大統領の度を越した四大河川わい曲

<27日の大統領との対話>一方的な広報とわい曲だけの‘対話’は、‘対話’ではない。

韓国全土 2009年11月27日の夜10時から2時間、KBS、MBC等の地上波とケーブルテレビの6局で‘特別生放送 国民との対話’が放映されました。世宗市、四大河川等、現政府の熱い懸案に対する大統領の考えを明らかにしました。まず、大統領が約束を破り、世宗市を変えたいのなら、‘世宗’という名前も変えるべきではないかと思います。もちろん、‘MB(=ミョンバク)市’にです。‘世宗大王’に迷惑になりますし、また、大統領の功績を自慢したいのならば、確かに‘MB市’に変えた方が良さそうです。去る27日、南漢江起工式の糾弾デモに参加したある方は、MBを‘Monkey Business’の略字で説明しました。‘いたずら、意地悪な行為、欺瞞、詐欺’という意味でしょう。そして、大統領は四大河川に対して、最初から最後まで、わい曲で通しました。実は、このわい曲とご都合主義的な解釈は、国民を小馬鹿にしたパフォーマンスではないのでしょうか?実にオメデタイことです。私には、大統領がわい曲されたことを鵜呑みにしているように見えたからです。 大統領が推し進める四大河川事業の根拠に対して反論を提示します。

1.始華湖の澄んだ水によって生態系が復元された。

‐なぜ復元されたのかご存知ですか? 始華湖は水の流れをせき止めたことで汚染した、代表的な事例です。当時も、先端技術を導入し、水質を保全することができると政府は主張しましたが、結局、水質を改善させた‘先端技術’は、‘海水流通’でした。すなわち、水質管理技術が世界的に発展した韓国の技術力でも、水質を維持させる方法は従来どおり海水を流通させることが最も確実だということです。相変らず始華湖は、春季に雨が降ると、例年のごとく魚が大量死します。上流の汚染源対策がなされないかぎり、ますます水質汚染がひどくなると予測されています。澄んだ水によって生態系が復元されたと見るにはまだ至っていません。

2.水質悪化を理由に反対する人々は、韓国を30~40年前の技術で認識しているようだ。

-大学で講義をしている現職の土木工学、環境工学、経済学、農業、社会学などの専門家が四大河川事業に対し、批判しています。そして、最近の世論調査では、国民の70~80%がこの事業に対して否定的な立場をとっています。このように反対する人たちは、いまだに旧時代の技術認識を引きずっているのでしょうか?  

‐浚渫が水質と生態系に影響を及ぼすということは、建設交通部の‘環境配慮型河川管理指針’と、環境部の‘生態河川に反する事業’などに、すでに記録されています。また、政府傘下研究機関の各種研究資料を通じ、浚渫は水質に悪影響を及ぼすとの研究結果も出ています。水の流れを妨げる堰もやはり同じです。全国に散在している18,000個の堰のうち、毎年50~150個が環境部によって取り壊されていますが、依然として多くが残り、河川生態系を傷つけていると、2006年水環境管理基本計画にすでに載っています。四大河川マスタープランを作成した建設技術研究院は、高陽市の曲陵川の曲陵2堰の撤去前後、水質を実測してみたところ、撤去後に水質が改善されたという報告書を発表しました。同じ条件では、水の流れを止めることが水質に悪影響を与えるのは当然なのです。そして、水質汚染がひどくなれば、水質改善費用は勿論、社会的費用が増加することになります。飲料水源汚染に対する不信は水道水不信につながり、これに伴う社会的費用が増加するということでしょう。結局、四大河川事業は無駄な工事によって、水質管理費用、および社会的費用を増加させるという非常に愚かなことなのです。

3.清渓川に対する反対が多かった。周辺の商店街の住民たちの反対は理解するが、政界、学者、また、特に環境保護団体の反対がとても激しかった。しかし、工事完工後は、その方々も賛成した。

‐ご都合主義的な語り口は、本当にMB式話法ではなかろうかと考えさせられます。客観的事実ではない、自身に有利な状況に解釈するのは非常に不当です。李明博 ソウル市長が清渓川復元を推進していた当時、世論調査の結果、ソウル市民の80%が賛成していました。専門家と環境団体、および、市民社会陣営もソウル市が清渓川復元のために結成した‘清渓川復元市民委員会’に参加し、正しい清渓川復元のために積極的に協力しました。しかし、当初、李明博市長は、清渓川復元の方向を、歴史、文化、生態系復元と提示しましたが、時間が経つにつれ、市長の任期内に工事を終えようとする政治的欲求のため、無理を強いて、文化財指標調査、および、復元を急ぎ、不誠実に行い、各界の非難を受けました。清渓川文化財発掘調査当時、朝鮮時代の石垣が発見された際も、李明博市長は‘どうして石ころなんかで騒ぐのか?’というような発言をし、物議をかもしました。生態系復元の約束は、やはり水泡に帰し、人工河川になりました。当時‘土地’の作家、故 朴景利先生も初めは積極的に賛成しましたが、後になって裏切られたと嘆きました。

‐清渓川の工事のうち、5.8キロメートルは、それでも環境的意味を探すことができますが、四大河川事業は完全な川を取り壊す反環境事業です。‘清渓川がうまくいったので、四大河川もうまくいく’というのは、理にかなっておらず、比較にさえならない事業です。

4.1995年の国会議員初当選の頃から、川を復元させなければならないと考えた。 曲がった川を正そうとするのではない。本来の川を、ずいぶん長い間手入れしなかったため、底がみんな上がってきて、雨が降れば洪水になり、渇水期には、水が1ヶ所に流れるべきなのに、水が散らばり、水不足になる。世界が温暖化による気候変動のために(備えなければならない)。韓国は2015年に水不足が予想されるため、水を確保しなければならない。

‐大統領の相次ぐ嘘。政府機関の公式的な資料を見れば、洛東江は20年余りの間の骨材採取などで、河床が最大9メートル以上下がり(絵参照)、錦江の場合は2.03メートル、栄山江も1.3メートル、河床が下がっていると(錦江河川基本計画、栄山江流域基本計画)記されています。すなわち明白な嘘です。

-2015年に水が不足するといいますが、2006年に作成された水資源長期総合計画によれば、水が不足すると予想される地点は栄山江と蟾津江水路で、地域別基準で2.37億トンの水不足が予想されています。しかし、13億トンを確保する四大河川整備事業は、2011年に水が1,100万トン残ると予想される洛東江に、10億トンを確保する計画を持っています。 (下表参照)李明博政権の主張どおりならば、不足した地域に水を供給するべきなのに、全くとんでもない計画を発表したものです。

