湿地交流会の感想

世界各国が手を結び、美しい故郷を守ろう!

中国全土 2011年10月27日、私は韓国の釜山で行われた世界子ども湿地交流会に参加した。今回の交流会で、私は各国の環境に対する知識と鳥類に対する保護方法など多くの知識を学んだり、環境保護と野生動物の保護の重要性を感じたり、韓国の風土や人情を理解したり、多くの貴重な体験をすることができた。

 韓国での二日目の午前、主催者は私たちを注南ダムに連れて行ってくれた。昌原市東邑にある注南ダムは渡り鳥が生息するのに恵まれた自然条件があるため、毎年10月中旬から、ヒシクイ・マガン・マガモ・コガモ・オナガガモ・ホシハジロ・コハクチョウ・オオハクチョウなどの渡り鳥が飛来する。注南ダムは韓国の“鳥の楽園”と呼ばれ、ヒメハジロ・ヘラサギ・マガモ・トモエガモ・ガン・マガンなど20数種類の鳥に温暖な場所を提供しており、昌原は韓国国内で最大の渡り鳥の生息地となっている。

 小道に沿って少しずつ進むとカモが水面で戯れている様子を見ることができた。魚を捕まえたり、泳いだり、その様子は面白くて見飽きない。たくさんのガンが群れをなして飛び立つ時、その光景を見た人々は幻を見たような感覚を覚える。ハクチョウがアシ池のそばを優雅に散歩する様子は一見の価値がある。注南ダムの堤防の小道の上には展望台が設置されており、そこにある望遠鏡で、ダムに生息する渡り鳥の一挙一動を見ることができ、大変興味深い。また、渡り鳥の特徴について解説もされている。

 注南ダムは韓国国内で最大の生態観光地であり、人々に自然を感じさせ、人類や環境を理解させ、渡り鳥が自然と共存する法則を理解することができる天然の教室である。注南ダムで鳥の群れが飛び立つ光景を目にした時、神は公平だと感じるだろう。なぜなら神はこのような美しい妖精を創造したのだから。

 午後、私たちは韓国古代の家屋に行き、韓国人の古代の生活や労働について知ることができた。彼らの説明から、韓国古代の生活様式と中国古代の生活様式には多くの似た部分があり、中国は古くから韓国と文化の発展・交流・協力を行ってきたことがわかった。彼らの説明の内容がよく理解できないところもあったが、彼らの態度には誇りがにじみ出ていた。続いて茶道の実演が行われた。韓国の茶道は非常に興味深いものである。優雅にお茶を入れている様子を見ていると、思わず感服してしまった。優雅にお茶を飲み、後味を味わうと、味わいがつきない。私たちがさらに韓国の知識を理解できるように、彼らは私たちのために特別に韓国の民族衣装を用意し、私たちに着せてくれた。身に付けた美しい衣装を見てとても幸せな気分になった。その後、あずまやにみんなで一緒に座り、稲わらでカモの石鹸箱を編んだ。先生は熱心に説明してくれたが、私たちは理解できず、通訳の先生たちがあちこち走り回って私たちに説明してくれた。私たちは時には眉間にしわをよせたり、時には笑顔を見せながら、一生懸命稲わらを編んだ。いつの間にかゆっくりと日は沈み、夕陽の残光が一生懸命な私たちの顔を照らしていた。

 三日目の午前、私たちは今回韓国を訪れた最大の目的である、環境保護に関する交流会議に参加した。会議では、各国の代表がそれぞれの意見を発表し、環境に対する認識と自分たちの活動を披露し、さらに自国の稀少な動植物を紹介した。たとえばニュージーランドの代表者は、彼らの国の稀少動物とその保護措置について紹介した。韓国の代表者は彼らが参加している多くの環境保護活動を紹介し、環境保護のために行った活動と事例について述べた。また香港の代表者は彼らとクラスメイトたちが一緒に行っている環境保護活動の事情と措置について解説した。これらの代表者たちが行っている活動を見て、各国が環境保護のために努力していること、また今後どのように環境保護を行っていけばよいのかを理解することができた。

 今回の韓国訪問で、私は大自然の美しさを感じ、“鳥の楽園”を見ることができた。また私は韓国の歴史と風土や人情を理解し、多くの友人と交流することができた。私たちは韓国の友人たちの熱心なもてなしを感じることができた。日本の友人からは友好を感じ、ニュージーランドの友人からは鳥に関する知識を学んだ。私たちは多くの環境保護知識を学び、各国の環境保護に対する様々な活動や環境保護措置を知ることができた。私は世界各国が手を結び、協力して美しい故郷を守って行くことを願っている。

