による排出削減への疑念

ここ2年間、「省エネ・排出削減」は、人々の気を狂わしてしまう事業と化している

中国全土 ここ2年間、「省エネ・排出削減」は、人々の気を狂わしてしまう事業と化している。

 この現象を代表する例が、全国各都市、特に中小規模の都市で、気が狂ったように建設されているゴミ発電プロジェクトだ。焼却を待ち望んでいるゴミと、閉鎖されたくないと願っている小型火力発電所は、ほぼ一夜の内に「駆け落ち」してしまったのだ。

 人の肉眼で見る能力には限りがあり、「見えないものは存在しない」と単純に信じてしまうことがよくある。固形物であり、山のように積まれたゴミは、燃やしてしまえば空気中に「分子」として排出され、見えなくなるばかりでなく、風に乗って「世界と共有」されることになる。

 まして、ゴミの山が小型火力発電所と出会った折りには、ゴミという厄介なものを焼いてしまえるだけでなく、小型火力発電所としても、順次閉鎖されるという悲惨な運命を逃れることができる。更に全世界に対し「省エネ・排出削減」資金、「脱硫黄補助金」、そして「二酸化炭素排出削減量取引」を申請することができる。

 目下、デンマーク、ドイツ、日本、米国は、ともにゴミ焼却の規模を縮小している。これらの国々は、ゴミ焼却がもたらす危害を既に感じているか、ゴミ焼却が将来環境や市民の健康に及ぼすであろう限りない危害について警戒し始めているか、どちらかだ。

 実は、中国のゴミは燃やせないのだ。分類がしっかりできていないため、ゴミの中には、無数の資源と無数の害毒が潜伏している。分類ができていないために不燃物が多く、ゴミの完全燃焼率も非常に低い。これらのゴミが燃えるようにするため、80%以上の助燃材を加える必要があるのだ。

 中国のゴミは燃やしてはいけないのだ。気をつけて分類さえすれば、混沌として無秩序なゴミは、百倍の価値がある資源と化すことができる。

 我々は往々にして、一方では「省エネ・排出削減」、もう一方では多量のエネルギーを消費することをしてしまう。経済学で最も好んで計算されるのは「投資効率」だが、もしも、5キロワットを発電するために10キロワットの電力を消耗する必要があるとすれば、このような「省エネ・排出削減」プロジェクトを実施する根拠はあるのだろうか?

 最後に、最も基本的な物理学の常識を繰り返して言おう。それは「物質保存の法則」だ。固形物を高温処理を通じて気体にすることは可能だが、これらの物質は永久に消失することはない。消失させることができないのであれば、回収して再利用するのが最良の方法だ。

【筆者】馮 永鋒 / 環境友好公益協会(EnviroFriends) / 寄稿 /  [C09092902J]
【翻訳】中文和訳チームA班  川口]]>

新型インフルエンザ、食卓、予防法

健康な食べ物 = 健康な人間 = 健康な社会 = 地球の平和

韓国全土 長かった夏の影は徐々に消えて、私たちは以前より短い秋を体で感じるようになった。一日の気温差が10度以上になったと思ったら、もう鼻づまりや鼻水が始まった。人々が多く集まる場所でたまたまくしゃみなどしようものなら一気に視線を集めてしまう。今私たちは新型インフルエンザの脅威に震えている。テレビでは毎回、新型インフルエンザで亡くなられた人のニュースを大きくとりあげている。違った見方をすれば恐怖感を助長するような感じすらする。しかし、死亡原因を調べてみれば、その原因は新型インフルエンザ自体よりも、その合併症で亡くなっている場合が多い。マスコミはただ死亡数や疑いだけを伝えるのではなく、もう少し慎重に報道をする必要があるのではなかろうか。

■新型インフルエンザと手洗い

 急性呼吸器疾患と37.8度以上の発熱に加え、鼻水もしくは鼻づまり、咽頭痛、咳の3つのうちひとつ以上の症状があり、肺炎のような急性劣性呼吸器疾患の症状がみられる場合は、新型インフルエンザの疑いがある。当局はその予防策として手をこまめに洗うよう促している。それから手洗いの方法と一緒に抗菌100%のハンドソープも紹介しているが、果たして100%抗菌ハンドソープは安全なのだろうか? いろいろな化学物質で作ったハンドソープは人にも、この地球環境にも、決してよい影響を与えてくれるものではない。いつも自分だけが綺麗で清潔であればいいのだろうか? そうではない。自分と共に地球も綺麗で清潔でなくてはならない。それならば、洗剤の代わりに流水で手をよく洗い、自分のハンカチで手を拭くのはどうだろうか?

