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「東アジアの水汚染と健康~新潟水俣病の経験に学ぶ~」をテーマに掲げた第四回東アジア環境市民会議から数日が過ぎた。
「東アジアの水汚染と健康~新潟水俣病の経験に学ぶ~」第四回東アジア環境市民会議から数日が過ぎた。水俣病被害者の方々から話をうかがったことや医学専門家による調査報告、汚染現場の再現展示(環境と人間のふれあい館)、汚染源調査、被害者グループの訪問、旗野秀人さんの講演、全てがまるで昨日のことのように鮮明に記憶に残っている。
水俣病の経験に学ぶことにより、水汚染のもたらす影響の大きさをこの目で確認し、胸に刻んだ。また長引く訴訟とそれに負けない支援者の不屈の精神、37年間被害者のために尽力してきた旗野秀人さんには全く感心させられた。彼は尊敬すべきヒーローである。他にもいまだに耳から離れない『酒歌』に代表される被害者たちのポジティブさや、このプロジェクトのための資金集めに奔走し、公益事業に黙々と貢献してきた廣瀬稔也さんの実務精神に対しても賛嘆の一言である。
法律の角度から言って、新潟水俣病の実例は典型的な証拠連鎖であり、新潟水俣病はまた同時に典型的な判例でもある。この判例はアジアだけでなく国際的にも実例として意義を有する。
東アジア地域の水汚染と健康をテーマとした市民環境会議により、中国・日本・韓国のNGOが一同に会し、新潟水俣病の情報に加え、長江・淮河・遼河等の環境情報や、韓国半島大運河市民活動の情報までもが共有された。同じ経験を共有することは、以上三ヶ国での市民環境活動の輪を広げることに繋がる。
たくさんの大型河川があり、鉱山開発が盛んな中国にはどれほどの「水俣病」が存在しており、どれほどの被害者が存在し、どれほどの環境問題が未解決のまま残され、どれだけが法的手段に訴え、どれほどの未公開の環境情報があるだろう?
中国における市民参加型環境保護はよいスタートを切り、一定の成績を収めたが、まだ歴史が浅いため経験と力量が不足している。まだ発展の余地があり、官民相互協力の中で発展し、たゆまず成長していく必要がある。
東アジア環境市民会議は水汚染をテーマとしているが、更にその範囲を、例えば湿地保護や鳥類保護まで拡大することができる。中国遼寧省盤錦市にある遼河の三角州の湿地帯に絶滅の恐れのあるズグロカモメが生息しているが、その繁殖地は同河川の東岸から西岸へと移動した。移動の原因は東岸の開発によりズグロカモメの生態環境が変化したためである。しかし西岸もいけす養殖業開発、水産捕獲等の問題に面しており、人間と鳥が縄張りと食を巡って対立している。ズグロカモメの保護はこのような状況下で行われ、現在も継続中である。ズグロカモメは中国・日本・韓国に分布し、中国と韓国を繁殖地、日本を越冬地としている。毎年この三国間を渡来しているので、中国・日本・韓国は水環境保護だけでなく、ズグロカモメの保護でも協力ができる。
6年前に韓国の仁川(インチョン)や松島などのズグロカモメの繁殖地を視察のために訪問した際には、韓国のNGOの友人がたくさんできた。日本と中国によるズグロカモメの共同研究は12年の歴史があり、4年前に日本は北九州の越冬地を視察した際にも、当地の学校を訪問し、環境NGOの人々と交友を結んだ。ズグロカモメ保護協会は2003年に中国・日本・韓国の鳥類専門家及びNGOの参加したズグロカモメ保護国際検討会を主催した。
今年の12月には、私のズグロカモメ保護活動が日本の読売新聞によって取り上げられ、それからすぐに日本の細貝弘毅さんから書簡にて、ズグロカモメ保護の資金を募るためのチャリティショーの構想を提案頂いた。今回の第四回東アジア市民環境会議開催期間中に、細貝弘毅さんご夫婦に面会し、再度チャリティショーについて話し合った。この会議がもたらしてくれたよい機会に感謝しなければなるまい。
ズグロカモメ保護は、いつか東アジアの、更には国際的な教訓となり、環境保護や鳥類保護のための参考にできる経験となると思う。
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