‐気候変動の対応に対策をたてなければなりません。それは、ごもっともです。しかし、気候変動に備えようとすることは、むやみに川の本流に掘削作業をすることではありません。私たちには何が足りず、今後の気候変動がどのように発生するのかに対する科学的展望を土台に対策をたてるべきです。そして、その対策は、新しく大規模に堰(ダム)を作るのではなく、既存の施設に対する安全対策をたてることから始めるべきです。

5.堰を作れば水質が悪くなるというが、ソウル区間漢江を見れば分かる。漢江の水が本当にきれいで、水量が豊かなため、漢江が素晴らしいと話す。本来、漢江はそうではなかった。大雨が降るたび洪水になり、冬の渇水期は白い砂浜が出来て、川を渡ったものだ。必要に迫られ、川の復元事業をした。蚕室と金浦新谷に堰を作ったが、水が常に多く、水が腐るような堰でとはならなかった。今はメフグが帰ってきた。市民らは堰があることさえも知らない。現在は21世紀、20年近く時が流れ、今の堰の計画は一段階さらに進んだ技術で作る。堰の下には、常に水が流れており、必要ならば水門をさらに開くことで、水量も確保して、水質も保障することが基本である。四大河川復元だと理解してほしい。昔、澄んだ水がくねくね流れて、イカダが浮かぶ時代に帰ろう。生態系も守り、昔の流域に文化を復元しようということだ。単純に技術が低くて水質が悪くなるということとは、今、この時点では違うのだ。

‐まずメフグが帰ってきたというが、80年代に漢江総合開発をしなかったとすれば、恐らくメフグは今より溢れていたかも知れません。なぜなら80年代漢江開発前の生態系と最近の調査資料によれば20年経った今でも漢江開発前の60%しか復元されておらず、再生した種もイトミミズなど、汚染に対する耐性が強い優性種です。すなわち、一度破壊された河川は再生するのに少なくとも数十年以上かかるということを示すものです。

‐八堂ダム~蚕室水中洑(漢江の水流を防ぎ、水位を一定に保つための堰)の水質は概略Ⅰ b等級(BOD基1ppm~2ppm)を維持しています。しかし、蚕室水中洑と新谷水中洑の間を見れば、下流の鷺梁津とカヤン地域はⅡ等級(2ppm~3ppm)で水質が落ちて、金浦地域はⅢ等級(3ppm~5ppm)で、より一層悪くなることが分かります。支流を通じて、汚染源が持続的に流入するためであり、堰に留まって、水質がより一層悪くなるのです。

‐ソウル区間の漢江が、それでも今のような水質を維持できたことは、1998年の漢江水質総合対策以後、積極的な汚染源遮断政策から始まったためです。1970年清渓川下水終末処理場を始め、ソウルと京畿道など人口密集地域には下水道施設と下水処理場が建設されました。ソウル市の下水道普及率はほとんど100%に達します。蔚山市太和江も下水処理場新設、下水道管新設・整備などと、下流の砂防ダムの撤去を通じて、水質が改善された事例です。しかし、地方の下水道普及率は大都市に比べて、だいぶ落ちるために、水質汚染予防のためには、まず汚染源遮断政策が先に施行されなければなりません。そして、堰建設のような、不用施設を作ってはなりません。

6.2002年、台風「ルーサー」で200人が死亡し、被害額だけで5兆ウォンに達した。金大中政権は‘汎政府的水害防止対策’を確定し、2004年から43兆ウォンを投入して河川を守ろうとした。盧武鉉政権時代である2006年には台風「イーウィニャ」のために60~70人が死亡し、2007年から10年間、87兆ウォンを投資する‘新国家防止システム’を計画した。

-2006年、水資源長期総合計画(以下、水長期計画) は、河川法に記録された水資源分野における最上位計画です。水資源長期総合計画→流域総合治水計画→河川整備費基本計画の順に、降りて行きます。水長期計画は既存の堤防と施設中心の治水政策に対する限界を明確に直視しています。洪水を防止するためにダムと堰を作りましたが、洪水を防ぐことが難しく、被害額は日増しに増加する状況で、堤防と構造物中心の洪水対策では難しいということが水長期計画の結論です。しかし、2009年に提示された四大河川事業は、堤防、浚渫、堰などの旧時代的洪水防御対策です。水長期計画には、洪水を河川の一部と認定する概念を導入して、非構造物的洪水防御対策、洪水割り当て制などの概念を提示しています。常習水害地域の場合、構造物を高めて洪水を防ぐことより、むしろ周辺地域を買いとり、高水敷地に復元することが、より一層経済的ながらも恒久的な洪水防御対策というものです。そして、洪水予報制強化、洪水保険制度など、構造物でない非構造物的制度を、より一層積極的に推進することを話しています。洪水割り当て制は、流域で洪水を分担しようというものです。上流で、洪水時期の水を際限なく下流に送れば、下流地域で大規模な洪水が起きる可能性が高くなります。したがって、高水敷地や底流地等を通して、洪水を上流と下流が均等に分担して洪水被害を減らそうというものです。四大河川整備事業とは、基本から違います。そして、水長期計画に記録された内容は、全世界的な傾向を反映したものです。旧時代の発想は、川を壊し、ダムを妨げる四大河川事業です。 

‐金大中政権の‘汎政府的遂行防止対策’の資料は、現在手に入れられないために言及しにくいが、盧武鉉政権時代に発表された消防防災庁から出た‘新国家防災システム構築方案(2007.5.16)’を見れば、水長期計画に反映された内容をそのまま引き次いでいます。なぜなら、治水分野最高上位計画なので、下位計画が上位計画の範囲を超えられないためだ。

‐李明博政権の四大河川事業は水長期計画と相反します。したがって、市民社会、関連分野の専門家、法曹人などは、四大河川事業を河川法違反で、去る26日ソウル地方裁判所に告示効力中止仮処分の申請をしたのです。四大河川事業の法律違反に対しては、進歩と保守で全て同じ視点で見ています。あまりにも不誠実な状況で急いでことを押し通すので、問題が起きるのでしょう。