■「こらこら、下水溝に熱いお湯を流すちゃいけないよ!」

 幼いころの祖母の言葉が思い出される。下水溝に住む生命体がお湯で死んでしまうのは惜しいので、そのことを教えるための言葉である。この地球は人間だけが住んでいる世界ではない。あまりにも清潔にすることだけを考えて米を白く削って、赤黄色緑紫など本来私たちの体の免疫力を高めてくれる成分が多く含まれている皮をみな捨て、その中身だけを食べているのだから、これしきのインフルエンザに私たちの体が振り回されるのも当然だ。だから薬局と量販店ではハンドソープが軒並み品切れ状態になり、信じられないほど肺炎ワクチンも品切れになるのではなかろうか?

■健康な食べ物 = 健康な人間 = 健康な社会 = 地球の平和

 健康の定義とは「疾病がなく虚弱でない状態」ではなく、さらに積極的な観点から規定しなくてはならないと思う。元気で、ご飯もおいしく食べ、夜もよく眠れて、記憶力も定かで、考えと行動が明確で、常に感謝の気持ちを持っていること。これがまさに健康の条件ではなかろうか? そのためには食べることから見直さなければならない。まず、肉類摂取を最小にし、玄米と豆のような穀類と豆類、野菜中心の食卓に変えてみよう。それから、化学肥料や除草剤(農薬)を使用せずに栽培した有機農産物を選ぼう。さらに一歩進んで、他国から輸入された食べ物を避け、旬のものを食べるのも良い。韓国の土地で採れた旬のものは、季節の影響で起こる体の変化を予防・改善してくれ、鮮度が保障されているので別途防腐処理などをする必要がない。砂糖、清涼飲料、着色食品、ビン詰めや病気類食品など工場で大量生産される食べ物は食べないようにし、化学添加物や着色剤、防腐剤が入った食べ物も避けて天然醗酵食品を食べよう。 このような食べ物は、私たちの体を健康にしてくれ、この社会と地球をも健康に生かしてくれる道でもある。

 私たちの体の免疫力を高くし、深刻な食糧危機から私たちの食卓を守り、新型インフルエンザの恐怖を脱ぎ捨てて、地球環境に役立てるためにも食を変えてみるのはどうだろうか? 今日も私は発芽玄米を作るため、もやしに水を与えるように綿布に覆われた玄米に水を与えている。

【筆者】緑色連合(Greenkorea) / 緑色連合(Greenkorea) / 寄稿 /  [K09092801J]
【翻訳】林 里美]]>

9月は「オゾン層保護対策推進月間」

オゾン層の現状はまだ深刻だ。

日本全土 日本では、「オゾン層問題、フロン問題は終わった」という認識が広がっています。

 しかし、2008年のオゾンホールは、9月12日に最大面積2,650万平方kmに達しました。これは南極大陸の面積(約1,400万平方km)の約1.9倍に相当します。現時点でオゾンホールに縮小の兆しがあるとは判断できず、南極域のオゾン層は依然として深刻な状況にあります。

 さらに、フロンは強力な温室効果ガスです。

 日本人は、刺身や寿司など生ものを好んで食べることもあり、運搬から保管、販売まで世界一進んだコールドチェーンシステムの中で生活しています。そのための冷媒にはまだたくさんのフロンが使われています。

 現在、フロンを回収・破壊するための法律(システム)は3つあります。

① フロン回収・破壊法
 対象:業務用冷凍空調機器(スーパー・コンビニ冷凍車も含む)、建築断熱材、自動販売機など

② 家電リサイクル法
 対象:家庭用冷蔵庫、エアコン、(テレビ、洗濯機)

③ 自動車リサイクル法
 対象:自動車のエアコン(家庭用業務用問わず)

 スーパーや国内に4万件あるといわれているコンビニエンスストアも例外ではありません。その回収率は残念ながら30%ほどとなっています。

 くわえて、2009年3月17日の産業構造審議会化学・バイオ部会地球温暖化防止対策小委員会で、冷凍空調機器の使用時排出量の実態調査結果が報告され、エアコンなど冷凍空調機器の使用時に、これまで公表されていた数値よりもはるかに上回る量のフロンガスが大気中に排出されていることも明らかになっています。

 冷媒フロンの回収と「脱フロン化」にみんなで協力しましょう。

【筆者】ストップフロン全国連絡会 / ストップフロン全国連絡会 / ストップフロン全国連絡会ウェブサイトより一部加筆 /  [J09092501J]
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市民活動のための環境アセスメント講座

岡山県や地元団体の力も借りて大盛況!

