飛揚島ケーブルカー、計画撤回を

WCC総会誘致をきっかけに、生態保全政策に方向転換が必要

韓国全土 済州の翰林港から船で15分ほどの、手が届きそうなほど近くに浮かぶ島、飛揚島。済州の有名な挟才・金陵海水浴場の砂浜と、翡翠(ヒスイ)の輝きで満たされた海水を庭園に見立てるかのように爽やかに浮かぶ姿に、行き交う観光客だけでなく済州道の人々も嘆声をもらしている。

 飛揚島は、中国から大きな峰が飛来し、済州島の近くに落ちて誕生したという伝説がある。高麗穆宗5年(1002年) 6月、“山が海から湧くように現れ、赤い水が5日以上噴出した”という東国輿地勝覧の記録にしたがい、2002年には“千年の島”として宣布されたりもした。

 この“千年の島”こと 飛揚島がひどく心を痛めている。済州の開発現場を見れば分かるように、風光明媚なその姿を守り続けることは容易ではない。飛揚島もやはり、海上ケーブルカー建設計画によって議論の渦中にある。

 済州西部地域にゴルフ場と乗馬場を保有する事業者が、飛揚島に海上ケーブルカーを建設し、この地域を一つの観光圏域にしようとしている。これに対し済州道も、雇用創出効果と観光客誘致による地域経済活性化という事業者の主張に同調し、飛揚島ケーブルカー建設推進に非常に積極的だ。

 しかし、このような開発計画に対し、世論はあまり好意的ではない。美しい景観が大きく破壊され、金儲けのための私物へと転落するのが目に見えているからだ。

 想像してみよう。海水浴場と飛揚島の間に58mもの巨大な鉄塔が建てられ、白い砂浜の上に垂れ下がったケーブル伝いにケーブルカー数十台が行き来する姿を。景観問題だけではない。地域住民の雇用計画は16人に過ぎない。この地域は、群を抜く海岸景観を保全するために指定された絶対保全地域だ。最近公告された済州道景観管理計画でも、済州島と飛揚島の間の眺望を保全し、海岸周辺における人工構造物の審議を強化することが求められている。

 環境部までも、この事業は経済効果の分析を通じて事業を承認するかどうかを慎重に決めなければならないという意見を出したほどだ。それでも開発事業承認権者である済州道が恣意的な法解釈と住民世論まで無視する状況であり、今後展開される様相は不吉でしかない。

 済州特別自治道がスタートして以後、済州道の政策は市場万能主義を盲信する既得権勢力と結託した開発至上主義を志向する流れにある。飛揚島ケーブルカー建設問題は、世界環境首都を推進し、世界自然保全総会を誘致した済州道が“環境哲学”を持っているのか疑われてもしかたがない。済州道の逸脱が果してどこまで行くのか心配だ。

【筆者】済州環境運動連合 / 済州環境運動連合(Jeju-KFEM) / 寄稿 /  [K10012801J]
【翻訳】鄭 良子]]>

北京市が率先してカーボンクレジットの事務局を設置

カーボンクレジットの購入が今年の植樹シーズンから北京市民による植樹の主要な形の一つとなっている

北京市 中国で最初となる林業カーボンクレジットプロジェクトの事務局が北京市園林緑化局のなかに設置された。1月25日に記者が園林緑化局を取材したところによると、北京市が提起した「低炭素都市」の戦略目標に基づき、市は全面的にカーボンクレジット(Carbon Credit、排出権取引の一種)に根差した林業プロジェクトを展開していくという。

 北京市園林緑化局の国際協力プロジェクト管理事務局の主任を務める王小平氏は、記者に手渡した再生紙で作られた名刺には新たな役職――「北京市林業カーボンクレジットプロジェクト事務局主任」が付け加えられていた。「事務局は動き出したばかり、これは全国初の林業カーボンニュートラルプロジェクトの事務局になる」と王氏は話した。王氏はさらに続ける。事務局の主な役割は北京市で「カーボンニュートラル」をより深く、広く発展させること。さらに国際協力を進め、先進的なカーボンニュートラルの理念、資金などを導入し、もって北京市の「低炭素都市」建設という挑戦を促進させることである。

 林業カーボンクレジットプロジェクト事務局は設立されたが、実は林業カーボンクレジットはこれより前に北京市ですでに始まっていた。市園林緑化局の董瑞龍・局長によると、2008年6月26日に、北京市で最初の林業カーボンクレジットプロジェクトとなる八達嶺カーボンクレジット造林プロジェクトがスタートした。同時に中国緑色炭素基金が北京で設立された。さらに市園林緑化局は「北京カーボンクレジットネット」と呼ばれる専用ホームページを作成。すでに300万人がこのページに登録している。王氏はホームページ上で最も面白いコンテンツは「炭素計算機」であり、多くの市民がこれを使って日々のカーボンクレジットを自分で数量化し、確認していると話す。

