進退に揺れる環境情報公開(2)

2009-2010年度評価報告要点

北京市(→進退に揺れる環境情報公開(1) http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10123001J から続く)

 環境情報公開率は全体的に向上している。

 評価報告によると、113都市の平均得点は36ポイントで、2008年度の評価と比べると8ポイント高くなった。そのうち評価都市全体の73%にあたる82都市の獲得ポイントはある程度の上昇がみられた。60ポイント(合格ライン)以上を獲得した都市は2008年度の4都市から、2009-2010年度には11都市に増えた。2008年度第1位の寧波は抜き出ており80ポイントを超え、その他は深セン、仏山、上海、台州、中山、常州、泉州、福州、南通、蘇州の10都市である。

■環境情報公開の進退状況は不均衡で、両極端の傾向にある

 垂直的に順位で比較してみると、65都市の獲得ポイントは2008年度と比べて、顕著な上昇が見られた一方、15都市の獲得ポイントは大幅に低下している。報告は最も情報公開の進んだ10都市とそうでない10都市を明確にした。

 一方、水平的に地域で比較すると、評価ポイント第5位までの上海、福建、江蘇、浙江、広東の東南沿海地区がさらにリードを広げ、反対に吉林、江西、内蒙、貴州、甘粛といった中西部地区は後退しポイントはとても低い。

 同じ省内での都市ごとの獲得ポイントを基に分析すると、多数の省内で都市間の格差が大きいことがわかる。9つの省で1位と最下位の都市の獲得ポイントが100%を超えており、その中で最も差が大きいのが広東省でその差は55.7ポイントである。

■企業レベルの排出データ公開は依然として進んでいない

 本年度では基準量超過という違反を犯したり、強制的なクリーナー・プロダクション(CP)の審査を義務付けられた企業の多くが、法で求められた排出データ公開の義務を履行しなかった。また、現地環境保護部門はそれらの企業に対して一切の罰金も科さず、公開もしなかった。

 企業レベルの排出データ公開において、常州、天津泰達、徐州銅山などはすばらしい結果を残した。注目すべき点は、2010年10月から環境保護部門が上場企業によるエクイティファイナンスの申請書における比較的細かな環境審査報告の内容をインターネット上に公開し、そこには企業の3年間の排出データが含まれていたことである。これは良いモデルケースとして活かしていかなければならない。

■いくつかの地区ではデータ公開は、まだ常態化されていない

 2008年北京オリンピック前、北京及び山西、河北など周辺地区は集中的に環境を整備するとし、汚染の原因になっている企業のリストを発表した。しかし、オリンピック閉幕に伴い、整備を続けることができず、多くの周辺都市のポイント低下につながった。済南市で開かれた2009年の全国運動会、2010年の上海万博、広州アジア大会は開催地区と周辺都市の環境情報公開率を上昇させた。しかし、このような大規模なイベントによって広がった情報公開を今後どのように常態化していくかは大きな課題である。

■環境情報公開に向けたNGOとの交流が始まる

 PITI(汚染源監督管理情報公開指数)評価の過程で、いくつかの都市は環境情報公開についてNGOと直接話し合い、なかでも、嘉興、北京、中山、烟台、保定、銀川は特に積極的である。2010年5月、環境情報公開研究討論会が山東省威海市で開催され、環保局職員とNGO、メディアは共同で環境情報公開について意見を交換した。2010年11月、市民参加のフォーラムが浙江省嘉興市で開催され、環保局職員やNGO、メディア、自治体代表者は、環境情報公開について話し合った。このような話し合いは地区の情報公開につながっている。

■“オールスター”総ポイントが上昇し、情報公開は実行可能であることが証明された

 2008年度の評価と同じく、私たちは2009年度のPITI評価8項目で第1位のポイントを獲得した都市を組み合わせて、年度“オールスター”の合計ポイントを再度計算した。2009-2010年度“オールスター”の総得点は95.3ポイントで2008年の89.5ポイントに比べて5.8ポイント高くなった。2009-2010年度PITI“オールスター”によって、現在の中国の経済条件では、汚染源監督管理情報の公開が可能であるだけでなく、高い水準での実行が可能であることが証明された。

【筆者】公衆環境研究センター 王晶晶 / 環友科学技術研究センター / 寄稿 /  [C10123002J]
【翻訳】中文和訳チームA班 古賀]]>

進退に揺れる環境情報公開(1)

汚染源監督管理情報公開指数(PITI)、113都市の2009-2010年度評価結果報告

北京市 12月28日、北京において、公衆環境研究センター(IPE)とアメリカ自然資源保護委員会(NRDC)により、最新の「113都市汚染源監督監理指数報告」が発表された。評価結果によると、2009-2010年度において、中国の汚染源監督管理指数は全体として継続的に向上した。都市によっては大きく向上したものの、環境情報公開の進展にはバラつきがあり、低い水準で推移している都市もあり、少数ではあるが後退している都市もある。

 研究結果によると、多くの都市では汚染源の日常監督管理の情報公開がいまだ弱く、企業レベルの排出データ公開も依然として明らかに不足している。一方、環境情報公開方式に関しては少なからず革新的な事例が出てきており、一部の都市では開始当初から環境管理とNGOが連携しているケースが見られる等、より多くの好事例を形成している。また、これらは環境情報公開の新たな推進力となっている。