‐そして四大河川事業は、洪水被害が集中する地域は問題視せず、97%の整備が終わった本流に集中しています。洪水被害の現況は、国家河川の3.6%に対し、地方河川では55%、小河川では39.9%に達しています。実際、今年7月の洪水時にも、四大河川本流にはなんの被害もなかったが、原州川、論山川などの支流で、特に堰周辺で洪水が多く発生したのが確認されました。これは、現政権の洪水対策が、いかがわしい政策であることを示すものです。

7.四大河川事業に反対するのは‘反対のための反対’をしているだけのことだ。まともに計画をたててきちんと行えば、予算も節減でき、成功するだろう。反対する人々は、韓国の技術力を過小評価しすぎている。水質モニタリング体系のために、魚ロボットなども放してモニタリングするだろう。

‐大運河推進時も、李明博大統領は京釜高速道路、清渓川などに言及しながら、批判的な人々を‘反対のための反対勢力’とさげすみました。四大河川事業も同じ論理で攻めているようです。そして、政府が推進する事業の問題点を批判すれば、何でも‘反対のための反対’集団だと罵倒していますが、根拠のない事業を何が何でも押し切るための‘賛成のための賛成’が韓国社会をより一層危険に落としいれるのではないでしょうか?いわゆる政治家が団結して推進した大規模国策事業の中で、まともな成果を出すものがどれくらいになるのか、確かめてみなければなりません。代表的なものとしては、イギリスBBCで‘世界で最も静かな空港’と指摘され、国際的に恥をかいた襄陽国際空港は、金泳三大統領の選挙公約から始まり、幽霊空港になりました。そこに費やした予算は、全て無駄遣いになったのです。仁川空港鉄道、仁川空港高速道路もまた、例外ではありません。現実味のない妥当性評価で国民を欺くことが、結局、国民の血税を浪費しています。四大河川事業はどうですか?大運河の時はでたらめでも経済性分析を発表しました。しかし、四大河川事業は基本的な経済性評価、妥当性調査をしませんでした。それも、予備の妥当性調査をしなければならない規定を直しながら回避しました。事前環境性検討、環境影響評価、文化財指標調査どれを取ってみても不誠実に超短期間で終えました。誰が韓国の技術力を過小評価したとでもいいたいのでしょうか?李明博政権の‘ウルトラ手抜き技術’は本当に見上げたものです。

‐李明博大統領の言葉のように、まともに計画をたててきちんと行えば、予算も軽減し、成功率も高めることができます。しかし、先ほど話しましたが、四大河川事業はまともに計画されておらず、きちんと成しえない事業です。100階建ての超高層ビルを建設する場合、設計図面を不十分に作成すれば、工事の過程で絶えず欠陥が発生するばかりです。四大河川事業はまさにそのようなものです。したがって、予算だけ浪費される要素が多く、また成功確率もきわめて落ちるよりほかありません。人間の予測不可能な自然を対象に、22兆~30兆ウォンの莫大な規模の事業でありながら、マスタープラン完成まで満5ヶ月しかかけていません。世界的にみても、このような事例はありません。事前環境性検討、環境影響評価、文化財指標調査も手抜きと不誠実で一貫しています。30年前の資料を使って、現場調査もまともにしなかったという批判もあります。そのような状態で環境影響評価を通過させた後、工事を押し切ることがまともに推進するということなのでしょうか?そして政府は今年3月国家財政法施行令を改正し、500 億ウォン以上の規模の民間事業と300億ウォン以上の国家財政が投入される事業に対して行なわれる予備妥当性調査を免除しました。これに伴い、事前に最小限の検証もなく、事業を推進するということによって、予算の無駄遣いの可能性が高くなりました。したがって、このような不誠実などが高じて、事業の成功の可能性は極めて低くなるばかりです。

‐魚ロボットを放して、管財システムに報告しても、直ちに問題が解決されるのではありません。(ところで魚ロボットが、現在、技術的に可能なのですか?)緊急の水質汚染事故を除いて、水質政策は汚染源の遮断と対策など、線単位でない面単位で推進されるため、‘魚ロボットであらゆる事が解決可能だ、安心しろ’というのは、大袈裟です。

8.大運河公約を提起して当選したが、昨年、世論の反対で多くて計画を棚上げした。運河は、次期大統領が必要ならば、その時するものだ。

‐大統領の発言で、四大河川事業が大運河の1段階であるということが、より一層明確になりました。

‐そしてまた、誤りがあります。李明博大統領はハンナラ党の選挙戦時代、大運河を1番の公約として提示したことがありますが、ハンナラ党内部から多くの批判を受け、国民世論もやはり否定的でした。そして、実際、本戦である大統領選挙の時期には、大運河公約は李明博候補のマニュフェストでさえ、探すことが難しかったのです。大統領候補時代のマニュフェストだけ見れば、大運河事業は核心の公約ではありません。

‐大統領は候補時代、当選すれば国民の検証を受けると言いましたが、これもまた守られず一方的に推進しました。そうするうちに、ロウソク集会に押されて、運河放棄発言をし、今年の任期内に漢江と洛東江を連結しないと宣言したのです。

‐運河を推進する時、李明博大統領は京釜運河14兆ウォンの予算中、8兆ウォン程度を、骨材を売って充てると明らかにしました。10年間、100人余りの学者が研究に参加したという研究内容でした。しかし、四大河川事業を進めながら、骨材の販売費用の8兆ウォンの話は消え、むしろ処理費用にさらに多くの予算を投入しなければならない状況になりました。

‐国民の予算を一銭も投入せず京釜運河を推進するという大統領は、国民の血税で大運河と同じような事業をすることになるのです。そして、この費用はすでに投資された埋没費用で処理されるため、後ほど運河を着工することになれば経済性が出てくるという計算です。

‐似た事例があります。2006年、韓国環境政策評価研究院は“エネルギー量(生産量)に比べ、河川の永久的な断絶と破片化で損失がより大きいことから、本流をせき止めることをやめるべきだ”という内容の政策報告書を発刊しました。川をせき止め水力発電をすることは、その効果に比べて投資額がとても大きく、経済効果も期待できず、生態系が破壊されるなど、効率が落ちるということです。しかし、四大河川事業は、いずれにせよ堰を作る費用が確保されるため、ここで水力発電施設を建てれば経済性が期待できるという結論が出てくるということでしょう。結局、国民予算で朝三暮四のような行政を繰り広げているのです。

9.最後に

‐李明博大統領は世宗市問題に対して謝罪をしたといいます。昨年、ロウソク集会の時も、李大統領は二回に渡り、国民に頭下げて謝りました。しかしその謝罪は毒が入ったものに過ぎないことが直ちに証明されました。マスコミを黙らせ、ロウソク集会の国民を稚拙に弾圧しました。これが大統領の謝罪の真実です。