 また、カーボンクレジットの購入が今年の植樹シーズンから北京市民による植樹の主要な形の一つとなっている。董局長によると、今年3月1日から施行された「北京市緑化条例」では、はじめてカーボンクレジットの購入が市民の義務植樹の一つの方法として加えられた。

【筆者】北京青年報 / 環境友好公益協会 / 転載 /  [C10012602J]
【翻訳】中文和訳チームB班  畦田 和弘]]>

エコプロダクツ2009(第11回)感想

環境保護への熱意と発達した環境保護産業を体感、日本エコプロダクツ展の余韻未だ覚めやらず。

日本全土 環境友好公益協会の李力会長に同行し、我々は政府関係者、企業トップ、技術者からなる考察団を結成し、日本最大の環境保護展覧会、エコプロダクツ2009(Eco-Products 2009)を視察した。時間に余裕がなかったため、重要なコーナーにしか時間を割くことができなかったが、環境保護への熱意、発達した環境保護産業を体感し、余韻は未だ覚めやらない。

感想その1:組織と参加者の多様性

今年の展覧会は、(社)産業環境管理協会と日本経済新聞社が主催、経済産業省、環境省など16の政府機関、地方自治体、経済団体が後援、(財)日本環境協会等7団体とメディア10団体が協力、という構図で成り立ち、企業、政府部門、一般消費者や学生なども参加した。各参加者の長所を生かし、また各参加者のニーズを十分に考慮したこの展覧会は、政府の政策、企業の商機、一般消費者の参加、学生への教育等多方面での効果を得ることができた。私は中国の展覧会に参加またその準備にかかわったことがあるが、中国の展覧会は、政府主導なら政策理念宣教、企業主導なら金儲け主義のどちらかで多目的なものはほとんどなかった。

感想その2:展覧会主催者の理念を貫徹した完全性

環境保護展覧会の開催に、主催側は会場の設置、宣伝等でいろいろな環境保護の智恵を応用した。たとえば、一部の会場は材質に再生ボール紙を使用、会場内のごみを減量・再利用・循環利用のため11種類に分別、会場の一部では風力・生物エネルギー・太陽光発電等自然の電力や消耗が少なく寿命が長いLED照明等を使用した。参観中、目を引いたのは多種多様な廃棄物を利用した技術と製品で、台所ゴミや生活ゴミを処理して作る肥料、もみ穀等農業廃棄物の資源化利用等、利用できない資源などないということを実感した。

さらに難易度が高くコストのかかる資源循環利用の技術を製品化し市場に投入、産業化していることはかなりの驚きである。中国の資源循環利用技術はほとんど研究開発段階で、実際に産業化し利益をあげるまでにはまだ時間が必要である。政府からの支持を得るところから、コストを最低限に抑え効果を最大限化する技術等、我々が学ばなければならないことはまだまだたくさんある。

感想その3:展覧会設計の形式多様性と互換性

環境保護展覧会は、国民特に青少年の環境保護教育に重要な役割を果たす。日本の環境保護展覧会での青少年への環境保護教育は、内容から形式まで実に素晴らしいものである。パネル展示以外に、大量の実物模型、模擬実演、製品展示など、子供たちを飽きさせることはない。

一食の食事のルーツをたどり、エネルギー消費を計算させ、その一食の尊さを教えると同時に、製品の保護を子供たちの心理に深く植え付ける。これこそ単純な説教より効果のあるものはない。また、コンビニのセブンイレブンのブースでは、子供たちは紙と鉛筆を手に買い物をする過程を実体験した。このように、会場のいたるところで、展覧ブースでの説明を熱心に聞き、科学知識を人形劇で養い、検索結果を真剣にメモに取る子供たちを目にし、細心の展示設計と子供たちの積極的な態度に感動した。中国ではいつになればこのような教育ができるようになるだろうか。

時間が限られていたので我々が見たのは展覧会のほんの一部、ただ井の中の蛙がすこし感想を述べさせてもらったというにすぎない。中国国内の環境保護教育、環境保護展覧会、環境保護産業が一日も早く日本のレベルに追いついてほしい。また日本という国をさらに多く深く理解できる機会があることを願っている。

【筆者】環境友好公益協会ボランティア / 環境友好公益協会 / 投稿 /  [C10012601J]
【翻訳】中文和訳チームA班 歳国真由子]]>

住民がコミュニティ環境の改善に参加

阿城区糖機社区の参加型コミュニティ環境対策座談会

黒龍江省  1月16日、緑色龍江環境保護組織は糖機社区を訪れ、20名以上の社区住民代表と共に参加型座談会を開催し、住民がどのように環境対策行動に参与するかを討論した。

 糖機社区の王曉梅主任の話によると、糖機社区は元々阿城砂糖工場の家族居住区であり、社区の状況は複雑で、社区周辺には多くの工場企業があり、社区の環境問題は非常に多く、生活廃水および工場の排ガス、廃水などが社区住民の生活に影響を及ぼしている。阿什河は社区のそばを流れているが、阿什河の環境も社区住民および企業によって破壊されている。社区のコミュニティ能力は低く、すべての問題を解決することができないため、住民に行動を起こしてもらいたいと考えている。人が多ければ力が強くなり、社会と政府から関心を持ってもらえるのだ。(訳注:社区はコミュニティと同義)