【筆者】孫慧 / 河南省桐柏県第一初級中学  / 寄稿 /  [C11113002J]
【翻訳】中文日訳チームC班 富川玲子]]>

“NGOと企業、垣根を超えた交流”セミナーが北京市で開催

企業と共同で、社会の持続的発展に関わる問題解決に向けて、可能性を探った。

北京市 2011年11月24日から26日にかけて、中国国際民間組織促進会(CANGO)が、商道縦横、中国企業社会責任指南(CCM)と共同で、北京市において“NGOと企業、垣根を超えた交流“をテーマとするセミナーを開催した。 ”和諧社会:中国のNGOと企業の協力”プロジェクトの一環として開かれたこのセミナーは、NGOに対して、企業、そして企業の社会的責任に関する基礎的知識、ノウハウなどを提供。さらに企業と共同で、社会の持続的発展に関わる問題解決に向け、可能性を探ろうというものだ。環友科学技術研究センターでは、グリーンチョイスとごみ調査のプロジェクトを担当している呉東建と趙麗媛がこのセミナーに参加した。

 今回のセミナーにはCSRの分野で中国でも著名な専門家が講師を担当し、企業の社会的責任をテーマに講演を行った。セミナーは3日間にわたり、“企業と企業の社会的責任(CSR)に関する基礎的知識”、“企業によるサプライチェーン、そして地域コミュニティのなかで果たすべきNGOの役割”、“NGOと企業とのCSRにおける協力”が主な内容。NGOが様々なプロジェクトを進めていく上で、各種多様の企業・政府部門と関わることになるが、往々にして様々な矛盾が起こりやすい。従って、NGOと企業との交流をテーマにしたセミナーは、どのNGOにとっても、時節を得た、必要なものといえる。セミナーでは、各NGOの代表が非常に強い関心を持って耳を傾けていた。多くの参加者が積極的に発言し、議論し、会場は白熱した雰囲気に包まれた。対話性を深めるために、講師はゲームを企画。参加者はゲームを通じて、より理解を深めていった。

 セミナーでは、環境NGOにより2回にわたり開かれたアップル社に関する記者発表会についても取り上げられていた。会場では講師と参加者がアップル社の責任について、複数に分かれて討論を開始。グリーンチョイス・アライアンス(緑色選択連盟)とアップル社における協力の可能性を探った。環友科学技術研究センターはアライアンスの主要な発起人として、プロジェクトの担当者がアップル社の事例に関する参加者の討論結果を把握。メンバーによる議論は、環友科学技術研究センターとアライアンスの今後に新たな思想、方法をもたらすことになるだろう。

 3日間のセミナー日程は非常に濃いもので、参加者は講師から多くのものを学んだ。さらにNGO同士の交流も進み、今後の活動に向けて大きな礎を築き、多くの友人も得ることができた。参加者は名残惜しくも、セミナーは成功裏に閉幕を迎えた。

【筆者】趙 麗媛 / 環友科学技術研究センター(EnviroFriends Institute of Environmental Science and Technology) / 投稿 /  [C11113001J]
【翻訳】中文和訳チームB班  畦田 和弘]]>

水俣の甘夏でつくるオーガニックコスメ

水俣病の教訓を活かして無農薬で栽培された甘夏ミカンが化粧品の材料に

熊本 昨今のオーガニックブームは依然として衰えを知らず、今月初めに東京で開かれた「オーガニックEXPO」には、世界10か国から、食物、繊維、化粧品などの各分野でオーガニック製品を手掛ける165社が集い、商品をPRした。

 オーガニック市場で注目を集める大手会社の製品と並んでひときわ目を引いたのが、株式会社ネローラ花香房が扱う国産ネロリを使ったスキンケア用品だ。

 ネロリとは、ダイダイ(ビターオレンジ)の花から抽出される精油のことで、1kgの花から約1gしか採れないため希少価値が高く、高級化粧品の材料として人気がある。通常はチュニジアやモロッコ採取されるネロリが、日本で、しかもオーガニック栽培の木から抽出されているとは、寡聞にして知らなかった。

 このオーガニックネロリの産地は、熊本県水俣市。言うまでもなく水俣病発祥の地で、水俣病を教訓として現在は、環境事業を中心に様々な地域再生の取り組みが行われている。有機栽培も盛んで、野菜に始まりお茶や米なども手がけられている。そのうちのひとつ、無農薬の甘夏ミカンに目をつけたのが、ネローラ花香房代表の森田恵子さんだ。

 国際協力や環境教育のNGOで働いてきた森田さんは、かつて訪れた北アフリカで知ったオレンジフラワーウォーターを、水俣の甘夏ミカンで作れないかと思い立った。

 現在は水俣病の語り部として広く知られる杉本雄さんが栽培する甘夏を使わせてもらえないかと打診したところ、「これまで散るにまかせていた花が化粧品にできるというのは面白い」と、快く引き受けていただけたそうだ。

