日本の重大ニュース2011

発伝所ENVIROASIA編集メンバーが選んだ2011年の日本の“重大ニュース”をお届けします。

日本全土 2011年3月11日に発生した東日本大震災。それによって引き起こされた福島第一原発事故が、日本に暮らす人びとのモノの考え方や生活様式を大きく変えることになりました。

 2011年に日本から発信したENVIROASIAのニュースも、震災と原発事故関連の情報が多くを占めました。

■福島第一原発事故と放射能汚染&脱原発

 福島第一原発事故によって放出され続けている放射性物質による汚染は甚大な被害を及ぼし続けています。市民は放射能汚染対策と脱原発を求めて様々な動きを繰り広げました。

・震災とエネルギー需要
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11033101J
・浜岡原発すぐ止めて!東京で市民がデモ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11041501J
・子どもを放射能から守ろう
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11052001J
・文部科学省包囲・要請行動&院内集会
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11052702J
・自然エネルギー主流のエネルギー政策は可能だ!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11061002J
・原発どうする!東京国立でもパレード
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11061701J
・拡大する放射能汚染!
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11070802J
・被曝した福島の子供たちが東京で健康診断
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11070801J
・原発のないアジア太平洋地域を
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11072201J
・東アジア気候フォーラム2011「低炭素東アジアをめざして」開催
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11090901J
・脱原発集会に4万人超の参加者
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11093001J
・日本最大の労働組合が脱原発にシフト?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11100701J
・「脱原発を目指す女たちの会」結成される
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11101401J
・エネルギー政策の見直しに市民の声を
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11102802J
・福島の女たち、立ち上がる
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11102801J

■東日本大震災

 直接、環境問題と関わる情報ではありませんでしたが、中国や韓国で暮らす人びとへ震災の状況を伝えたいと被災地に入られた方のブログの記事を多数紹介しました。

・震災と都市生活
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11032501J
・宮城県南三陸町にて
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11042901J
・息の長い復興支援を~東日本大震災のボランティア活動を経験して
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11051301J
・「つながり・ぬくもりプロジェクト」
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11040801J
・ブログJKTSより
 (1)被災地へ。~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11040101J
 (2)初日の自分。~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11040802J
 (3)赤い旗 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11041502J
 (6)ライフラインと絆 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11042202J
 (7)瑠奈チャン ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11042903J
 (8)仮設住宅 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11050603J
 (9)月明かり ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11051303J
 (10)明日は今日より良くなる。 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11052003J
 (11)スマイル。 ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11061702J
 (12)人の立場に立つ ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11071503J

 (13)Family ~ブログJKTSより~
  http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11072902J

■水汚染の解決に向けて

 企業の水・土壌汚染の防止を目的に中国の環境NGO41団体が参加するグリーン・チョイス・アライアンス。その公式な国際パートナーである東アジア環境情報発伝所では、2011年からグリーン・サプライ・チェーンづくりをめざした活動を開始しました。

・中国の汚染とグリーン・チョイス・アライアンス(GCA)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J11102803J

【筆者】発伝所ENVIROASIA編集メンバー / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11123001J]
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中国の重大ニュース2011

発伝所ENVIROASIA編集メンバーが選んだ2011年の中国の“重大ニュース”をお届けします。

東アジア 2011年も後1日で終わろうとしています。中国の環境NGOにとって2011年はどのような一年だったのか。ENVIROASIAにアップされた記事から振りかえってみたいと思います。

■サプライチェーンにおける汚染問題

 東日本大震災やタイの洪水でサプライチェーンの寸断が注目される一年でしたが、中国でも同じくサプライチェーンにおける汚染問題が注目を浴びる年となりました。アップル社をはじめとした「毒リンゴ」問題に取りくもうとNGOが「グリーンチョイス連盟(GCA)」を立ち上げ、記者会見、調査発表会などを行った結果、多くの企業がサプライチェーンの管理に動き出しました。

・「白雪姫」救い出しキャンペーン
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11012601C
・アップル社サプライチェーン管理報告書発表、始めて中毒事件に対応
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11021601C
・サプライチェーンでの汚染問題、アップル社に責任はあるのか?
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11030201J
・Appleの側面2——汚染が水面下で蔓延(一)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11083101J
・Appleの側面2——汚染が水面下で蔓延(二)
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11083102J
・日本のNGO が中国を訪問し、グリーン・チョイス事業を視察
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11110201J

