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その他 学者、NGOが動物保護の立法を呼びかけ

中国全土 今年6月に専門家によって定まったという中国初の<動物保護法>の草案だが、未だにその全容は明らかとなっていない。

 今年6月に専門家によって定まったという中国初の<動物保護法>の草案だが、未だにその全容は明らかとなっていない。現在国内では、“動物保護の早期立法化を”という動物保護の学者とNGOが共同で出した呼びかけに注目が集まっている。

■立法の難点

 <動物保護法>(専門家草案)の参加者の一人である、中南財経政法大学環境資源法研究所副所長の高利紅氏は9月4日に行われた“中国動物保護立法促進フォーラム”の合間に本記者のインタビューを受けた。

 高利紅氏は動物立法にあたり、法律によって期待される効果が出るかどうかを左右する鍵は、主に執行段階にあると考えている。動物保護の法律法規に関連する執行機関を作ることができるか、一部の動物保護NGOが法執行の重要な下支えとなりうるか、NGOが動物の名義でもって代理人として訴訟などを起こすことができるか、などの問題を抱えており、立法の過程で、“これらすべてが非常に大きな試金石となる”と高利紅氏は話す。

 高利紅氏は動物保護立法の第一段階は動物の内在価値を体現することにあるとしている。すなわち、動物は一つの道具的存在ではなく、一定の目に見える法律権利を持つものなのだということである。第二段階は動物福祉が動物の精神と心理面の欲求に関係しているということだ。第三段階は動物虐待を禁止すること、“これは必ず先に考えなければならない問題である”ということだと高利紅氏は述べている。

■何のために立法するのか

 広東金融学院法律学科の楊興則氏はフォーラムの発言の中で、動物福祉の角度から動物保護法を制定することは、我が国の動物保護立法体系を完璧なものにする上で、必要であるとしている。

 彼の紹介では、中国の現在の動物保護立法は主に、<野生動物保護法>、<動物検疫法>、<陸生野生動物保護実施条例>、<水生野生動物保護実施条例>などがあるほか、<刑法>、<漁業法>、<海洋環境保護法>、<森林法>にも若干の動物保護規定があるが、現時点で中国には動物福祉の角度から作られた専門的な法律はない。このような面においての権利保護は動物保護の立法体系のなかで、重要な一部となるとされている。

 同時に、WTOは我が国の動物関連立法に対しても現実的な要求を出しており、その中でWTOが定めている動物福祉に関する法律規則は、中国動物貿易に対して大きな影響を及ぼすとしている。<関税および貿易に関する一般協定(GATT)>、<サービスの貿易に関する一般協定(GATS)>、<貿易の技術的障害に関する協定(TBT)>、<衛生植物検疫措置の適用に関する協定(SPS)>、<補助金及び相殺措置に関する協定(SCM)>、<アンチダンピング協定>など多かれ少なかれ、“一般例外、衛生植物検疫、補助金・相殺、ダンピングと反ダンピング”などの措置が取られており、これらはすべて動物福祉の保証と関係している。

 特に<貿易の技術的障害に関する協定(TBT)>は農産品貿易にまで及んでおり、規定技術基準は“商品特性”から“生産過程”“生産方法”にまで踏み込んでおり、これは直接輸出する商品が必ず輸入国の基準に当てはまらなければならないという点にまで及んでおり、生産方法、生産過程ですら、その要求基準を満たしていなければならず、基準を満たしていない国の動物はEUによって門前払いとなってしまうのである。“動物福祉問題は間違いなく一種の新たな貿易の壁となっている”と楊興氏は指摘する。

 中国経済時報記者のインタビューを受けた多くの専門家の方々は皆、我が国が動物福祉関連法律を一刻も早く制定すべきであり、輸出動物商品の全体的な品質底上げをもって、一歩一歩動物輸出入の技術基準を規範化し、動物福祉を観点とした貿易の壁を取り払い、我が国の動物貿易領域における国際競争力を強化すべきであるとしている。

 事実上、動物立法というテーマはその時々の社会背景のもとに盛り上がっては下火となっており、突然持ち上がったものではない。国内では以前にすでに一定の優秀な実践例がある。例えば、2006年に実施された<畜牧法>には、高温処理をしていないレストランや食堂の米のとぎ汁、野菜や鍋・茶碗などを洗って汚れた水を使用して家畜を育てることを許可しないなどの条項がある。

 このほかに、ある地方では関連法規ができている。例えば、2005年に認められた<湖北省事件動物管理条例>の第五章の標題は“生物安全と動物福祉”であり、その中の第29条では、“動物実験作業に関わる組織あるいは者は動物を愛護し、動物福祉を擁護すべきであり、動物をもてあそんだり、虐待したりしてはならず、科学的原則の下、できる限り動物の使用を抑え、動物に対する苦痛を減らすようにすること。動物実験に代わる方法の研究と応用を奨励すること”と定めている。2005年に施行された<北京市実験動物管理条例>第七条にも動物福祉保護立法の内容が盛り込まれており、規定は動物実験作業に関わる組織や個人は動物福祉を擁護するべきであり、生物の安全性、環境汚染防止を保障すべきであると規定している。

 法学専門家が動物保護立法に対して注目し始めるとき、市民の声もまたさらに高まるだろう。近年の“二つの会議”である人民代表大会、政治協商会議の関連提案にも常に関わっている。

■将来的にどうなるのか

 動物保護立法の将来性に対して、高利紅氏は全国人民代表大会での“十一五「第11次五カ年規画」”の立法計画で、まだ動物保護立法が出てきていないことから、2012年までに動物保護立法が立法計画に盛り込まれるのは難しく、2012年以降の様子は現在“なんとも言えない”としている。しかし、高利紅氏は学者とNGOなど意欲的に動物立法に関わる人たちができることはたくさんあり、“これはさらなる(立法の)推進につながる”と言っている。

 記者はフォーラムに参加した動物保護NGOの代表何名かに無作為にインタビューを行った。蘇州の動物保護ボランティアである朱茜氏は動物保護立法に関して、“法律欠乏症”になっている。確かに立法が難航しているというのは周知の事実ではあるが、同氏は期待を抱いており、“現在<動物保護法>は水の中にある月みたいにまだ表面には見えなくても、少なくとも私には水面に照らされている月の様子は見えるのです”と朱茜氏は話す。

 国際動物保護NGO活動アジア執行長の蘇佩芬氏は、昔は動物の福祉問題についてなど考える人はいなかったが、現在は多くの人がこの問題に関心を持ち始めており、話し合ったり提案を行っている。これは一般教育の成功に起因していると考えている。彼女は中国経済時報の記者に台湾の動物保護立法のプロセスを紹介した際に、“1992年ごろは、動物保護立法という話題は台湾の人びとには受け入れられなかったが、学者、海外や現地のNGO等が一緒に広めていき、これに政府のサポートが加わり、1998年台湾<動物保護法>が成立した”と話す。“関心を持つ人がいる限り、成功を手にできる。自分たちの進む道を信じよう。”中国動物保護立法の未来を話すにあたり、蘇佩芬氏は自信を見せている。


動物保護立法を!




記事執筆、翻訳
日付 2009-09-15
筆者 中国経済報記者  杜 悦英
媒体 転載
団体名 環境友好公益協会
URL
翻訳者 中文和訳チームB班  廣田 智子

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