Appleの側面2——汚染が水面下で蔓延(二)

Appleのサプライヤーがクリーンな方法で生産することを求め、「毒のないリンゴ」を販売するエコロジーなAppleが中国で誕生することを願う。

中国全土 NGOによる2度にわたる調査によると、Appleのサプライヤーと思われる27社において環境上の問題が指摘された。しかし、Apple社が発表した「サプライヤー責任2011年進捗報告書」で挙げた審査項目36項目で指摘された重要違反事件・事故の中では、環境汚染の問題は一例も掲載されていなかった。Apple社がこれらの問題を認識していたか否か、またサプライヤーによる環境問題の解決を推進したか否か、一般市民には知るすべがない。

 このような状況下、Apple社の一見厳格そうな審査の下、汚染はサプライヤーチェーンの拡大とともに蔓延する。2011年5月20日、フォックスコン成都工場のiPad2生産ラインの研磨工程で発生した爆発事故は、死者3人、負傷者16人を出す惨事となった。事故後の調査によると、世界最大のiPad生産工場になると予想されたこの工業の建設は、第1期をわずか76日間で竣工し生産を開始していたことが明らかになった。マスコミの調査によれば、研磨工程の現場では、工期に間に合わせるため、機械の組み立てと生産が同時に行われていたという。また、第二陣の工員は、わずか2、3日の研修後すぐに作業を開始した。

 このような工場がApple副社長率いる審査陣のチェックを通り、世界中から来るiPadのオーダーを受けているということから、私たちはAppleの審査に疑問を覚えざるを得ない。しかし、これらの疑問は確認するすべがない。というのも、Appleは、自発的にいかなる手がかりも明らかにせず、またサプライヤーに関するいかなる質問に関しても返答しないのだ。Appleは年度審査報告で事実を包み隠すことによって、環境汚染企業に継続的に生産を委託している。また、環境と地域を犠牲にして、利益増加のために「スピード」を追及している。それは血に塗られた「アップルスピード」だ。

 過去一年間、環境NGOは調査研究の上、Appleを含むIT企業29社にこれらの問題を認識させ、解決に取りかかるよう促そうと試みた。それにより地場系・外資企業29社のうち、多くの会社はIT産業における汚染問題の深刻さを認識した。その中でも、シーメンス、ボーダフォン、フィリップス、ノキア、アルカテル、ヒューレットパッカード等の企業は監督機関の公開情報を利用しながら、地球規模での生産と購買活動による汚染の蔓延を食い止めることに着手。中国における汚染物質排出削減へポジティブな力を生み出した。

 しかし、Appleは違った。Appleはサプライヤーに関する具体的な非難に対しても「サプライヤーを公表しないことは、我々の長期方針」と言い逃れた。公衆環境研究センターの馬軍主任は言う。「多くのITサプライヤーに関する排出基準違反の記録が公開されているにも関わらず、Apple社はこの問題に対応せず、これら汚染企業に継続して生産委託している。Appleは確信犯と見るべきだ」。

 ダーウィン自然求知社研究員の馮永鋒氏は次のように考えている。環境NGOが数社に対して今回の調査研究を実施した目的は、単にIT産業あるいは特定の会社の環境意識を高めるだけではなく、消費者の「グリーンチョイス」意識とその能力を高めるためでもあった。「消費者はApple社に対して、IT産業に対して、まだまだ無数の行動を取ることが可能だ。環境NGOはこの面においても、もっと働きかけようと準備している」。

 また、自然の友総幹事の李波氏は次のように話した。「Appleは持続可能な発展に対して有言実行であるべきだ。Apple製品は、精緻な設計とイノベーションで消費者を驚かせてきたが、サプライヤーチェーンの汚染管理はまったく不完全だ。その環境に関するコミットメントへの違反には驚かされた」。

 発展途上国における環境管理の不備の利用、汚染企業との結託、環境と地域の利益を犠牲とし、継続的に自社利益を搾取、中国における汚染削減の妨げ。これがAppleが選択した間違った道である。

 消費者も選択しなければならない。私たちは次のように信じている。「Apple製品を選ぶ消費者も、環境を汚し、地域を傷つけ、作業員を犠牲にしてまで流行りのIT製品を手に入れることは望まない」と。環境と市民の健康のため、作業員の生産現場における安全のため、子供たちに安全な土地を残すため、私たちは消費者がApple社に意思を伝えるよう、また、Appleが市民の声を聞くよう呼びかける。

 「汚染と損害をもたらし搾取する企業はいらない。私たちは、Appleのサプライヤーがクリーンな方法で生産することを求め、「毒のないリンゴ」を販売するエコロジーなAppleが中国で誕生することを願う」と、環友科学技術センターの李力代表は話した。

(関連ニュース)
・Appleの側面2——汚染が水面下で蔓延(一)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11083101J

【筆者】ダーウィン・自然の友・南京緑石・公衆環境研究センター・環友科学技術研究センター / 環友科学技術研究センター / 投稿 /  [C11083102J]
【翻訳】中文和訳チームB班 額田拓]]>