■気候変動

 京都議定書の第一約束期間の期限切れ以後をどうするか、南アフリカ・ダーバンで開催されたCOP17。中国の参加が注目される中、NGOも東アジア気候ネットワークなどの活動を通じて、気候変動問題に取り組み始めました。

・森林を守り、気候変動を止めよう――東アジア気候ネットワークデイ 中国NGOの活動
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11042701J
・「気候変動と持続可能な消費及び生産」をテーマとする中国ヨーロッパ対話が成功裏に
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11072702J
・中国環境NGO、日本で東アジア気候フォーラム2011に参
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11091402J
・「東アジア気候フォーラム2011」<福島原発事故問題報告>を聞いて 
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11091401J
 
■続いて注目されているレジ袋政策

 2008年6月から発効した中国のレジ袋政策。今年で3年目を迎えるということで、NGOが様々な調査を行いました。エコバッグを持ち歩く消費者が増えている半面、有料化に慣れてしまった消費者も増えています。

・「レジ袋規制」は有名無実になってしまうのか?――政府の姿勢はいまだ不十分
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11030701J
・レジ袋制限令は二年半でレジ袋販売令に 消費者は排斥から習慣へ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11010501J
・レジ袋規制を骨抜きにしない為に―レジ袋政策研究資料集公表
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11050401J
・「レジ袋規制令」実施から三年 レストラン、病院も対象に
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11052401J
・第3回 環友科学技術研究センター“レジ袋規制”調査
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11110902J

■原油漏出事故

 2011年は特に渤海での原油漏出事故で、NGOが訴訟を起こすなど、社会の注目を集めました。

・渤海湾の原油漏出事故に関する、NGOから中国海洋石油総公司と康菲公司への公開書簡
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11070601J
・中国環境NGO、渤海原油流出事故に関し公益訴訟を
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11080301J
・渤海湾の原油流出面積が拡大 11の民間環境保護団体 公益訴訟へ
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11072701J
・河北省楽亭の漁民たちは、コノコフィリップス、
 中国海洋石油に刑事責任を追及するべき
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11081002J
・渤海湾原油流出事故は責任追及段階へ、国家海洋局は億にも上る賠償を請求
 http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C11081702J

【筆者】発伝所ENVIROASIA編集メンバー / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11123002J]
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自転車を取り巻く環境の変化の中で―100人で大阪のメインストリートを走る

あおぞら財団では、環境に優しい乗り物として自転車に着目し、自動車優先から自転車や歩行者に配慮した道路空間への転換を目指している。

大阪 日本では道路空間における自転車の位置づけがあいまいで、歩行者と自転車が入り乱れ、特に街中では歩行者と自転車、自転車と自転車、自転車と自動車がぶつかりそうになり、「危ない!」と思う光景をたくさん目にする。そんな日本では現在、「自転車は原則車道を走行」という警察の通達を受け、自転車を取り巻く環境についての感心が市民の中でも高まっている。

■大阪の大動脈「御堂筋」

 御堂筋は大阪の中心地をつなぐ一方通行の大きな道路で、両側にそれぞれ1レーンの緩速車線と、植樹帯をはさんで4車線が通行する全6車線で構成されている。大阪の中心地を結んでいるという利便性から休日は多くの自動車や自転車、人が通行している。

 現在交通量はピーク時の6割程度となっており、道路空間の見直しがなされている。これを機に御堂筋に自転車専用レーンを設けてほしいということで有志を募り、2011年秋に自転車で車道をみんなで走り、アピールした。

■100人で走った「御堂筋サイクルピクニック」

 御堂筋に自転車レーンを作って欲しいというアピールと自転車マナーの啓発を、自転車が本来走るべき車道を走行することを通じて行った。御堂筋サイクルピクニックには約100人の人が集まり、参加者は目印の青いシャツやポーチを身に着け、市中心部を通る御堂筋の緩速車線を駆け抜けた。

