都市ゴミの新しい管理システムを構築――仏山市でシンポジウムを開催

全国のゴミ問題解決に向け、画期的でより持続可能なゴミ処理方法を紹介

広東省 2012年5月27-28日、仏山市張槎において、都市ゴミの新しい管理システム構築に関するシンポジウムが行われた。中国共産党仏山市委員会党員学校、仏山市禅城区張槎街道事務所(訳注:街道とは中国の末端行政組織)、仏山ハイテク産業開発区禅城管理委員会が主催し、仏山新メディア産業パークと仏山市禅城区張槎街道低炭素環境保護協会が実施した。

 27日午前、主催者はまず会議に出席する環境NGOと専門家を張槎地区の弼唐嘉和邨にある農民住宅のゴミ分別モデル地点に案内した。弼唐嘉和邨の農民住宅は、広東省初となるゴミの機械化分別モデル地点であり、クラウド・プラットフォームによるデータ管理によって、住民の生ゴミと各種の再生可能ゴミの回収状況を管理することができる。住民はゴミを回収場所に持ちより、スマート・カードと呼ばれるICカードに記録する。これで、ゴミは分別回収され、買い物ポイントがもらえる。生ゴミは専門の設備で処理されたのち、バイオ肥料となり、野菜畑に運ばれる。廃油は精錬加工を施されてバイオディーゼルになり、固形の再生可能ゴミは住宅管理会社のスタッフと環境ボランティアによる二次分別の後、再生処理企業に運ばれて再利用される。バイオ肥料で育てた有機野菜は、農民住宅コミュニティで販売され、ゴミ分別活動に参加した住民に恩恵をもたらす。現在、弼唐農民住宅のほか、仏山イノベーション産業パークと洗可澄小学校もモデル地区となり、生活固形廃棄物及び生ゴミ資源化処理には三つのモデル地点ができた。四か月あまり実施した結果、モデル地区のゴミの総量は7割も減り、建築ゴミと園芸ゴミを処理する環境保護企業が参入してくれば、ゴミの総量は9割減らせると見込んでいる。

 この後、会議参加者は新メディア産業パークの会場で、視察したプロジェクトについてのディスカッションを行った。中国共産党仏山市委員会党員学校図書館長の王静氏が、張槎地区の総合ゴミ処理システムについて詳細に説明した。また張槎地区の行政担当者は、ゴミ処理の「六化」モデル、すなわち資源化・減量化・無害化・情報化・産業化・社会化について紹介した。モデル地点で経験を蓄積し、徐々にこの方式を仏山の他の地区ひいては全国に普及してほしい。また、今回の会議を通じ、政府・企業・NGOが互いに接触したことで、「政府主導・企業が運営・専門家が指導・NGOが推進・市民参加・メディアが拡散」する現代のゴミ管理総合サービスの基礎的枠組みが形成されるよう望む。

 28日は、長三角循環経済研究院の専門家である杜歓政氏、自然の友総幹事の李波氏、環友科学技術研究センター理事の毛達氏が専門家の代表としてテーマ報告を行った。杜教授はまず循環経済の角度から中国のゴミ処理の現状を分析し、ゴミ処理はすでの中国の最も深刻な問題のひとつとなっており、政治・経済・環境など各分野が重視することが急務であり、ゴミ管理は産業化する必要があると指摘した。続いて李氏が国際的な角度から中国のゴミ管理について解説し、米国・フィリピン・ドイツなどのゴミ処理の経験を紹介した。また、中国のゴミ処理は末端処理を重視する段階から、発生源における減量をより重視する方向へ移らなくてはならないと指摘した。最期に毛氏がダイオキシンの危険性と焼却処理におけるリスクについて報告し、ゴミ処理の主要措置である焼却処理には、長期に及ぶ深刻な危険性が存在するため、ゴミの処理方法は迅速に変更すべきであるとした。

 今回のシンポジウムは、仏山市張槎地区のモデル地点に外部専門家の提案や指導意見を提供しただけでなく、全国のゴミ問題解決に向け、画期的でより持続可能なゴミ処理方法を紹介するものとなった。ゴミ処理は長期的な問題であり、政府・企業・NGOなど各界の持続的な努力を必要としている。