Appleの側面2——汚染が水面下で蔓延(一)

「我々の世代は汚水を飲み、次世代は毒水を飲む」と、調査に協力した、南太子湖養殖業の万正友は言う。

中国全土 2011年8月31日、ダーウィン、自然之友、環友科技、南京緑石と公衆環境研究センターの5つの環境保護組織は、北京で第二期Appleのサプライチェーン汚染調査報告を公表し、Apple社の汚染排出は生産量の拡大に伴い蔓延し、現地の環境と住民の健康に重大な脅威をもたらしている。と指摘した。

 2011年1月20日に公表された、第一期『Appleの側面』報告書の中で、環境保護組織は、中国におけるAppleのサプライチェーンに存在している汚染と公害を指摘した。しかしながら、現在までのところ、Apple社は頑なにサプライチェーンの環境規定違反問題についての質問に解答していない。

 Apple社が頑なに回避を続けているため、中国の多くの環境保護組織はサプライチェーンに対する観察を強化した。7ヶ月に及ぶ机上及び実地調査を経て、環境保護組織はこの3000億米ドル産業帝国の汚染排出が蔓延しており、現地環境と住民の健康に重大な脅威をもたらしていることを発見した。

 調査により、一部のAppleサプライヤーの汚染は既に環境に重大な損害をもたらしていることが明らかになった。名幸電子の広州工場はかつて環境規範の違反問題を隠そうとしたが、環境保護部門に見破られた。この数ヶ月の間で立件された各種の環境に関わる違法問題は10数件に及ぶ。
 
 名幸電子武漢工場の排出量は更に多く、工場脇にある南太子湖は、重大な汚染を被っていた。企業脇の排水、水路水の検査により検体中には重金属である銅とニッケルが含まれていることがわかり、これはいずれも当該PCB工場からの汚染物であった。南太子湖と排水溝の交差する部分の泥の中の銅含有量は4270㎎/㎏に達しており、長江の中流域の主要湖底泥の中の銅含有量の56~193倍にもなっている。

 「我々の世代は汚水を飲み、次世代は毒水を飲む」と、調査に協力した、南太子湖養殖業の万正友は言う。
また、「名幸公司の武漢湖に対する汚染は現在も継続しており、監督管理部門は何もできず、一般人も何もできず、私たちにはどうしようもない」と、自然之友の武漢グループの責任者曾祥斌弁護士は言う。

 Appleサプライチェーンによる大量の排出は、住民の健康と安全に危害をもたらしている。調査の中で、多くの疑わしいAppleサプライヤーが現地コミュニティでのクレーム対象となっていることに気付いた。昆山の凱達電子と鼎鑫電子は、排気排出により現地住民から繰り返しクレームを受けており、コミュニティの住民たちは、子供たちの健康被害を心配している。また、企業近隣の村では疾病が多発する現象が起きており、拠り所のない村民たちは汚水サンプルを手に、企業の汚染阻止を懇願している。

 「凱達と鼎鑫はいまだ汚染を続けており、村民たちは今も苦難の中にいる。皆さんで彼らを救いましょう!」と、調査に参加した南京緑石総幹事の李春華は訴えた。

 山西太原にある、富士康科技の生産能力は巨大で、金属表面処理等重度の汚染工程に関わっている。近年来、現地住民は幾度も富士康が排出する刺激性気体により、具金住民が常に鼻への刺激や涙により窓も開けられないとクレームしてきた。地方自治体も当該企業へ汚染物の排出をコントロールするよう繰り返し要求してきた。しかし、未だこの問題は解決に至っていない。

 今回の調査により、一連の疑わしいAppleサプライヤーの危険な廃棄物の発生量は特に巨大で、うち一部の企業の危険廃棄物は適切に処理されていないことがわかった。

 揖斐電電子北京公司が毎日発生させる重金属(銅、ニッケル及びシアン化物等)を含んだ危険廃棄物は約数十トンあり、検査の中で国家が実際の状況に従い記入を厳格に求めている重金属廃棄物移転連絡表は、空白であることがわかった。事後検査では、当該企業の重金属を含んだ汚泥の確実な行き先が不明であることも判明した。また更には、富士康含む電子企業の工業危険廃棄物処理を担当するシンセン市危険廃棄物処理場も基準を超えたものを排出していることがわかった。

 危険廃棄物は、人や家畜に有害であるばかりか、雨や雪を通して土壌、地下水を汚染し、地表を流れて河川や湖、海へと流入し、それにより長期的に回復の難しい状態に陥ってしまう。Apple社が回避を続け、企業の環境情報公開責任を履行したがらない場合には、恐らくサプライチェーンによる大量の危険廃棄物の流失をもたらし、最終的には、中国の環境と住民の健康に長期的な危険をもたらすことになるだろう。(つづく)

【筆者】ダーウィン、自然之友、環友科技、南京緑石、公衆環境研究センター / 環友科学技術研究センター / 寄稿 /  [C11083101J]
【翻訳】中文和訳チームA班 五十嵐裕美]]>