‐大統領の広報のためのパフォーマンスに過ぎないこのような放送を6つの放送局が同時に放映するということ自体が、滑稽なことです。

【筆者】イ・チョルジェ(Lee Cheol-jae) / 環境運動連合(KFEM) / 寄稿 /  [K09112901J]
【翻訳】藤縄 けい子]]>

日中韓の学生のつながりを~日中韓環境学生サミットが開催

11月14日(土)から17日(火)、日中韓環境学生サミットが名古屋で開かれた。

愛知 今回、初の試みである日中韓環境学生サミット(以下、TEES:The Tripartite Environment Student Summit)(主催:環境省、共催:愛知県)は、中国・韓国・日本の三カ国の若い世代間で、環境の分野における情報共有やネットワークの促進を期待するものです。三カ国から学生が5名ずつ参加し、日中韓における連携について話し合いました。

 1日目は、自己紹介を兼ねアイスブレーキングを行った後、三カ国の学生がそれぞれ発表を行いました。発表内容は、各国からの先進活動事例と各国ネットワーク団体の活動紹介です。ここでは各国のユースがどういった活動を行っているのか、そしてどんな課題を抱えているのかについての情報共有と意見交換を行いました。

 2日目の午前中には、三カ国混合の5、6人のグループになり、ユースの活動の強み・弱み、いい点・悪い点についてグループワークを行いました。午後は一人ひとりが考えている、今後やってみたいプロジェクト案を出し合い、賛同する仲間が集まって、アクションプランを考えるとともに、共同声明文についても議論を行いました。

 3日目には今回のTEESの集大成として、産学官民連携と高等教育機関の環境リーダー育成に関する国際シンポジウム(TEEN: Tripartite Environmental Education Network)に参加し、2日
間にわたって議論してきた共同声明文とアクションプランの紹介を、学生らしくエネルギッシュに報告することができたと思います。

 そして最終日、愛知県のあいち臨空新エネルギーパークという、地球にやさしい新エネルギーの研究・体験型の施設を見学し、太陽光・バイオマス発電・燃料電池等、様々な新エネルギーの体験をしました。日中韓の参加者は、楽しみながらいろいろな体験をすることができました。

 私は、今回初めて中国や韓国の学生と交流することができました。TEESに参加して感じたことは、相手のことを知りたい、アジアの仲間として交流を深めたいという気持ちがあれば、言語の壁というものは問題ではないということです。三カ国それぞれ第二外国語としての英語を通して、コミュニケーションしました。

 また、抱えているユースとしての問題や課題は、各国で共通していることも、大きな発見でした。文化交流を通して、自分の国について知った気になっているだけで意外に知らなかったり、説明することの難しさを感じたり、自分という存在を再確認でき、本当に驚きや発見の連続で、有意義でとても貴重な経験ができました。

 今回の経験を通して、日中韓のつながりを深めていくことの重要性を強く感じています。来年度、第2回のTEESの行うためにも、また日中韓でのつながりをより一層強いものにしていくためにも、今回できたつながりを大切にして、アクションプランを実行していきたいです。

日中韓環境学生サミット ワークショップの様子

【筆者】浜田 恒太朗(HAMADA, Kohtaro) / 法政大学 / 寄稿 /  [J09112702J]
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COP15の合意に向けて世界のリーダーに訴える

気候変動世界同時アクションに参加しよう!!

日本全土 毎年12月、気候変動枠組条約の締約国会合(COP)が開催される期間にあわせて『世界同時アクションデー』が設けられ、世界各地でデモンストレーションが行われてきました。そして、世界のリーダーに気候変動を人類にとって危険な水域を越えないレベルにとどめるため、科学の要請に従って温室効果ガス大幅削減に世界が合意するように市民が声をあげるのです。

 今年は、12月7日から18日まで、デンマークのコペンハーゲンで気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が開催されます。この会議は、京都議定書第一約束期間(2008~2012年)の次の枠組みとなる2013年以降の温室効果ガス削減を国際社会で決めなければならない最後のチャンスとなる非常に重要な会議です。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第四次報告書では、地球の平均気温を産業革命よりも前に比べて2℃の上昇にとどめるためには、世界全体で2000年比で2050年に50~80%の削減が必要であるとしています。また先進国は、1990年比で2020年までに25~40%削減、2050年に80~95%削減をすることが求められています。こうした科学の要請に基づき、各国が合意し、野心的な削減を世界全体で進めることができるか焦点となってきます。

 今年の「世界同時アクションデー」は、2週間にわたる会合のちょうど真ん中、閣僚級会議が開催される直前の12月12日土曜日に設けられました。そして、コペンハーゲンでの合意が人類の未来を決定づける重要な会議であることから、世界各地のアクションもこれまで以上の参加国・地域で大規模に展開される予定です。

 日本では、東京や京都で開催することが決まっています。ぜひお近くのアクションに、それぞれ思いを込めたユニークないでたちでご参加ください。

関連情報)

【東京】温暖化をとめるCOP15の成功を!~MAKE the RULEグローバル・アクション・東京パレード2009
 ・パレージ日時:12月12日(土) 13:30~15:00
 ・集合:代々木公園けやき並木通り(NHKホール前)に13:00
 ・問合せTEL:03-6907-7217(FoE Japan)

【京都】クールな地球へ!~京都アクション2009
 ・パレード日時:12月12日(土) 14:30~16:30
 ・集合:京都市役所前に14:00
 ・問合せTEL:075-254-1011(気候ネットワーク)/075-251-1001(地球温暖化防止京都ネットワーク)

関連サイト)

・MAKE the RULEキャンペーン
 http://www.maketherule.jp/dr5/

・Global Climate Campaign
 http://www.globalclimatecampaign.org/

グローバルアクション2009 東京(©MAKE the RULEキャンペーン)

ソウルでのデモ(©Global Climate Campaign)

中国でのデモ(©Global Climate Campaign)

【筆者】桃井 貴子(MOMOI, Takako) / MAKE the RULEキャンペーン実行委員会 / 寄稿 /  [J09112701J]
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マイカップ利用者、のべ100万人~「Bring My Cup」キャンペーン