【筆者】環友科学技術研究センター / 環友科学技術研究センター / 寄稿 /  [C12053002J]
【翻訳】中文和訳チームC班 松江直子]]>

ゼロ・ウィエスト連盟ワークショップ、広州で開催

蕪湖生態センター主催のゼロ・ウェイスト連盟(以下、「ゼロ盟」と称す)ワークシ
ョップが広州で開催

広東省 2012年5月25日~26日、蕪湖生態センターが主催してゼロ・ウェイスト連盟(以下、「ゼロ盟」と称す)ワークショップが広州で開催された。今回のゼロ盟ワークショップでは、ゼロ盟規約を完成させ、各組織間の作業分担と協力について明確にし、またゼロ盟の今後三年間の発展計画を企画した。環友科学技術研究センター理事の毛達氏とプロジェクト担当の劉瀛氏が、機関の代表として招待された。またGAIA(脱焼却グローバル連合)の国際専門家や、会員であるほかの省市の環境保護団体代表や学者が参加してゼロ・ウェイストについて活発に交流し、意見交換を行った。

  北京市、河南省、安徽省、江蘇省、福建省、広東省、香港などの地区から多くの環境保護団体代表や専門家・学者がゼロ・ウェイスト連盟の規約について討論し、体系的な完成度の高い提案をした。環友科技のプロジェクト担当の劉瀛氏は、作業部会の討論で、「ゼロ・ウェイスト連盟加盟者の責任と義務」について積極的に自身の意見を述べた。

 5月26日、会議の参加者が前日の打ち合わせをベースとして、ゼロ盟に事務局設置するかどうかを話し合った。また、宜居広州代表の李嘉敏氏、自然の友代表の張伯駒氏、蕪湖生態センター代表の岳彩絢氏、中国ゴミ論壇代表の斉小力斯、ダーウィン自然求知社代表の陳立雯氏、環友科技術代表の毛達氏とボランティアの陳孚作氏がゼロ盟事務局の臨時スタッフとして推薦され、暫定的にゼロ盟事務局を管理することとなった。最後に、参加者全員がそれぞれの機関の、ゼロ・ウェイストプロジェクトにおける困難やチャレンジについて情報交換、討論を行い、専門家からのアドバイスを受けた。

 今回のゼロ盟ワークショップは、2011年10月に行われた第1回会議の振り返りのみならず、組織管理やメンバーの役割分担に加え、ゼロ盟の今後の作業計画と展望を明確にした。また、参加した国内外のゼロ・ウェイスト研究分野における専門家はゼロ盟組織を高く評価し、ゼロ盟の役割分担と作業計画を完成した今回の会議に出席し、メンバーに対して多くの貴重な意見を提出した。さらに中国ゼロ盟が発展していく上で、全力でゼロ盟に協力し、最大限の影響をもたらし、中国のゼロ・ウェイスト実現に向けて実質的な手助けをするとの意を表した。

【筆者】劉 瀛 / 環友科学技術研究センター(EnviroFriends Institute of Environmental Science and Technology) / 寄稿 /  [C12053001J]
【翻訳】中文和訳チームB班 大石愛子]]>

第9回ソウル環境映画祭が開催

映画を通じて未来と出会う

ソウル特別市 2012年5月9日から15日までソウル市龍山(ヨンサン)区・龍山CGVで環境財団主催の第9回ソウル環境映画祭が開かれた。2004年にスタートしたソウル環境映画祭はコンペティション部門も設けた国際映画祭として9回目を迎えた。

 多様な視点から環境問題と意識を共有すると同時に未来・環境に向けての代案と実践を模索する映画祭である。今年は64カ国の829作品(長編256編、ショート573編)の中から予選などを通じて、26カ国の112作品(コンペティション部門には20作品)が期間中に上映され、延べ1万2000人の市民が参加した。

 今年は、フォーカス2012、気候変動と未来、グリーンパノラマ、韓国環境映画の流れ、地球と子どもたちなどの9つのセッションが設けられた。とりわけ福島第一原発事故を経て、テーマ部門とも言われているフォーカス2012は「福島、その後の物語」と銘打ち、去年の続きとして原発問題を扱う映画が紹介された。福島第一原発事故をただ隣国で起こった不幸な事故としてではなく、世界で唯一原発建設を拡大していくアジア地域全体への警告として受け入れ、更には原発問題を東アジアの国々が連帯して対応する必要がある課題として位置づけたからだといえるだろう。