低炭素東アジアをめざす気候フォーラム、開催せまる

9月2日、東アジアのエネルギー問題について日中韓で議論

日本全土日本・中国・韓国の環境NGOメンバーや研究者が一堂に会して、東アジアの気候変動問題について話し合う「東アジア気候フォーラム」の開催が、9月2日にせまってきた。

そもそものきっかけは、昨年11月に韓国・光州で開催された東アジア環境市民会議(主催:光州環境運動連合)だった。5回目となる市民会議のテーマには気候変動問題が取り上げられ、気候フォーラムを開催して、気候変動問題への公正な対処を求める宣言を採択した。そしてこのたび、第2回のフォーラムが日本で開催されることになった。

開催にあたっては、3月11日に発生した東日本大震災に伴う東京電力・福島第一原発事故とその後の対応について関心が高まっていることから、地元福島県で活動する市民団体や脱原発をめざすNGOメンバーによる現地報告を「特別報告Ⅰ」として盛り込み、環境運動家による事故後の日本の状況に関する解説を「特別報告Ⅱ」として盛り込んだ。

こうした特別報告を受けて、フォーラムでは3つのセッションに分かれて報告や討論を行うことになっている。セッションのテーマは、「エネルギーの安全性を考える」「再生可能エネルギーのシフトへの課題」「低炭素東アジア実現への道」。日中韓3カ国それぞれがコーディネーター役となり、各国の環境
NGOメンバーや研究者による報告、討論が行われる。

各セッションに登壇するコーディネーターや報告者は次の通り。

●セッション1【エネルギーの安全性を考える】
*コーディネーター
〈韓国〉グ・ジャサン(気候変動エネルギー代案センター代表)
*報告
〈中国〉楊富強(NRDC北京事務所・シニア顧問)
〈日本〉西尾漠(原子力資料情報室・共同代表)
〈韓国〉イ・ホンソク(エネルギー正義行動・代表)

●セッション2【再生可能エネルギーのシフトへの課題】
*コーディネーター
〈中国〉康雪(自然の友・副理事長)
*報告
〈日本〉松原弘直(環境エネルギー政策研究所)
〈韓国〉ジョ・カンヒ(仁川環境運動連合・事務局長)
〈中国〉Patrick Schroeder (CANGO・顧問)

●セッション3【低炭素東アジア実現への道】
*コーディネーター
〈日本〉山崎求博(東アジア環境情報発伝所・理事)
*報告
〈韓国〉イム・ナクピョン(光州環境運動連合)
〈中国〉畢欣欣(CCAN・メンバー)
〈日本〉平田仁子(気候ネットワーク・事務局次長)

CO2排出量世界第1位の中国を含め、世界の温室効果ガス排出量の25%
を占める日本、中国、韓国の東アジア3カ国。気候変動問題に対処するために
市民として何をしていくか、活発な議論ができればと考えている。

【筆者】山崎 求博(YAMAZAKI Motohiro)  / 東アジア環境情報発伝所(http://www.eden-j.org/) / 寄稿 /  [J11082601J]
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ダム中止の村で新たな間伐方法に挑戦

村人を支援するNPOが交流し、森づくりを支えている

岐阜岐阜県関市板取(いたどり)地区。福井県との県境にある川浦(かおれ)渓谷は急峻な山々に囲まれているため、真夏でも気温が25℃を上回ることがなく、高山植物や希少生物が生息している貴重な場所である。

この渓谷では、中部電力が発電ダムの建設計画を発表し、資材搬入用道路の建設などが続いてきたが、電力需要の低下や電力自由化に伴う競争のため、2006年に計画は中止となり、貴重な自然は守られることになった。

計画中止の背景には、板取地区(旧板取村)で建設反対運動に取り組んできた住民の存在がある。彼らは、川浦渓谷の自然の希少さを広く訴えたり、搬入道路の私有地に家を建てて資材搬入を阻止するなどの運動を展開してきた。

環境NPO「足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ」は、電力を享受する東京から、こうした動きを応援できないかと考え、スタディツアーやシンポジウムを企画・開催しながら、現地の人々との交流を続けてきた。この交流は計画が中止となったのちも続いている。

8月下旬、今年もメンバーたちは板取地区を訪ねた。ダム建設計画中止後の地域をどう支えていくか実践するためである。

山々に囲まれた板取地区は、当然ながら森林があるが、林業が衰退し間伐などの手入れがされること無く、荒れるがままになっている。木を育てるには一定の間伐が欠かせないが、間伐や搬出には人手や機材が必要でコスト高になるため、安い外国産材に押されている状況ではコストが見合わず、進んでいない。

そこで考えたのが「皮むき間伐」という手法だ。これは、4~8月の木が水を吸い上げる時期に、木の皮をむくことで立ち枯れさせ、1年後に乾燥した木を伐採するというものだ。時間はかかるが、木の皮をむ
くだけで水分が抜け、軽くなった木は丸太にしても女性や子どもでも運び出すことができる。