スターバックスのキャンペーン、12月25日まで延長。

東京 先月の話になるが、10月は3R推進月間だった。その3R(リデュース、リユース、リサイクル)にちなんで、首都圏の八都県市(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市)では、「容器&包装ダイエット宣言」を掲げ、特に使い捨ての飲料容器の削減について「八都県市はマイボトル宣言」を公表。短期間ながらさまざまなPRがなされた。

 キャンペーンの趣旨は、「マグカップやタンブラーやなどを持参していけば、直接マイボトルにドリンクを販売してもらえるというもの。地域内のカフェ14事業者・1,671店舗が参加協力し、使い捨てカップごみ等の削減をめざす。一部コーヒーショップでは、独自の特典等を行っている~」ということだった。

 11月になり、キャンペーンは終わったことになっているが、「八都県市はマイボトル宣言」のホームページは今でも参照できる。このページに載っている「マイボトル協力店」の情報は10月中は少なからず参考になったが、今では単なる履歴に過ぎない。だが、3R推進月間が終わった後も引き続き力を入れているコーヒーショップがある。スターバックスコーヒーである。

 マイカップ持参客は20円引きという特典は前々からあったが、この値引き額を50円とする同社の「Bring My Cup」キャンペーンが当初11月3日までのところ12月25日まで延長された。マイカップの草分け的存在としての自負もあると思われるが、他のコーヒーショップチェーンとの対応差が益々開くことになった。(マイカップ持参による値引きは、他チェーンでも実施されているが、その力の入れ方に大きな差がある。)

 なお、スターバックスにおける当初のキャンペーン期間(10月1日~11月3日)の実績は、マイカップ利用者数が延べ1,016,590人、相当するCO2排出抑制量は、カップ(紙製)の製品ライフサイクルから1個あたり120gと換算した結果、約121,991kgになったという。どうせ飲むなら、マイカップ(タンブラーまたはマグカップ)持参で、というインセンティブがこうした数字によっても明確になる。コーヒー愛好家を自認する方には、ぜひ心がけてもらいたいものだと思う。

参考URL)

・「八都県市はマイボトル宣言」
 http://www.8tokenshi.jp/21/my_bottle/index.html

・「Bring My Cup」キャンペーンレポート
 http://www.starbucks.co.jp/announce/091030_bmc.html

「Bring My Cup」キャンペーンの掲示例

新宿のスターバックスの一店舗にて。マイカップ(ショートタンブラー)で50円引き。

マイカップ協力店の一部で、10月末まではこうした掲示が見られた

【筆者】冨田 行一(TOMITA, Koichi) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J09112703J]
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環境投入は“袋小路”、910億元の汚染対策資金は“痛い授業料”に(一)

従来どおりの汚染対策と技術による管理で、900億元の投資も依然汚染状態は改善されず

中国全土 国家審計署がこのほど発表した検査結果によると、6年間にわたって合計910億元の資金を投入した8201項目にわたる中国の大型水汚染防止プロジェクトは、「三河三湖」といわれる河・湖沼を対象とし、一定の成果を獲得した。しかし全体の水質レベルは依然として劣っている。淮河、遼河は中程度の汚染レベルであり、海河の断面の49.2%は水質がレベル5よりも悪い。巣湖の平均水質はレベル5、太湖、テン池の平均水質はレベル5よりも劣る。

■汚染防止しながらの汚染、“910億元の投資は効果なし”

 太湖、長江デルタ地帯はひとつの真珠のようだ。しかし経済発展につれて、太湖の水質はかえって“3レベルも低下”した。前世期の1980年代にはレベル2だった水質はレベル5、そしてついにはレベル5以下に落ちた。太湖周辺に広がる繊維、化学、食品加工などの企業は、当地のGDP成長には貢献したものの、同時に汚染物も急速に積み上がり、ここ数年はアオモ発生の事態が頻発している。太湖の運命と同様に、巣湖、テン池などでも、地元政府と住民たちが魚の養殖、湖を囲むかたちでの耕作、工場建設などの大きな発展を経過して、湖面は縮小、水質は悪化している。

 2001年から2007年にかけて、国は「三河三湖」と呼ばれる水質浄化プロジェクトを実施。財政出動、銀行貸出などを通じて、910億元の資金を投じた。しかし、国家審計署がこのほど発表した検査結果によると、全体の水質レベルは依然として劣っている。淮河、遼河は中程度の汚染レベルであり、海河の断面の49.2%は水質がレベル5よりも悪い。巣湖の平均水質はレベル5、太湖、テン池の平均水質はレベル5よりも劣る。中国の水汚染防止の対策は効率が低く、環境保護への資金投入は“袋小路”に迷い込んだようだ。

■1000億元近い巨額の投資がどうして「三河三湖」の水質を改善できなかったのか?

 中国のある研究者によると、まずは湖沼の汚染対策方針、技術に誤りがあったという。「水なら水を何とかしろという考えで、エンジニアリング、テクノロジー面での汚染手段を強調するあまり、根本にある節水・排出抑制という観点が抜け落ちていた。このため汚水処理場を建設したものの、稼働率は低い。湖の周辺ではしっかりした下水処理ができているものの、離れたところではきちんと下水が処理されていない。」

 中国環境科学学会のある中心人物によると、我が国の水深が浅い湖における、富栄養化を防ぐ考え方、技術方向などは深刻な反省が求められるこれらの湖沼を管理するために、政府は大量の資金を投入。テン池だけでも100億元の資金が費やされている。

 しかし効果は十分ではない。従来の政策思考は湖水の水質に重きを置き、おもにCOD、リン、チッソという3つの指標から評価をしていた。ただ、これらは富栄養化という問題の“氷山の一角”に過ぎない。もしも本当の真実を知りたいならば、水資源の生態系全体を全面的に観察・判断しなければならない。まず、最初に流域にすむ人々の生活を変えることから着手し、流域の産業構造を調整する。もともとの始まりから全体流域の汚染物排出量をコントロールすることで、汚染程度を水資源が自然に浄化できる範囲内に抑えるのだ。

【筆者】新華ネット / 環境友好公益協会 / 転載 /  [C09112401J]
【翻訳】中文和訳チームB班 畦田 和弘]]>

アジアで3Rを進めるために―アジア3R推進市民フォーラム開催

アジア各国政府と国際機関によるアジア3R推進フォーラム設立会合に先駆け、市民によるフォーラムが開催された。

東京 2009年11月11~12日、環境省の主催で「アジア3R推進フォーラム設立会合」が東京で開かれ、アジア15カ国の政府代表者、専門家、国際機関等が出席した。「アジア3R推進フォーラム」とは、昨年10月にハノイで開催された東アジア環境大臣会合において提案された、アジア各国における廃棄物の適正処理や3Rの推進による循環型社会構築に向けて各国政府、国際機関など多様な関係者が協調して取組を進めていくためのプラットフォームである。