岡山 一定規模以上の開発をする事業者は、事前に地域環境を調査することが法律で義務付けられている。その調査方法と結果に対する事業者の方針を、市民に公示し(アセス図書)、意見を募らなければならない。市民と事業者のやり取りの中で、開発を地域環境に負荷の少ないものにしていく制度が、環境アセスメント制度である。

 環境アセスメント制度は、法律で制定されて10年が経つが、2007年度はアセス法対象案件44件のうち、方法書に意見が出なかったのが13件、準備書は9件ある(傘木,Libella,No104)。アセス図書の読解は難しく、意見提出にもテクニックが必要である。一般の市民にとってアセスはまだ遠い存在といったところだろうか。市民意見があってこそ生きる制度、広く市民に知ってもらい、活用できるようになってもらう学習の場として、あおぞら財団では独立行政法人環境再生保全機構(旧:環境事業団)より委託をうけ「市民活動のための環境アセスメント講座」を1998年より企画・運営している。

 今年は、岡山市で開催することになり、現地の市民団体「環瀬戸内海会議」、「みずしま財団」の2団体の協力を得て、2009年2月14日、15日、21日、22日に開催した。

 現地団体に強力な広報活動をして頂いた結果、30名の定員を超える参加者が集まり大盛況の講座となった。

 今回の企画の目玉でもあるフィールドワークでは、船とバスを乗り継いで倉敷臨海部開発を見学した。広大な水島コンビナートや瀬戸大橋など、アセス案件の開発を間近に眺め、環境にどんな負荷があったのかを体感して学んだ。

 「環境アセスメントと言うととても堅苦しい感じを受けたが、やっていくうちに「なるほどなぁ」と思いながらある程度理解を得ることができた」「アセス制度への期待度と課題を実感した」など参加者から感想がよせられた。講座で学んだことを一人でも多くの参加者が実践して活かしてほしいと願っている。

処分場を見学

アセス図書を読むワークショップ、発表の様子

【筆者】小平智子(ODAIRA, Tomoko) / あおぞら財団(the Aozora Foundation) / 寄稿 /  [J09092502J]
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海外からの報告、中国の長江デルタ地帯などが直面する地盤沈下という危機

長江、珠江、黄河に広がる3つのデルタ地帯。中国で経済的にも発展している地域に数えられているが、世界で最も危険な地帯でもある。

上海市 長江、珠江、黄河に広がるデルタ地帯は、そろって中国で経済的にも発展している地域に数えられている。しかし、それは世界で“最も危険な地帯”でもあるのだ。香港『文匯報』が報道するところでは、アメリカのコロラド大学が実施した最新の調査研究によると、人口が密集する世界33のデルタ地帯のうち、実に3分の2が「地陥海昇」(地盤沈下、海面上昇)という二重の危機に瀕していることが明らかとなった。さらに中国の長江、珠江、黄河に広がるそれぞれのデルタ地帯は、すでにこれらの危機のなかで最も深刻なレベルに達しており、重大な洪水リスクにさらされているという。もっとも、3大デルタ地帯の危機が“最も深刻なレベル”に達しているという結論に、中国国内の専門家は異議を呈している。

 今回の研究結果は、対象とされたデルタ地帯の衛星写真を研究員が調査・分析した結果、導かれた。彼らは各デルタ地帯を危機の程度によって5つのレベルに区分。長江、珠江、黄河のデルタ地帯は合計16万平方km、人口は1億人近い。これらは中国で最も人口が密集しており、中国の伝統的な農耕・漁労文化が色濃く残っているほか、現代的経済が最も発展している地域でもある。

