|
2005年の夏の流行語とも言える「クールビズ」(Cool Biz)。名称としての認知度は90%以上、実に6割の企業が導入した、とも言われています。電気事業連合会は、クールビズの効果として全国の電力会社10社全体で6~8月の間に、合計2億1000万キロワット時の電力量を節約できたと試算しています。(二酸化炭素(CO2)排出量では、計79000トンの削減効果に相当するとのこと。) これは、規模の大きなオフィスビルに入居する企業の4割がクールビズを導入したと仮定し、それら企業が室温設定を2度上げた場合の節電量見込みと同じくらいです。
相応の成果を上げたとされる軽装キャンペーン「クールビズ」ですが、より省エネ効果が高いのは、室温を上げるよりも下げる方、とされています。夏に冷房温度を1度上げるより、冬に暖房温度を1度下げる方が、二酸化炭素排出量削減面でも望ましい。そこで新たに登場したのが、秋冬用のキャンペーン「ウォームビズ」(Warm Biz)です。
室内が多少寒くても快適に過ごせるよう、ベストやセーターを上手く組み合わせる(重ね着する)。加えて、厚手の下着などもビジネス用衣料品として取り込むことで、暖房による電力等の消費を抑えて地球温暖化防止(省エネ)につなげよう、という取り組みです。
一般家庭にも通じる取り組みではありますが、ビズと称する以上は、主にビジネスシーンやオフィスワーク向け。暖かい服装で、暖房を抑えたオフィスでも快適に働けるスタイルを提案するのが主旨のようです。
背広やネクタイを「外す」のがクールビズ。対照的にウォームビズは、Yシャツの上にセーターを、上着の下にベストを、さらには帽子をかぶる、布を首に巻くなど、とにかく「足す」のが特徴。そのため、買い替え中心のクールビズに比べて、2倍強の経済効果があるとされています(「皮算用」ながら、約2323億円との試算も。(第一生命経済研究所調べ))。重ね着に使う衣料が多いこと、冬物衣料の方が単価も高いことがその主な理由。ウォームビズは女性も参加できるため、より効果も高くなることが予想されます。業界にとっても「ウォーム」になるという訳です。
ただ、経済効果面で、そのメリットが語られるのは本旨ではなく、本来なら、すでに持っている衣服を上手く活用するのが「クール」というもの。わざわざ流行化させ、購買意欲を煽るものではないはずです(商機とばかり、熱くなり過ぎると「ホットビズ」に)。まずは身の回りで、まだ使えそうな衣料品をしっかり見定めること、そして、上手くコーディネートして、自分なりの心温まるウォー
ムビズを模索していきたいものです。
ちなみに、環境省のウォームビズのサイト(http://www.env.go.jp/earth/info/coolbiz/)には、流通・小売・アパレルをはじめ、ウォームビズに賛同する企業や団体が多数名を連ねています。しかし、具体的にどの店でどのような売られ方(提案)がなされているのかまでは載っていません。12月から本格的なウォームビズシーズンに入ります。新たに買い揃える必要がある場合は、大手百貨店などへ出向き、自分自身でよく品定めしましょう。(ロゴマークが目印です。)
オフィスシーンばかりでなく、外出時(移動時の公共交通、会食に利用する飲食店など)でも、着用しているウォームビズが活かされるかどうかもポイント。せっかく暖房温度を抑えるような格好をしていても、オフィスを離れたとたんにそれが無意味になってしまうようでは、かけ声倒れです。店員自らが気を付けたいものですね。
なお、環境省では、ウォームビズに乗じて、冬期(12月から3月)の民間企業オフィスの設定温度は20度(官庁は19度)の実践を徹底する考えを示しています。ただし、室温差や体感温度差はどうしても生じてしまうので、自分で温度を測定しながら、適正・快適な着こなしを心がけるのがいいでしょう。ウォームビズを着たら、温度計も携帯!です。
追記)
*環境省がまとめた「WARM BIZ ポイント集」(http://www.team-6.jp/knowledge/pdf/WarmBiz_point.pdf)には、着こなし方の他にもオフィス生活での工夫など細々と要領が出ていて、参考になります。ただし、ウォームビズをどのように買い揃えるか、いや買わずに済ます方法は、といった入門的な情報については残念ながら見当たりません。
|

某スーパー紳士服コーナーの一角でも

某百貨店5Fの紳士服のフロアでは複数店舗で実施。靴まで対象に

西友では、店員が率先してウォームビズに取り組んでいる
|