 当日午後2時、20名以上の住民が社区住民委員会に集まった。まず、緑色龍江の職員、張亜東が中心となって住民と「マスクをつけてお絵かき」ゲームを行い、目が見えない状況でどのように精力を集中させ、任務を達成するか、そして双方がコミュニケーションをとるようにすることで、より効果的に任務を達成できる、ということを住民に理解してもらった。熱の入ったゲームによって現場では老いも若きも皆打ち解け、現場の雰囲気は一気に活気づいた。

 熱の入ったゲームの後、参加型座談会が正式に始まった。参加型座談会の主な特徴は現場にいる全員に発言の権利があり、皆討論に参加しなければならないということである。また、緑色龍江のスタッフは今回の座談会の流れをSWOT分析方法に基づいて規定した。つまり、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)の四点から社区の環境問題を分析し、社区の環境問題の良い点、悪い点、社区の環境改善に存在する潜在的/外在的機会、社区の環境に対する潜在的な脅威といった問題をそれぞれ分析することとしたのである。

 住民はまずそれぞれが考え、自身の生活体験に基づいて、四点の問題を紙に書いた。その後、皆が各自が書いた問題を読み上げ、大きな紙に集計した。皆の意見を皆で補いあい、現場の討論の雰囲気は熱くなり、全住民が自分が考えた様々な問題を読み上げた。小さい問題では廊下の衛生、大きな問題では阿什河の水質汚染にいたるまで、最終的には20以上の社区環境問題が大きな紙に列挙された。非常に多くの住民が、「阿什河が臭いどぶになってしまうではないか」「社区周辺の企業の汚染で、社区の次世代の人々の健康に影響が出るのではないか」などといった心の声を訴えた。

 その後、住民は「どのように行動して環境問題を改善するか」を討論し始めた。住民はそれぞれ、「強みの発揮」「弱みの改善」「機会を捉える」「脅威を排除する」といった点から、意見を言い、「PR教育を強化して、環境保護知識月報を発行し、講座を開催する」、「政府部門に計画をしっかり立てるよう呼びかけ、阿什河の統一整備を行う」、「法律などの手段を用いて、企業に環境情報を公開するよう求め、企業の汚染排出状況を監督する」など、社区の環境改善行動案を出した。最後に、座談会は住民の環境保護意識の向上、企業の環境行動の促進、政府に重視してもらうための呼びかけ、メディアなどの外部の力の十分な利用という四つの点から初期的行動プランを打ち出した。現場にいた多くの住民が、参加意識を持ち、責任を持って活動し、社区の環境改善に貢献する、と述べた。

 会の主催者である張亜東は、「今回の参加型座談会は単なる始まりであり、緑色龍江は糖機社区での業務を引き続き行い、社区住民が真に参加し、行動するよう手助けをしていきます。社区住民が環境対策に参加し、実際の環境問題を効果的に解決し、単一的な政府主導の環境管理モデルを改革し、様々な社会資源を環境保護対策に投入し、社会全体の環境保護意識および力の形成を促進することが、環境保護の今後の趨勢なのです」と語った。

【筆者】張亜東 / 緑色龍江 / 寄稿 /  [C10011902J]
【翻訳】中文和訳チームC班  橘 高子]]>

昆明、80万の汚染通報奨金から1年 実例なく

一般市民による通報が奨励基準に達しないのは、企業が違法汚染排出をしているかどうかの判定を下す難易度が大きいことが主な原因

雲南省 雲南省昆明氏副市長の王道興氏は、このほどある公の場で80万元の環境保護通報賞金を設置してから1年が経つが、未だに一度も賞金が出されたことがない、と漏らした。

 このニュースはすぐに世論と市民を騒がせた。ある人は、これは市民の環境責任意識、関連専門知識と識見の欠如によるものである、また、昆明市政府が設置した奨励自体に疑問を呈する人や、これが昆明市政府関連部門が故意に優秀であると見せているという人すらいる。

 社会各界に積極的に汚染排出行為の通報を促すため、2008年12月《昆明市違法水汚染物排出行為通報奨励の暫定法》が正式に公布された。《法》は2009年1月1日から、昆明市が水汚染物排出行為への通報を行った人に対し、最高で6万元の賞金を出すことを、明確にしている。

 昆明市環境保護局制作法規所所長の張永軍氏は以下のように考えている。昆明市から報奨(金)がまだ出ていないのは、市民の「法」に対する認知度の低さと報奨(金)が水質汚染物質の排出の通報に対してだけという範囲の狭さの他、企業が汚染物質の違法排出を行っているかどうかを一般市民が判断するのが大変難しいということがあり、これらが通報が報奨の基準に達しない主な原因になっている。
 