 このフォーラム設立会合の前日にあたる11月10日、アジア3R推進フォーラム設立会合に、アジアの市民の声を反映させようと、アジア3R推進市民フォーラム(主催:アジア3R推進市民フォーラム実行委員会)が東京で開催され、海外からは中国、韓国、インドネシアの3カ国の環境NGOが参加した。

 インドネシアのPUSADAKOTAのNilla Mardiana(ニーラ・マルディアーナ)さんは、スラバヤ市でのコミュニティにおける生ごみのたい肥化とそれを通じた環境教育について、韓国の資源循環市民連帯の金美花さんからは、アジアで最もすすんだ廃棄物制度をもつ韓国の現状と展望について、中国のグリーンピース中国の頼雲さんは、先進国から排出されたE-wasteがもたらす中国における環境汚染・健康被害の実態と、発伝所とともに行っているE-wasteに関する環境教育プロジェクトなどを紹介した。

 その後、アジアでの3R推進に向けた市民の役割とアジアのNGOの連携について議論され、「アジア3R推進市民フォーラムステートメント」と題する宣言がまとめられた。この宣言文は、市民フォーラムの議論の内容とともにアジア3R推進市民フォーラムにおいて紹介された。

 市民フォーラムの実行委員のメンバーで、政府のアジア3R推進フォーラムにオブザーバー参加したFoE Japanの瀬口亮子さんは、「2日間にわたる議論では、一口に3Rといっても、リサイクル制度が整備された先進国と、児童労働の問題もはらみながらごみ山で資源回収が行われている途上国の間に相当のギャップがあることが、改めて浮き彫りなった。アジアの3R推進は、科学的な情報、戦略的な政策、先進事例の共有などをとおして、このギャップを埋めていくことから始まるといえるでしょう」と語る。

 それぞれの国の経済状況や法制度に応じて直面する廃棄物問題が異なるとはいえ、あらためてお互いの実践の共有の重要性と国境を越えてつながる課題の深刻さを共有し行動することの必要性を強く感じた。

(関連URL)

・「アジア3R推進市民フォーラムステートメント」(日英)
 http://www.eden-j.org/e-waste/statement091110.pdf

・アジア3R推進フォーラム設立に向けた東京3R宣言(仮訳)(環境省)
 http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=14578&hou_id=11790

(関連記事)

・ 「アジア3R市民フォーラム」「アジア3R推進会議」開催(2006-11-03)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06110301J

・3Rイニシアティブ高級事務レベル会合とNGOの参加(2006-03-10)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06031001J

「アジア3R推進市民フォーラム」(11/10)の様子

「アジア3R推進フォーラム設立会合」(11/11)の様子

【筆者】廣瀬 稔也(HIROSE, Toshiya) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J09112002J]
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奪い合いの経済からささえ合いの経済へ――第2回アジア連帯経済フォーラム2009

2007年にフィリピンではじまったアジア連帯経済フォーラムが日本で開催された。

東京 2009年11月7日(土)~8日(日)、東京・渋谷の国連大学、青山学院大学、東京ウィメンズプラザにて「第2回アジア連帯経済フォーラム2009」が開催されました。

 「連帯経済」とは、利潤を追求するだけではない、人と人の信頼にもとづいて草の根の人々・市民がつくる小さな経済をさす概念です。市場経済が様々な危機を迎えている今、社会的企業や協同組合、フェアトレード、社会的金融、コミュニティ・ビジネスなど、大企業だけではない様々な主体がいのちを守る経済として必要とされています。中南米・EUを中心に広がっているこうした動きは、金融危機や環境の危機、そして大国の政権交代を追い風に、北米やアジアでも注目が高まり、国際的なネットワークも活発に組織されています。今回の第2回アジア連帯経済フォーラムは、2007年にフィリピンで開催された第1回フォーラムのあとを受けて、アジア地域の連帯経済を促進させるために開催されました。

 2日間にわたる会議には18か国で活躍する連帯経済の実践者40名がゲスト参加し、日本からは研究者や実践者、そしてこの新しい経済のあり方に関心をいだく学生など約350人が参加しました。また、好天に恵まれた初日には会議会場外で「Solidarity FESTA -きずな市-」と題してフェアトレードや有機野菜、また市民活動のブース出店企画を行い、会議参加者はもちろん、通りを行く多くの人々が買い物や交流を楽しみました。

 1日目の全体会議では、フィリピン、インド、韓国をはじめ、連帯経済の先進地であるカナダ、フランス、ベルギーなどで活躍するゲストと、日本の社会的企業や社会的金融などに携わる人々が発表を行いました。いずれの発表でも、連帯経済が既存の市場経済から排除されてしまう人々や価値観を包摂するものとして重要である点が述べられました。また、アジア各国での実践のあり方や、連帯経済のとらえ方には、社会・経済・文化的状況の違いから、さまざまな相違点があることに気づかされました。その多様性を保ちつつ、共通の理解や連帯経済の概念を豊かなものにしていくことが今後の課題となります。

 さらに、人々の小さな経済の実践を推進していくことと同時に、グローバルに展開する金融・投資・貿易などのシステムに対して、批判提言活動を行なっていくことの重要性もいくつかのセッションで指摘されました。連帯経済とは、オルタナティブの実践の集合という意味だけでなく、グローバル経済への異議申し立てを行なう政策提言活動をも含むという意味で、その概念をさらに深める議論もなされました。

 2日目は社会的金融、フェアトレード、福祉・医療、農、国際連帯税の5つのテーマに分かれて分科会を行いました。テーマは多岐にわたるものの、これからどのような経済を築いていくか、活発な議論が行われました。分科会を終えた午後には、連帯経済を社会的にどのように評価していくかというテーマで全体会議が行われ、この2日間の議論の成果がコンセンサス文書という形でまとめられました。2年間の準備プロセスを経てひらかれた第2回フォーラムは、多様な経験の共有から社会的評価のありかたまでが議論され、アジアにおける連帯経済をより具体的に推進するネットワークの基盤をさらにつよめるものとなりました。

 また、今回のフォーラムにはこれから社会に出る学生や留学生の参加が多かったことが印象的でした。2年後の2011年には、第3回フォーラムをマレーシアで開催することが決定しています。今回のフォーラム参加者が、これを機にそれぞれの地域で連帯経済を発見し、また推し進め、2年後の第3回フォーラムではより多彩な実践と経験を持ち寄って再会できることを願っています。

1日目、国連大学ウ・タント国際会議場で行われた、全体会議の様子

国連大学前広場の「Solidarity FESTA -きずな市-」のひとこま

2日目、東京ウィメンズプラザホールで行われた最後のセッション(コンセンサス文書の編集作業の様子)

【筆者】北村 未来(KITAMURA, Miki) / アジア連帯経済フォーラム2009 事務局(http://solidarityeconomy.web.fc2.com/) / 寄稿 /  [J09112001J]
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四大河川環境アセスメント、何が問題なのか?