 このフォーカス部門には「Friends after 311」(監督:岩井俊二)を含む7つの作品が入り、期間中には岩井俊二監督、女優の松田美由紀さん、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さんなど、日本から5名のゲストが参加し、記者会見やトークショーなどを通じ脱原発のメッセージを韓国のファンや市民に広く伝えた。主催側によると、とりわけ『ラブレター』などの数多くの作品で韓国でも人気のある岩井俊二監督が環境映画祭に参加したことで、社会の注目は例年より遥かに熱いそうだ。チケットが完売したこともその人気の現れだろう。

 今年の大賞はJohn HAPTAS, Kristine SAMUELSONの『東京和歌』。環境というテーマに集中する代わりに、動物と人間の関連性に焦点をあてながら幅広く社会的かつ文化的ものを描いたと審査員から評価された。ショート部門では、Akile Nazli Kaya監督の『the People Who Try to Save the World』、審査委員会特別賞にはJoel Heath監督の『People of a Feather』と-Micha X. Peledの『Bitter Seeds』2作品が受賞した。

 来年は10周年を迎えるソウル環境映画祭。この節目の年をきっかけに市民に幅広く環境映画を接する一つのプラットフォームとして位置づけていくことを期待したい。

(関連URL)
・第9回ソウル環境映画祭公式HP
 http://www.gffis.org/

・岩井俊二映画祭
 http://www.iwaiff.com/

第9回ソウル環境映画祭公式HPより

【筆者】朴 梅花(PIAO, Meihua) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J12052501J]
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“気候ネットワークチャンネル”多言語で発信中

原子力問題や気候変動政策についてわかりやすく動画で解説

東京 環境NGOの気候ネットワークでは、2012年4月から、気候ネットワークのスタッフが原子力問題や気候変動政策についてわかりやすく動画で解説する“気候ネットワークチャンネル”を立ち上げました。

 2012-年5月5日にすべての原発が停止し、エネルギーに対する人々の関心もこれまでになく高まっています。また政府は現在、エネルギー・原子力・気候変動政策について検討をすすめており、そして、この夏には日本の今後のエネルギー政策を“国民的議論”をして決めていくことになります。

 気候ネットワークチャンネルでは、政府で議論されているエネルギー政策の論点や、原発が停止した場合の負担の問題やCO2排出量の増加など、多くの人が疑問に感じていることについて5分程度にまとめ、わかりやすく解説しています。

 毎週火曜日に、日本語版をホームページにアップし、随時、英語、中国語、韓国語などでも吹き替え版をアップしていきます。ぜひご覧ください。

第1回「原発のこれからをどう考えるか」(2012年4月24日up!)
第2回「夏の電力は足りるか」(2012年5月1日up!)
第3回「原発停止で負担が増える?」(2012年5月8日up!)
第4回「京都議定書は守れるか」(2012年5月15日up!)
第5回「夏の節電について」(2012年5月22日up!)

・気候ネットワークチャンネル
 http://www.kikonet.org/iken/channel.html


第1回「原発のこれからをどう考えるか」

【筆者】桃井 貴子(MOMOI, Takako) / 気候ネットワーク(KIKO Network) / 寄稿 /  [J12052502J]
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ズグロカモメは私たち人間次第 ~国際的に著名な鳥類専門家メルヴィル氏を訪問する(1)

60歳を過ぎ、すでに定年を迎えた一人の外国人専門家、彼は遠路はるばる 中国に来てくれた。ズグロカモメと呼ばれる小鳥のために。

遼寧省 60歳を過ぎ、すでに定年を迎えた一人の外国人専門家、彼は遠路はるばる中国に来てくれた。ズグロカモメと呼ばれる小鳥のために。彼はどういう想いを持って来たのだろうか?