昨年皮むきした木のある森に入ったメンバーたちは、立ち枯れた状態の木を切り倒して、2メートル前後に切った丸太を肩に担いだり、引っ張ったりしながら、丸太を運び出すことができた。

もし、この試みが広がれば、建材やペレット燃料など間伐材の有効利用に役立つことになり、伐採コストを引き下げることで国産材の利用促進にもつながる可能性がある。この交流が、地域の元気を取り戻すきっかけになればと考えている。

◆関連ニュース(ENVIROASIA)

http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06022401J

【筆者】山崎 求博(YAMAZAKI Motohiro)  / 足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ / 寄稿 /  [J11082602J]
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ナイキ・李寧(Li-Ning)などのブランドの衣服に環境ホルモンが含まれていると指摘

グリーンピースが、衣服の生産によって健康を損ねる環境ホルモンNPEが河川に排出されていると指摘

中国全土 環境保護組織グリーンピースは8月23日に、ナイキ・李寧など15の有名ブランドの衣類からノニルフェノールエトキシレートという環境ホルモンが検出されたとの報告を発表した。

 ノニルフェノールエトキシレート(以下、NPEとする)は紡績工業でよく用いられる表面活性剤で、環境に放出されれば、分解されてノニルフェノール(NP)になる。『中国環境科学』誌が発表した論文によると、NPEとその分解物質は哺乳動物への急性毒性は非常に弱いが、目への刺激があり、環境ホルモンの効果によって、一定の濃度になると、水中のオス魚類などの生物のメス化を促す恐れがある。

 グリーンピースが今回検査した78点の衣類サンプルにはスポーツウェア・カジュアルウェア・下着・靴類が含まれ、中国・イギリス・アルゼンチンなど18の国で購入されたもので、15の有名ブランドが含まれている。検査結果によると、その内52件のサンプルからNPEが検出され、このサンプルはそれぞれ17の国家で購入され、14のブランドが含まれている。

この14ブランドとは、ナイキ・李寧・アディダス・Calvin Klein・converse・G-Star RAW・H&M・Kappa・ラコステ・Abercombie & Fitch・PUMA・Ralph Lauren・ユニクロ・Youngerである。報告によると、ブランドの衣服の生地からNPEが検出され、これらのブランドが生産過程でNPEを使用したことを証明している。

 グリーンピースは、検査サンプルは独立して資質のある実験室で行った、としている。これらのブランド衣類サンプルの中で、大部分のNPE含有量は数ミリグラム/キログラムから数百ミリグラム/キログラムの間で、NPE含有量がわずか1.2ミリグラム/キログラムのサンプルもあり、1ミリグラム/キログラムの検査限度ぎりぎりであった。また、フィリピンで生産され、プラスチゾルでプリントされた衣類サンプルにはNPE含有量が27,000ミリグラム/キログラムに達していたものもあった。

 中国で生産された28点の衣類の内、19点からNPEが検出され、Abercombie & Fitchのサンプルからは1,100ミリグラム/キログラム、ナイキのサンプルからは860ミリグラム/キログラム、李寧のサンプルからは680ミリグラム/キログラム、Youngerのサンプルからは530ミリグラム/キログラム、PUMAのサンプルからは210ミリグラム/キログラムが検出された。

 EUが公布している複数の基準では、NPEは紡績生産業での使用が禁止されている。中国政府も今年年頭、NPEとNPを『中国が輸出入を厳格に制限する有毒化学品リスト』に加えているが、その使用と排出に関しては具体的な規定を設けていない。

 グリーンピースの汚染・防止プロジェクトの張凱氏は財新記者に、「検出された含有量データ(がいくつだったか)は、生産過程でどのくらい使用されたかを意味しているわけではなく、多くの有害物質が洗濯によって環境の中で流れ込んでいるということです」、と述べた。

 「アディダスおよび李寧などのスポーツブランドは健康的なライフスタイルを謳った広告の裏で、実際は汚れた汚染排出パイプだったのです。環境と人体の健康を損なうNPEは中国の河川に排出され、食物連鎖を通じて多くの人の健康を脅かしているのです」。張凱氏はこのように語っている。

 2011年7月、グリーンピースはブランド衣類生産が中国にもたらす水質汚染状況に関する調査報告を発表しており、その後、ナイキ・PUMAなどの企業は、サプライチェーンにおけるすべての有毒有害物質を淘汰していくとのコメントを出している。8月22日、李寧は、サイト上で、8~10年の間に生産段階における環境に影響を与える化学物質を減らし、除去していくとの声明を発表した。