大韓河川学会学術セミナーで指摘された四大河川環境アセスメントの問題点

韓国全土 環境アセスメントは、工事をする過程で環境に悪影響を及ぼす場合、それに対する低減方案を準備し、より環境にやさしい工事をするよう環境部が評価する手続きです。四大河川事業の環境評価は、去る6、7月にそれぞれの河川別に始まり、わずか4~5ヶ月で草案、保安、協議過程がすべて完了しました。工事が具体的にどのように行われるのか計画も出ていない状態で、四大河川事業は工事過程で、そして工事後にも環境的に問題がないと環境部が免罪符を与えたのです。拙速に進められた四大河川事業の環境アセスメントの問題点を、2009年11月13日、大韓河川学会が学術セミナーで検証しました。

1.絶対的に不足した環境アセスメント報告書作成期間

 環境アセスメントは、基本的に四季の調査を原則にします。韓国は、季節ごとに生物相がはっきり異なるからです。しかし、四大河川環境アセスメントは、わずか4~5ヶ月で全ての手続きが完了しました。洛東江2圏域の場合は、6月25日に環境アセスメント用役アウトソーシング契約をした後、1ヶ月後の7月31日に報告書の草案が作られ、錦江の場合は、7月2日に環境アセスメントが用役アウトソーシングに着手後1ヶ月足らずの7月31日に報告書の草案が作られました。以後、草案の供覧と2日の住民説明会が開催された後2ヶ月後の9月30日に本案が提出されました。意見を集めて補完計画を立てるのにも不十分な期間です。通常、ひとつの報告書を作成するのに早くて1年、長くて2~3年の期間を有すると言います。これに関東大のパク・チャングン教授は、半年で事前環境性検討、環境アセスメントを終えた四大河川事業の推進を、「目が回るほどの忙しさの中でやり遂げるために、献身的な労力を惜しまなかった担当公務員と関連したエンジニアに頭が下がるばかりだ。」と述べています。

2.四大河川事業の核心である堰建設と浚渫が生態系に及ぼす影響を評価していない

 四大河川事業で話される16個の堰は、高さが10~14mに達し、国際基準で中型ダムに該当します。そして、洛東江浚渫量4.4億立米は、釜山から安東までの幅220mを平均6mに掘り出す量に該当します。大規模ダム建設と大規模浚渫が四大河川事業として進められるのです。しかし、これに対し希少生物の棲息地破壊とそれによる水中の生態系への影響、産卵先破壊が水中の生物に及ぼす影響等はちゃんと分析されも評価されもしませんでした。また、堰を設置して一定の水深を維持すれば、近隣地域の地下水位が上昇し、河川低地帯が浸水されたり湿地化される憂慮が指摘されているのにも関わらず、これに対する環境アセスメントはありません。

 環境部は、生態系破壊に対して代案として絶滅危機種の場合、復元、増殖をすると明らかにしました。しかし、コウノトリ復元プロジェクト、バンダル熊復元プロジェクトと同様に、種の復元には多額の費用と多くの時間が費され、成功率は楽観的ではありません。にも関わらず、復元が成功する可能性を確認して見もしない状況で絶滅を引き起こす工事からまず着工するということは理にかなっていません。

3.検証されない四大河川事業水質改善効果

 四大河川環境アセスメントは、事業が完了する2012年に水質が2006年より改善されると話しています。しかし、四大河川事業の着工は2009年末なので、基準は2009年にしてこそ事業を正確に評価することができるのです。

 これに対し、環境部は水質測定資料が膨大化し、まだ2007年以後の水質結果は出てきていないと明らかにしています。しかし、偶然なのか、2006年は最近最も水質が悪化していた年でした。そして、以後3年間環境改善事業として現在水質はよりよくなっている状態です。これに政府の四大河川事業水質目標値を2006年に代入すると、大部分の水質が改善されたものとして現れますが、2008年の資料ではむしろ、より悪化した所が多いというのは、本当に常識では考えられない報告書です。

 また、その間「流れない水は腐る」の常識で、堰を建設すると、水質が悪化するという主張は四大河川事業の最も大きな争点の一つでした。しかし、今回の環境アセスメントは、四大河川事業着工前の最後に実施する水質予測モデルにも関わらず、まだ可動堰運営計画も示さない状況で、ただ渇水期の堰の管理水位を2m低くするという内容一つで水質がよくなると結論づけました。

 また、可動堰を設置すれば、洪水時に汚染された堆積物を下流に押し流すことができ、水質悪化にはつながらないと主張しています。しかし、可動堰が設置されている栄山江の河口堰は、堆積した汚染物が混ざり、生物が棲息不可能な無酸素層まで存在しています。さらに、洛東江は、汚染物質を浚渫しておりかろうじて水質を維持していますが、毎年20億ウォンの費用が投入されています。

 四大河川事業費16兆9,500億ウォン中、水質改善事業費は5,000億ウォンで全体事業費のわずか2.9%に過ぎません。そして、この予算の大部分は全国393ヶ所の下水処理場に欠陥だらけの設備を設置することに、1ヶ所あたり平均14億ウォン要します。この程度の事業費で設備を設置できるはずもなく、原因さえ取り除けば水質が改善されるという論理はとても無謀です。

 環境部は、その他にもいくつかの水質改善方案を提示しました。しかし、大部分は効果が立証されないもので、汚濁防止幕を二重にしてせき止めれば工事中75%の汚染をとめられるという内容は全く根拠がなく、効果がなく導入後すべての廃棄された水中曝気施設を水質改善方案で提示したことも意味がありません。これに対し、朝鮮大のイ・ソンギ教授は、「教科書のようにただいろいろな資料のよい言葉だけ切り取って出てきた報告書に過ぎない。何の意味もない対策だ」と話しています。