 実際に走ってみると路上駐車している車が多く、斜線変更を余儀なくされる場所があったり、左折する際に歩行者と交差する場所があるなどの問題点もあり、自転車だけでなく歩行者、自動車も含め総合的に道路空間を考えていかねばならないことが再認識させられた。

■御堂筋サイクルピクニックのこれから~市民から発信すること

 御堂筋サイクルピクニックを振り返り、今後どのように活動を広めて行くのかについて話し合いがもたれ、2012年から年に4回、御堂筋サイクルピクニックを実施することとなった。最初は100人でスタートしたが、車道走行によるアピールなどを通じて、賛同者を集め、いつか10000人で御堂筋を走りたい。道路空間のあり方について考え、歩行者にも自転車にも優しいまちづくりを、今後も市民の「自転車に乗る人の目線」「歩行者の目線」「車を運転する人の目線」に立って広めていきたい。

(関連URL)
・御堂筋サイクルピクニックのブログ
 http://blog.goo.ne.jp/cycletown-osaka/e/f4e0c2a399be4d4059fb8ac4be02d827

一列で御堂筋を走る様子

【筆者】相澤 翔平 (AIZAWA, Shohei) / あおぞら財団(Aozora Foundation) / 寄稿 /  [J11122302J]
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環境NGO・NPO活動推進・組織運営講座

NGO向けのファンドレイジング講座が開催された。

東京2011年12月17、18日の2日間にわたり東京で開催された、「活動強化のための資金調達力アップ」をテーマとした環境NGO・NPO活動推進・組織運営講座(主催:地球環境基金、企画運営:「環境・持続社会」研究センター(JACSES))に参加した。今日さらなる活動強化が求められているNGO・NPOのスタッフを対象に、資金調達の様々な手法を学ぶ講演とワークショップが組み合わせられたイベントであった。

 講演の部ではまず、来春からの改正NPO法の施行を見据えた資金調達方法の最新動向が紹介された。この改正NPO法が施行されると、特定の条件を満たした「認定NPO法人」というカテゴリの団体に寄付を行った者は税金の控除を受けられるようになる。つまり、人々がより寄付をしやすくなると同時に、それまで国に納めていた税金の一部を自ら選んだNPOに渡せるようになるのである。会場からは、この新しい寄付税制についてや「認定NPO法人」になるためには具体的にどうすればいいのかという点に、強い関心が寄せられた。また、実際の資金調達の先進例として、インターネット寄付や企業連携の使い方が分かりやすく紹介され、ドナーの関心を集めるヒントが多く提供された。

 また2日目には、資金獲得のためにNPO・NGOの魅力を高める方策について、それぞれ経営と広報という視点を持った2人の専門家から講演が行われた。どんなに良い活動をしていても伝える方法が不十分であれば誰にも伝わらないし、ドナーに活動の魅力を訴えることもできないという話が印象的であった。

 これらの講演と前後して行われたワークショップでは、参加者がグループになってお互いの団体の情報交換をしながら、実践的な資金調達のアクションプラン作りに向けて活発な議論を展開した。写真のように、多様な活動をしている他団体とともに模造紙の上にアイデアを展開しながら、楽しく作業を進めることができた。

 日程を通して、「資金調達の機会は拡大している」「工夫すれば資金は取れる」という講演者のポジティブなメッセージと、「資金を取りたいが、なかなかうまく取れてこなかった」という参加者のニーズが噛み合い、熱い議論が繰り広げられていた。ふだん限られたリソースの中で資金獲得に悩んでいるNPO・NGOにとって、このように悩みを他団体と共有して、手法のヒントをまとまって得られる貴重な機会となった。

模造紙でブレインストーミングを行った。

【筆者】石井 晋平(ISHII, Shimpei) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J11122301J]
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ダーバン会議:気候ネットワーク声明

京都議定書を生かした次の法的文書づくりに合意

世界 2011年12月11日、ダーバン会議(COP17/CMP7)は、会期を延長した末、バリ行動計画(COP13)に基づいて現在進められている交渉を来年のCOP18までに終え、「議定書もしくは法的文書、法的成果」を2015年までに作ることを決め、閉幕した。