 グリーンピースは、同様に疑いを持たれているアディダスなどの企業は、まだ積極的なアクションを起こしていない、としている。

【筆者】財新網記者 崔筝 / 環友科学技術研究中心 / 転載 /  [C11082402J]
【翻訳】中文和訳チームC班 橘 高子]]>

新華ネット:都市でもっと市民にくつろげる場所を

大都市で市民がくつろぐ場所が十分にあるかどうかが、市民の幸福感や健康、都市や国家の調和のとれた安全に関係する

北京市 北京の公園では至るところで、公園という空間が侵食される現象が多くみられている。北京西駅付近の蓮花池公園がそのひとつである。

 ここはもともと、金王朝時代に中都と呼ばれていた重要な遺跡であり、徳望の高い学者たちの呼びかけのおかげで、北京西駅が建設された年に、この素晴らしい場所を公園として残され、近くに住む市民が安らいで活動する場所となった。だが、今では公園がとても小さいのに来園者が多いので、毎日縁日をやっているかのようである。また遊園地かのようで、昼間は音楽や歌声が響き渡り騒がしい。世界の人々が共通して想像するような大自然に近い公園の概念とはすでにかけ離れている。ここではどこにもきれいな場所はなく、石の上に座って、精神を落ち着かせようとしても無理だ。座っていたならば、すぐに人が来てしまい、隣で大声をだして話す、煙草を吸う、物を食べる、おならをするなどで、自分が立ち去るしかなくなる。

 しかしながら、小さいには小さいが、ないよりはましである、まさに聊勝于無(中国の故事成語)というものだ。残念なのは、このように狭い小さな場所でも内部は侵食されつづけていることだ。最初は囲いのある庭で、中に別荘のような建物が現れた。それは公園管理事務所で、管理スタッフが仕事をするところだ。最近は、蓮の葉茂る蓮花の池で大きな敷地が造成され、そこには建物が建設中だ。おそらくこれは商業用の建物である。そこは、蓮の花が砂利や汚泥で埋められている。この池はもともと、足を洗うために使う丸い桶のように水面が浅く、狭いが、今ではそれに拍車がかかったようだ。同じような状況が玉淵潭公園など他の公園でも見られる。玉淵潭公園は管理スタッフの事務所や商業用の建物などさらにひどく、あちこちで,次々と来園者の空間を侵食している。公園事務所だけでもかなり広いスペースを占めていて、入口には通勤用の自家用車や公用車であふれていて、公園というよりは市街地のようだ。

 都市がひとつの絵画だとしたら、公園はまさに余白である。絵画に余白がないとしたら、めまいがしてくつろげない。都市にもし公園がなければ、市民もめまいがして、くつろげないのである。

 どうしてだろうか。人口密度が高すぎるからである。最近、我が国の大都市は、北京を初め、どこも人口が多いという問題がある。現在北京の人口密度はすでに東京、ロンドンを超えて世界大都市のうちトップになっている。

 公園は市民がくつろげる場所である。「民が思うところを思い、民が求めるところを求める」、政府がこの考え通りでいれば。市民は公園でくつろげ、会話を楽しめる。でも、それは反対ならば、市民からの信用を失い、うそつきと変わらないことになる。

 公園をないがしろにする行為は、まさしく短期的な視点にとどまり、自分勝手で馬鹿なものだ。大都市には市民がくつろげる場所が十分にあるかどうかは、市民の幸福感に関係するばかりでなく、市民の健康や都市と国家の調和と安全にも関わるのである。

 人は自然の一部であり、屋外の活動は欠かせない。家の窓際に置かれたの草花はどうして育ちが悪いのか。それは草花が大自然から離されたからである。大都市の人々も、もし長期間大自然と隔絶されたら、だんだん免疫力を失い、さまざまな問題が出てくるだろう。

 同じような原因で、我が国の大都市の人は気が荒い、車を運転するとき、道を歩くとき、買い物するとき、物を売る時も気が荒くなる。管理する人も管理される人も気が荒く、どこでも喧嘩をしているようで、筆者もこのような場面を見たのは一度ではない。

 都市建設者と管理者がこの道理を理解できるなら、都市計画を進める際、もう少し空間をとり、緑地を増やして、公園を建設し、市民がくつろげる場所を増やすだろう。医療衛生と都市管理の資金は大きく節約されている。これは、金儲けの商売なのである。

 実のところ、これは大きな発見ではない。東京とニューデリーの人口密度は北京より低く、緑地と公園は北京より多いので、住民はよりここちよく、平和であろう。この面では我々は実際のところ遅れている。主には認識上で遅れであり、理解していない、わかっていないのである。または目先が利かない、視野が狭い、ただ鼻の下のゴマを見ているだけで、十歩先のスイカも見えないのである。都市管理の責任を負う部門は、公園の空間が侵食されている状況を管理すべきではないのだろうか。

【筆者】許博淵 / 環友科学技術研究センター / 転載 /  [C11082401J]
【翻訳】中文和訳チームB班 大石愛子]]>

原発なきCO2削減を求める公害調停はじまる

ぜひ申請人としてご参加を!