 2008年5月1日、『環境情報公開弁法(施行)』(以下『弁法』)が正式に公布・施行され、IPEとNRDC両機構は共同で汚染源監督管理情報公開指数を数値化した。また、同指数により同法の2008年の実施状況評価を行い、環境情報公開がすでに初期の困難は乗り越えたものの、依然として初期レベルにあり、合格ラインに達しているのは4都市のみである事を確認した。

 両機構が113都市の汚染源情報公開状況に対して行った最新の評価によると、113都市の平均点は36ポイントであり2008年度より5ポイント上昇した。また60ポイント(合格ライン)以上の都市は増加して11都市となり、そのうちトップの寧波市はすでに80ポイント台に達しており、続いて深セン市、上海市、台州市等がそのすぐ後につけている。

 IPEの馬軍主任は、「今回の評価報告は主として垂直的に順位で比較し、環境情報公開が進展している都市と、停滞、ひいては後退している都市を明確化した。また、同省内都市間、省都間、直轄市間では横方向の比較分析を行い、各対照グループの中で先陣をきっている都市と弱い部分を分け、都市間の効果的なケーススタディを促進するようにした」と述べた。

 PITI評価結果公表会に参加した都市間では、環境情報公開の強化についての経験やノウハウが分かち合われた。重慶市環境保護局の陳盛樑主任は、「国に環境情報公開の法律がある以上は、地方も必ず実行しなければいけない。重慶市環境保護部門として、実務において可能な限り関係部門と協調し環境情報を広く公に知らせる」と述べた。

 寧波市環境保護啓発教育情報センターの謝暁程主任は、「寧波市の環境保護局は、情報公開システムを作り、環境情報公開を刷新するとともに、市民の環境に関する知る権利、参加権、監督権の保障を充実することで、環境保護部門がオープンな環境下で職務を実行できるようにした」と述べた。また黄石市環境保護局情報センターの唐元鵬主任は「環境情報公開は市民の知る権利を充実させるものであり、市民と企業、政府との不一致等を調整する観点から、5月に既存の環境保護WEBサイトを改訂し、情報公開機能を最大限強化、ユーザーの使いやすさを向上した」と述べた。

 NRDC中国環境法プロジェクトの王立徳主任は、2009-2010年の中国環境情報公開に関する画期的な出来事について、振り返りと分析を行い、次のように述べた。「今後は、企業一級の汚染情報公開に重点を置かなければならない。現在、法規ではブラックリストに上がっている少数の企業についての汚染情報公開が求められているのみで、実際は法規で決まっていようとも実際に公開されている事例は非常に少ない。また、国際的には汚染物質排出移動登録制度(PRTR)の確立が慣例となっている。各企業の環境パフォーマンスを高め、市民の監督を強化し、政府の法律執行能力を高めることで、協力して環境を守り汚染を軽減する。中国の近年の環境情報公開における主要な進展状況から見ると、中国のPRTR確立は必然的に次のステップとなるだろう」

 また、同会に出席した専門家は講評を行い、中国人民大学法学院の竺効博士は次のように述べた。「PITI評価結果において、特に年度『オールスター都市』は、再度我々に自信を与えてくれ、政府の環境情報公開法は実現可能であると信じさせてくれた。重要な点は、我々が環境情報公開の執法業務に対する認識、考え方を変えることである。加えて、我々は環境情報公開を『孤立無援』の状態にすべきではないことを認識した。情報公開後のそれに付随する環境行政管理執法業務、環境法律責任追及業務等と緊密に連携をとり、最終的に我が国の環境を改善するという目標を実現するべきである」

(→進退に揺れる環境情報公開(2) http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10123002J に続く)

【筆者】公衆環境研究センタ- 王晶晶 / 環友科学技術研究センター / 寄稿 /  [C10123001J]
【翻訳】中文和訳チームB班  額田 拓]]>

日本の重大ニュース2010

発伝所ENVIROASIA編集メンバーが選んだ“重大ニュース”をお届けします。

日本全土 2010年、東京では熱帯夜を記録した日数が48日と過去最高になった他、全国的に記録的な猛暑・酷暑に見舞われました。幸い台風は少なかったものの、局地的な風水害が多発、また寒暖差も激しい一年となりました。こうした気候的な異変は、動物にとってはエサ、人々にとっては作物、いずれにも影響が現われ、特にサル、イノシシ、クマが人里に出没する事件が目に付きました。2010年は奇しくも「国際生物多様性年」。生物との共存について否が応でも考えざるを得なかった年になったとも言えます。

 さて、こうした話題は「どこで何があった」、つまり現象面が中心なので、ENVIROASIAで取り上げることは少ないのが実際です。主となるのは「今、市民が何を進めているか」。重大ニュースでもその視点で、振り返ることにします。

■低炭素化を地域から、そして東アジアへ

 気候変動リスクに対応するには、大局的な見地からだけでなく、国内地域レベル、または複数国家による地域レベルでの取り組みと協力も欠かせません。2010年は「低炭素地域づくり」をキーワードに国内外でさまざまなアプローチが展開されました。

 低炭素地域づくりを進めよう!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10021901J

 低炭素社会を目指して
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10052101J

 気候変動を防ぐための具体的な削減に向けた道筋は?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10060402J

