市民発「ごみゼロアジア」めざして~第4回アジア3R推進市民フォーラム日本大会

生ごみ、衣類、廃家電を切り口に、「ごみゼロアジア」に向けた市民の役割を探る。

日本のごみ問題に関わる18のNGOで構成する「アジア3R推進市民ネットワーク」(代表:藤井絢子)が、2012年11月24日、東京において第4回アジア3R推進市民フォーラム日本大会「市民発“ごみゼロアジア」めざして~生ごみ・衣類・廃家電から探る~」を開催した。

ベトナム調査チームからの報告

冒頭、海ごみ問題に取り組むJEAN事務局長の小島あずささんより、「震災起因の洋上漂流物について」と題する特別報告が行われた。

環境省によると、2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波で、133万トンのガレキなどが外洋へ流出したとみられている。そして、米大陸西海岸に、2012年12月290トン、2013年3月3,200トン、4月14,000トン、6月3,3000トンが到達すると予測されている。(2012年11月9日、環境省発表)

外国からの漂着ごみの処理については、明確な国際ルールはなく、現在は漂着した国がそれぞれ処理をしている。しかし、東日本大震災に起因する漂着物については、その量が膨大であることから、日本政府はカナダとアメリカの5つの州に対して、その処理費として600万ドル(約4億7000万円)の拠出を決定した。

この日本政府の決定に先立つ2012年8月、JEANは、アメリカ・オレゴン州ポートランドを訪れ、漂着が想定されるアメリカのNGO関係者らと意見交換を実施した。アメリカのNGOからは、回収活動の費用、大型漂着物への対応、それに付着して到達する可能性のある侵略的外来生物の移入問題、そして何より漂着物に放射性物質がついているのではという市民の誤解に基づく懸念が指摘されたという。今後、JEANでは、アメリカのNGOと共に、継続的な対話や情報共有、モニタリングなどを行う予定だ。最後に、小島さんは、自然災害の頻発・大規模化を受けて、海洋ごみに関する国際ルールや基金についての本格的な検討の必要性を指摘した。

続いて、来年3月に政府によるアジア3R推進フォーラムが開催される、ベトナム・ハノイを訪れたメンバーからの調査報告と、生ごみ、衣類、廃家電の3つのワーキング・グループからの報告が行われた。

廃家電ワーキング・グループの報告を行った中部リサイクル運動市民の会の浅井直樹さんによると、中国の寧波で、日本からのスクラップ(雑品)から発火事件が相次いだことから、リサイクル工業団地への雑品の荷揚げが禁止される事態となっており、今後、中国に違法に流れていた廃家電が、ベトナムやミャンマーへと流れていく懸念があるという。そして、国際的な資源循環が行われている以上、単に規制を強化して、廃家電などの流れを闇に追い込むのではなく、優良事業者を育成することで、流れを可視化して管理する重要性が指摘された。

後段の総合討論では、政府のアジア3R推進市民フォーラムとあわせて開催される市民によるアジア3R推進市民フォーラムという場を活用して、ごみゼロアジアのためのアジア各国の市民の協力のあり方について活発な意見交換がなされた。

最後に参加者一同により、今回の日本大会のステートメントが趣旨採択され、ベトナム・ハノイでのアジア3R推進市民フォーラムにおいて、議論の素材の一つとなる予定だ。

(参考URL)
アジア3R推進市民ネットワーク

【筆者】廣瀬 稔也 (HIROSE, Toshiya)/NPO法人 東アジア環境情報発伝所(East Asia Environmental Information Center)/寄稿/[J12113001J]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>