 その日、彼は盤錦市ズグロカモメ保護協会の設立20周年を記念する大会の席上で、“ズグロカモメを救おう 、環境を救おう”と題する講演を行った。講演後に我々は彼の熱く、興奮した様子を見ていて、答えを見つけることができた。その男性はメルヴィルという名前の、この青い眼と高い鼻を持つ、白い髭を蓄えた英国人。ズグロカモメや環境保護に対する熱い想いは、すでに国という境を超えていたのだ。

 盤錦の人々は本当にメルヴィル氏に感謝しなければならない。

 もしも21年前、彼が初めて盤錦にズグロカモメの調査で訪れた時に、人々が百年以上も探し求めてきた絶滅危惧種の繁殖地が実は盤錦にあるということを発見しなければ、世界の視点からズグロカモメの価値向上に尽力したという事実がなかったならば、恐らく劉徳天氏が伝えた『中国でズグロカモメの繁殖地が見つかる、世界で百年あまり解き明かされなかった謎の扉を開くか』という報道もあり得ず、盤錦の人々は何世代にもわたって“黒老丫(訳注:hei lao ya、その地の方言)と呼んできた鳥が、実は世界でも貴重な絶滅危惧種であったということを知る由もなかっただろう。もちろん、“ズグロカモメの郷”と呼ばれるような今日の状況もなかったはずだ。

 我々の取材は、自然とズグロカモメの話題から始まった。

記者:貴方は国際的な鳥類の専門家ですが、全世界には何千種もの鳥がいるのに、どうしてズグロカモメに対してこれだけの愛着を持っているのですか?

メルヴィル氏:(笑いながら)確かに世界にはたくさんの鳥がいますし、私がカバーしている鳥も少なくはありません。それでもズグロカモメに対しては入れ込みすぎているかもしれませんね。ちょうど、中国の伝統的な大家族で、子どもが7、8人いる中で、結局はお父さんの一番のお気に入りができてしまうという感じでしょうか。

私がズグロカモメを目にかけているのは、第一にとてもかわいく、利口だからですかね。聞いたところ、皆さんもこの鳥を“めでたい”鳥と呼んでいるそうですが 、鳴き声はとても美しく、飛ぶ姿はとても優美です。

 第二にズグロカモメは指標種 であるという点が挙げられます。環境の変化に対してとても敏感で、その数は生息地の環境状況を映し出す役割を果たすのです。仮にある日、ズグロカモメがその生息地を失ったならば、環境が大きく破壊されたことを意味し、人間にすら悪影響を与えかねません。これはズグロカモメの貴重さを表しています。

 三番目として、ズグロカモメは私の長年の研究課題だからです。チドリ目カモメ科カモメ属に属する鳥で、鳥類学会では比較的最近に知られた種です。1871年にフランスの宣教師が福建省のアモイで採集したものは、ただのズグロカモメの標本でした。

 ズグロカモメの繁殖地はどこなのか、これはずっと百年来の謎でした。1987年5月、私は国際ツル類学術シンポジウムで、ズグロカモメは世界で人に最も知られていないカモメの一つであり、最も希少な鳥類、繁殖地も未だに謎のままであると提起したこともあります。

 私は各方面の情報から繁殖地はモンゴルにあると考えていたのですが、1984年に香港で見つかったという情報も出てきて、この謎はずっと私の心をかき乱していました。それが1990年に盤錦を訪れた際、解けるとは思いもしませんでした。その日、最初に望遠鏡越しにあの子たちが見えた時、私は感動のあまり涙を流しました。神に感謝、盤錦のこの地に感謝!そこで、私は今回の来訪に娘を連れてきました。一緒に協会の20歳の誕生日をお祝いし、そしてこのチャンスを活かして、この愛しい ズグロカモメを見せてやりたかったのです。彼女は生まれてから18年、見たことがなかったので。

【筆者】李 勇夫 / 遼河晚報 / 遼河晚報より転載 /  [C12052301J]
【翻訳】中文和訳チームB班 畦田和弘]]>

ズグロカモメは私たち人間次第 〜 国際的に著名な鳥類専門家メルヴィル氏を訪問する(2)

地球上には9000種あまりの鳥がいたが、現在はその半数近くに減少している。ズグロカモメのような絶滅危惧種も少なくない。

遼寧省記者:「アースデイ」の父と言われるアメリカのデニス・ヘイズはかつて劉徳天をこのように評価しました:「鳥類保護のためにあなたがされた全てに感謝したい。50年前、私たちの住む50メートル圏内には禿鷹がいたが、現在は絶滅してしまった。しかし、中国ではあなたのような人が鳥類を保護している」あなたと彼とは古い友人ですが、あなたは劉徳天とズグロカモメ保護協会の活動をどうご覧になりますか。