■95都市が地盤沈下、1mmごとに2億元(約26億円)の損失

 この結論に対して、長く地盤沈下問題に関わってきた地質専門家の劉守祺氏(上海地質学会秘書長)は、3大デルタ地帯の地盤沈下問題は確かに深刻だと指摘している。地盤が1mm沈むごとにその地盤の上にある都市は2億元もの損失が発生するという。ただ、劉氏は3大デルタの危機が“最も深刻なレベル”に達しているという結論には同意しない。中国は目下のところ、大量の実地調査に基づき地盤沈下の測量を進めているが、衛星写真の分析だけではその精度に限界があり、アメリカの大学による研究結果は必ずしも正しいとはいえないというのだ。

 ただ、地盤沈下のレベルがどうであろうとも、人間の活動が活発化するなかで、地盤沈下はすでに周知の事実となっている。メディア報道によると、ここ20年近く中国国内の地盤は概ね徐々に沈んでおり、上海から長江デルタ、珠江デルタ、京津塘(北京・天津間)、華北など広大な地域で、延べ95都市が地盤沈下のリスクにさらされているという。

 2003年末までに、北京はすでに5カ所の地盤沈下地区があり、累計の沈下幅が50mmを超える地盤の面積は2,815平方mを上回っている。最も大きいのは722mmに達しており、そのスピードも増している。上海では1921年に地盤沈下が発生して以来、今日まで地盤沈下面積は1,000平方kmに達している。1960年代以来、発生した経済的損失は2,800億元(約3兆6,400億円)に上っている。

■地盤沈下を防ぐために、専門家は過剰な地下水利用の停止を警告

 劉氏によると、危機に対応するために各地方ではすでに地下水利用のコントロール、地下水採掘をする地層レベルの調整、地下水灌漑の強化などを通じて、さらなる地盤沈下を防ごうとしている。上海を例にすると、現在は毎年7mm沈んでいるが、これを2010年からは5mm前後に抑えることが目標という。

■全世界のデルタ地帯、3分の2が「地陥海昇」に

 中国の3大デルタ地帯のほかにも、エジプトのナイル川、タイのチャオプラヤー川、フランスのローヌ川の各デルタも、そろって危機が最も深刻な人口密集するデルタ地帯に挙げられている。研究によると、過去10年の間で全世界にある33の大型デルタのうち、実に85%が深刻な洪水被害に遭い、26万平方kmの土地が浸食されたという。もしも海面上昇が今ある予測の通りに進むならば、今世紀中に浸食される土地面積はさらに50%増えることになるという。

【筆者】中新網 / 環境友好公益協会 / 転載 /  [C09092202J]
【翻訳】中文和訳チームB班  畦田 和弘]]>

動物保護法意見稿公布 専門家は理想に走りすぎていて実用的でないとの見解

『動物保護法(専門家意見稿)』が公布された。ある人は理念の進歩を具体化していると認め、またある人は先走り過ぎと批判している

重慶市 ライオンに火の輪くぐりをさせる、動物を虐待する、動物虐待の映像を流す・・・これらの行為はいずれも、今後刑事責任を負う可能性がある。18日、中国初の『動物保護法(専門家意見稿)』が完成し、公布されると同時に市民の間で熱い議論を呼んでいる。この法律では、特に第5章「ペットの法的保護」及び第7章「その他の動物保護」規定の内容が注目を浴びている。

 『動物保護法(専門家意見稿)は合計182条あり、その内容は豊富で、動物保護だけでなく、動物の経済的利益等の面にも及んでいる。文章の長さ、網羅性の高さは比較的珍しいものとなっている。この法律が関係する主管部門には農業、林業、漁業、公安、工商、商務、運輸等の業界を含んでおり、現行の『野生動物保護法』、『畜産獣医法』の内容も網羅している。

 「前からこのような法律を望んでいた。但し、重要なのはその内容の詳細化だ」と、重慶市小動物保護協会の陳明才は言う。現在、動物遺棄の問題は深刻であり、彼らが受ける動物救助依頼の電話件数に基づいた推計によれば、市全体で毎日放浪している動物の割合はおよそ全体の1%である。但し、彼は意見稿を見た後、もし関係条文が詳細化されなければ、必然的にその実施が困難となると感じた。「例えばどの行為を虐待とするかを明確にすべき」という。

 重慶市のグリーンボランティア連合会会長の呉登明によれば、同連合会では野生動物保護に注目しているという。彼は、「現在中国にはまだ多くの貧困層がおり、また一部のペット飼育者は完全に流行を追っており、本当に動物が好きなわけではない。このような状況において、私個人的にはこの法律は先走り過ぎだと思う」と述べた。