 「新たな形の水俣の地域交流になれば」と願って作った化粧水だが、思いがけず高品質なものであることがわかり、製品として売り出すことになった。杉本さんは「これまでオーガニック栽培を続けてきたご褒美のようなものだ」と喜んでくれたという。

 オーガニックの化粧品の命は、言うまでもなく材料の確かさだ。400人余りにアレルギー症状が出た「茶のしずく」石鹸には、加水分解コムギという小麦由来のタンパク質が含まれていた。加水分解コムギのアレルギー性については、近年の研究で明らかになってきたもので、完全なる安全性を証明するためには、更なる研究の成果を待たなければならない。

 この点、ネローラの製品は安全だ。商品に使われている成分はすべてがオーガニックの天然素材に由来するもので、かつて食べ物を通して健康を奪われた水俣ならではの取り組みといえる。

 1960年代、水銀で汚染された魚を食べないよう、禁漁となった故の収入補てんのために、甘夏ミカンの栽培が奨励された。ところが、農協から支給された農薬と化学肥料を使った患者さんたちは、多量の水銀によってすでに化学物質に対しての耐性が失われていたためか、使い始めて30分も経たないうちに意識を失ったという。無農薬有機栽培を始めたのは、それからだ。当時は「オーガニック栽培」という言葉もなかった。

 そうして収穫したミカンは、見た目が悪くて通常の取り扱いの対象にならなかったため、水俣病被害者の支援者が中心となって、全国に独自販路を切り開いていったという。この販路開拓が軌道に乗り、水俣芦北地区の患者さんを中心とした生産者グループは現在まで、甘夏ミカンのオーガニック栽培を継続している。

 森田さんは、こうしてできた甘夏ミカンから採れたネロリが、水俣病と被害者の苦闘の歴史を後世に伝えるツールになると考え、花摘みツアーや甘夏生産者の方々との交流も展開している。「甘夏ネロリの里構想」と名付けたこの企画は若い世代にも人気で、環境首都水俣は、当面その地位を保ち続けていきそうだ。

「甘夏ネロリの里」サポート会員の情報はこちら
http://www.neroli-hana.com/products/detail19.html

ネローラ花香房のオーガニックコスメ

無農薬有機栽培の甘夏ミカンの花からネロリを抽出する

【筆者】山本 千晶(YAMAMOTO, Chiaki) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11112501J]
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学園祭の環境対策~一橋大学の場合

環境に配慮した学園祭とは?

東京 日本では、秋は学園祭の季節である。学生によって企画・運営され、中には20万人前後の来場者を集めることもある日本の学園祭ではどのような環境対策が施されているのだろうか。東京の国立市で2011年11月4~6日に開催された、一橋大学の「一橋祭」を取材した。

 一橋祭は地域の秋まつりと同時に開催される。キャンパスには一日に数万の人があふれ、学生サークルなどが提供するステージ企画や模擬店(屋台)を楽しむ。大量の来場者が集まるぶん環境負荷も大きなイベントであり、運営を担う実行委員会では毎年環境対策に取り組んできた。

 たとえば、模擬店で食べものや飲みものを提供するために食器が大量に使用されるが、実行委員会では「エコ容器」の使用を呼びかけている。今回は、模擬店のうち約半数がサトウキビの搾りかすやケナフなどでできた非木材紙製の食器を採用した。取材に応じていただいた環境整備担当、小林祐貴さん(一橋大2年)によると、「エコ容器」は価格面でやや割高だという。「エコ容器」と比較すると、出店者にとって割高感のない「間伐材わりばし」はほとんどの店舗で採用されたそうだ。

 さらに、今年の環境対策で目玉になったのは、「くにたち油田」と名づけられたプロジェクトである。これは祭りの会場に回収所を設置した、廃食油リサイクルの取り組みである。昨年度、模擬店の使用済み揚げ油を対象に始めたところ反響があったので、今年は近隣の一般家庭にまで範囲を拡大したという。もっとも苦労したのは広報だというが、新聞に取り上げられたこともあり、目標回収量を50%も上回る300リットルの油が回収された。そのうち半分が一般家庭からのものだという。会場に油を持参してくれた人には、実行委員が廃油から手作りしたキャンドルがプレゼントされた。なお、回収された油は専門業者に引き取られ環境にやさしいVDF燃料としてリサイクルされる予定である。

 小林さんは来年以降の取り組みについて、今までの取り組みを維持強化しながら、より多くの人に知ってもらえるようにしたいという。また、「エコ容器」をはじめとした環境対策は、実行委員が多忙な業務の中でどこまで運用の労力を注げるかがカギになる。限られたリソースの中で何ができるのかということもさらに工夫していきたいということだった。

 学生にとっても周辺地域住民にとっても秋の風物詩として親しまれている一橋祭。エコロジーに配慮したイベントとしてもさらに発展していってほしい。

(参考URL)
・一橋祭
 http://jfn.josuikai.net/student/ikkyosai/

ゴミ捨て場には係員が常駐して分別を徹底させている

地域の人も楽しみにしており、大量の人が訪れる

奥の薄緑の容器は油の回収コンテナ

【筆者】石井 晋平(ISHII, Shimpei) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11111802J]
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次世代につながる植樹活動―足尾銅山に100万本の木を!