 紹介文によると、《法》は通報内容と関連奨励規定は、通報対象の汚染排出企業や個人が汚染物を排水・放水する管(埋設)で具体的な基準を超えた場合、もしくはその他排出方式を隠蔽した場合、通報人は罰金額の60%を受け取ることができる。汚染物質を排出した企業あるいは個人が水質汚染物質の処理施設を無断で撤去したり放置して、基準を超える汚染物質を排出したことを通報した場合、罰金額の50%を奨励としてもらえる。通報された企業や個人が多くの項目に対して、違法行為を行ったとき、通報人を累計せず最高奨励基準をもって奨励すること、奨励金の最高額は6万元を超えないこととしている。

 張永軍は記者に対し、このほど、昆明市環境保護局は正式に<《違法水汚染排出行為通報奨励の暫定法》の徹底実施法案>を出しており、通報制度は今まさに完成しつつあると述べている。

 この賞金の授与に当たり、どのような状況が起きるのか? 皆が注目しながら待っている。

【筆者】中国環境報記者 / 環境友好公益協会 / 転載 /  [C10011901J]
【翻訳】中文和訳チームB班  廣田 智子]]>

使用済み小型家電のモデル回収

国の事業として、大都市の東京でも使用済み小型家電の回収が期間限定で始まった。

東京 2009年の秋から、京都市(09/11/1~10/1/31)、東京都江東区・八王子市(09/11/15~10/2/28)、名古屋市(09/11/20~10/3/31)、愛知県津島市(09/12/1~10/3/31)という大都市圏において、使用済み小型家電のモデル回収事業が新たに始まった。今回のモデル回収は、「レアメタルリサイクルモデル事業」として、レアメタルのリサイクルをめざす経済産業省と環境省の公募に応じたそれぞれの自治体や市民団体によって進められている。

 京都市の場合、回収の対象となるのは、(1)ICレコーダー、(2)USBメモリー、(3)携帯電話・PHS、(4)家庭用ゲーム機ソフト(カセット)、(5)家庭用ゲーム機本体(携帯用、据置用)、(6)デジタルカメラ、(7)電子辞書、(8)電子手帳、(9)ポータブル式音楽プレーヤー、(10)ポータブル式ラジオ、(11)PC用外付けディスクドライブ(ハードディスクドライブ)、(12)携帯液晶テレビ、(13)電卓、(14)ビデオカメラ、(15)ポータブルDVDプレーヤーの15品目だ。名古屋市と津島市では30cm角以下の電気・電池で動く使用済みの小型家電、江東区と八王子市では15×25cm以下の小型家電製品と対象が広くなっている。

 不要になった小型家電は、各市区内におかれた専用回収ボックスに出すか、学園祭などのイベントで回収され、回収後は、京都市の場合、関西圏の製錬施設で解体実験と製錬実験が行われる。その後、回収から製錬までのリサイクルモデルを評価し、関西の都市部での効率的で費用効果の高いリサイクルシステムを検討するという。

 また経済産業省は独自に、2009年11月21日から2010年2月28日までの期間で[たんすケータイあつめタイ]という使用済み携帯電話の回収促進実証事業を実施している。1月8日の経済産業省による中間発表では、昨年末までの41日間で全国22万4680台の使用済み携帯電話を回収し、販売事業者2社の前年同時期の回収状況と比べて前年同時期を大きく上回る回収成果(それぞれ7.6倍、34.2倍)をあげたという。これまでは回収に協力しても何の特典もないことが多かった。今回は商品券が当たるということもあって、協力者が増えたものと考えられる。

 2008年度より秋田県大館市・能代市・山本郡、茨城県日立市、福岡県大牟田市で同様のモデル事業が行われているが、携帯電話や付属品の回収が多く、回収ボックスも公共施設よりもスーパーなどの店舗が効果的との報告も出されている。大都市圏での試みは今回が初めてとなるが、どのような結果が出るだろうか。今回のモデル事業をさらに推し進めて、全国的・全量的な電化製品回収システムが早期に確立されることを期待したい。

(参考URL)

・「使用済小型家電回収モデル事業」案内サイト
 http://www.kogatakaden-r.jp/

・「使用済小型家電回収モデル事業」ご利用ガイド(中部リサイクル運動市民の会)
 http://www.es-net.jp/kaden/index.html

・[たんすケータイあつめタイ](経済産業省)
 http://tansu-keitai.jp/

・こでんリサイクル
 http://www.coden.jp/

使用済 小型家電回収ボックス活用例(干支にちなんでキャラクターはトラ。愛称は「レアメタイガー」)

回収ボックス拡大写真

中央大学・明星大学駅(八王子市)にて

【筆者】廣瀬稔也(HIROSE, Toshiya) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J10011501J]
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被害者336人の“生の声”―「ぜん息被害実態調査」報告