メルヴィル氏:OK!劉氏はすばらしい人物です。1990年以後の3年間、私は6、7回盤錦を訪れました。その頃彼はちょうど保護活動を始めたばかりで、困難に直面していましたが、彼の知恵と勇気には感服しました。

 劉氏がズグロカモメ保護協会を設立した時、私は彼らの活動を中国の環境保護史上、唯一無二の出来事である、と評価しました。1種類の鳥のために保護組織を作ることは、全世界的にも例がなく、彼らの活動は盤錦で行われていたものではあるが、鳥類には国境がないことから考えれば、彼らの環境保護活動は世界的な意味を持つでしょう。数年前、中国清華大学NGO研究所所長王名教授も、ズグロカモメ保護協会が中国の民間環境保護組織の草分け的存在であるとしています。

 私の知る限り、中国において一つの民間環境保護組織が活動するのは容易なことではありません。ですが劉氏は大変聡明で、まるで演出家のようでした。彼は私に「4つの要素」ということを語りました。その4つとは環境教育を行うこと、メディアの力を借りること、専門家の知恵を利用すること、政府の支持を得ることです。彼はこの4つを南小河の保護に使ったところ威力を発揮しました。これらの要素を一連のものとしてうまく利用し、ズグロカモメ保護という大きなイベントを成功させたのです。

 さらに、彼が南小河と名付けた意味は、一見ちぐはぐに思えますが、本当に効果的なものでした。劉氏の活動は環境保護活動を大胆に刷新するものでしたので、帰国後に私は彼の経験を広め、世界にある多くの民間環境保護組織の手本としたいと考えました。

記者:現在、世界各国は環境保護をより一層重視していますが、同時にある地域では生態環境が人々の懸念材料ともなっています。あなたはこの分野における権威であり専門家ですが、民間環境保護組織は今後、どのような方向に向かって努力すべきでしょうか。

メルヴィル氏:これはとても大きな問題です。あなたの言う通り、環境問題は国家ひいては世界が今後生存していくための戦略的問題になっています。鳥類の状況は楽観できず、地球上には9000種あまりの鳥がいたが、現在はその半数近くに減少している。ズグロカモメのような絶滅危惧種も少なくない。

 もし、世界各地でここのように、一つの協会に2万人近いボランティアがいて、鳥を愛し守る気運が高まれば、それは人類にとっても幸せなことなのです。実際、鳥類を守ることが人類自身を守ることであるという道理を、人類は理解しているはずなのに、なぜ一部の人はそれをしないのでしょうか。これはつまり素養と文明の程度だと思います。

 中国は文明と礼儀の国ですから、これは受け継がれているでしょう。劉氏の活動よりズグロカモメ文化の発展を見ることができますが、文化が人々に浸透していくことが何よりも重要なのです。ある小学校がズグロカモメ小学校と改名したと聞きました。鳥の名前を学校の名前にするというのは世界でも例がなく、子どもたちから愛鳥活動を始める、これも素晴らしいです!

記者:環境保護と経済発展の関係をどうご覧になりますか。今回盤錦へいらした感想をお話し頂けますか。

メルヴィル氏:これは難しい問題です。この二者の関係をうまく処理するというのは、非常に頭の痛い問題です。私がかつて訪れた場所では、現地政府が経済発展のために生態環境を破壊しているのを目にしました。彼らのこういった行動は非常に短絡的で、眼前のことに気をとられ、未来が見えていないと言えるでしょう。中国の提起する科学的発展とはつまりこの問題を解決することです。今回、盤錦へ来てみて、この美しい街が18年前と比べ想像もしていなかったような大きな変化を遂げたのを見ました。例えば生態環境を重視する市として、中国で最も美しい湿地の一つを作り、毎年湿地フェスティバルを行ったり、またズグロカモメを対外的な宣伝に用いたりと、知恵と想像力に溢れた取組みがされています。世界が学ぶに値する取組みと思います。

記者:今回、盤錦へいらして一番嬉しかった驚きは何でしょうか。

メルヴィル氏:(合掌し笑いながら)「子ども」に会えたことですよ!あんなに多くの!四、五千羽はいたでしょう、私が来たのを見て、私を呼んでましたよ!本当に嬉しいことです!20年前には考えられなかったことです!