足尾銅山に50本の新しいどんぐりの木を植えた。

栃木 2011年11月5日、環境まちづくりNPOエコメッセが主催する「どんぐり苗植樹ツアー」に参加し、足尾銅山に行って来ました。今年2年目を迎えるこのツアーは、「足尾に緑を育てる会」が足尾銅山の自然回復のため行っている「足尾の山に100万本の木を植えよう」という運動に賛同する形で、東京で植えたどんぐりの苗を足尾銅山に植える企画です。去年の30本に続き、今年は50本を植樹して来ました。

 植樹の前に「足尾に緑を育てる会」の秋野峯徳(あきの・みねのり)さんから足尾銅山に関する話がありました。昔は170人が暮らしていた村が、鉱毒ガス(主には二酸化硫黄)により、人々が散り散りになり、今は枯れた跡地しか残っていません。「私の小さいときは、遠足などで草一本見つけることが大変驚きの発見でした。川の水が渋く飲めないので、4、5キロを歩くまでずっと我慢しました」と、何十年前の草一本、木一本もなかった足尾銅山を思い出しながら、秋野さんは当時の山の様子を語りました。

 鉱山の採掘路は1234キロにも及び、大型で急激な開発は、やがて足尾鉱毒事件に見られる公害を引き起こし、現地や下流域の住民を苦しめました。今も鉱山残渣といわれる黒い土が山々を覆っています。寂しそうな山々が延々と続いていることに、胸を痛めました。

 説明の後、植樹の場所に移動し、東京から持って行ったどんぐりの苗を植えました。植え方の説明や丁寧な指導をいただいて、初参加の筆者も2本も植えることができました。今回の参加者は計34名で、あっという間に50本の植樹が終わりました。これらの木々が大きくなって足尾銅山を緑で飾ることを考えると、胸が一杯になりました。来年にも来ることを心に決めながら、現地を後にしました。

 「足尾の山に100万本の木を植えよう」活動は、1年に1万本ずつ、100年植え続けるという発想で、2008年から始まり、今の世代だけではなく次の世代も引き継いで植え続けるように設定されています。植樹は植えた後の維持作業も大変だと聞いていますが、毎年1万本もの木々の世話をし、見守っている方々には敬意を払いたいと思いました。

 帰りのバスでは参加者たちから、「来年もぜひ続けたい」「今の原発はもしかしたら足尾銅山の二の舞では」「古河グループ所有の土地なのに、民間や国が緑化活動をしていることに疑問」など活発な意見が交わされました。

(参考URL)
・NPO法人 足尾に緑を育てる会 オフィシャルブログ
 http://blog.goo.ne.jp/ashio-midori

・エコメッセ
 http://www.npo-ecomesse.org/ecomesse

説明をしている秋野さん

木を植えている参加者たち

筆者が植えた木

【筆者】朴 梅花(PIAO, Meihua) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11111101J]
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第3回 環友科学技術研究センター“レジ袋規制”調査

調査対象は無作為に選ばれたスーパーチェーン、市場、商業施設、個人経営店。

北京市 2011年10月15日北京市朝陽区にある環友科学技術研究センターは3回目の“レジ袋規制”実施状況及び消費者へのアンケート調査を開始した。今回の調査研究は北京市海淀、昌平、東城、西城の4区で行い、その対象は無作為に選ばれたスーパーチェーン、市場、商業施設、個人経営店である。

 調査研究は2段階に分かれており、第1段階は10月15日から22日まで海淀区と昌平区で行われ、北京連合大学と北京航天航空大学の55名余りの学生ボランティアの積極的な参加により“レジ袋規制”調査研究は順調に行われた。第2段階は、10月23日から11月2日まで東城区と西城区で行われ、北京化工大学の学生ボランティアにより、こちらも順調に調査研究が行われた。