 重慶市弁護士協会刑事業務委員会副主任の傅達慶弁護士は、「立法により動物を虐待、殺害する等の行為を規範し、違反した者に行政処罰を与えるということは合理的で、また社会が文明的に進歩する条件に適っている。但し、刑法のレベルまで引き上げることは、現状から見ると少し急ぎ過ぎだ」と述べた。

 西南政法大学教授の韋鋒氏は「過度に学問的で、理想に過ぎず、実用性が低い」と言う。『意見稿』は合計182条あり、現行の多くの法律の条文よりも多く、起草の動機も複雑である。台湾の動物保護の実践状況は大陸よりも良いが、彼らの主管部門は「農業委員会」のみであり、その「動物保護法」も比較的限定的で、同法の条項数は30余りでしかない。

 とはいうものの、韋鋒教授はやはり『動物保護法(専門家意見稿)』の価値には肯定的で、この意見稿は動物保護の事業と立法を推し進めていると考えており、「これは理念の進歩」であるとしている。(本原稿記者 羅彬、羅璽まとめ)

■動物園では現在でもトラが火の輪くぐりをしている

 昨日午前10時57分、重慶動物園の猛獣ショーの劇場では、直径1メートル余りの2つの鉄輪が、トラの「来喜(名前)」の目の前に並べてあり、2つの輪の間隔は1メートルで、鉄輪の上には5、6個の火が燃えている。調教師は、木の棒とムチを持って彼の後方に立っている。「パン!」とムチの音が鳴ると、「来喜」は迷うことなく飛び上がり、軽々と2つの火の輪を通り抜けた。

 「来喜」は、身を翻して元の場所に戻り、火の輪の間隔は2メートルに広げられた。再度ムチの音が鳴り、「来喜」は少し躊躇したあと飛び上がり、スムーズに火の輪を通りぬけた。続いて、火の輪の間隔は3メートルに広げられ、ムチの音が鳴り響いたが、「来喜」は飛び上がらず、2歩退き、振り返って調教師を眺めた。怖がっているように見えた。調教師は手の中の木の棒で「来喜」を叩き、「来喜」を励ました。「来喜」は助走をつけて勢い良く飛び上がり、火の輪を通り抜けた。このショーは約4分間続けられた。

 「私と彼はよく分かり合っている。酷く殴ったことは一度もないです!」 現在の調教方法は以前とは違っていると、調教師の李武漢はいう。基本的には叩かず、感情を育て、物質による「ご褒美」による調教訓練を行っている。言うことを聞かないときには、ムチで床を叩き、音によって彼らを脅かすか、棒で数回叩く方法をとっている。

 トラの「来喜」は、安徽の民間の大型動物劇団に属している。責任者である李同海は、劇団内のトラ、ライオン、熊等の動物はいずれも合法的なルートで購入したものであり、『動物保護法(専門家意見稿)』の規定が彼に与える影響は大きくないが、無理やりショーをやらせることにより動物が傷つくことを禁止するだけでよく、トラの火の輪くぐり等の出し物を禁止すべきではないと述べた。

 動物ショーを観賞した後、大渡口に住む陳女史は、「確かに少し残酷です」と述べ、彼女は動物に無理やりショーを行わせることを禁止する立法を支持するとした。「私達は自分達の楽しみのために、動物の自然の習性を変えさせることはできない。舞台の1分間には舞台裏の10年の修行があり、みんなあの動物達が殴られたことがあることをわかっています」と述べた。何文涛氏は、「動物ショーは人々に楽しみを与えるもので完全に禁止することは不可能だが、その難易度には注意すべきで、さもなければ動物が傷つくことになる」と述べた。

参考URL)中華人民共和国動物保護法(専門家提案稿)
 http://news.qq.com/a/20090918/002028.htm

【筆者】重慶晩報記者 / 環境友好公益協会(EnviroFriends) / 転載 /  [C09092201J]
【翻訳】中文和訳チームA班  五十嵐 裕美]]>