日本全土3.11の東日本大震災を経て、原子力発電に頼らず、地球温暖化も引き起こ
さないエネルギー利用へと社会がシフトすることを念頭に、日本環境法律家連
盟と気候ネットワークは2011年9月2日に、電力会社11社を相手に、公害調停
の申請を行います。これに先立って、その公害調停を進めるために、弁護団30
名を中心としたプロジェクト、クライメットJが立ち上がりました。

 クライメットJは、気候変動の被害を受けるものたちを申請人として、電力
会社を相手どって「公害調停」を起こし、司法手続きの場において電力会社の
CO2排出量の削減を求めていこうとするプロジェクトです。日本のCO2排出量は
発電所を起源とするものが3割を占めており、大規模排出源である電力会社に
は、とても大きな責任があります。

 これまで米国では、大規模なCO2の排出が「公害」であるという裁判所の判
決が出ていますが、日本ではCO2の排出が公害だと判断されたことがありませ
ん。国内ではじめて「公害」として認められるかどうかも、この調停での大事
なポイントです。

 東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故の影響で、日本社会では原発や
エネルギーに対する関心が非常に高まっていますが、それに比べ、地球温暖化
問題の話題は昨年に比べると少なくなりました。その背景には、政府が、CO2
対策として原発増設を進めてきたことがあるかもしれません。原発を止めたら
CO2の排出増加につながるという脅し文句も聞かれます。

 しかし、地球温暖化対策と原発なきエネルギー政策とは全く矛盾するもので
はなく、持続可能な社会を構築していくためには、省エネ社会と再生可能エネ
ルギーを大幅に導入していくことが必要です。そのために、CO2排出の少ない
発電設備に切り替えながらの対策をとっていくことは可能です。効率の良い発
電設備に切り替えることは、燃料使用量やコスト削減にもつながり、社会全体
としてはメリットも大きいのです。

 今回の公害調停では、地球温暖化の影響を受けて生活が大きく変わりつつあ
る、ツバルやイヌイットの市民、北極ですみかを追われたシロクマを申請人と
するほか、日本をはじめ世界各国から申請人を募っています。

 申請人の募集は、8月22日を第一次締め切りとしています。公害調停は通常
は非公開で開催されますが、申請人になることで当事者として参加できます。
あなたもぜひ登録してください(中国、韓国からのご参加には申請手続き料は
かかりませんので、メールにてご連絡ください)。

stand★climate-j.org
★を@に変換してください。

★詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.climate-j.org

【筆者】桃井貴子(MOMOI, Takako) / 気候ネットワーク東京事務所/クライメットJ事務局 / 寄稿 /  [J11081801J]
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渤海湾原油流出事故は責任追及段階へ、国家海洋局は億にも上る賠償を請求

渤海湾蓬莱19-3油田原油流出事故、海上の汚染処理段階から責任元へ賠償請求をする段階へ入った。

中国全土経済参考報は、国会海洋局及び地方分局の多くの人々は渤海湾蓬莱19-3油田原油流出事故は、現在海上の汚染処理段階から中国海洋石油総公司と康菲石油中国有限公司に対し賠償請求をする段階へ入り、“近日重要な処分を発表する”としていると報道した。

 報道では、“たとえ沿海養殖場の損害や汚染された海水浴場が受ける損害を除いても、海洋生態に与えた損害への賠償について、国家海洋局は億にも上る額の賠償請求する可能性があり、汚染範囲の拡大に伴い、賠償請求額も引き上げもあり得る。”“上述の賠償請求はここ10年に中国国内で発生した‘天津タスマン号タンカー衝突原油流出事件’や‘7-16大連中石油爆発原油流出事件’等事件と比較して出したさしあたっての額であり、最高20万元の罰金に処するだけでは済まされない。”としている。

 また、“中国海洋石油総公司と康菲石油中国有限公司は現在協議中であり、訴訟を起こすか、調停での話し合いになるかは、最終的には確定していない。”

 しかし、同時に報道は指摘する。最終的にあまりに高額な賠償金を期待できない。中国は、メキシコ湾で起きた原油流出事故のときアメリカがとったような、事故を起こしたブリティッシュ・ペトロリアムが損害を受けたアメリカに200万億ドルを賠償せざるを得なくする“懲罰的損害賠償制”をとるはずが無い。

 8月12日康菲石油中国有限公司が蓬莱19-3油田Cプラント周辺で潜水探査を行なった際、6月17日の原油流出事故であふれ出した掘削流体がまだ残っていることを発見し、このあふれた掘削流体の総量は当初の見通しの1500バレルから67%増加した2500バレルであることがわかった。同日、国家海洋局は公告を出し康菲石油中国有限公司がBプラントでの油漏れ処理業務を場当たり的に、いいかげんに行なったことを強く非難した。

 8月15日、康菲石油中国有限公司はオイル回収カップの位置を新しい流出ポイントへ移動し、さらにより大きい回収カップを製作し、初めの流出ポイントと現在の流出ポイントで漏れた油を回収すると発表した。

 7月31日北海分局は康菲石油中国有限公司へ通知を出し、期日通りに油漏れ処理を終わらせることができなかったことを指摘した。またCプラントにおける油漏れ処理業務を速やかに行なうこと、8月7日までには、海底の油漏れ処理を終わらせ、8月10日までに分局に処理回収効果の評価報告を要求した。しかし、この2つについて未だ終了しておらず、油漏れ処理業務は現在も進行中である。