 調査研究前、環友科学技術研究センターの職員はボランティアに対し指導を行った。指導内容は中国での“レジ袋規制”公布の背景やその内容、過去2年の調査研究状況を含むもので、ボランティアに全般的な“レジ袋規制”の知識を持たせるものであった。同時に、今回の調査研究の目的、対象の選び方、及び予期される問題などにも重点がおかれた。調査研究中、ボランティアたちは苦労や疲れを嫌がらず、長距離移動、連日の長時間に及ぶ調査研究などに耐え、一生懸命取り組み、常に環友科学技術研究センターの職員や指導員と話し合い、調査研究中に起こった問題を解決していった。こうした環友科学技術研究センターとボランティアたちの互いの努力により、調査研究アンケートの回答の質はとても良いものであった。

 調査研究中いくつかの問題に直面した。例えば、無作為に選ばれた調査対象の中には、実際調査に行くと店舗がすでにない店もあったり、あるスーパーでは調査計画で連続20名の消費者のレジ袋使用状況を調査する事になっていたものの、店舗が小さく客数が少ない為、あらかじめ決めた消費者数を調査できない店もあった。消費者の“レジ袋規制”に対するアンケート調査では、大部分の消費者が協力的であったが、アンケートを拒否する消費者もいた。これらの客観的な原因は調査研究に多かれ少なかれ影響を及ぼした。

 調査研究の具体的なデータはまだ出ていないが、“レジ袋規制”の実施状況について何点かわかったことがある。スーパーチェーンでは、有料でレジ袋を提供している店が比較的多く、買い物の際に持参した袋を使用している消費者も比較的多い。市場、商業施設、個人経営店では基本的にレジ袋、又はレジ袋にかわる紙袋等を無料で提供していた。

 私たちは“レジ袋規制”に対して客観的で正確な認識を持つことが必要である。レジ袋規制はむやみにレジ袋の使用を制限するものではなく、適切で合理的なレジ袋の利用をうながすもので、レジ袋を使い捨ての消耗品と見てはいけない。また、レジ袋の分解しない特性をうまく利用して「不利」を「有利」に変えることも必要である。

【筆者】趙 麗媛 / 環友科学技術研究センター(EnviroFriends Institute of Environmental Science and Technology) / 寄稿 /  [C11110902J]
【翻訳】中文和訳翻訳チーム 古賀]]>

中華環境保護連合会の呂克勤が環境法律サービスセンターの業務を報告

市民と社会の環境権益保護にかかわる業務を中心に同センターの業務内容を紹介

中国全土 2011年11月6日、中華環境保護民間団体の持続可能な発展・年次総会が広州にて開催された。中華環境保護連合会秘書長顧問の呂克勤将軍が、『社会団体の組織力を発揮し、環境法治の進展を推進しよう』というテーマで報告を行い、主に同会の環境権益保護業務の基本的なやり方、特に同会の環境法律サービスセンターが市民と社会の環境権益保護に対して行っている業務を重点的に紹介した。同会は中国国務院の批准を経て民政部に登録した非営利の全国組織で、主管部門は環境保護部。環境保護に熱心な個人、企業、事業体によって自主的に結成された。環境法律サービスを中心に、理論研究センター、訴訟監督調査センター、事例データベースセンター等の部門を併設している。

 理論研究センターの主要業務は、環境権益のPR、環境権益保護の社会的影響力の拡大、地域社会との長期的かつ効果的な協力体制の構築、独自の活動を通じた市民への環境・法律に関するコンサルティングサービスの提供、地方政府・企業・社会団体・大学などと協働し、社会の基盤となる層に深く関与して環境保護をPRすることだ。

 環境法制度の研究もまた、理論研究センターの業務である。具体的には、専門検討会やフォーラムの開催を通じて人民代表大会と全国人民政治協商会議に対し議案や提案を提出すること、国の関連部門に法律関連の提案書や研究報告を提出すること、法律専門家委員会を組織しその専門知識を生かして環境権益保護業務を指導しコンサルティングを提供すること、環境権益保護に関わる課題の研究、環境法治の専門雑誌を創刊、環境法治を推進すること、などである。

 訴訟監督調査センターの業務は、主に違法行為の監督である。法律提案書の発送(例:青島市熱電集団熱供給ステーションの立地提案)、環境汚染事件に対するメディアの協働による暴露(例:江蘇省南京市溧水県柘塘鎮工業区の汚染事件)など。また、もうひとつの重要な業務は、環境に関わる法律サポートだ。訴訟のサポートを通じ、社会的弱者である汚染被害者が公正な補償を得ることができるよう支援する。最近の事例としては、内モンゴル扎蘭屯セメント工場の汚染により鄭金双の身体が損なわれた件の賠償案を支援した。このほか、同センターは社会的調整や行政による再討議等の形式を通じ、汚染被害者を支援している。北京六里屯ごみ焼却場の行政再討議事件は、典型的な行政再討議の事例だ。また、環境公益訴訟の形で環境権益を守っており、貴州の定扒製紙工場が南明河を汚染した事件や貴州の清鎮市国土資源局が土地使用権を買い戻した際、法定職責を履行しなかった件などは、どれも呂将軍が示した典型的事例である。中華環境保護連合会が貴州省清鎮市国土資源局の土地使用権買い戻しに関わる法定職責不履行を訴えた件は、中国初の環境行政公益訴訟事件である。