太陽光発電所の普及拡大をめぐる争いと争点

山へ向かう太陽光発電所、どう見るべきか

韓国全土 太陽光発電所をめぐり住民の反対と環境破壊など新たな揉め事が起きている。昨年よりそうしたいざこざは増える一方で、緑色連合の調査によれば、全北の南原、全南の唐津、海南、羅州、さらに慶北の蔚珍などで争いが起きている。南原と蔚珍では、発電事業者側が発電許可を取ると松だけを伐採して工事を中断した。良質の樹木である金剛松ような大ぶりの木が、太陽光発電所の許可を受けた後に切られていったため、松の掘取りを防ごうとする自治体と発電事業者の間にもつれが生じたのだ。唐津と海南、羅州などの全南地域では、太陽光発電所への拒否感から住民が集団訴訟を起こしたり、環境保全価値の高い山林地域に太陽光発電所が建設されることで、住民と発電事業者間の対立が起きている。敷地確保のための買入価格が相対的に安い山に太陽光発電所が集中してきたためだ。

 これらの地域の太陽光発電所をめぐる争いの理由は何なのか。根本的には政府の再生可能エネルギー普及拡大政策に足並みをそろえるためのその「基準と原則」がないことにある。このような基準と原則は再生エネルギー拡大に必須の「ガイドライン」とも表せるだろうし、さらに根本的には「哲学」と表現することもできるだろう。

■発電差額支援制度の廃止、小規模発電業者はどうしろと?

 何より懸念されるのは太陽光普及資源政策の大きな変化だが、これは2012年基準の発電差額支援制度(FIT : Feed-in Tarriff)廃止し、新たにアメリカ、日本、イギリスなどで施行されている義務割当制(RPS : Renewable Portfolio Standard)に切り替えるという政府の方針による。発電差額支援制度は、太陽光発電で生産された電力を政府が高価格で買い取るため、資金力が不足する小規模発電事業者にとっても太陽光発電業が可能となる実質的かつ効果的な支援策で、これにより小規模発電事業者や村単位、市民出資型発電所、○○里太陽光共同組合、教会、学校といった小規模な太陽光発電所の建設が可能だった。しかし知識経済部によれば、2011年、発電差額支援制度は廃止となる。

 8月30日に発表された「太陽光発電差額支援制度調整計画案」(以下、調整案)を見ると、まもなく廃止を迎え、寿命も最終段階にある発電差額支援制度の2010年の発電差額支援金ですら今年より約14%減少している。2002年、発電差額支援制度が導入された当時はKW当たり716ウォンだったのが、導入8年後には支援金額は約400ウォン台と半値にまで下落したのだ。調整計画案には、立地類型(建築施設物、敷地)によって発電差額支援金の差をつけるなどの努力は見られたが、問題はそれすら2年後には廃止されるわけで、たいして意味がないように思える。これに先立ち太陽光発電業者は、6月29日に発表された知経部の告示の主要確信事案である年度別支援「限界容量の設定」と、3カ月以内の工事強行」などの内容で、すでに深刻な財政的被害をこうむり、数年間準備してきた事業をあきらめるなどの被害が出ている状況だった。そのため今回の調整案にも太陽光発電事業者は冷ややかな反応を見せていた。政府のこうした太陽光発電差額支援制度の変更案を受けて、全国の小規模発電事業者の許可申請数が激減している。

 政府が発電差額支援制度を廃止するとした最も大きな理由は資金不足だ。発電差額支援金の財源の資金源は「電力産業基盤基金」だが、この基金は私たちが支払う電気料の約3.7%を別途集めてつくられたものだ。毎年異なるものの約1兆8,000億ウォンが助成されている。しかし発電差額支援制度に当てられた金額は2008年、1,197億に過ぎず、石炭価格補助金額2868億、廃鉱地域振興地区開発と炭鉱地域開発1,848億(2005年)、無煙炭発電支援事業2,253億よりも少ない。さらに原子力発電および発電所周辺地域支援にも2,027億ウォンが策定されており、政府に再生可能エネルギー拡大普及の意思があるなら、はたして財源不足という言葉が出てくるのかと疑りたくなる。