 また京都議定書については、2013年から第2約束期間を始めることを決めた。対象ガスや適用するルール、先進国の排出削減数値目標、第2約束期間の終了年を、COP18までに決定し採択することが目指されることになった。 さらに、先進国・途上国の緩和行動の具体化、緑の気候基金、適応委員会、技術執行委員会などにおいても、一定の進展があった。

 ダーバンでのパッケージ合意は、京都議定書の仕組みを維持し、機能させながら、その先の包括的な法的枠組みを強化していくことを決めたことを意味する。京都議定書の第2約束期間の合意がなければ、新たな議定書(法的文書)作りの合意もなかっただろう。混迷する交渉の中で生み出された今回の合意によって、次のステップが明確になり、世界の市民社会の希望をかろうじてつないだものと言える。

 一方で、交渉の遅れ、それに伴う対策の遅れは著しいと言わざるを得ない。気温上昇を2度未満に抑えるためには、今後の交渉を相当にスピードアップさせ、同時に、各国の行動レベルを引き上げる必要がある。

 ダーバンでの日本政府の方針は「京都議定書第2約束期間不参加」であり、現存する唯一の法的拘束力ある枠組みを否定し、離れていくというものだった。このポジションは堅く、他国からみて交渉の余地のない国、交渉に値しないアクターになってしまった。途上国を説得する代替案もなく、地球温暖化対策基本法案も宙に浮いた状態で「京都不参加」を繰り返すばかりの日本政府は「全ての主要国が参加する枠組み」に貢献することはできなかった。日本の環境外交の見通しは暗い。

 今後世界は、京都議定書の第2約束期間の実施を基礎に、より良い、効果的な次期枠組みをつくっていくことになる。この世界的潮流の中で、日本が引き続き京都不参加に固執することは、「フリーライダー(ただ乗り)」の道を選ぶことを意味する。国際社会の中での信頼低下、国内の低炭素化と持続可能な社会への転換の遅れ、それによる経済や雇用への悪影響など、負の効果をもたらすだろう。

 今回の合意を受け、日本は、今一度、方針を見直すべきである。そして、先進国の責任としてより高い削減目標を掲げ、それを実現する国内法と政策措置を備え、京都議定書の下で目標を掲げる準備をするべきである。それが今後の、包括的で効果的な法的枠組みの成功を実現することに大きく貢献することになる。

2011年12月11日

【筆者】気候ネットワーク / 気候ネットワーク(KIKO Network) / 気候ネットワークHPより転載 /  [J11121601J]
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合意づくりへ大詰め(COP17/CMP7通信 No.4より)

INDABAと閣僚交渉に委ねられそうな最後の合意

世界 会議は残すところあと2日。これまでの交渉は、条約AWG(AWGLCA)と、議定書AWG(AWGKP)での実務レベルの議論だったが、2週目に入って、片付かない議題のうち何を大臣に議論してもらうかの整理がされている。また並行して裏で進められるINDABAと名付けられたCOP議長による対話の場では、今回のダーバン合意に向けた全体的な議論が進められている。(INDABAとは南アフリカ先住民の言語で「寄り合い」という意味だそう)最後の合意は、このINDABAと閣僚交渉に委ねられそうだ。INDABAは、1週目はオープンだったが、2週目に入ってからは非公式になり、次のような議論がされている。

○緊急性

(1)目標レベルの引き上げ、(2)途上国支援の資金のスケールアップ、(3)速やかでより拡大された行動の実施。

○次へのステップ

(1)法的拘束力ある合意(新しい議定書)を作るのか、それを予断しないのか。(2)合意に向けた交渉の場は、現在の作業部会(AWG)の場で続けるのか、新しい交渉の場を作るのか、(3)合意の期限をいつにするのか、(4)合意内容は、バリ行動計画(COP13決定)・カンクン合意(COP16決定)に基づくのか、それにとらわれないのか。

 さらにINDABA では、パッケージで合意する京都議定書第2約束期間についても議論が行われている模様だ。日本の主張をよそに、世界は京都議定書第2約束期間を作る方向でパッケージ合意検討を進めている。ここまでで見受けられる米国の硬さ、中国・インドの「行動はまだ先」という姿勢を見ると、次へのステップに合意することだけでも困難だという声も聞こえる。しかし、合意の失敗による、気候変動交渉への悪影響と、実質的な気候変動対策の遅れは、許容されるべきものではない。脆弱な国の人々が裏切られず、世界の人々に希望を与える成果は生み出されるだろうか。答えは大臣の手に委ねられている。

