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環境ニュース > ごみ・リサイクル (中国 発)

ごみ・リサイクル 廃プラスチック回収・リサイクルの管理を強化

中国全土 国家環境保護総局が「廃プラスチック回収・リサイクルの汚染制御技術規範」を施行

 国家環境保護総局は、2007年12月1日から国家環境保護基準となる「廃プラスチック回収及再生利用汚染制御技術規範(試行)」を施行する。同基準は廃プラスチックの回収、保存、輸送、前処理、リサイクル過程及びリサイクル製品に対し、環境保全技術に対する要求と汚染制御の基準を示したものだ。輸入分を含む廃プラスチックの回収およびリサイクルに適用され、医療廃棄物や危険廃棄物は適用外となる。同基準は2007年9月30日に公布された。

 報道によると、中国の廃プラスチックは年間1200万トンに達し、リサイクルされる廃プラスチックは輸入分を含むと1000万トンに上る。現在の廃プラスチックのリサイクルは、回収ルートが乱立しており回収率が低い、分類管理制度が整備されておらず表示が不明瞭、低価格品の回収が難しい、リサイクル企業の規模が小さく技術が立ち遅れている、リサイクル過程で深刻な二次汚染が起こるといった多くの問題をはらんでいる。よって、同基準の制定は十分必要性のあるものだと考えられる。

 資源の有効利用および有害物質の除去という観点から見た同基準の特徴は以下の通りだ。

・医療廃棄物および危険廃棄物に関しては回収・再生利用を行わない(4.1.1)
・廃プラスチックは直接再生、複合再生、エネルギー回収の順序でリサイクルする(5.2.1)
・廃プラスチックを製油原料とすることは望ましくない(5.2.4)
・廃プラスチックを食品に直接触れる包装材、製品またはその材料の製造に使用しない(6.2)
・ハロゲン含有の廃プラスチックはその他の廃プラスチックと分けてリサイクルする。ハロゲン含有の廃プラスチックは低温技術を用いたリサイクルを行うことが望ましく、焼却処理は適さない。焼却処理を行う際には、排気設備が「危険廃棄物焼却汚染制御基準」に合致している必要がある。(4.1.2,5.2.3)
・エネルギー回収を行う際に焼却方式を用いる場合、焼却設備での排気は「生活ごみ焼却汚染制御基準」に従って行われなければならない。重点的に制御すべき汚染物質の指標としては、煙の黒度、粉塵、一酸化炭素、フッ化水素、酸化窒素物、ダイオキシン類が含まれる。
・エネルギー回収過程で、粉塵除去設備によって収集された焼却灰は廃棄物危機管理に準じて処理する。その他の気体浄化装置によって集められた固形廃棄物及び焼却スラグは国家危険廃棄物鑑別基準に従って鑑別し、危険廃棄物に属するものは廃棄物危機管理あるいは一般工業固体廃棄物管理に従う。

 以上より、同基準は廃プラスチックのエネルギー回収をかなり詳細に規定していることが分かる。また注目すべき点は、同基準が生活ごみの焼却処理に大きな課題を提示したことだ。

 一般的に生活ごみの焼却処理は、混合ごみについて行われる。特に中国のようにごみの分別が完璧ではない状況下では、廃プラスチックが焼却処理施設に混入することは避けられない。もし同基準の規定を厳格に施行する場合、廃プラスチックが混入していれば、気体浄化装置によって集められた固形廃棄物など生活ごみの焼却処理過程で発生するスラグも危険廃棄物かどうかの鑑定を受けなければならない。しかし現在の管理システムでは難しいのが現状だ。もしこれを厳格に実施するとしたら、ただでさえ高い焼却処理コストをさらに増加させることになる。北京市はすでに分別機能を備えたごみ処理ステーションを備えてはいるが、これらの施設でも分別機能には限界があり、一部の廃プラスチックを噴射作用でふるい分けることができるに過ぎない。生活ごみに混ざって末端処理施設に収集される廃プラスチックの多くは価値が低いものであるため(価値が高いものはごみが出されてから末端処理されるまでのどこかで拾い出される)、市場のメカニズムのみを頼りに、民間の回収業者が回収することを期待するというような方法では解決しがたい。

 また同基準は、ハロゲン含有の廃プラスチックは焼却処理に適しておらず、焼却処理する場合には危険廃棄物の焼却汚染制御基準に従うよう規定している。主な理由のひとつはハロゲンの焼却過程で発生するダイオキシンだ。ハロゲン含有の廃プラスチックが生活ごみに混入することを防ぐのは非常に難しい。ごみの分類を根本から考え直すことおよび消費財に含まれる有害物質を根本から除去することでしかこの問題は解決しない。こういったソフト面での条件が整わない中で、生活ごみの焼却処理を推進する根拠として現代の焼却処理汚染制御技術の発達のみを強調、あるいはそれに依存しすぎるのは、あまりに単純なのかもしれない。

 公布された基準は以下のウェブサイトからダウンロードできる。
http://www.zhb.gov.cn/tech/hjbz/bzwb/gthw/qtxgbz/200710/W020071011448915937525.pdf







記事執筆、翻訳
日付 2007-11-19
筆者 池田 武
媒体 寄稿
団体名 環境友好公益協会
(EnviroFriends)
URL http://www.envirofriends.ngo.cn/
翻訳者 中文日訳チームB班 上田亜希子

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