■森林破壊の増加につながる、義務割当制の導入

 発電差額支援制度を廃止した知経部が選択したのは義務割当制度だ。RPS制度は、新・再生エネルギー比率を高めるために発電事業者の発電容量の一定部門を新・再生エネルギーで発電させるよう義務づけた普及政策だ。これにより REC(Renewable Energy Certificate:新・再生エネルギー認定書)という概念を導入し、市場を新たに形成することでRECを売買する過程で利益を創出しようという制度だ。RPSにより、発電事業者は自分たちの発電容量対比約2%の発電容量を新・再生エネルギーに義務的に切り替えなければならない。こうした政策上の変化が引き起こす問題は、発電差額支援制度のような直接的支援策がなくなることで、小規模の新規太陽光事業が次第になくなる可能性があることと、REC市場に参入できるエネルギー公企業と大型太陽光発電所を中心とした大規模太陽光発電が大挙登場するだろうということだ。RPSは義務化政策のため、発電会社が義務普及比率を達成できない場合はREC取引価格の1.5倍の過徴金を払わなければならない。したがって大容量を短期間に再生可能エネルギーに割り当てる必要があるため、大規模発電公社が無理矢理強行される余地がある。

 太陽光発電の拡大普及政策において、政府のこうした政策変更は再生エネルギー政策の大きな流れが「多数の事業者が参加する小規模分散型の太陽光発電所の普及」よりも「少数の事業者が中心の大規模集中型太陽光発電所の普及」へ変化しているものと読み取れる。

 緑色連合が9月2日に知経部と懇談会を行ったところ、知経部でもRPS政策にともなうこうした問題点をよくおさえていた。知経部の政策責任者は懇談会の席で、RPS導入によるREC認証書市場では、小規模の太陽光発電所で生産された電力や、屋根、屋上などで生産された電力を既存の電力と区別し、認証書の価格を高めに策定する方式などを検討していると明かした。計画通りそれが可能ならば、立地闘争の解消や小規模発電所の支援など一部問題は解決されそうに思える。しかし依然としてRPSそのものが大型発電に有利な大企業をターゲットにした政策で、大容量発電所建設誘導効果があまりに大きすぎるため、計画が狙いどおり実現できるのかは疑わしい。太陽光発電事業者と環境団体の深刻な懸念にもかかわらず政府がRPSを導入すれば、予想される大規模太陽光発電施設の立地闘争と環境破壊問題は、今後避けようのない社会的課題を残すはずだ。

■親環境的な立地選定ガイドラインが必要

 まず、突きつけられた立地問題の解消には、「親環境的な再生エネルギー立地選定ガイドライン」の設定が必要だ。太陽光発電所が山の方に行く理由は、敷地価格が安く、相対的に買い入れしやすいためだ。山に向かう太陽光発電所は、再生可能エネルギーがどれだけ意味のある施設だとしても、山林破壊、伐木による洪水被害、野生動植物被害、炭素吸収源縮小などの問題からはのがれようがない。そこで、太陽光発電所が山に行かずとも、収益性を高められる誘引政策を整えなければならない。さらに、山につくられる太陽光発電所の立地適切性を判断できる制度が強化されるべきだ。現行では太陽光発電を行うためには電気事業についての許可(発電許可)を受けてから、敷地選定の妥当性についての個別法(山地法、農地法など)により許可を受けなければならないが、すでに発電許可が下りた場合、特別な制裁事項がない限り、開発行為を制限することはできない。こうした問題で、立地選定にともなうトラブルが頻発している。ということは、電気産業の許可(発電許可)を受けるときに、部署間の話し合いを通して、事前の環境性検討と環境影響評価を実施し、立地の妥当性を見極めるべきだと思われる。これは緑色連合がこれまで三度の政策討論会と懇談会で、知識経済部と山林省などと話し合いながら導き出した事案だ。

 また、都心地域設置誘導のための関連法規と制度緩和が必要だ。このために知経部が最近明らかにしたのは、建築物施設に限った発電差額金の10%割増、工場の屋根や工場遊休地の太陽光発電施設設置が可能となるようにする法規(産業直接活性化および工場設立に関する法律)改定、さらに都心地域に200KW以上でも都市計画施設規則を適用せず設置できるとした関連法規(国土の計画および利用に関する法律施行規則)の改定などで、かなり望ましい方向に動いている。屋根や屋上、都心内の遊休地などに設置が容易になるよう、関連法規の緩和がさらに必要だと思われる。

 最後に、小規模太陽光発電所の活性化のために、さらなる具体的支援策の整備が必要だ。特にFIT廃止とRPS導入で予想される問題点を正確にとらえるべきだろう。RPS導入で再生可能エネルギー源が大規模化することは間違いなさそうだが、これによる環境破壊問題と住民闘争にどう対処していくかについて、政府部署での明確な計画が用意されなければならない。そのために、知済部を中心とした政府部署は、FIT廃止にともなう太陽光発電業者の懸念と環境団体の指摘について、意味のある検討をするべきだ。