【筆者】気候ネットワーク / 気候ネットワーク(KIKO Network) / COP17/CMP7通信 ダーバンNo.4より転載 /  [J11120903J]
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交渉の折り返し地点は?(COP17/CMP7通信 No.2より)

会議前半の様子

世界 一週目も終わりにさしかかった。京都議定書の作業部会(KP)、条約の作業部会(LCA)等の場で、交渉文書案を作ろうと、実務担当者レベルによる議題ごとの交渉が続けられ、LCAではこれまでの交渉を取りまとめた文書が出てきた。来週も交渉が継続されるが、同時に、閣僚級会合で各国の大臣らが合意をまとめるための政治的な議題を洗い出していかなければならない。

 また、議長国とのインフォーマルな対話の場も複数回開かれ、これまで各国が意見を述べてきた。それをふまえ、議長は、「全体像」と題された1枚のペーパーを示している。そこには、「現在及び将来に必要なアクション」、「次のステップに向けたプロセス、インプット、期限」について箇条書きにされている。これをもとに、各国の間で、閣僚が交渉すべきポイントが模索され始めている。2週目からは、ガラっと交渉のモードが変わってくるだろう。2週目が、会議の成功のカギを握る。

■結局、包括的な枠組みはいつできるの?

 すべての主要国が参加する包括的な法的枠組みは、結局いつ頃できるのだろうか?(本来、2009 年のコペンハーゲンで合意すべきだったことは、どうかお忘れなく!)

これについて、最も強い危機感を抱く脆弱な国々の、AOSIS(小島嶼国)とLDC(低開発途上国)は、法的枠組みに関し、「2012年末に議定書を採択し、次期枠組みを構築すべき」との決定文書案を提出した。つまり、あと1年間交渉して結論を得るという、現実的に可能な最短スピードでの交渉結実を求めた形だ。これに対しEUは「2015 年に交渉を終えるべき」との時間軸を示し、米国に至っては「ポスト2020」という言葉を使い始めている。これには世界は唖然としている。ついこの前まで「ポスト2012」の枠組み作りを目指していたのに、突如「ポスト 2020」とは…。この先 10 年を「失われた10 年」にしかねないことに、厳しい批判が出ている。合意時期は、政治的な課題の一つだ。

【筆者】気候ネットワーク / 気候ネットワーク(KIKO Network) / COP17/CMP7通信 ダーバンNo.2より転載 /  [J11120901J]
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細野大臣ようこそダーバンへ(COP17/CMP7通信 No.3より)

I ♥ KP(京都議定書大好き)!

世界 2週目に入り、各国から大臣が到着し始めた。参加者の数がぐっと増えてきた。細野大臣も到着し、いよいよ会議は、本格交渉モードへ入りつつある。

 さて、細野大臣は、会議場に到着して、「I ♥ KP(京都議定書大好き!)」と大きなハート付のTシャツを着た人が歩いているのをどうご覧になるだろう?「日本が京都に反対しているのはその方が環境に良いからだ」と、政府交渉官の言うことを素直に受け止めているとしたら、気候変動を防ぐために活動する世界の環境NGOが、そして、生存がかかっている小島嶼国や後発開発途上国が、必死に京都議定書を守ろうとしているのを見て、日本のポジションに少しでも疑問を感じてもらえないだろうか?