【筆者】ハン・スギョン(Han Sook-Young) / 環境運動連合(KFEM) / 寄稿 /  [K09111901J]
【翻訳】安部 加奈]]>

昆明環境保護通報ホットライン低迷 奨金80万元1年間受取人無し

「鉄腕治汚(鉄腕で汚染を食い止める)」 スローガンだけで終わらせず、実際の行動も

雲南省 2009年1月1日より実施された《昆明市違法水汚染物排出行為通報奨励の暫定法》は汚染物排出企業と個人の環境違法行為に関し通報内容を定めた:汚染防止設備での処理を経ていない、基準値超えの水質汚染物を排出すること;排水汚染施設の無断取り壊し及び不使用による基準値超え水質汚染物を排出すること;環境保護部門の同意を得ず、無断で電気鍍金、捺染、製紙、製革、化学工業等、重度な汚染工程・現場を増加、更には正式生産に入ること;水質汚染物を処理設備の中間工程から引き出し、基準値を超えたまま直接排出すること;定められた期間以外で水質汚染物を直接下水管に排出する等の行為である。同時に暫定法では、通報者は通報ホットラインによる通報、書留郵便、もしくは市、県区、3つの開発区、呈貢新区、空港経済区の環保有奨通報センターへの通報も可能であるとしている。

 12369番の環境保護ホットラインに電話し環境保護部門に水質汚染物の違法排出行為を通報するだけで、最高6万元の奨金を手にすることができるが、これに対する住民の反応は薄く、このために準備された80万元は手付かずのままである。これに対し、環境保護局の関係者は以下のように分析している:1つは市民の認識度が低く、この通報について知らない場合が多い;2つ目は通報できる内容が水質汚染物の排出に限られており、範囲が狭い点である。

 市の環境保護局は、今後この通報に関する宣伝に力を入れ、社会全体の関心と環境保護のムード作りを強化するとしている。市委の指導者は環境保護部門に対し“12369”環境保護ホットラインが十分にその効果を発揮し、通報がスムーズに行われ、《昆明市違法水汚染物排出行為通報奨励の暫定法》がきちんと執行されるよう求めた。

■企業の違法汚染物排出 初回でも許さず

 11月1日に開かれた汚染物違法排出行為取締り激励会において、汚染物違法排出行為を厳重に取り締まり、汚染物を違法に排出した企業に対し「1度の汚染物違法排出で、市場から永久的に追放」することを再度提起した。11月初旬から12月末まで、昆明市の9部門は全面的に全市の重金属企業を調査し、汚染物を違法に排出している企業を厳重に取り締まる。

 王道興副市長は以下のように述べている:「鉄腕治汚(鉄腕で汚染を食い止める)」をスローガンだけで終わらせず、実際の行動も起こすことが必要である。各県(市)区、開発区は管轄区内の違法汚染物排出に対し、全ての責任を負うこと;管轄区内の違法汚染物排出企業を共に見つけ出し、調査すること;雲南省管理局、工商、供電等の部門も、法律法規違反による公私財産の損失、人身の死傷、健康に対する危害及びその結果などの犯罪嫌疑を共に見つけ出し、法に基づいて刑事責任を追及し行政的拘留を行うこと;積極的に活動し、この運動を協力に推し進め、企業に対し「たった1度の汚染物排出、市場からの永久追放」することの実現を徹底するように。

 この他、メディアに対し以下のことを求めた:環境の安全に存在する隠れた危険や違法な汚染物排出の重大問題を公表すること;「暴露台」を設立し、違法汚染物排出企業を全て記載した「ブラックリスト」を全市に通報し、定期的にメディアで公表すること。

■環境保護専門管理員を設け、違法排出者を拿捕

 このほど、環境保護部門は螳螂川の水質監視測定を行い、フッ素汚染源の有無を調べた。調査により悪例を作ったのがヘキサフルオロ珪酸ナトリウムを生産する小工場であったことがわかった。現在、この工場のオーナーは拘留されている。効果的に企業の汚染物違法排出行為を取り締まるため、昆明市各県(市)区及び3つの開発(リゾート)区は来年6月30日までに郷鎮(街道事務所)、村委員会(居委員会)に環境保護専門管理員を増設し、違法で廃水を排出する「ねずみ」を捕らえる。

【筆者】昆明日報記者  龚 庆萍 / 環境友好公益協会(EnviroFriends) / 転載 /  [C09111701J]
【翻訳】中文和訳チームC班  鈴木 清恵]]>

珠江デルタ地帯、酸性雨と粉塵の状況深刻 市民の要求との差大きく

2020年、地域の大気環境を先進国レベルに引き上げる。

広東省 先日広東省環境保護庁が開催した珠江デルタ地帯大気汚染防止会議上で、省の環境保護庁副庁長の陳光栄氏は次のように述べた。「現在、珠江デルタにおける主な環境問題は、酸性雨の頻度が高く、細粒子汚染レベル及びオゾン汚染レベルが高く、粉塵の状況が深刻なことであり、市民の求めている状況との乖離が大きい。」

 このため、環境保護部門は既に『広東省珠江デルタ地帯大気清浄活動計画』を制定し、2010年を皮切りに3年周期で繰り返し実施する。2020年末までに、地域の大気環境を世界の先進国のレベル又はその付近まで引き上げるという目標を実現させる。

 『広東省珠江デルタ地帯大気清浄活動計画』によれば、広東においては石炭、石油をエネルギー源とする構造が根本的な改善を得られていない。このため、天然ガス、低硫黄軽油、液化石油ガスLPG、電気等の良質なエネルギーを石炭の代替とし、良質エネルギーの供給と消費の多元化を実現させる政策を重点的に推進する必要がある。また、風力発電、原子力発電等のクリーンエネルギーを発展させる。

■10年での排出削減目標

 第1段階:珠江デルタ地帯の大気汚染総合予防システムの枠組を建設し、第16回広州アジア大会及び深圳世界大学生スポーツ大会の成功のため、良好な大気環境を保障する。

 第2段階:段階的にいくつかの市により多種汚染物質の排出削減を連携・共同して推進し、地域の大気環境をまずは改善する。

 第3段階:2020年末までに、地域の大気環境を先進国レベルに引き上げる。

【筆者】新華ネット / 環境友好公益協会(EnviroFriends) / 転載 /  [C09111702J]
【翻訳】中文和訳チームA班  五十嵐 裕美]]>