温暖化防止に向けたNGOの取り組み

楽しみながら、あるものをつないでいこう
~森と風のがっこうの取り組み

岩手子ども環境研究所 吉成 信夫氏

森と風のがっこうの取り組み(2002.12~2003.11)
2003年12月より送電を開始する国内有数規模の「上外川風力発電所」の誕生により、その玄関口に位置する「森と風のがっこう」には、2004年度、ビジターセンターとしての役割を果たすことが県内のみならず外からも期待されている。来春からの視察者、体験学習者の増加が見込めることから、県内外での自然エネルギーおよびエコライフ全般に関わる啓蒙を市民の立場で促進する契機とするために、本年度は自然エネルギー実験と施設の付帯整備を先行し、一体的かつ集中的に進める必要があると考えた。

森と風のがっこうがエコスクールとしての機能を担っていくためのハード基盤整備と人材育成を進めるために、以下のアクションプランを実施した。設立の目的であった持続可能な地域づくりに踏み込むため、自然エネルギーのみならず、パーマカルチャーによる生活総体のデザイニング手法を取り入れ、廃校エリア周辺を含めた整備に着手できたことによって、あるものを利用しながら食とエネルギーのつながりを体感できる環境教育施設への道を開けたことは大きな成果であった。このような中で、文部科学省「廃校リニューアル50選」、毎日新聞社「地方自治大賞奨励賞」(葛巻町)に選出されたことも、これまでの独自の取り組みを評価されてのことと思われる。

① 自然エネルギー実験と施設の付帯整備
Project01 アースオープン
Project02 空き缶風呂
Project03 コンポストトイレ
Project04 バイオガスプラント
Project05 雨水利用
Project06 陶管浄化装置
Project07 オフィス兼展示スペース
その他 (鶏舎、温室、畑)

② 環境教育に関わるハンズオン展示整備
展示コーナーの開設およびオフィス整備のため、旧職員室全体の改修工事を建築家の指導のもとスタッフ、ボランテイアの協働で行った。また体験型の展示として、手回し発電、足踏み式自転車発電装置、燃料電池キット、ソーラークッカー等を設置した。

③ 環境教育プログラム開発と人材育成
これまで親交を深めてきた葛巻町垂柳地区での地元学フィールドワークとして、おしどり会のおばあちゃんたちからの聞き取り調査を行った。また、小学生を対象とした子どもオープンデー(全8回)を開催した。これらのプロセスを通じて、多くのボランテイアスタッフの参加のもとで相互研修トレーニングに努めた。

④ 廃校再利用情報ネットの形成
前述した通り、本年度は①②の活動に傾注したため、廃校再利用調査は実施できなかったものの、福島県いわき市、北海道黒松内町をはじめ、岩手県内でも北上市、安代町、住田町、沢内村での廃校活用の可能性について助言等を求められたほか、マスコミから情報提供を求められる頻度も高かった。


森と風のがっこう

基本的スタンス:
少子化とともに学校の統廃合が加速度的に進む中にあって、全国には使われないままに放置されている多くの小中学校や遊休施設が存在している。その多くは解体され整地化されていく。
森と風のがっこうは、持続可能な地域拠点としての廃校利用の可能性を探りながら、遊びや生活体験を通して自然を五感で感じ、子どもたち自身が生命のつながりを深く知覚できる<ひらかれた学びの場>を具体化することを志向するものである。

1. 宮沢賢治の自然観に学ぶ東北型環境教育の提唱
2. 自然エネルギーの有効利用、パーマカルチャー農業の実践
3. 子どもの居場所づくり
4. 廃校再利用のネットワークづくり

方法原則:
具体的にふれてみる、やってみることで、みどりが動き出す。
はじめから詳細計画の作りこみをしない。実践のプロセスの中から創り出す。
参加者による到達点のイメージ共有化。
遊びながらまなぶ、まなびながら遊ぶ。
それぞれの自主性、自発的に依拠。

主な活動:
2001年 第一期自然エネルギー寺子屋講座の連続開催、廃校再利用フォーラムの開催
2002年 第二期自然エネルギー寺子屋講座の連続開催、廃校再利用フォーラム(通称もったいねえフォーラム)の開催、子どもオープンデーの連続開催、東北環境教育フォーラムの開催
2003年 パーマカルチャー講座の連続開催、第二期子どもオープンデーの連続開催

岩手子ども環境研究所
●設立: 2001年1月
●スタッフ: 代表 吉成信夫、 事務局専従3名
●会員数: 75名

盛岡オフィス
〒020-0126 岩手県盛岡市安部館9-25
TEL/FAX 019-645-9660

森と風のがっこう
〒028-5403 岩手県岩手郡葛巻町江刈42地割17番地
TEL/FAX 0195-66-0646
E-mail:mori@kaze.mi.to
http://www5d.biglobe.ne.jp/~morikaze/

※上記の内容は、2004年2月に開催された日中韓ワークショップ「温暖化対策を進める地域の社会システムの構築を目指して」(主催:持続可能な都市のための20%クラブ)で発表されました。


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