独島警備の海洋警察、網にかかったシャチ救出

絶滅危機にある海洋生物の保護、積極的な措置を期待

韓国全土 昨年12月31日午後2時頃、独島(日本名・竹島)で警備中の海洋警察、太平洋7号(3,000トン級、艦長ユン・ソクフン)は、独島の南方22キロメートル海上でカニ採りの漁具に繋ぐ網にかかり危険にさらされていたシャチを救助し、海に放した。シャチは全長約7メートルで、尾びれに網が3重4重に巻きつき出血しており、胴体にも漁具で引っ掻いた痕があるなど網から抜け出せない状況だった。

 シャチはクジラ類の中で最も大きく賢いことで知られている。主に極地に生息するが、まれに韓国の海域でも発見されており、一部が韓国海域を回遊していると推測される。クジラ類は呼吸をするために水面上に姿を見せる海の哺乳動物である。しかし、時に海を覆うように放たれた網にかかり命を落としている。

 海洋警察は「小型船を下ろし、潜水部隊を含む海警特攻隊5人が約1時間に渡り『救助作戦』を実施、シャチを救助し魚網も現状に復旧した」と明らかにした。作戦に参加した隊員は「生きたシャチを間近で見るのは初めて。全長7メートルの巨大な胴体が息をするのを見て、生命の畏敬を感じた」と語った。また、網から解かれたシャチと水中で目が合ったという隊員は「シャチがお礼を言っているようだった」と振り返り、「命をとり止めたシャチが元気でいることを祈っている」と心情を語った。

 その後、ユン・ソクフン艦長は「生きているシャチの救助は初めて」とし、救助活動の写真を公開した。

 人間の無分別な産業捕鯨でクジラは絶滅の危機にある。1987年から捕鯨が厳しく禁止されてきたが、クジラが回遊する海域に多くの網が放たれており、事実上「意図的」な捕獲が行われている状況。そのため2005年に蔚山市で開かれた第57回国際捕鯨委員会(IWC)において、韓国のクジラ捕獲数が異常に多いという指摘もあった。このような問題は韓国と日本のみで深刻だが、その理由はクジラ肉が商業的に流通するためである。

 クジラ肉が商業的に流通しない多くの国ではクジラが網にかかったり海岸に座礁すれば、救助するために最大限の努力をする。網を切ったり、大勢が集まってクジラが水分を維持しながら呼吸ができるように手助けをし、装備を導入して海に帰すこともある。

 しかし、韓国ではクジラを「海のロト」と呼び、クジラが網にかかれば宝くじに当たったかのようにラッキーとばかりに喜ぶ。クジラを捕まえたり殺すことは不法だが、結果的に死に至ったクジラが手に入れば、一儲けできるからである。このような皮肉な状況は韓国で網にかかったり、座礁したクジラを助けるための努力をするどころか、網にかかることを望み、かかったら放置するなど、早く息が絶えるように仕向ける。

 このようなことから、海洋警察が網にかかったシャチを救ったことは、長い日照りの後の雨のようなすがすがしさを感じさせる。

 海洋警察は今回のシャチの救助活動をきっかけに「海洋生態系の保護部隊」として、海洋水産部は「海の環境部」として生まれ変わることが期待される。海の生態系の象徴であるクジラが直面している絶滅危機の現実が、乱獲と汚染で危機にさらされている海の環境全体をありのままに代弁している。東海(日本名・日本海)上の島、独島を守るための努力と、網を避けて独島周辺を一生懸命泳ぎ回るクジラの保護が、同時に進行されなければならない。クジラが生息する日本海を思いながら海洋警察の活躍に激励の拍手を送る。

 環境運動連合、海洋委員会(委員長、グ・ジャサン釜山環境連合常任代表)は1月10日午後、江原道・東海市にある東海海洋警察署を訪問して激励、多くの生命の代わりに感謝牌を手渡した。

 一方、4月からは「海洋生態系保存および関連法律」が施行される。クジラのような絶滅危機にある海洋生物を保護するための積極的な対策が採られるものと期待される。この法律の具体的な施行は、海洋警察が漁民社会と海の保護に関わる環境団体と一緒に受け持つことになる。これまで制度的な後押しが不足し、海洋生物保護に消極的にならざるを得なかった海洋水産部と海洋警察が、これ以上否定的な姿勢を見せないことを願う。クジラが流通されないようにし、漁民が網にかかったクジラを救助する場合には十分な補償をうけられるようにする制度が必要な時期にきている。


背びれの下の白い部分がシャチの特徴

海洋警察隊員がシャチの尾びれに網がかかった状態を説明している

【筆者】環境運動連合 海洋委員会(KFEM Ocean Committee) / 環境運動連合 海洋委員会(KFEM Ocean Committee) / 寄稿 /  [K07011002J]
【翻訳】小池 貴子]]>

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