【筆者】《財経》記者 / 環友科学技術研究センター / 転載 /  [C11081702J]
【翻訳】中文和訳翻訳チーム 古賀]]>

「都市の水不足は深刻、中水利用の推進を望む」市民の意識調査まとまる

中水利用、汚水処理強化、節水の提唱、節水措置の普及、浪費に対する厳罰を政府が推進し、深刻さを増す都市の水危機に対処するように

中国全土2011年8月10日、民間環境保護団体・自然の友が北京で「六都市の住民の水資源意識と水使用行動に関する調査」の結果を発表した。半数近い市民が都市の水資源不足は深刻な問題であると認識し、六割近い市民が都市の水源の安全性に憂慮を示し、八割近い市民が都市における中水利用の推進を支持していることが明らかになった。自然の友の担当者によれば、今回調査を行った都市は、北京、上海、南京、鄭州、杭州、武漢の六都市である。

調査の結果、46.8%の市民が都市の水資源不足が非常に深刻だと認識している。調査を行った六都市のうち、北京の水不足が最もひどいと認識する市民は76.6%に上り、その次は上海、三番目は鄭州だったという。

 自然の友の担当者によると、調査を受けたほぼすべての市民は、水質汚染と水資源不足はほとんどの都市が直面する課題だと認識している。都市ごとに程度は異なり、たとえば北京・上海・鄭州の市民は自分の住む都市の水資源は非常に不足していると広く認識しているが、南京・武漢・杭州の市民は水質汚染の問題をより重視している。

 調査対象の市民の67.2%が、都市における水の浪費は深刻な問題であると認識しており、この点では六都市ともに高い割合を示した。各都市の市民は皆、自分の住む都市で水の浪費が激しいと考えているが、北京の市民が最も重く自覚していると言える。

 また、都市の水不足の原因についても、市民の認識は基本的に一致し、水質汚染、都市の急激な拡大、浪費、降水量の減少、気候変動、不合理な水道価格の設定などの要因が挙げられている。三大原因は、都市の急激な拡大、水質汚染、浪費であり、それぞれ53.1%、50.4%、47.5%を占めた。さらに、40.0%の人が都市建設は水不足の原因となると考えており、38.5%が水不足は気候変動が原因だと認識している。

 上海市民は都市の過剰な人口規模が水資源不足を招いていると考えており、南京市民は水質汚染を心配し、鄭州市民は水の浪費に危機感を持ち、北京と鄭州の市民は気候変動がもたらす降水量減少の影響による水不足が他の都市より深刻であると考えている。

 また、スパ施設、洗車業、屋内プール、スキー、ゴルフ場など水の大口ユーザーに対し、七割を超える市民が、水の浪費が顕著であると考えており、半数以上の市民がこれら大口ユーザーに対し節水技術や節水型器具を導入するよう働きかけるべきだとし、四割半の人が経済的な手法で大口ユーザーに節水を促すべきだと認識している。

 そして、八割近い都市住民が、水資源不足はすでに非常に緊迫した問題となっていると認識しており、中水の利用を進めるべきだと考えている。67.3%の人が家庭で中水を利用することは水資源の節約になるとし、27.7%の人が中水利用の設備を取り付ければ、水のコストが下がり、水道代がよりやすくなると認識している。

 今回の調査では、都市における中水の利用率が非常に低いことがわかった。現在、六都市の調査対象家庭で中水設備が取り付けられているのは、わずか7.2%だったが、調査対象者の六割近くが中水設備の導入を望んでいた。最も強くそれを希望しているのは北京市民で、その次は上海市民だ。

 調査対象者は政府に対し、中水利用の推進、汚水処理強化、節水の提唱、節水措置の普及推進、浪費に対する厳罰などの措置をとり、日増しに深刻さを増す水の危機に対処するよう広く望んでいる。

 今回の調査結果について、自然の友理事長の楊東平は次のように語った。市民は都市の水資源不足に対しある程度認識し、環境意識も高まっていることがわかったが、実態の深刻さを反映しているとは言えない。たとえば北京の場合、北京市民が考える水資源不足の度合いを示す点数は3.8ほどだが、実際の不足度は5以上であり、世界の最も水不足が深刻な国よりもさらに厳しい情況だ。私たちは今後一層啓発活動に力を入れ、市民の認識を高め、節水につながるあらゆる行動を取っていかなくてはならない。

 自然の友は20年近い歴史を持つ民間環境保護団体であり、都市の環境問題の解決と住みやすい都市の建設促進に尽力している。彼らは今回の調査を通じ、都市住民の水不足に対する認識と水危機に対する考え方を知り、そこから都市の水危機に対する政策提言をまとめようとしている。

【筆者】康雪 / 自然の友 / 寄稿 /  [C11081701J]
【翻訳】中文和訳チームC班 松江直子]]>

河北省楽亭の漁民たちは、コノコフィリップス、中国海洋石油に刑事責任を追及するべき

国家海洋局が定めた原油除去の期限である8月7日はすでに経過したが、コノコフィリップスによる除去作業は未だに続いている。

河北省注目を集めた渤海湾の海底油田「蓬莱19-3」での原油流出事故は、発生からすでに2カ月余りが過ぎた。だが、国家海洋局が定めた原油除去の期限である8月7日をすでに過ぎたにもかかわらず、コノコフィリップスによる除去作業は未だに続いている。