 2009年5月、環境法律センターは匿名の通報を受けた。ある加工プロジェクトが飲用水の安全を脅かしているという内容だったが、根本的な原因は、現地の国土資源部門が建設プロジェクトのためにすみやかにこの土地の使用権を買い戻すことができなかったことだ。弁護士が手紙を送ってから20日たっても国土資源部が職責を履行しなかったため、環境法律センターは貴州省清鎮市人民法院に環境行政公益訴訟を起こし、立件した。1ヶ月後、清鎮市国土資源局は、当該土地の使用権証を無効にし、同センターは訴えを取り下げた。

 環境法律センターにとって欠かせない部門が事例データベースセンターだ。7つの中核データベース、8つの補助モジュールなど合計47のページから成る中華環境事例データベース(www.hjajk.com)のネット表示・サービスシステムは、18,898件の情報を収集・編集して掲載している。そのうち環境事例は5,000件、登録会員は現在547名である。

 環境汚染が日増しに悪化し、被害者が急増している。それも農民を主とした弱者に被害が集中しているというのに、彼らの声に社会が応える気配はない。環境汚染が原因の紛争が頻発し、深刻な社会問題となる中、中華環境保護連合会環境法律サービスセンターの業務は中国社会の差し迫った需要に応えるものであり、社会的弱者が公正な扱いを受けられるようにし、問題解決に有益な思考の道筋を与えるものである。

【筆者】呉 東建 / 環友科学技術研究センター(EnviroFriends Institute of Environmental Science and Technology) / 寄稿 /  [C11110901J]
【翻訳】中文和訳チームC班 松江直子]]>

学生による環境報告書~上智大学の事例~

企業界ではCSRが広まってきたが、大学でのSR(社会的責任)はどのようになっているのだろうか。

東京 上智大学は東京、四谷にあるカトリック大学である。2009年度から上智大学では大学院の地球環境学研究科の学生が主体となり、(学生による)環境報告書を作成している。環境報告書はUSR(大学の社会的責任)の一環として、大学のエネルギー使用実態や省エネの取組など、環境に関してありのままの姿を知らせている。

 学生や教職員一人ひとりがキャンパスの環境保全や省エネルギーに対して何ができるか考える材料を提供することが目的である。

 環境報告書の内容は(1)上智大学での教育・研究における取組、(2)施設運営における取組、(3)学生や課外活動の取組、などである。上智大学には8の学部と10の研究科があり、環境に関しての様々なプログラムが開設されている。特に地球環境学研究科は文理融合教育を行っており、環境工学などの他にも日本で唯一環境金融論や環境ジャーナリズム論などの講義が開講されている。またアジア環境人材育成プログラムとして、海外でのフィールドワークを含む研修なども行われている。

 環境報告書は毎年、地球環境学研究科の修士1年生の有志が中心となり作成する流れになっており、先月に2年生から1年生の引継ぎが完了した。

 次年度の環境報告書作成グループの代表である太田絢也(おおた・じゅんや)さんはこう話す。「今はまだ学生活動の一環として行っているものですが、将来的には上智大学入学試験の出題範囲などにも利用してもらえるような公式文書にすることができればと考えております。この活動は本年で3年目を迎え、より充実したものにするべく、日々調査・執筆を行っています。このような学生の活動が広く知られるようになり、『CSR』ならぬ『USR(University Social Responsibility)』という概念が定着すればという志を持ってやっています。」

 最近は環境報告書の作成や環境保護活動を学生主体で行っている大学が増加傾向にある。大学の環境意識の高まりは、東京ビッグサイトで毎年開催されているエコプロダクツにおいて大学や高等教育機関等のブースが増えていることからも、うかがい知ることができる。このような学生主体の活動が更に増えていくことがよりよい環境をつくっていくことに繋がるだろう。

 なお、2010年度版環境報告書は今年度末までに公開される予定である。

(参考URL)
・上智大学環境報告書
 http://www.sophia.ac.jp/jpn/aboutsophia/approach/kh2009

上智大学地球環境学研究科M1の環境報告書主要メンバー

2009年度環境報告書の表紙 閲覧は上智大学HPにて可能

【筆者】蓮見 瑠衣(HASUMI, Rui) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11110401J]
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「2011年中国環境NGO持続可能な発展年次大会」開催が間近に