あおぞらプロジェクト大阪の「ぜん息被害実態調査」報告集が完成

大阪 「せめて医療費だけでも無料になれば…」 大阪ぜん息被害実態調査報告集からは、呼吸器の病気で苦しむ被害者たちの痛切な声が聞こえてくる。同書をまとめた「あおぞらプロジェクト大阪」は、大気汚染によるぜん息等の健康被害者への救済制度づくりと新たな健康被害の原因物質といわれているPM2.5(微小粒子状物質)の環境基準の早期設定と規制の強化を求めて2008年11月に発足。「ぜん息被害実態調査」に取り組んでいた。

◆浮かび上がる健康被害

 調査は25万枚のアンケート付きチラシを大阪府内に配布、詳細調査への協力に同意した人に調査票を届けて集計・解析した。

 336人のアンケートはがきを地域別にみると、大阪市内が259人、その他の府内は77人。かつての公害指定地域の居住者が95.5%を占めた。性別は男性が少し多く(52.7%)、平均年齢は男性57.7歳、女性59.3歳、55歳から84歳が全体の6割を占めている。

 調査からは健康状態も浮かび上がった。

・「かぜをひいた時、ゼイゼイとかヒューヒューという」 63.1%
・「セキがよく出る」「タンがよく出る」 ともに57.7%
・「カゼをひいていないのに、ゼイゼイとかヒューヒューという」 49.4%
・「息が急に苦しくなる発作を起こしたことがある」 67.0%
・カゼを「ひきやすい」と答えた人 46.5%

 年間4回以上カゼをひく人が半数近くもいることがわかった。病名では「気管支ぜん息」が51.2%、「慢性気管支炎」が16.1%、「肺気腫」が9.8%だった。

◆「1日も早く医療費が助成になりますように」

 調査を通して110人から、健康と生活の実態、切実な要望が「私のひとこと」として寄せられた。

・息子は小児ぜん息がそのまま大人になっても続き、毎月の受診に時間とお金が負担となっている。また発作を抑えていても気管支系の病気(カゼ等)にかかりやすい。これからの人生を思うと不安だ。(羽曳野(はびきの)市 25歳男性の母親)

・一度発作を起こし病院へ行くと7~8千円の医療費がかかるので我慢してこじらせて、結局入院で多額の医療費と仕事も休んで上下莫大な損をして後悔ばかり。生活苦に強いられ大変困っている。どうか1日も早く医療費が助成になるように願っている。(大阪市西区 61歳男性)

◆被害者救済制度の創設を

 報告集は「今回の実態調査で明らかになったこと」として次の6点をあげた。

(1) 公害は「終わった」どころか、引き続き深刻な問題として継続している
(2) 公害疾患は小児で終わるものではない。大阪府全域に広がっている。その生活はしんどくてつらい
(3) 未認定・未救済の公害患者は“負の連鎖”の中にある
(4) 「せめて医療費だけでも無料になれば」は、未認定・未救済患者の切実な願い
(5) 大気汚染によるぜん息のない社会を実現する最大のカギは大気環境の改善、きれいな空気
(6) 公害患者・慢性疾患患者・ハンディキャップを持った人が安心して働ける社会づくりを

 そして、「府民・市民が安心して暮らせるために」
①大気汚染による公害健康被害者の医療費助成制度の創設
②微小粒子状物質(PM2.5)の環境基準の策定と規制の具体化
③ハンディキャップを持った人たちが安心して働ける「社会的ルール」の確立
 など3点を国、自治体、道路管理者、自動車メーカーに要求している。

 現在この報告集をもとに、被害者救済制度の創設に向けて「あおぞらプロジェクト大阪」の新たな運動が始まっている。

2009年9月9日「ぜん息被害実態調査」報告会

「ぜん息被害実態調査」報告集(日本語版)

【筆者】上田 敏幸、眞鍋 麻衣子(UEDA Toshiyuki / MANABE Maiko) / あおぞら財団 / 寄稿 /  [J10011502J]
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干潟保全を語る「仁川市の相反する二つの顔」

まず松島干潟の埋め立てから中止せよ

京畿道 最近仁川(インチョン)市は、仁川最後の陸域干潟である松島(ソンド)干潟一帯を湿地保護地域に指定し告示した。指定した規模は合計6.11平方kmであり、松島埋立地6.8工区2.5平方kmと11工区3.61平方kmを合わせた面積である。

 このことにより、仁川では2003年に湿地保護地域に指定された甕津郡(オンジン)郡長峰(チャンボン)島干潟湿地保護地域に続いて二番目の湿地保護地域となり、隣接する甕津郡大伊作(テイジャク)島生態系保全地域まで合わせると三カ所の海洋保護地域ができたことになる。特に今回の湿地保護指定の意味が今までとは異なる理由は、以前は湿地保護地域を指定する際、国土海洋部長官、環境部長官など中央政府でのみ権限があったのだが、2005年に関連する法律が改正され、該当する地方自治体の長が保護地域を指定できるようになったその全国初の事例だからである。

 仁川市はその地域を湿地保護地域に指定した理由として、松島干潟が東アジアの渡り鳥の移動経路であり、ヘラサギ、ユリカモメ、ミヤコドリ、ホウロクシギなど国際的な希少鳥類が生息し飛来する生態学的に重要な地域であるからだと発表している。