 衡平かつ有効な制度づくりを目指して
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10061102J

 低炭素地域づくりへの地方政府の試み
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10071601J

 東アジア地域における共同削減を目指して
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10070901J

 東アジア地域における低炭素地域を考えるワークショップ開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10091001J

 地球温暖化条例制定をめざす嵐山町
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10102901J

 第5回東アジア環境市民会議、東アジア気候保護フォーラム 開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10112601J

■中国への働きかけ、中国との協働

 日中間での交流を兼ねた取り組みは2010年も活発に行われました。企業への働きかけも継続中です。

 日中子ども水環境交流会を終えて~未来へ向けて~
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10040901J

 E-waste問題を楽しく市民に伝える
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10041601J

 広州市における廃家電回収・処理システムの構築に向けて(1)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10061801J

 広州市における廃家電回収・処理システムの構築に向けて(2)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10070201J

 「IT産業重金属汚染調査報告書」にみる日本企業の対応
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10061101J

 ソーシャル・イノベーションにおける日中連携の可能性
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10080601J

■生物多様性

 2010年は「国際生物多様性年」であり、名古屋で生物多様性条約の締約国会議(COP10)が開催された年でした。単なる生態や生物に関する話題も多かった一年ですが、ENVIROASIAでは「生物多様性とは?」を問う記事を主に扱いました。

 国産大豆を守る運動と生物多様性の関係とは?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10022601J

 生物多様性社会に向けて
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10091701J

 都会で創る自然
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10092401J

 【より道 わき道 COP10】《閉幕レポート》この先の“ソリューション”へ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10111201J

■その他

 水俣病と新潟水俣病について、

 絶望から、ここに生きる希望づくり
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10032601J

 “新潟水俣病第3次訴訟”にご支援を!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10100102J

 の通り、取り上げました。また、日本の環境技術に関する動向を伝える記事として、

 かわさきの環境技術を世界各国に
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10020501J

 リニア新幹線の環境影響
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10032602J

 LED社会の展望
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10043001J

 守ろう地球 創ろう共生社会~2010NEW環境展
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10052801J

 環境に配慮した建替え事業
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J10073001J

 などを紹介しました。

 韓国・光州で、「第5回東アジア環境市民会議」を開催し、この中で「東アジア気候保護フォーラム」という名目で、日中韓3ヵ国の気候変動に取り組む市民団体などが集まって議論を交わしました。緩やかなネットワークとして「東アジア気候ネットワーク」を結成すること、継続的な気候変動への協力活動をしていくことがフォーラムの場で確認されました。これは、ENVIROASIAでの情報共有を軸とした10年間の協力関係から新たに誕生した動きです。こうした動きを含め、2011年は日中韓3ヵ国共通の話題が増える見込みです。ご高覧・ご支援、引き続きよろしくお願いします。

ニュース画像コレクション2010

【筆者】発伝所ENVIROASIA編集メンバー / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J10122401J]
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2010年、日本から見た中国・韓国の重大ニュース

ENVIROASIAが伝えた2010年の中韓の”重大ニュース”です。

東アジア〈中国〉

■気候変動

 10月、中国ではじめて国連気候変動枠組み条約に関連した国際会議が開かれました。国際会議に前後して、低炭素社会づくりに向けた取り組みが多く報じられましたが、中国のNGOのみならず、日中、日中韓の市民の協力も目立ちました。

 「低炭素花火」が上海の夜を彩る
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10050401J

 日中のNGOが天津で気候変動についての交流会を開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10100601J

 中国のNGOが天津での気候変動会議に積極的に参加し、高い評価を得る
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10101201J

 自然の友など中国の市民社会組織が低炭素の発展について討議
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10101202J

■汚染問題

 重金属汚染防止に向けたNGOの働きかけが活発です。世界的にも有名なIT企業とのやりとりが印象的でした。

 重金属汚染防止はIT・電機メーカーにとって不可避の責任(1)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10042701J

 重金属汚染防止はIT・電機メーカーにとって不可避の責任(2)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10042703J

 第三回“重金属汚染防止とIT企業社会責任報告”が北京で開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10081102J

 紫金鉱業が汚染事件に関する情報の公表を故意に遅らせた疑いについて
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10072701J

 嘘をついているのは中国企業連合会ではなく、紫金鉱業
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10081101J

 環境保護ボランティアが「中国企業連合会」へ手紙で直訴
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10080301J

 吉林市での原料缶流出洪水に注目
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10080302J

■ゴミ問題

 レジ袋や使い捨て容器の削減など中国でも盛んになっています。3RのReduseに焦点をあてたNGOの活動が目を引きました。

 民間レジ袋制限政策研究グループが李静副司長に二通目のオフィシャルレターを宛てた
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10030901J

 民間環境保護団体の「自然の友」がゴミ政策形成への参加を呼びかける
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10062902J

 チャンスをとらえ、リスクを調査・排除し、市民による環境モニタリングを導入しよう
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10091401J

 「使い捨て発泡スチロール容器解禁」についての環境NGO団体の提案
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10090802J

 “使い捨て発泡スチロール容器の解禁“に対するいくつかの意見
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10090101J

 「ビニール製レジ袋と過剰包装規制政策シンポジウム」が北京で開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C10112402J