■太陽光発電所、人の近くにあってこそ

 太陽光発電は、ほかの発電源に比べて、経済性の面からは後れをとるが、それ自体が気候変動とエネルギー危機について考えさせられる教育的価値が非常に高く、未来の発電価値もまた高いエネルギー源だ。これにはいくつかの前提条件がある。それは太陽光発電所が人々の目の届かない地方の山林地域に大規模に入るよりは、小規模でどこででも見かける分散形スタイルで都心に設置されるようにされるべきだということだ。再生可能エネルギーは、発電が必要な人は誰でもできるということ、太陽や風のある地域ならどこでも発電可能であるのが特徴であり、存在の根拠だ。都心地のどこを歩いても、あちこちに設置されている太陽光発電を目にできてこそ、太陽光発電が持つ再生可能エネルギーとしての真の意味を発揮できるはずだ。

【筆者】緑色連合(Greenkorea) / 緑色連合(Greenkorea) / 寄稿 /  [K09092101J]
【翻訳】吉原 育子]]>

世界金融危機から1年、E-waste解体の街は今

世界中からE-wasteの集まる中国の貴嶼鎮(広東省・スワトウ市)を訪問した。

広東省 好調な中国経済の需要の伸びと共に、中国の金属の市場価格がどんどん高くなっていた頃は、日本でもガードレールや電線などが盗まれるという事件が発生していたほどだった。しかし、2008年9月に発生した世界金融危機は、中国の金属市場に大きな影響を与えたという。

 世界金融危機から1年が経過した2009年9月、世界中から集まる夥しいE-wasteを解体する工房の密集する中国の街、貴嶼鎮を訪れた。

 私たちがプロジェクト行ってきた浙江省台州市では、E-waste解体が地元政府の条例で禁止されており、工房も散在しているため、金属が溶ける臭いが鼻をつく場面に遭遇することは稀だ。しかし、貴嶼鎮では、地元政府の法規制がないどころか、回収された部品を販売するマーケットを政府が運営しているほどで、鎮全体でE-wasteの解体が行われている。そのため、街の中は鼻をつく臭いが立ち込めている。

 メディアや外部の人間への警戒心は大変強く、この時も基本的には車から街の様子を眺めるだけだった。実際、集落の入口には、見張りと思しき人間が立っており、私たちが車から降りて、写真を撮った後も、しばらくバイクで監視を続けていた。とはいえ、いたるところに積まれたE-wasteとそこで暮らす多くの子どもたち(注)を目の当たりにし、E-waste問題の解決が決して容易ではないことを痛感させられた。

 だが、案内してくれた現地の人の話では、E-wasteの輸入量が最盛期の30%程度に落ち込んでいるらしい。実際、道を走りながら、以前はその両側にE-wasteが山となって積まれていたのだと説明をうけた。

 E-wasteの量が減った原因は、回収された銅の販売価格が最盛期の1t=6万元(90万円)から、世界金融危機の影響でほぼ半値にまで下落したことと、通関にかかる経費(正規の関税だけではないようだ)が1コンテナあたり8万元から12万元へと高くなったためらしい。世界的に景気が安定してくれば、またE-wasteの量が増えていくことも当然予想される。

 貴嶼鎮では、E-waste解体で最初に儲けた地元出身の人は経営者となり、現在、危険な解体作業をする労働者の多くは地方からの出稼ぎだという。貴嶼鎮から乗ったタクシーの運転手も四川省出身で、出稼ぎ労働者は、地元出身者にいいように使われていると話していた。さらに、E-waste解体による危険性についても、多くの出稼ぎ労働者は知らないという。この運転手も「四川から子どもを招こうと思っていたが、止めたほうがいいですね」と話していたが、E-waste問題を伝えることには大きな意味があることを感じた。

 貴嶼鎮には国内で発生したE-wasteも集まり始めており、今後、E-waste問題について正しい情報を伝える活動を展開していきたい。

(注)貴嶼鎮の子どもの80%以上が、E-waste解体によって大気中に放出される鉛によって鉛中毒となっている。

廃品を積んだ貨車が巡回する

街路を覆いつくすようなE-waste

プラスチック類はこのような形で積まれてゆく

【筆者】廣瀬稔也(HIROSE, Toshiya) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J09091801J]
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