 ここまで聞けば、仁川市の今回の松島干潟一帯の湿地保護地域指定に関し、環境団体の立場では当然歓迎すべきであり、称賛に値することであろう。

■猫の額ほどの保護地域で自画自賛

 しかし、環境団体は歓迎するどころか冷笑し憤っている。なぜなら今回の干潟湿地保護地域指定の裏では、干潟埋め立てという二重の鋭い牙が隠されているからである。

 今まで松島干潟は経済自由区域開発事業として合計53.4平方kmに至る干潟のほとんどすべてが埋め立てられており、現在約10.3平方kmの干潟が松島11工区という名称で最後に残っている。環境団体が今回の湿地保護地域指定を歓迎できない理由は、その最後に残った10.3平方kmの松島干潟を再び埋め立てるために、3.61平方kmの規模の湿地保護地域指定を反対給付にしようという仁川市の浅はかな胸算用が見え見えだからである。率直に言えば今回指定を告示した湿地保護地域の干潟も、仁川市はもともと埋め立てをしようとしていたのだが、環境団体の反対世論に押されたために環境アセスメントの際に埋め立て予定地から外した場所なのである。ところが今になって、仁川市が干潟保全のために新たに認識の転換を図ったかのように派手にマスコミにパフォーマンスをしたことは、実に欺瞞であるとしか言いようがない。

■残りの干潟を埋め立てるための「牙」に憤り

 その上、仁川市が湿地保護地域を指定するための大義名分にしているヘラサギをはじめとした希少鳥類の保護に関しては、今回指定を告示した規模では生息地や飛来地としての役割は到底果たせないというのが専門家の共通した見解である。最低限現在の松島11工区の10.3平方kmが残っていなければ実効性に欠ける。したがって、環境団体は少なくとも最後に残った松島11工区10.3平方kmを必ず保護すべきと主張してきた。しかしその反対に、仁川市は松島11工区を埋め立てるために、実効性にも欠ける猫の額ほどの干潟の湿地保護を指定し告示したのである。本当に仁川市が松島干潟を保全しようとするならば、松島11工区10.3平方kmの全体を含めて湿地保護地域に指定し告示することが道理にかなっている。

 広い干潟を誇ってきた都市仁川。しかし、絶え間ない干潟の埋め立てにより仁川沿岸の干潟の大部分は消滅した。民選二期で干潟保全のための市民憲章を制定していた仁川市は、民選三期、四期となっても、これまで積極的に干潟保全のための努力をしたことは一度も無かった。安相洙(アン・サンス)仁川市長の就任期間は、松島干潟埋め立ての歴史と言っても過言ではない。

 国際都市を目指す仁川松島、第18回気候変動枠組条約締約国会議 (COP18)を誘致するという仁川市、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ(渡り性水鳥保全連携協力事業 East Asian-Australasian Flyway) 事務局を誘致した仁川松島は、生態学的に見れば恥ずべき状況にある。そして、またもや大規模に干潟を埋め立てるために、干潟の保全について騒ぎ立てている。このことが、松島干潟の湿地保護地域指定に関して環境団体が歓迎することができない理由なのである。いや、欺瞞的な仁川市の態度にいっそう憤っている理由なのである。

【筆者】仁川環境運動連合(Inchon-KFEM) / 仁川環境運動連合(http://inchon.kfem.or.kr/) / 寄稿 /  [K10011101J]
【翻訳】萩庭 雅美]]>

中国経済時報が2009年中国十大環境ニュースを選出(その一)

経済発展と環境保護の両立は、最終的に我々自身、特に政策決定者の英知と勇気にかかっている。

中国全土 中国国内の環境保護という切り口で見れば、2009年は年初の「4万億」計画からはじめ、年末のコペンハーゲン気候サミット(COP15)に先立ち発表された炭素削減目標の発表で幕を閉じた。発展か、それとも環境か? この二つのキーワードで2009年の環境保護業界で起きた異変をすべてドラマティックに説明することができる。実際、我々が選出したこの十大環境ニュース(発生時間順)のほとんどは発展と環境の矛盾や利益の衝突、相互妥協の関係を反映している。経済発展と環境保護の両立は、最終的に我々自身、特に政策決定者の英知と勇気にかかっているといえよう。

1.『循環型経済促進法』が正式に施行

 2009年1月1日、『循環型経済促進法』が正式に施行された。この法律はエネルギー開発、無駄の削減、環境保護(訳注:広く発生源をつきとめ、節約に努める)の三位一体を狙ったものである。

 同法は汚染物排出量の削減を明確に盛り込み、マクロコントロールを通じて各地域や企業に国家環境保護及び汚染物排出量削減規制への対応を促している。汚染物排出量の削減は、環境型経済を実施する前提条件であり、基礎的な土台でもある。同法施行後、環境部の担当者はメディアを通じ、『循環型経済促進法』は早急に、重要汚染指標、重点回収リスト、使用禁止物質リストなどの関係条例をあわせて制定する必要性を訴えた。