〈韓国〉

■四大河川事業

 李明博政権で着々と進められている四大河川事業。引き続き、多くのNGOや市民が反対運動を展開しています。

 絶滅危惧種を滅ぼす四大河川再生事業
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10020401J

 ロッカーたちが南漢江に駆け寄った理由は?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10031501J

 4大河川事業が河川を救うことができない理由
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10040801J

 生きたまま皮をはがされた川
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10051401J

 皆さんの町の川は元気ですか?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10101201J

■止まらない開発

 韓国の開発事業は、四大河川に限りません。世界に誇れる自然景観が各地で蝕まれています。

 干潟保全を語る「仁川市の相反する二つの顔」
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10011101J

 飛揚島ケーブルカー、計画撤回を
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10012801J

 〈次世代環境訴訟〉が残した緑の共鳴
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10061001J

 DMZ国立公園推進、可能ですか?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10081001J

 国立公園は遊園地ではない
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10092801J

 環境部長官殿、ご覧になれますか? 仁寿峰に広げられたロープウエー反対の声が
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K10112201J

*上記記事は一例です。

中韓重大ニュース画像コレクション2010

【筆者】発伝所ENVIROASIA編集メンバー / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J10122402J]
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木は命である――河南省森林破壊の現状視察に関する感想

地方政府はできる限り森林保護を働きかけるべきである。保護の拡大は農民の利益、及び社会環境の安全保障に繋がる。

河南省 私はダーウィン自然求知社が組織した河南省古木都市流出の視察に参加し、河南省桐柏県・確山県・駐馬店市・鄢陵県・鄭州市などの森林破壊の現場に赴き、主に桐柏山の状況を視察した。桐柏県は河南省と湖北省の境界に位置し、淮河の水源であり、河南省では森林被覆率が比較的高い地域である。しかし、森林破壊行為は現在も後を絶たない。直接の原因は木炭や、きのこ栽培のための木屑の需要などであり、そのうち最も注目されているのが古木の都市部への流出である。

 桐柏山では至る所に木が掘り返された穴があったり、樹冠や木の根が切られた十数本の大木が路肩に横倒しになっていたり、また木を山から下ろす途中で植被を破壊した痕跡も見られた。実際には、現地の山の人間が盗伐で得た利益は全ての利益の中で最小であると言う。河南省鄢陵県の“生態園林公司”の責任者は「農民は何もわかっていない。彼らが木を売る時、たきぎの価格で売っている。しかし、森林破壊が引き起こす生態系の破壊に対しては、全て彼らが責任を負うべきである。なぜなら、彼らは山に頼って生活している。農民は森林に対する依存が最も大きく、最も直接的に関わっているからである」と語った。

 政府の根本的な役割は、社会の長期的利益を保障することであり、地方政府はできる限り森林を保護するよう働きかけるべきである。保護の拡大は農民の利益、及び社会環境の安全保障にも繋がるものである。しかし政府の森林保護業務において、少なからず問題が出て来ている。一部の地方政府の役人が関わる、大木の都市部横流しという利権の存在はその一例である。

 駐馬店市と鄢陵県地区では、商人は園林建設のために投資しており、各地から古木や大木を買い付けている。鄢陵県園林公司の若い責任者の話によると、政府部門はどこも外資企業誘致と外資導入の任務があり、古木が一度園に入ると、外部に向けて販売することには何の問題もなくなってしまうという。

 桐柏県や駐馬店市や鄢陵県の路上では、多くの苗圃園林が見られ、実際、非常に多くの古木や大木があった。山の上にある100年以上の古木を合法的な手続きに従わずに移植する場合、地方政府は法に照らして古樹園の樹を没収することができるが、政府のこの分野における力量が足りず実現に至っていない。

 私は桐柏県の月河鎮で、現地の人々が木炭を路肩に並べているのを見た。木炭は現地の人々の重要な収入源であり、また庶民が越冬するための重要な燃料でもある。確山県ではいたるところで白煙をあげている炭工場を見ることができ、私は炭を焼いている現場で乱雑に置かれている木炭の入った箱を発見した。意外にも、紙箱の表面に書かれた文字はハングル語であった。現地の環境保護士によると、韓国に輸出する木炭の大部分は河南省産のものであり、政府は2000年に木炭の輸出を禁止したが、毎年韓国向けに販売されている木炭は依然として3万トン以上にのぼっている。全国最大の木炭供給地として、駐馬店市を中心に、淮河水源では長年にわたり韓国からの木炭の買い付けが盛んである。どれほどの韓国人が、隣国の木を燃やして焼き肉を口にしているということを意識しているだろうか、私には知る由もない。実際、森林廃棄物(枯枝や落葉など)を用いて炭を作る技術はすでに確立しているのに、なぜまだ木を切る必要があるのだろうか? 私は、木炭の輸出を減らすため、中国と韓国の環境民間組織が密接に協力し、韓国の消費者の環境保護意識を高めるべきであると思う。「中国産の木炭での焼き肉不買運動」を発動し、韓国政府に圧力をかけ、韓国政府と中国政府にこの件を検討させるべきである。