記者:彼らはあなたを歓迎し、そしてあなたに感謝しているんでしょう!あなたが彼らを発見したからこそ100年の謎が解けたわけですから!

メルヴィル氏:あの可愛い子たちがどうなったか大変気になっていましたので、今回来て安心しました!

記者:他に何か盤錦の人々に言うことはありますか。

メルヴィル氏:盤錦の方々がズグロカモメを手厚く扱ってくれていることに感謝しています。ズグロカモメを守る任務は重く、道はまだまだ長いと思います。ズグロカモメを救い、環境を救う、あなた方の偉大な活動への努力を継続して下さい!ズグロカモメは盤錦の皆さん次第、私たち人間次第なのです!

【筆者】李 勇夫 / 遼河晚報 / 遼河晚報より転載 /  [C12052302J]
【翻訳】中文和訳チームC班 鈴木清恵]]>

ウェブサイト「中外対話(chinadialogue)」より~銀行業界の 環境保護活動に注目

緑色流域などがまとめたNGOレポートは、中国資本銀行の環境への責任について中国で初めて研究及びランキングしたものである。

雲南省 2011年8月、陸良化工実業有限公司(以下「陸良化工」)が、10年以上もの間、南盤江沿岸へ猛毒クロム廃棄物28万トンの違法排出していた事実が明るみに出た。雲南省のNGO緑色流域は、企業の悪徳行為を譴責すると同時に、陸良化工に財政支援を行った金融機関の詳細を公開するよう政府に対し要求した。

 中国のNGOが重大汚染事件の背後に存在する銀行の行いについて政府部門に情報公開を請求したのは、今回が初めてとなる。事件発生後、雲南省大衆流域管理研究と普及センター(以下「緑色流域」)は、人民銀行昆明センター支店・雲南省銀行業監督管理局・雲南省環境保護庁にそれぞれ政務公開申請を提出し、陸良化工に資金提供した金融機関の情報と監督管理部門によるこの汚染事件に対する対応措置を公開するよう要求した。同時に国内23のNGOと共同で、陸良化工及び関連企業2社と融資を行っているかどうか確認するために、中国の上場銀行16行に公開レターを出した。現在のところ、16行中、興行銀行と上海浦東発展銀行が陸良化工及び関連企業2社に融資をしていないと緑色流域に回答したが、残り14行からは全く反応がない。

 緑色流域は、中国で最初に銀行の社会的責任と環境配慮型融資に注目したNGOで、2002年には早くも銀行の社会的責任への注目を呼びかけていた。2008年、緑色流域は正式に「環境配慮型融資の提唱」プロジェクトを開始し、2009年以来銀行の環境への配慮に関する実績に対し年度評定を行っている。

 今年4月末に発布した『中国銀行業界環境記録』(2011)は緑色流域が中国NGO7団体と共同で中国の上場銀行の環境責任の履行情況を追跡・評価するために行ってきた年度研究レポートで、今年で既に3年目になる。レポートでは、中国工商銀行・中国銀行・中国建設銀行・中国農業銀行・交通銀行・中信銀行・中国民生銀行・招商銀行・興行銀行・上海浦東発展銀行・中国光大銀行・北京銀行・華夏銀行・深圳発展銀行・南京銀行・寧波銀行等の中国の上場銀行がカバーされている。

 レポートが依拠とするデータのソースは主に以下の4つである。1. 企業のCSR報告書、年次レポート及びその他関連レポート、銀行ウェブサイトを含む銀行自身が対外的に公開している情報、2. 金融監督管理部門ウェブサイトの情報、3. 16行の融資・投資行為及び環境責任の履行に関する国内外メディアの報道、そして、4. レポートの内容に関する銀行への直接アンケートがあるが、回答が得られたのは中国工商銀行・深圳発展銀行・興行銀行の3行のみである。

 国際的環境基準を採択しているかどうかは銀行の環境責任の履行情況を評価する上での重要な指標である。この方面で優れている中国の銀行は数えるほどしかない。興業銀行は、エクエーター原則を採択、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)に加盟し、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)に参画している。招商銀行は、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)の加盟メンバー。中国工商銀行はカーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)に参画している。中国建設銀行・中国民生銀行・中信銀行はかつてエクエーター原則を採択するための準備を行っていたが、未だ採択はしていない。その他の銀行に関しては、国際的環境基準の採択、またはその準備しているという話すら全く聞こえて来ない状態である。