 12月、中国初の循環型経済地域発展計画となる『甘粛省循環型経済総合計画』を国務院が正式に批准した。

2.全国113都市の汚染源についての情報公開状況が初めて明らかになる

 『政府情報公開条例』及び『環境情報公開弁法(試行)』(いずれも2008年5月1日より施行)の施行1周年に際し、6月3日に中国環境NGO公衆環境研究センター(IPE)がアメリカ自然資源保護委員会(NRDC)と共同で中国都市汚染源監督情報公開指数(PITI指数)を発表し、国内113都市の2008年度汚染監督情報公開状況について初歩的な評価を行った。これは中国で初めて民間が行った政府の環境情報公開に対する評価報告である。評価の結果によると、評価対象となった113の都市のうち、得点が60点以上の都市はわずか4つ、20点以下の都市は32にも達した。113都市の平均点はぎりぎり30点を超えたところである。同報告によれば、環境情報公開はようやく中国でもスタートしたが、世界の他の国と比べれば、まだ初歩のレベルである。

3.環境部が金砂江中流の水力発電所プロジェクトを差し止め

 6月11日、環境部が通達を発行し、環境アセスメントの評価を受けずにプロジェクトの建設工事を始めたとして、華電魯地拉水力発電所及び華能龍開口水力発電所の二つの建設工事を差し止めた。また同時に関連部門に対し、金沙江中流の水力発電所建設プロジェクトの環境アセスメント評価の審査・批准を一時中止し、金沙江中流の水力発電所プロジェクトにかかわる案件は、すでに批准したものやまだ審議中のものに対しても再調査を行い、その結果に基づいて更に厳格なアセスメントをするように指示した。さらに、華能集団や華電集団の申請中のプロジェクトで、新エネルギーや汚染予防のプロジェクト以外のすべてのプロジェクトの審査を一時中止することを決めた。

 7月14日、中国の民間環境保護組織である重慶市緑色ボランティア連合会(以下「緑連会」)は、上述の通達を受けて、華能集団や華電集団に対する処罰が軽すぎるとして、環境部に行政再審議の申請を提出した。同時に、批准前に建設に踏み切った企業及び責任者を厳しく追及すること、水力発電所建設がすべて停止された後、環境に及ぼした損害を修復するなどの善後処理をすること、水力発電所建設プロジェクトにおいて、主体工事と前期工事の二段階に分けて環境アセスメントを行っている現在の慣行を法律面から再考する、などの要求を申し入れた。これは環境保護団体が公益行政に対して再審議を申し込んだ中国で初めての案件でもあった。緑連会は、交渉を経て、環境部の方針を「十分に理解した」とし、行政再審議の申し入れを取り下げた。これを受けて、環境部は8月18日に『行政再審議取り下げ決定書』を発行し、同案件に終止符が打たれた。

4.陝西省、湖南省、福建省、広東省にて『血鉛事件』発生

 8月、陝西省凰翔にて児童の血中の鉛含有率が標準値を越える事件が発生した。現地政府による測定では、児童1016名のうち、851名が標準値より高いことがわかった。以降、湖南省武岡で1958名中1354名、福建省上杭で287名中121名に続き、12月には広東省清遠市でも数十名の児童に標準値より高い鉛が検出された。

 統計によると、この一連の事件では、今後数年で35%近い粗鉛鋳造が停止あるいは調整を強いられると言う。

5.ゴミ焼却を発端とした論争

 2009年、中国ではゴミ焼却プロジェクトをめぐってさまざまな論争が起きた。北京市(六里屯、高安屯、阿苏卫)から南京市天井まで、また広州市番禺、李坑、花都から蘇州市平望までに広がった。

 各地では、市民が「散歩」、「訪問(直訴)」、車によるデモなどの方法で、ゴミ焼却プロジェクトに対する疑問や反対を表した。同時に、ゴミ焼却を主張する政府役員や専門家も、市民に対する説明に奔走した。やがてこのゴミ焼却施設の建設に反対する事件はいよいよ盛大なものになり、単なる環境権の保護から、政府の公共政策を問う社会的な事件にまで発展した。

 12月20日、広州市番禺区の委員会書記譚応華は、環境アセスメントにおいてゴミ焼却施設の建設には多くの不動産所有者から反対があり、同区会江村でのゴミ焼却建設プロジェクトはすでに完全に止まっていると正式に発表した。そして今後の番禺のゴミ処理方法及び処理場のロケーション選定は、市民による討論を行ったのちに決めなければならないと語った。

 ゴミ焼却プロジェクトの一時中止は、「ゴミに囲まれる都市」という難題を解決するための新しいスタートとなったといえよう。活動を通じて「焼却賛成派」と「反対派」の間では、「ゴミの減量、分別回収及びリサイクルはゴミ削減の重要なプロセスである」という共通認識に達した。しかし、このプロセスを行った後、一体どのくらいのゴミが出されるのか? そのゴミをどのように処理するのか? これらの問いに答えることが簡単ではないことだけはわかっている。