 私は森林保護のカギはやはり政府の意思決定にあると思う。森林保護の原動力はやはり農民の収入を引き上げることであり、政府は生態林業を通して山間部の農民の収入を引き上げることに力を注ぐべきである。私が河南省を離れ北京に戻って数日経つが、現地の森林保護を積極的に行っている王さんの「木は命である」と言う言葉を忘れることができない。誰もが知っている通り、森林がないところには文明も明日もない。西洋の諺には、「文明の前に森林があり、文明の後に砂漠が残る」というものがある。同時に中国には「知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ」という言葉がある。私は深山の王さんの家で美味しい昼食をいただいた後、下山する時に、王さんの息子の妻が、「王さんは収入がない状況で、喘息を患った。薬を買うのに毎回数千元かかったが、お金を支払う時に、5人の子供たちはいつもお金にこだわらなかった」と言った。やはり古人は間違っていなかった。私は結婚したら必ず山で子を育てることを決意した。どんな病気にかかっても安心だからだ。私は子供の頃のある日、山の中で松の木を掘り、自分の家の庭に植えたことを覚えている。自分では良いことをしたと思い、得意満面だった。夕方母が木を見て言った一言が忘れられない。「東建、すぐにこの木をもとの場所に戻しなさい、この木はここのものではないのだから」

【筆者】呉東建 / 環友科学技術研究センター / 寄稿 /  [C10122202J]
【翻訳】中文和訳チームC班  富川 玲子]]>

カンクン会議に対する中国NGOの評価

カンクンでの国際気候変動会議に中国NGOの数十名が深く、広く参加し、会場の内外で活躍。

北京市 中国気候行動ネットワークの陳冀俍氏はカンクン気候変動大会の全体に対し、以下のように評価した。「コペンハーゲンの教訓を吸収し、メキシコは透明性という原則を掲げて今回の大会を主導した。交渉のための環境も整い、それぞれの対話も保障された。同時に協力の必要性も提唱された」

 カンクン会議中、各国は妥協と譲歩を行い、最終的に「カンクン合意」に達した。まだ言い争われているし、各国の更なる協議を待たなくてはならないが、カンクン会議は、連合国という枠組みの中でも多面的な交渉ができるという自信を世界各国にもう一度取り戻させた。今後も交渉は難航するだろうが、気候問題は待ったを許さない問題であり、各国の更なる努力と有効的な国内外の迅速な行動が必要となる。自然の友 竇麗麗氏はこう考えている。

 WHOの昂莉氏はCO2排出削減方向の進展についてこう述べている。「京都議定書の添付文書の1つ、国は2020年に25-40%(1990年を基準として)の排出削減の必要があるということをもっと切実に理解し、現在の削減指標は始まりにすぎないことを意識し、更なる努力をしなければ、地球の温暖化を2℃以内に抑えるという目標を達成することはできない。これからの1年は更に多くの行動を起こし、現在の約束と抑制温度目標の差を埋める必要がある」と。国際貧困者の支援と発展機構オックスファムの香港政策イニシアティブのマネージャー、蘇培健氏は言う。「世界気候基金がまもなく成立する。基金の構想は発展途上国の積極的な参加による委員会によってなされ、適応資金が気候変動の影響を最も受ける地域に配分されるように助け、適応項目を更に増やし、貧困地区が気候変動によってもたらされる脅威に適応できるよう援助していく。しかし、富める国が毎年1000億米ドルの調達を約束したと言っても、その資金の出所は不明であり、資金不足が心配される。その他にも、女性に対する関心も新たな基金の核心部分に置かなければいけない。

 MRVとICAの進展に対して、道和環境発展研究所 費暁静氏はこう考えている。「現在の文書は各方面が譲歩した結果である。原則として先進国と発展途上国は明確に区別されている。先進国はその排出量の改善と軽減行動の報告(年に一度の報告書の提出)し、発展途上国は二年に一度、排出と軽減行動の報告を義務付けられている。発展途上国内で支持されている軽減行動に対しては、国内のMRVを進め、侵害、懲罰をせず、尊重主義の前提の下に、国際技術専門家諮問チームよってその国に対して諮問と協議を行い、最終的にまとめ報告という形で提出する。ただし、文案中には国民が推進を望む先進国の発展途上国に対する資金、技術、能力の建設を援助するMRVは明確に定義されておらず、大会の枠組みの中で更なる話し合いで決められる必要のある多くの規則も残っている」

 緑家園ボランティアの倪一璟は言う、「今回のカンクン大会で水資源は気候変動の核心であるということが世界中に合意され、気候変動の予防と適応の大切な内容となった。緑家園は中国の河川保護に注目し、気候変動には水資源の管理に注意することが特に必要であると呼びかけ続けている。しかし水資源の管理の重要性は気候変動会議の中でずっと十分に反映されておらず、水資源に関する研究、管理と政策の制定も気候変動の影響をまだ十分に考慮されていない。今回のカンクン会議で水資源の管理が合意されたことは、最も注目に値すると言える。正に国連気候変動枠組協議 執行秘書長 菲格雷氏が指摘しているように、適切な適応計画は気候変動の水資源管理に対する影響度を大きく引き下げる。もし何か起こってから反応するのであれば、金銭的なコストも環境コストも未然に予防する場合の何倍もかかるだろう」

 山水自然保護センター楊方義氏はこう考えている。「森林破壊の防止によってもたらされるCO2削減(REDD+)は排出権取引を取り入れるかどうかなどの問題において依然として分岐点として存在していて、今回のカンクン会議では決議が出なかった。しかし、今回のカンクン会議ではREDD+の保障の仕組みについては共通の認識が得られた。また多くの二国間プロジェクト実践例は来年のダーバンで引き続き話し合われる基礎である」