一方で、河北省楽亭の漁民たちによる、中国海洋石油、コノコフィリップスに対する訴訟の動きはなかなか進んでいない。訴訟作業が難航しているからだ。現在のところ、国家海洋局・北海分局の情報によると、楽亭で見つかった油の汚染はガソリンによるものであり、「蓬莱19-3」の原油ではないという。これに対し、多くの地元漁民や環境NPOなどが疑念、抗議の声を挙げている。

コノコフィリップスは期限通りに処理できず

これに先立ち、国家海洋局・北海分局はコノコフィリップスに対して、Cブロックの原油除去作業の進展を早め、8月7日までの作業完了、8月10日までの回収効果に関する報告書の提出を求めた。8月7日の期限がすでに過ぎたが、コノコフィリップスの関係者によると、台風“梅花”の影響を受け、作業員の安全確保を目的に8月6日に除去作業を一旦停止したという。現在も再開されておらず、国家海洋局が定めたスケジュールに比べると大きく後れをとっている。コノコフィリップスの発表によると、ここまで見積もってきた「蓬莱19-3」Cブロックの事故によって漏れ出した原油・汚泥については、すでに8月3日に除去作業を終えたという。だが、新たに見つかった原油・汚泥漏れについては、除去が終わっていない。台風の通過を待って、除去作業のピッチを速めるが、作業完了の時期は見通せないという。

漁民たちは提訴する資格がなく、証拠の収集も困難

養殖していたホタテ貝が広範囲にわたって死滅し、3.5億元に上る経済的損失を受けた後、河北省楽亭の160余りの養殖業者は中国海洋石油、コノコフィリップスの両社を提訴することに決めた。だが、提訴には大きな難題が待ち構えている。

一、提訴する資格がない:『海洋環境保護法』によると、生態環境が被害を受けた場合、国家海洋局だけが国を代表して訴訟を起こすことができる。民間団体が訴訟を起こすことは、中国では法的に支持されていない。
二、証拠の収集が困難:環境NGO「自然の友」の常成氏は「油田は海洋の真ん中にあり、採掘基地はコノコフィリップスが実質的に管理している。我々は状況を確認することができないし、証拠を集めるいかなるルートも持ち合わせていない」と話す。
三、受理されることが難しい:北京弁護士協会の憲法専業委員会で副主任を務め、全国弁護士協会の環境法委員会の委員を務める魏汝久氏が記者に告げたところによると、この種の案件は、地方裁判所が往々にして受理しないという。

漁民、環境NPOは検査結果に疑問を呈する

現在のところ、国家海洋局・北海分局の情報によると、7月27日、唐山市海洋局が豊南区近海の海域で、原油が流出し、帯状の黒色の塊が浮かんでいることを発見した。7月28日、楽亭県老米村の溝河口の東に位置する砂浜で、少量ではあるが乾燥した油が見つかった。検査・分析の結果、ガソリンであることが判明したという。

一方、7月20日、国家海洋局・北海分局が発表した資料によると、遼寧省绥中東の戴河海水浴場で、約4キロにわたり少量ではあるが、粒上の油の塊が見つかった。このほか、河北省にある京唐港浅水湾海水浴場の西側で、約300メートルにわたる粒上の油が漂着していた。検査の結果、これらの油は「蓬莱19-3」油田から来たものと判明。京唐港浅水湾海水浴場と河北省の楽亭県にあるホタテ貝の養殖区とは、5キロも離れていない。このように近い距離で、ほぼ同時期に検査されたにもかかわらず、検査結果は正反対となった。これを受け、楽亭の漁民、環境NGOはガソリンと判断した結果に疑問を呈している。

中華全国弁護士協会の環境・資源法の専門委員会で委員を務めている夏軍氏は「サンプル採取は検査結果に深く関わっており、海洋当局、海事部門を含めた環境保護当局だけに任せていられない。外部の検査機構、ひいては民間の検査機構、CMA(危機管理協会)などが、当局の発表した数値の信頼性を確かめ、海水検査の能力を有しているか確認する必要がある」と言っている。

関係事業者の刑事責任を追及

北京環助弁護士事務所の副主任を務める戴仁輝氏は、責任追及の問題について言及した。流出事故の責任は第一にコノコフィリップス、中国海洋石油にあり、両社はいずれも被告であると。魏汝久氏は、刑法の規定によると、両社はすでに重大な環境汚染事故を引き起こしており、刑事訴訟に持っていくべきだと主張している。流出事故の発生は天災によるものではなく、石油企業の多くの対応に問題があったからであり、企業は重大な過失を負っているからだ。物質面ばかりでなく、生態面でも被害は大きい。

【筆者】広州日報駐北京記者:干夢江 / 環友科学技術研究センター / 転載 /  [C11081002J]
【翻訳】中文和訳チームB班 畦田和弘]]>