 緑色流域が中心になってまとめたこのNGOレポートは、中国の銀行の環境責任の履行情況についての研究及びランキングとしては中国初のものである。

 また、市民による監督に対する中国銀行業界の姿勢も大きく変わった。2012年2月24日、銀行業監督管理会は環境配慮型融資の指導方針を発表し、環境保護に関心の高い人々に高く評価される管理監督の枠組みを打ち立てた。これがきっかけとなって中国の金融システムの新秩序が確立されるだろうか?我々は注意深く見守っている。

【筆者】王 淏童 / 中外対話 / 中外対話より転載 /  [C12051602J]
【翻訳】中文和訳チームA班 野口順子]]>

中国婦人報 水道水の不合格は無視できない

監督部門は水道水の水質基準の未達成をこれ以上放置してはならない

中国全土 最近流れた「全国水道水調査で合格率はたった50%」という情報に国民は不安を感じている。これに対し、中国住宅都市建設部都市給水水質監視センターの担当者は、全国調査によると2009年の全国の都市部の浄水場の水で基準を満たしていたのは58.2%、2011年の最新の抜き取り検査では83%が基準を満たしていたと回答した。

 住宅都市建設部の担当部門の回答は、「全国水道水調査で合格率がたった50%」というのが嘘だったとは言えないことを十分証明している。ただそれは2009年のデータであって2011年に改めて抜き取り調査を行ったところ合格率は83%にまで向上していた。しかしここで指摘すべきことは、2009年の調査は全国調査だったが2011年は抜き取り検査に過ぎなかったため、データの正確性や代表性はおそらく異なるということだ。ましてや83%というのは浄水場の水質であり、最終的に家庭に到達した際の合格率は何%なのか、これは明らかにさらに差し引いて考える必要がある。

 データ以外にも、住宅都市建設部の説明には不十分なところがある。それは、水道水の全国調査にせよ抜き取り調査にせよ、なぜ秘密裏に行い検査結果を公開しないのか、ということだ。国民には知る権利がないというのだろうか。これは「政府情報公開条例」に違反しているのではないか。担当部門は、水道水の合格率が58.2%から83%に向上したという喜ばしいニュースを伝えるのと同時に、水道水の実態を隠匿してきたことを国民に謝罪し、関連法規にのっとり本件の責任に対する調査を開始すべきなのではないか。

 「都市給水水質管理規定」によると、住宅都市建設部は年に一度水質モニタリングのデータを収集し国民に公開する義務がある。しかし残念ながら、国民は関連する報告やデータを目にしたことがない。「全国水道水調査で合格率がたった50%」ということが明るみに出た後も、住宅都市建設部は合格率はすでに83%に向上したと回答するのみで、国民は依然としていったいどの都市の水道水が不合格なのか、何が原因で不合格になったのか、不合格の項目はなんなのか、不合格の水道水は国民の健康に危険を及ぼすものなのか等々を知ることができない。すべての問いは「答え待ちの謎」であり、今日に至っても変化はない。監督部門がなぜこんなに落ち着いていられるのか、全く理解できない。

 監督部門は水道水の水質基準未達成をこれ以上放置してはならない。当面の急務としてまずは不合格の都市と不合格の原因の詳細を発表し、その後、長期的に不合格が続くところには監督部門は厳しく対処し、処罰すべきは処罰し、値下げすべきは値下げし、賠償すべきは賠償し、とにかく国民の健康を犠牲にしてはならない。地方政府は食料の安定供給に取り組むのと同様に水道水の安全確保に取り組み、市民に安全で基準を満たす水道水を提供しなければいけない。これは最も基本的な責任と義務である。

【筆者】舒 聖祥 / 中国婦人報 / 中国婦人報 /  [C12051601J]
【翻訳】中文和訳チームA班 近藤玲]]>

「脱原発をめざす首長会議」開催

安全な社会を実現するために原子力発電所をなくすことを目的に、全国70名の首長がネットワークを作った。

日本全土 住民の生命財産を守るためには脱原発社会を構築しなければいけないと判断する自治体首長が集い、2012年4月28日、「脱原発をめざす首長会議」が東京都品川区の城南信用金庫本店で開催された。