 グローバル国際フォーラムの文佳筠氏はこう考えている。「一致して通ったのでなければどうして共通の認識といえるだろう? もし反対したのがアメリカならば、反応はどうだっただろう? 先進国は発展途上国が数の上で優勢を占めることを心配して、投票はせず合意で決定することを真っ先に言い出した。そして合意は定義し直された。今回のアメリカの交渉と譲歩はコペンハーゲン大会の時より多いとは言えないし、ほとんどがアメリカに有利なものだ」

 グリーンピースの李雁氏はこう考えている。「中国の代表団がカンクン大会中に示した積極的な態度は皆を鼓舞し、同時に人々を興奮させたのは中国国内で正に行われている具体的な行動だ。中国の行っている努力は世界の気候変動対策に対して大きく貢献しており、中国が将来エコと低炭素の発展競争の中で優勢を占める助けとなるだろう。この先一年国際社会の中国に対する期待は更に高まるだろうし、南アフリカのダーバンに向けての交渉任務はおそらく依然として平坦ではない。我々は中国国内の決定が国際気候の舞台にのぼる動力となるのを見たいと思うし、その役割がますます重要に、活発に建設的になっていくことを望んでいる」

 会議に参加した中国青年代表 王怡婷はカンクン会議青年の参加に対してこう評価している。「会議期間中、世界各国の青年が会場内外での行動を彼ら自身で発表し、青年団体の協力を介して、各国政府に向けて国際協力の精神と可能性を示した。青年も教育、国民の意識、民衆の参加した気候変動の枠組条約の第六条改正に参加して、大きな役割を果たした」

 中国NGOのカンクンでの活動に対して、地球気候行動連盟の盧思騁氏は言う。「十数の中国NGOから数十名が参加し、国際気候変動交渉に深く広く参加し、会場の内外で活躍した。コペンハーゲンと天津の会議の進歩に沿って、積極的に行動し、柔軟に開放し、引き続きエコな中国を推し進め、未来に向かって駆けていく」

【筆者】Patrick Schroeder / 中国民間気候行動ネットワーク(Climate Action Network) / 寄稿 /  [C10122201J]
【翻訳】中文和訳チームB班  下垣内 あゆみ]]>

「COP16/CMP6 気候ネットワーク閉幕宣言」

COP16/CMP6、「カンクン合意」を採択、南アフリカCOP17の最終合意へ、道を拓く

世界 11月29日から始まった、気候変動枠組条約第16回締約国会議(COP16)・京都議定書第6回締約国会議(CMP6)は、11日、それぞれの締約国会議の下で決議を採択し、会場中が拍手で包まれる中、閉幕した。

 開幕するとともに会議の空気に大きなダメージを与えたのは、日本政府の、「いかなる条件、状況下でも京都議定書の第2約束期間の下で目標を書き込むことには絶対合意しない」という強い発言だった。交渉の余地なしと思わせた強硬発言に続き、松本龍環境大臣が到着しても、その姿勢に変化は見られなかったため、各国政府やNGOから、日本政府の非建設的な交渉に強い批判が上がった。

 京都議定書の第2約束期間の延長をすることは、米国・中国を含む主要経済国の排出をとらえ、法的拘束力ある枠組みを構築していくための、核となるものである。ここカンクンで、最終的な法的形式については決定することにはならなかったが、京都議定書・気候変動枠組条約それぞれの決定で、コペンハーゲン合意で各国が提出した目標や行動が記載され、京都議定書の下では、第2約束期間の間と空白を空けないよう、削減数値目標設定に向けた作業が必要であることを合意した。これで、第2約束期間の合意をしていく道は開かれ、2つの枠組みを作っていく流れは明らかになった。

 また同時に、気候変動枠組条約の下では、先進国・途上国の緩和行動、適応、資金、技術移転、森林減少対策等において、これまで対立していた事項にも合意に至った。緩和行動では、途上国のMRV(計測・報告・検証)、ICA(国際協議と分析)という、行動の「見える化」についてもその方法が具体化され、資金では新しい基金の創設を決めた。適応や技術移転にも具体的な前進があった。もちろん重要事項は多く残されており、COP17まで交渉が続けられることになるが、そこに至るステップとして各国から譲歩を引き出し、カンクン合意を作り上げることが出来たことは、これからに大きな希望を与えるものである。

 今回の日本政府の交渉姿勢は決して歓迎されるものではなかったが、最後には、交渉成立に向けて建設的な歩み寄りをし、合意に協力した。これは重要な政治判断である。来年のCOP17の成功を実現するため、日本は、国際的な協力姿勢をもって交渉に臨むよう教訓にすべきだろう。

 カンクン合意を受け、国連の多数国間枠組みは、危機を脱し、新たな息を吹き返した。多数国間の枠組みは、世界全体の排出を削減するための最適なフォーラムである。これを軸に、気候変動を防ぐために必要な行動を決めていく必要がある。

 そして日本政府は国内に戻り、両方の決議に記載された25%削減のための法案の実現と、具体的な政策として実効的な国内排出量取引制度、再生可能エネルギー固定価格買取制度、地球温暖化対策税の導入にすぐとりかからなければならない。世界はまた動き出した。日本も動き出すときだ。