 各国はここダーバンで、京都議定書第2約束期間の合意をしようと機運を高めつつある。それが、のちにできる米中を含んだ法的拘束力ある枠組みへの重要な足掛かりになるからであり、逆にその道が途絶えれば、気候変動交渉はこれまで積み上げてきたものを失い、15年以上前の法的拘束力ある排出削減の枠組みのない状態に逆戻りするのに等しいからだ。今回大きな批判こそないものの(もう十分失望されたから)、日本政府は、第2約束期間の合意を困難にさせ、ひいては交渉全体を困難にさせる役回りなのだ。

 日本が望む米中が参加する枠組みを実現するには、京都議定書第2約束期間の合意は必須アイテムだ。大臣の政治判断によって、日本が京都の下で削減を約束することへの前向きな再考を強く求めたい。

 もう一方の、包括的な法的枠組み作りでは、本来2009年で合意すべきだった交渉の期限(Timeline)の設定、法的拘束力ある(Legally-Binding)合意、を明確にしたマンデートが必要だ。米国の顔色ばかりうかがわず、この一週間で、もっと前に踏み出せるような交渉を望みたい

【筆者】気候ネットワーク / 気候ネットワーク(KIKO Network) / COP17/CMP7通信 ダーバンNo.3より転載 /  [J11120902J]
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PM2.5はなぜ公表されないか?

市民の環境意識が高くなっている今、政府はこの変化に気づかなければならない。

北京市 2011年12月4日明け方、駐中国アメリカ大使館が北京PM2.5(直径が2.5ミリメートル以下の、肺に入り込みやすい大気中微小粒子状物質)の観測データを公表した。汚染指数は最高値の500を超えて522に達していて、汚染指数限界値を超えたためアメリカの環境保護局はオンライン上の空気品質指数への換算ができなくなった。

 北京市環境保護局の公式ミニブログサイトで12月5日の発表データは、2011年12月4日12:00から12月5日12:00までの北京市大気汚染指数を193、大気汚染レベルを三(2)級とし、空気品質を「軽度汚染」としていた。

 しかしながら、北京市民がPM2.5を初めて聞いたときのような戸惑いはなく、このときは「軽度汚染」との発表に疑いをもって声が次々とあがった。

 以前は中国が大気汚染指数(API)を粒径が10マイクロメートル以下の粒子状物質PM10 を観測指標としていたため、有害性がさらに重大な大気中小微粒子状物質(PM2.5)は観測及び公示の対象としていなかったのである。よって、PM2.5の大気中浮遊密度が高かったとしても、人々は大気ガスが濃く汚染がひどいと感じて外出が不便だったとしても、空気品質評価は「良好」とされるのが「標準」となっていた。

 10月の大霧発生で、環境大気汚染基準について騒動があり、その結果11月16日に環境保護部は「環境空気品質標準」(2次意見募集版)及び「環境空気品質指数(AQI)日報技術規定」(三次意見募集版)を公布し、正式にPM2.5を空気品質一般評価に取り込むことになった。特に問題がなければ、この基準が2016年から全国で実施されることになる。

 毎度の劣悪な天候に喧々諤々と議論を交わし、要求されるのは、インターナショナルな基準はいつ出てくるのか?基準のほか、何が必要とされているのか?だけである。

 中国環境科学研究院の趙章元研究員は、環境保護データは「私有財産」ではなく、市民のためにならなければならないと述べた。彼は最近30あまりの都市でごみに関する権利保護問題が出現していることについて分析し、過去には環境保護に関する権利問題がほとんどなかったが、民衆の環境意識が高まっているという現在の大きな変化に、政府は気づく必要がある。

 情報公開は環境保護の重要な課題だと述べている。情報を公開しないと悪い結果をもたらし、政府は思い通りとなり、環境は問題が頻発し、民衆の健康に問題が出たとしても原因がわからない状況となる。情報公開が行われれれば、社会に監督され、民衆の共同参加にも効果的で、政府と共同で環境改善を推進することができる。

 趙章元氏は、「環境情報は公開すべき、環境はみなのもの。環境データは隠してはならない。中国では、PM2.5観測技術から観測設備に至るまでなんら問題もないのに、なぜすみやかに発表できないのか?これも実は政府の作為的なものなのではないだろか?」と強調した。

 また、「現実問題として、ある方面では人々は必要なデータを得るのが容易でない。権利要求を何度叫んでもスクリーニングされたデータしか得られない。ある一方では、いくつかの公共機関は、環境保護データを商品と扱っていて料金を払わないとデータを得られないこともある。」と指摘する。

