|
周囲を海に囲まれた日本の海岸には、日本で発生したゴミ以外に、外国からのゴミがたくさん流れ着きます。昔から、黒潮にのって南の島の椰子の実が流れてくるなど、海外からの漂着物は珍しいものではありませんが、最近のゴミは量も多く、プラスチックのものが多いため分解しませんし、釣り糸や漁網が海鳥などに絡まったり、プラスチックゴミをウミガメなどが誤飲するなどして、野生生物が死ぬ被害も深刻です。
韓国と日本では、ゴミの調査をかねた世界一斉のクリーンアップに以前から参加していますが、同じ海を共有する国どうしで、情報や問題意識も共有し、一緒に対策を考えていくための協働プロジェクトを実施することになり、12月3日、長崎県の対馬で海のゴミ問題に関わる日韓のNGOと研究者が集まって海岸の視察と会議を行いました。
対馬には、海流の関係から、中国・台湾・韓国などからのゴミが大量に漂着します。今回視察した海岸は、崖の下にあって船でないと行かれない場所であり、ここに集積するゴミは陸から持ち込まれたものではなく、すべて海から漂着したものですが、夥しいプラスチックゴミが数十センチの厚さに積もって海岸を埋めつくしていました。プラボトル、漁網やロープ、家電製品、ライターやおもちゃ、医療廃棄物などのプラスチックゴミが山になり、美しい海岸線を汚しています。もちろん日本製のものも多いのですが、ハングルや中国語のついたゴミも目立ち、韓国から参加したメンバーは実態の深刻さに驚いていました。
これらの海ゴミは、船を使って回収しなくてはならず、水分や塩分を含んでいるために島内の施設では処理できないため、多額の費用をかけて福岡県まで運んで処分するのだそうです。対馬だけではなく、日本中に同じような場所がたくさんありますし、韓国の全羅南道南部の多島海でも島のゴミ集積場所から海へと流出するゴミが問題になっているそうで、似たような課題を抱えています。さらに、日本からのゴミは遠くハワイ方面へと流れて行きます。
自国から流出して、他国の海岸を汚してしまう漂着ゴミ問題の解決には、国を超えた共同の調査や、市民への教育・啓発が必要です。同じ海を分かち合っている国どうしでスタートしたこのプロジェクトは、来年はもっと仲間を増やし、東アジア全体での取り組みに発展させていきたいと思っています。
|