年次大会が2011年11月6・7日に広州市の東山賓館で開催される。

中国全土 「中国環境NGO持続可能な発展年次大会(以降、「年会」と表記)」は2006年から毎年開催され、今回は6回目の開催を迎える。例年、年会は中国全国人民大会、全国政治協商会議、民政部、外交部、商務部等多くの部門と委員会に支援され、中国内外の環境NGOの幅広い参画を受け、メディアにおいても肯定的な報道がなされてきた。5回目の年会では、「いかにNGOの優位性を発揮し、市民の力の環境保護に集中させるか」、「省エネ・排出削減による低炭素経済の推進」、「生態文明の推進と環境負荷の少ない社会建設」、「気候変動への対応と市民参加」等の議題について深く討論し、中国の環境NGOの健全な発展に推進力をもたらした。

 今年は、第12次五カ年計画(以下「十二五」、2011-2015年)の始まりの年であり、経済発展モデルのあり方を変えるにあたって要となる時期でもある。中国の「十二五」環境保護計画省エネ排出削減政策方針を中心として、市民参加を推進し、積極的に省エネ・排出削減を促進し、環境負荷の少ない発展戦略を推進する。年会は、2011年11月6・7日に広州市の東山賓館で開かれる。中国国内の環境NGO代表、NGO研究を専門とする学者、環境保護事業を支援する各界の人材と環境ボランティア、海外環境NGOの在中国代表、そして中国におけるNGOの発展に興味を持つ団体の代表、及びメディア関係者など約300名が参加する。

 年会はメインフォーラムと4つのサブフォーラムに分かれ、環友科学技術研究センター・公衆環境研究センターは、6日午後に環友科学技術研究センター主任の李力が主催する「企業のサプライチェーン管理は省エネ排出削減の要」を担当する。このフォーラムのテーマは、企業が経済と社会の発展に対し大きな影響力を持っていると同時に汚染管理の主体であるという事。そして、大部分の環境汚染事故は企業が環境に関する責任を全うしていないがために発生したものであるという事だ。企業は社会に環境コストを転嫁する権利も持っていなければ、環境法規に違反する権利も持っていない。

 環境NGOが企業の汚染管理を監督するに当たって、いくつかの著名な企業のサプライチェーンにおいても深刻な汚染排出が見受けられた。企業がいかにサプライチェーンを管理し、経済発展において環境保護の両立を追及し、いかに省エネ排出削減を確実なものにするか、というのは最近よく話題となる。

 このフォーラムでは、サプライチェーンマネジメントを効果的に行なっている企業と、それを評価する第三者団体を招き、技術的な問題についてNGOと対話を行う。また、関連団体を招きグリーン・チョイスの事例の中からサプライチェーンの各段階での分析評価を行い、同時に特に日本の東アジア環境情報発伝所代表を招き、グリーン・チョイス・アライアンスとの協力で日本企業の改善を行った案件を紹介する。企業がサプライチェーンマネジメントを行い、企業のグリーン生産・経済発展モデルの変革・省エネ排出削減を実現する事を期待する。

 同フォーラムは三部に分けて進行する。第一部は、「商道縦横」の安嘉理氏が「国際サプライチェーン管理の経験」を紹介し、公衆環境研究センターの王晶晶が「エコチャレンジとグリーンチョイス」について紹介する。第二部は、主としてナイキアジア地区環境健康安全経理の丘豊梅氏が「ブランド企業によるサプライチェーンマネジメント」という基調講演を行い、高達公司環境安全顧問林恵嫺氏が「いかに第三者評価を行うか」についての基調講演を行う。第三部は「哭墳」という演劇で始まり、芸術的表現により環境NGO、環境汚染被害者の汚染企業に対する憤り、厳しい非難、企業が社会的責任を履行する事への切望を表現し、汚染企業が汚染排出を止め、環境負荷の少ない企業になっていく将来性に思いを馳せたい。

 特に会議への参加と基調講演をお願いした日本の東アジア環境情報発伝所の理事、冨田行一氏には「グリーン・チョイスを推進するために―日本企業の状況の紹介」をテーマとして、日本の環境NGOと中国環境NGOのグリーン・チョイス・アライアンスにおける協力、中国の日系企業の汚染状況とサプライチェーン・マネジメント等の問題、これら企業の日本本社との意思疎通および企業の改善状況監督等について紹介してもらう。最後に参加者全員でロールプレイを行い、有名企業のサプライチェーンにおける汚染において、利害関係者がどのように問題を解決するかをシミュレーションし、フォーラムはクライマックスを迎える。

【筆者】李 力(LI, Li) / 環友科学技術研究センター(EnviroFriends Institute of Environmental Science and Technology) / 寄稿 /  [C11110202J]
【翻訳】中文和訳チームB班 額田拓]]>