 趙章元氏は、民衆の大霧に対する反応はこれほど強烈なのは、中国がPM2.5の環境基準を採用しないことではなく、なぜ中国とアメリカの観測データにこれほど大きな差が出るのかということである。本来は不良な空気品質をなんらかの集団で「良好」としているのでは?と観測値が加工された可能性があると疑問視している。

 それならば、なにが責任をもったやり方なのか?趙章元氏は、平均値ではなく観測の最高値を公表すべきであり、真実を追求して民衆に対する責任を果たすべきだと考えている。

【筆者】張帆 / 財新記者 / 寄稿 /  [C11120702J]
【翻訳】中文和訳チームB班 大石愛子]]>

「気候変動の危機と中国緑金賞の変革」 Green SOHUのダーバン会議報道5大ポイント

Green SOHUは3年連続で国連気候変動枠組み条約締約国会議の全過程を報道し、Green SOHUの編集長、史少晨も2年続けて現場から報道した。

世界 今回Green SOHUではダーバン会議の報道テーマを「気候変動の危機と中国緑金賞の変革」とし、グリーンエコノミーを中心に、気候変動がもたらす問題とビジネスチャンスに重点を置いて報道した。気候変動の影響を最も受ける業種に注目し、各業種のリーディングカンパニーのグリーン・クリーン・低炭素技術の研究開発を取材して、それらの企業がいかにして気候変動問題を新たなビジネスチャンスに転化させていくのかを追った。

 Green SOHUは世界自然保護基金(WWF)、イギリス大使館文化教育部(BC)と協力して大型報道サイトを制作、ダーバン会議の会期中毎日オンタイムで最新の情報をアップし、また各界の権威へのインタビューを行い、ダーバン会議の様子を全面的に報道した。

5大報道ポイント

1.中国企業代表のダーバンでの活動
 Green SOHUとWWFは会期中、中国企業代表団を率いて何度も会議を開き、また内容豊富でハイエンドな活動を行った。

2.毎日権威ある専門家による評論を掲載
 Green SOHUは、下記業界のベテランの専門家による評論記事を毎日掲載した。
アメリカ自然資源防衛委員会(NRDC)
世界自然保護基金(WWF)北京代表処
楽施会COP17代表団メンバー 呂美氏
大自然保護協会(TNC)気候変動専門家
大自然保護協会(TNC)保護情報マネージャー 陳艾氏
雑誌「環境保護」主席記者

 以上6名の専門家が特別監査員として会議の日々のトピックについて評論記事を書き、Green SOHUダーバン会議サイトの中で毎日発信された。

3.中国パビリオンのイベント全過程を報道
  国家発展改革委員会の気候変動課と協力し、ダーバンでの中国パビリオンのイベントを全面的に報道した。中国における環境事業の発展、中国政府の第12次5カ年計画における気候変動対策プロジェクトの成果、国家の気候変動戦略、省エネ社会、地方政府の取り組みなどの会議やフォーラムに重点を置いて報道した。

4.「環境のためのビジネス(B4E)」サミット
  世界自然保護基金(WWF)と協力し、「クリーンな工業革命を起こそう」をテーマとした、環境のためのビジネスサミットを全面的に報道した。グリーン投資、環境保護戦略、クリーン技術の推進と持続可能な経済発展戦略に注目した。

5.気候変動に関するはがきデザインコンクール
 イギリス大使館文化教育部と協力し、「私たちの環境、私たちの未来-気候変動に関するはがきデザインコンクール」を行った。優秀作品はサイトに掲載し、ダーバン会議中はネット投票も行われ、毎日一点、投票で選ばれた優れたデザインのものがダーバンの会場でも同時に展示された。また、会議に参加した各国の代表にそのはがきにサインをしてもらい、ネットユーザーに賞品としてプレゼントした。

 過去のGreen SOHUによる気候変動枠組み条約締約国会議報道サイトはこちらから。

・2010年カンクーン会議報道サイト
 http://green.sohu.com/cop16
・2010年天津会議報道サイト
 http://green.sohu.com/s2010/iask/
・2009年コペンハーゲン会議報道サイト
 http://green.sohu.com/s2009/copenhagen/

【筆者】Green SOHU / Green SOHU / 転載 /  [C11120701J]
【翻訳】中文和訳チームA班 近藤玲]]>