【筆者】気候ネットワーク / 気候ネットワーク / 気候ネットワーク ホームページより転載 /  [J10121702J]
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「エコプロダクツ2010」 ― 身近なことからエコロジー

12回目の「エコプロダクツ」が開催された

東京 12月9~11日、東京ビッグサイトで「エコプロダクツ2010」が開催された。1999年以来、12回目となる。昨年に続いて、三日間の日程で来場者は18万人を超えた。認知度が高い催しであることの表れと言える。

 今年のテーマは「グリーン×クリーン革命!いのちをつなぐ力を世界へ」である。公式サイト等で主旨を見ると、今回の展示会は、「2020年までに温室効果ガスを25%削減する」ことを前提として、持続可能な社会を実現するために今何ができるのか、次の10年で何をしなければならないのかを考え、実践する場として構成していきます」とある。

 過去11回から脈々と継承されている通り、環境への努力と熱意が展示会そのものから垣間見える。例えば、会場内に使う電力はすべて風力、太陽光発電などグリーン電力によるものである。印刷物にはリサイクルペーパーやFSC認証紙などを使っている。

 新しいテクノロジーで作る環境にやさしいプロダクツ、2010年国際生物多様性年にちなんだ生物多様性などへの努力、エネルギーのグリーン化とクリーン化など、食品産業から自動車産業まで様々な領域にわたる企業が集い、紹介、展示された。各地の環境NGO/NPO、自治体、大学もそれぞれブースを出しており、独自の取り組みや努力をアピールした。出展団体数は実に745に上る。

 大がかりな先端技術が注目を集める一方で、簡素で小規模な展示も光った。物理、化学法則を応用した電気無用の自動ドア、水を使わずに洗浄できるトイレ、よりコンパクトな風力発電機など、日常生活の中で環境にやさしいアイデアや製品もたくさん出ていることに注目したい。

 消費を刺激するという経済からの発想と環境との調和には限界がある。だからこそ、日常生活レベルでの環境にやさしい発想やアイデアは非常に意義が大きい。小さな技術によって生活をよくするというメッセージが展示会には込められている。「small is beautiful」に通じるといっていいかも知れない。

 主に企業が自社の製品や技術を展示する形で行われるエコプロダクツ展だが、小中学校の環境教育の一環としても定着しているようだ。開館の朝10時前、東京ビッグサイトの入口では、制服を着た児童・生徒がすでに列を成していた。ノートや学習チャートを手にして待っている。何かを学ぼうとする熱意がこの冬の朝に溢れていたのだ。会場内でもこどもや学生の姿は多かった。食品やものづくりなどわかりやすいコーナーだけではなく、ソーラーパネルなど難しい技術にも向き合っている。積極的に企業の担当者から話を聞く学生の姿も少なくなかった。

 企業ももちろん熱心だ。学生たちだけでなく、一般の来場者に対しても、自社のことをよりよく理解してもらうために、机と椅子を用意し、授業やプレゼンテーションの形で平易に説明したり、実物を置き、来場者に実際にやってみてもらったり、アンケートを通じて記念品を配ったり、いろいろな工夫をしているのが印象に残った。

 来場者が主体的に参加する仕掛けに満ちた展示会は、人々の環境意識を高める。自分の生活における環境配慮につなげていくことが大いに期待される。

参考リンク)
 http://www.eco-pro.com/eco2010/

プラスチック粒の比重を調べる小学生グループ

スマートコミュニティゾーンでの中国語ツアーの様子

廃棄されたキーボードを使った工作教室

【筆者】倪 暁雯(Ni Xiaowen) / 東アジア環境情報発伝所 / 寄稿 /  [J10121701J]
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日中環境交流 大阪の旅(2)

あおぞら財団の事務所を再訪問し、その発起人である西淀川公害患者原告団団長の森脇氏と被害者である永野千代子さんと会見した。

東アジア 28日午前、あおぞら財団の事務所を再訪問し、その発起人である西淀川公害患者原告団団長の森脇氏と被害者である永野千代子さんと会見した。話題は西淀川公害の発生原因に始まり、住民が健康に対して最初に感じた危険や、何名かの公害患者の死、更に多くの人々が現在でも呼吸疾患に苦しんでいることなどに及び、永野さんは病気の強い痛みに耐えながら、私達に語ってくれた。当初、森脇氏らは大きな圧力を受けたが、困難のなか証拠を収集し、被害者の会のわずかな会費によって活動を続け、20年以上闘ってきた結果、ついに訴訟で勝利し、被害者も賠償を勝ち取った。この全ての過程において、被害者は一致団結し、弁護士や医者も証拠を提供し、政府と企業が敗訴した。

 28日の午後には、あおぞら財団に同行する形で、大阪市にある再生エネルギー開発利用企業を訪問した。この企業は自然の資源を十分に活用し、生態系を破壊しないという前提の下、水力発電・太陽光発電・風力発電等を開発利用している。責任者の柴田氏は幸せな社会を作るということを目標に、無償で自分達の技術を世界へ伝えている。更に尊敬に値するのは、この企業が大阪市民共同発電所と協力して、住民の再生可能エネルギー開発の援助をし、既存の電力への依存を減らしていることである。私たちがお会いした大阪市民共同発電所の責任者の方も、エネルギー資源の有効的活用を実現する共同発電プロジェクトが、日本で既にいくつか実施されていることを紹介してくれた。