 城南信用金庫は福島第一原発の事故後、原発に頼らない電力を使用するためにいち早く東京電力との契約を解除し、自然エネルギーや余剰電力を販売している電気事業者と契約を結んだことで知られる「脱原発」推進派の金融機関だ。このたびは社会貢献の一環として首長会議に場所を提供した。

 首長会議は安全な社会を実現するために原子力発電所をなくすことを目的とするもので、全国の70名の首長・元首長が会員になっている。原発をなくすとともに再生可能エネルギーを推進していくために、勉強会の実施、情報の収集・提供、政策提案などを行っていく。

 世話人である静岡県湖西市の三上元市長は昨年の震災後、世論の半分でしかなかった「脱原発」を市長として明確に訴えていくことを決意した。このネットワークには「並々ならぬ決意を込め」たと言う。

 多様な思想を持つ住民の代表である首長が、意見の分かれるテーマについて特定の考えを表明することには、多くの困難が伴うことが予想される。それでも会議の会員首長たちは腹をくくって脱原発をめざす。「脱原発」をすることでより多くの住民が安全に暮らせる社会を構築することにつながると判断したからだ。

 同じく世話人を務める国立市の上原公子元市長は「首長が決意するということは大変なこと。ネットワークができればすごい話だと思っていたけれど、とうとう実現できた」と会議の結成を喜んだ。

 会議では、朴元淳・ソウル特別市市長のメッセージも紹介され、韓国の「脱核・エネルギー転換のための都市宣言」に賛同した首長らとも協力していきたい旨が示された。

 会員は自治体の首長と元首長だが、各党の国会議員を顧問に迎えており、産業界から「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」、NGOから「環境エネルギー政策研究所」や「ピースボート」などの協力を得、広く活動の幅を広げていく方針だ。

設立総会の動画(撮影:環境エネルギー政策研究所)
http://vimeo.com/41336797

【筆者】山本 千晶(YAMAMOTO, Chiaki) / NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center) / 寄稿 /  [J12051101J]
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公害は終ったの?解決したの?――公害地域の「今」を伝えるスタディツアー

公害を知らない若者と公害の現地を訪ねて学ぶ取り組み

大阪 公害といえば「水俣病」「イタイイタイ病」「大気汚染・ぜん息」をあげる人が多いと思います。被害を受けた地域の今はどうなっているでしょう。公害が終わったのか、その問いに答えるために、公害を知らない若い人たちと公害の現地を訪ねて学ぶ取り組みを、2009年度から3カ年にかけて行ってきました(地球環境基金助成事業)。

 2009年は富山・イタイイタイ病、2010年は新潟・水俣病、2011年はあおぞら財団の本拠内、大阪西淀川・大気汚染の地を訪問し、多くの人からヒアリングし、現地への提案を行いました。(2011年8月8日~11日)

 ヒアリングの対象は、被害者や公害病患者、運動の支援者、公害訴訟を担当した弁護士は勿論ですが、公害を規制する立場の行政や、公害を伝えるジャーナリストや教員、原因となった企業にも話を聞きました。様々な立場の話を聞く事で、公害の解決には様々な努力があって成り立っていること、現在も解決されずに残されている課題があることが浮かび上がってきます。参加者は社会の課題を知ることで「自分は何ができるか」を真剣に考え,顔つきが変わってきます。

 西淀川のスタディツアーは、和解解決後に希薄となっていた原因企業との関係性をつなぎ直す機会となり、関西電力と古河ケミカルズにヒアリングに応じてもらう事ができました。また、神戸製鋼の訴訟当時の担当者であった方にも話を聞く事ができ、「人間力があったからこそ対話を重視して和解という道に進むことができたのではないか」(森川千弘)といった、本からでは学べないことを感じたというレポートが多く寄せられました。

 3カ年行ってきたスタディツアーの様子はウェブサイトで公開しています。富山イタイイタイ病、新潟水俣病の様子もわかります。ぜひご覧ください。

 http://www.studytour.jpn.org/

企業担当者から当時の話を聞く

関西電力の太陽光発電所見学

最後の振り返り 熱気に溢れています

【筆者】林 美帆(HAYASHI, Miho) / あおぞら財団(Aozora Foundation) / 寄稿 /  [J12051102J]
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