*(その二)http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10010502J へ続く

【筆者】陳 宏偉 / 環境友好公益協会(EnviroFriends) / 転載 /  [C10010501J]
【翻訳】中文和訳チームC班  紫 菫]]>

中国経済時報が2009年中国十大環境ニュースを選出(その二)

経済発展と環境保護の両立は、最終的に我々自身、特に政策決定者の英知と勇気にかかっている。

中国全土*(その一)http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10010501J からの続き

6.『計画環境影響評価条例』公布

 10月1日、『計画環境影響評価条例』(以下『条令』という)が正式に施行された。『環境影響評価法』の重要補足として、『条例』は2006年の起草以来注目されてきた。その公布までの過程では多くの部門で難しい駆け引きがあった。

7.中国は炭素集約度低減目標を公布

 11月25日に開催された国務院通常会議において、中国の炭素集約度低減目標(2020年までに、中国企業の国内総生産値における二酸化炭素排出量を2005年よりも40%~45%に削減する)が公布され、強制力をもつ指標として、国民経済及び社会発展の中長期計画に組み入れられ、またそれに関連する国内統計、モニタリング、審査も制定された。

8.小南海水力発電所が各方面の注目を集めた

 11月9日、国内環境NGO6団体(緑家園ボランティアズ、自然の友、雲南緑色流域、緑色漢江、公衆環境研究センター及び重慶市緑色ボランティア連合会)は、陳情書を環境保全部へ届け、当月に開かれた国家レベル自然保護区審議委員会の年度会議の傍聴を求めた。

 11月10日、環境保全部自然生態保護局の職員は環境保護組織に回答し、その中で、上記会議には小南海水力発電所に関わる内容は出てくるはずがないと述べた。11月18日から20日の審議会議の中では確かに長江上流稀少特殊魚類に対する国家レベル自然保護区区画調整の議題はあがらなかった。11月30日、自然生態保護局が環境保護NGO6団体に対する回答書の中で、いかなる国家レベル自然保護区の調整申請も、審議委員会の審査を通った場合には環境保全部はすべて公示する。環境保護団体にもし異議があれば、そのときに「存分に発表」できると示した。

9.中国CDMプロジェクトがボトルネックに突き当たる

 12月4日に閉会した、クリーン開発メカニズム(CDM)理事会(EB)の第51回会議において、中国からの10の風力発電プロジェクトの中でEBの審査登録に通ったものはひとつもなかった。

 今年10月までに、中国の663のCDMプロジェクトがEB登録に成功し、年間二酸化炭素排出削減量は1.9億トンとなると期待され、これは世界登録プロジェクトの58%を占め、登録プロジェクト数と年間二酸化炭素排出削減量は世界第一位となる。

10.中国初、環境報道記者が専門家を起訴

 12月21日、『第一財経日報』記者 章軻は、北京市第一中級人民法院(裁判所)の民事判決書を受け取った。判決結果は、中国水力発電プロジェクト学会副幹事長の張博庭の上訴を却下し、一審判決を維持し、この判決を最終審として判決を下した。これにより、環境報道記者が水力発電専門家である官僚を起訴したという裁判は、勝訴により幕を閉じた。

 2007年12月20日、章軻は『第一財経日報』上で、『水力発電開発は温度を下げるべきだ』という文章を発表した。文章では水利専門家である劉樹坤の観点を引用し、「現在、わが国の大部分の河川の水資源開発は80%以上に達しており、四川、雲南等の西南地域の一部の河川の一部の水資源開発にいたっては100%に達している」と述べた。

 2007年12月24日、張博庭(偽名「水博」)は、そのブログ上で題名を『社会に無知で恥知らずなエコ論者は不要』とする文章を発表し、章軻の文章は「有名になりたいが為に公然と国家が推し進める水力発電の国家政策に反対を唱えている」とし、全文で章軻本人を侮辱、誹謗し、「障害者」、「お調子者」、「可哀相なばか者」、「恥知らず」、「眼も使えない科学知識盲」、「知的障害者」等という言葉で個人攻撃を行い、学術評論を逸脱した。

 2008年1月25日、章軻は北京市宣武区人民法院に訴訟を提起し、張博庭の名誉毀損を訴えた。2009年2月23日、当該事件の第一審が行われた。一審の判決結果によれば、張博庭は章軻に対して公開謝罪し、慰謝料として2000元、証拠保全公証費として1060元支払うよう求めた。事件受理費用3000元は張博庭により負担するとし、章軻は一審勝訴した。

 その後、張博庭は一審判決結果を不服とし、北京市第一中級人民法院に上訴したが、2009年12月当該法院は民事判決書を出し、一審判決を維持した。

【筆者】陳 宏偉 / 環境友好公益協会(EnviroFriends) / 転載 /  [C10010502J]
【翻訳】中文和訳チームA班  五十嵐 裕美]]>