日本のNGO が中国を訪問し、グリーン・チョイス事業を視察

東アジア環境情報発伝所の相川泰氏、冨田行一氏と、あおぞら財団の藤江徹氏、山口奈津美氏が北京を訪問。

北京市 2011年10月24日~26日、東アジア環境情報発伝所の相川泰氏、冨田行一氏と、あおぞら財団の藤江徹氏、山口奈津美氏が北京を訪問し、グリーン・チョイス事業に参加している中国のNGOと交流を行った。

 東アジア環境情報発伝所は、日中韓の環境情報共有サイトであるENVIROASIAの日本の窓口であり、大阪に所在するあおぞら財団は、日本の経済発展による環境汚染がもたらした公害病問題について活動を続けてきたNGOだ。いずれの団体も、近年中国の環境問題に注目しており、中国の環境団体とも積極的に交流活動を続けてきた。

 24日午前、相川氏ら一行は、公衆環境研究センターを訪問し、馬軍主任と王晶晶氏と懇談した。相川氏は、グリーン・チョイス事業の進捗情況について尋ね、汚染データベースの運営や、グリーン・チョイス事業に参加している39の環境NGO間の協力や、IT産業のサプライチェーン等の問題に関し様々な質問をした。馬軍主任は、事業の成果を説明するにあたって、米ジョンソンコントロールズ社の中国における蓄電池工場で、周辺に住んでいた子どもたちが鉛中毒になった事件や、日本のメイコー社の武漢工場からの廃水による汚染問題などについて語り、これらの事件が周囲の生態環境を破壊したばかりでなく、工場の従業員や地域住民の健康をも害したことを説明した。ミーティング終了後、日中の環境NGOは共に、グリーン・チョイス事業を通じて緊密な協力関係を築き、中国での日系企業による汚染行為の削減に努めたい、と語った。

 25日午前、日本からの訪問者4名は、自然の友の事務所を訪れ、李波事務局長と市民参加担当の常成氏と話し合いを行った。李氏は、皮革メーカーの富国社に対する上海チームの調査を例に、自然の友がグリーン・チョイス事業において担当している業務について説明した。活動内容としては、各地のメンバー団体を動員しての汚染現場調査や、地方政府や住民が汚染企業に対し積極的に働きかけるよう推進する活動などがある。常氏は、雲南省珠江の上流地域の汚染企業に対する訴訟の情況について紹介した。

 午後にはダーウィン環境研究所の事務所を訪れ、邵文傑氏、王秋霞氏、劉慧莉氏と懇談し、ダーウィンが担当しているグリーン・チョイス事業の進捗情況について理解を深めた。ダーウィンのスタッフは、公衆環境研究センターの汚染データーベースをもとに独自の実査を行い、汚染情況の正確性と信頼性について調査している。現在、ダーウィンの若く熱心なスタッフによって、雪花ビール社の中国における水質汚染問題の調査が行われている。

 26日午前、北京の環境保護活動家の張峻峰氏の同伴のもと、日本からの一行は、望京地区の北小河を視察した。河岸から数十メートル離れたところでも感じられるような悪臭を放つこの川の汚染の原因について、張氏は次のように語った。表面的には、都市人口の急増に汚水処理場の処理能力が追いつかないことが原因と考えられるが、もっと根本的な原因は、当初の都市計画において汚水処理の重要性を十分に考慮していなかったため、事前に汚水処理場用地を準備していなかったことで、つまりは政策決定者の環境意識が不十分だったということだ。日本からの訪問者は、張氏の専門知識と水環境保護に対する情熱に感銘を受けた。

 最後に一行は、環友科学技術研究センターを訪ねた。李力主任の紹介によれば、同センターは、グリーン・チョイス事業において主に学校教育や各NGO間の連携を担当しており、日本、韓国およびヨーロッパにおける影響力の増大に貢献している。更に李主任は、訪問団がこれまでの2日間の訪問期間中に思いついた疑問点に答えた。また李主任とあおぞら財団の藤江氏は、中国の環境NGOが日本を訪問して環境対策や被害者の救済等について学ぶための交流活動の企画について話し合った。

 3日間の訪問は充実したスケジュールで、日本のNGOからの訪問者らは、グリーン・チョイスが中国の環境保全事業において占める重要性について理解を深めることができた。グリーン・チョイス事業を通じて、より多くの日本人が中国における日系企業やそのサプライヤーによる汚染行為について知り、日本の世論がこれらの企業に圧力を加えることによって改善を促進し、汚染行為が減ることを望んでいる、と一行は語った。

【筆者】呉 東建 / 環友科学技術研究センター(EnviroFriends Institute of Environmental Science and Technology) / 寄稿 /  [C11110201J]
【翻訳】中文和訳チームA班]]>