 29日には、大阪から滋賀県へと移動し、菜の花プロジェクトの発起機構である琵琶湖の保護団体(滋賀県環境生活協同組合)を訪問した。そこの責任者である藤井絢子さんは長年にわたって菜の花プロジェクトを推進し、家庭の生活汚水による琵琶湖の汚染を防いできた。菜の花館では、菜の花の栽培、廃油の回収、廃油から洗濯粉や重油の精製をする過程やその設備を見学し、その理解を深めることができた。さらに、菜の花館での環境教育や宣伝のデモンストレーション、有機食品の栽培や廃棄物の再利用などの一環を見学した後、現地のスーパーへ行き農作物の販売状況について見学した。この見学を通じ、菜の花プロジェクトが廃油の回収による水質汚染の減少だけでなく、住民ボランティアの人々の環境保護意識を高め、グリーン経済の輪を形成して、社会的効果をもたらしていることを知れたのは嬉しいことである。

 29日午後は琵琶湖保護団体へ行き、琵琶湖保護の状況を見学した。数々のNG0団体による長年の努力の結果、琵琶湖周辺は緑が青々とし湖畔にはヨシ原が広がっていた。私達は日本の一般家庭を訪問し、家庭式汚水処理設備の運用状況について見学した。この小型汚水処理設備は汚物や生ゴミの発酵により発生するメタンガスを利用するもので、通常の方法により汚水処理をし、最終的にその水はトイレや植物への水撒きに使われ、排出される汚水を減少するだけでなく、都市部の大型汚水処理場への負担やそれら大型処理設備の建設費を減らし、家庭用水の節約にもなっている。類似の処理方法も日本では家庭汚水処理の方法として普及しており、大型汚水処理場よりも広く利用されている。

 日中環境交流・大阪の旅は4日間と短い日程ではあったが、新理念や新方式、新技術だけでなく信念を持ち続ける大切さなど、教えられることの多い旅であった。

【筆者】緑色龍江  張亜東 / 環友科学技術研究センター / 寄稿 /  [C10121501J]
【翻訳】中文和訳チームC班  鈴木 清恵]]>

アジアにおける3R推進とパートナーシップ~国際社会の動向と市民の役割

3R推進のためのアジア連携について意見が交換された。

東京 2010年12月2日、東京・青山の環境パートナーシップオフィス会議室にて「アジアにおける3R推進とパートナーシップ~国際社会の動向と市民の役割」と題した報告会が開催された。これは本年10月にマレーシアで開催された「アジア3R推進フォーラム第2回会合」およびそれにともなって開催されたNGOフォーラムについての報告会である。

 まず会の冒頭には 環境省循環型社会推進室長の大森恵子氏より、アジア3R推進フォーラムの設立経緯や目的について概要が示された。アジア3R推進フォーラムは2008年の東アジア環境大臣会合での発案を受け、2009年秋、環境省や国連地域開発センターの主催により発足した。経済成長著しいアジアという地域でにおいて技術移転や廃棄物処理問題での協力関係を通じて、温暖化対策も踏まえた形での地域資源循環を実現しようという枠組みである。また同時に3R実践に関する市民の情報と意見を集約し、行政と協働して3Rを推進していくために、今回の報告会の主催団体でもある「アジア3R推進市民ネットワーク」が同時に結成された。

 続けて藤井絢子氏(アジア3R推進市民ネットワーク、菜の花プロジェクトネットワーク)および崎田裕子氏(持続可能な社会をつくる元気ネット)より、マレーシアでの政府会合をNGOの視点から眺めた報告が行われた。

 実際にマレーシアの現地を視察した両氏からは、深刻化する水問題、日本のODAの適切性、東南アジア各国間の3Rという概念に対する認識の温度差などのいくつかの問題が指摘された。そのうえで両氏は、アジアでの草の根交流によって意識共有を進め、その成果を政府間の会合にもフィードバックしていくという二方面の、アジア3R推進市民フォーラムのこれからの方向性を述べた。

 最後にFoE Japanの瀬口亮子氏より政府会合のサイドイベントとして同時開催されたNGOフォーラムに関する報告が行われた。それによると、今回公式にサイドイベントとしてNGOの会合が位置づけられたこと自体は前進であるものの、これからに向けた課題は多いそうだ。まず、経済成長の段階と環境問題の性質が、国ごとにそれぞれ多様なアジアという地域で、3Rという一つの話題を共有することの難しさである。また、会議開催の技術的なノウハウについても、そうした会議の運営経験の少ない国には支援が必要だという。

 アジア3R推進市民ネットワークが、大きな多様性を抱えたアジアで連携をさらに進めていくためには、瀬口氏が述べたような、日常的に参加各国でコミュニケーションを重ねて意見をすり合わせ、会合のコンテキストから共同で立ち上げていくことがカギになっていくのだろう。

(参考URL)
・アジア3R推進市民ネットワーク
 http://www.asia3r.net/

報告会の様子

【筆者】石井 晋平(ISHII, Shinpei) / 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Express Messenger ) / 寄稿 /  [J10121001J]
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