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第4回 東アジア環境市民会議
〈第1部〉「東アジアにおける水汚染の実態」
1日目(10/11)
質疑応答
《質問》
中国の各地でいろいろな取り組みがあることを教えていただきありがとうございました。
質問は2つです。1つは、いろいろな活動があることはわかったのですが、その財源はどうされているのでしょうか。
もう1つは、東北地域では東北振興地域計画が完成して、新たな開発を進めるというお話が進んでいると思います。この点について中国の環境NGOの皆さんがどういう考えをお持ちかをお聞かせください。
《李》
東北の問題についてお答えいたします。現在の中国の経済発展は大変速いものですが、一方で中国政府の環境問題に対する意識も徐々に高くなっています。松花江汚水事故以降、環境問題はより一層強い注目を浴びるようになりましたので、政府が経済発展だけを優先して、環境問題への対応を忘れることはないと思います。
《王》
江蘇緑色之友は、他のNGOと異なると思います。収入の多くは自ら調達するものが大多数を占めており、その他は社会各業界や理事会などからの寄付です。2007年の当会の収入は、現地政府から支援が30~40%になっています。
《質問》
長江の三峡ダムについて質問です。中国では黄河の三門峡ダムで、土砂が堆積して西安が土砂で埋もれてしまうということで、ダムの操作が変わったと思います。今、長江で三峡ダムができた場合、同じように土砂が堆積してくると思うのですが、その点についてはどのように対処されようとしているのでしょうか。
《呉》
中国の長江に関心を寄せていただきありがとうございます。長江と黄河は中国の母なる大河です。この二つの大河は流域の形などいくつかの点において大きな違いがあります。黄河は泥と砂の多い河ですが、長江は細かい軟石を多く含み、石は砕けにくい性質があります。黄河は長江よりも条件が良く、石が砕かれて泥砂と半々ぐらいの割合で蒲海に流れこみ、海を田圃にすることができますが、長江ではそれは無理でしょう。
とりわけ、三峡ダムの土砂の問題は深刻な問題の一つで、1996年に朱容基総理も「もし長江上流域の天然林資源、もしくは生態環境の整備に不備があれば、長江の三峡ダムは堆砂でできた単なる堤防になってしまうかもしれない」と語りました。
そこで、国家・政府は多くの政策を打ち出してきました。私たちNGOも長江上流の天然林資源や自然生態環境の保護活動を進めてきました。長江が黄河の二の舞になるのを避けるため、国家が「退耕還林」政策を提唱し、強力な自然保護措置を導入し、長江上流域では天然材木の伐採を全面的に禁止しました。国はこのプロジェクトに何千億元(何兆円)もの資金を投じて、大きな成果を成し遂げることができました。
現在では長江上流からくる土砂は減り、例年の約8億トンから6億トンにまで減少しています。
私たちは長江流域で生活しているので、長江の堆砂、土砂に注目してきました。
黄河の三門峡ダムの問題の場合、当時では生態環境はまだ歴史遺産とのつながりが考慮されていませんでした。現在では国家政府が環境保全を国のグリーン資産に指定し、国家が長江三峡を認証したときにはすでに許可がおりていました。
現在、中国における市民の環境保全や環境保護活動への意識はやや高まりを見せていますが、三峡問題についての考え方を根本的変える必要があるのではないでしょうか。既に三峡ダムの建設は完成していますので、今さら三峡問題へのアセスメントや討論を重ねたところであまり意味はないと思います。
私たちは現実と向き合わなければなりません。三峡ダムの建設が完成している状況で、いかにして三峡の環境問題と関わり、防止していくのか。特に先進国も、自分の立場からのみ意見を言うわけにはいかないでしょう。必ず環境保全という共通の使命のもとに、既存の先進技術を利用し、経験を活かし、友好的な資金を借りて、中国への支援とし、長江三峡ダムの抱える環境問題を最小限に食い止めていかねばなりません。
今がまさに友好的かつ真剣に三峡ダムと長江のために取り組む、具体的かつ実践的な行動を起こす時期だと考えています。
《質問》
本日、中国の皆さんの発表を聞いて、中国の現状を理解することができ、大変感謝しています。ありがとうございました。王さんと李さんに質問があります。
王さんには、現在政府によるNGO活動へのサポートはどのぐらいあるかを具体的に教えていただければと思います。
私自身も中国を訪ねて、工場や企業の廃水により汚染された川などの現場にも何回も入ってみました。このような企業や工場にはどうような措置がとられるのかを李さんにおたずねします。
《李》
先に工場の汚染問題についてお答えします。先ほどご紹介されたように、中国では2007年6月1日に新たな政策が発表され、水の検査項目が106項目にまで増えました。
中国の汚染への規制は徐々に厳しくなり、工場で排出される汚染物質にも一定の基準が設けられるようになりました。基準を超えた場合は、相応の処罰が与えられます。わたしたち環境NGOとしては、そこを監視することで一定の抑止効果を果たせると思っています。
企業の汚染に対して、政府は摘発と監督のできる本格的な体制を作りました。もし、汚染の現場や基準が上まわっている状況を発見したら、私たちはそれを摘発することができます。そのあとで環境汚染の管轄部門での調査や検討を経て、相応の処分が下されます。軽度の場合はまず警告を受け、あるいは罰金を課せられます。また、重度の場合は強制的に操業停止を命ぜられることもあります。
《呉》
工場の汚染をどう解決するかについてですが、先ほど窦さんにご紹介していただいた事例の中で、重慶紅蝶ストロンチウム有限会社がありました。この会社は日本の蝶理株式会社の手によって運営されております。具体的には監督、摘発、抗議、さらには今回のような会議を重ねて取り組んでいます。8年近くに及ぶ努力を通じて、今ようやくこの問題は政府による厳格な措置がとられるようになったところです。
温家宝総理からも「2008年12月までに全面調査を行い、管理の悪いところはすべて操業停止せよ」との指示がありました。この宣告は非常に厳しく、特に現地の通亮県と大出県においては、すべての調査項目でその場しのぎのごまかしが効かないようになっています。この二つの県に対する経済的なプレッシャーは非常に大きいものです。したがって、我が国の環境への統治面で、市民参加によってNGOが果たしてきた役割は、政府より大いに認められるものです。これは典型的な事例の一つです。
《王》
政府によるNGO活動への関わりと支援などについてお話させていただきます。まずNGOについては、先ほどの発表で水資源保護に果たしてきた役割についてお見せしましたと思います。その際に全体の話の中で一つひとつの活動についても触れました。この活動の中に、様々な方法ややり方を示しております。
政府と民間のプラットフォームを築いていくことを含め、NGOとして一部の民衆による過激な運動を減らし、また政府をサポートして数多くの活動も展開してきました。政府としてまず知りたいのは、NGOがどのような役割を果たすことができるか、また、いかにしてより多くの人びとの参加を呼び掛けられるかという点です。ですから、汚染が環境にどういう影響を及ぼすかを一般市民に伝えてまいりました。また、企業に対しても、汚染実態や影響を伝え、同様のアプローチをしてまいりました。
こういった過程を経て、私たちはあらゆる手段を講じて尽力してきたことで、政府も以前までの懐疑的な見方から現在の賛嘆的なものへと変わってきたように思います。
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