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その他 日本における“重大環境ニュース2003”

日本全土

 東アジア環境情報発伝所で2003年に扱った環境ニュースの本数は、129本。この中から、編集部が選んだ“重大ニュース”を今年の締めくくりとして、お届けします。

 新聞各社が発表を始めている「今年の10大ニュース」などでは、イラク戦争、SARS、万景峰号などの国際情勢に関するもの、相次ぐ凶悪事件・盗難事件、総選挙や政党・政治家をめぐる動き、金融や銀行業界の顛末、プロ野球・大相撲・水泳などのスポーツ界での話題、東北や北海道での大地震などが上位に挙がっています。

 これらの他、国内のニュースに限って言えば、当・環境ニュースと符合するものも多くあります。環境をめぐる情勢が、日本にどのような影響や意味を与えているかを考えながら、見てみることにしましょう。

《日本》(順不同)

1.日本のシステム疲労を象徴? 原発停止と官民の動向

 「技術立国・日本」を揺るがす事故・事件が相次ぎました。新日鐵やブリヂストンなどの工場火災も重大でしたが、今年最たる事件と言えば、東京電力の原子力発電所の全面停止でしょう。事故の要因となったのは、ハードそのものの疲労に加え、それを支えるヒトや組織の疲弊もあります。日本全体が曲がり角(転機)に来ていることを示す事件としても関心を集めました。

・東京電力 原発全面停止へ―原発全廃への道はひらけるか?(2003-02-26)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=423&c_cd=J

・東京電力、原発完全停止―稼動再開へ向け、電力不足を強調(2003-04-23)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=596&c_cd=J

・隠蔽発覚から一年~原発稼動再開に対する抗議行動~(2003-09-10)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=1021&c_cd=J

 原発停止の予告を受けて、電力危機が憂慮されました。しかし、いい意味での危機意識が、全国的な省エネ・節エネ意識向上につながったことは「災い転じて福と成す」の好例と言えるでしょう。市民や民間企業の意識が進んだのとは裏腹に、それでも原発の必要性を説く官や電力業界。意識に構造的な変化が見られなかった?のは残念な限り。

・夏至の夜に消灯イベント―省エネについて考えよう(2003-07-09)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=814&c_cd=J
 など。


2.動物が注目された一年でした

 トキ最後の一羽「キン」の最期は涙なしでは語れません。トキをはじめ、生き物や動物をめぐる話題、それに伴う行政の動きが盛んな一年でした。アゴヒゲアザラシ「タマちゃん」、都内の川に現れたボラ、水銀含有で注意発表されたキンメダイ、ブラックバスなど外来種全般、その他、コイ、クジラなどなど。

・「キン」の死から考えた「トキと人間の共生」(2003-12-03)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=1193&c_cd=J

・トキの野生化計画が2003年度からスタート(2003-02-12)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=383&c_cd=J
 など。

 環境ニュースと直接の関係はないですが、18年ぶりにリーグ優勝を果たした、関西を代表する球団「阪神タイガース」(=虎)も忘れてはいけませんね。


3.水や水辺の話題もいろいろ

 日本で開催された、数ある国際会議の中で、「世界水フォーラム」は代表格。2003年は特に、水や湿地をテーマにした催しが相次ぎました。

 「世界水フォーラム」が関連するイベントとして、「打ち水大作戦」が展開されたのも、水を象徴しています。(環境イベントを主催する省庁が環境省だけではなくなっている例としても注目されました。) 時代の流れを感じます。

・第3回世界水フォーラム~密室で話し合われた水道利権~(2003-04-02)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=531&c_cd=J

・「打ち水」で気温は下げられるか~大江戸打ち水大作戦(2003-09-10)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=1020&c_cd=J

・東アジアの湿地保全を訴える「東京ウェットランド・ウィーク」(2003-10-08)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=1098&c_cd=J
 など。


4.ゴミ処理のあり方が問われる...RDF発電所の事故

 ゴミ行政は本来、いかにゴミを出さないようにするか(発生抑制策)を重視すべきところ、十分な検証をしないまま、ブームのような形で広がってしまったのがRDF発電。出たゴミは燃料にすればいい、そんな安直さと拙速のツケが回ってきた結果、と見る向きもあります。

・相次ぐ事故でRDF発電に冷や水?(2003-10-01)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=1071&c_cd=J

 一方で、地域主体のゴミ発生抑制策が着実に広がりを見せた一年でもありました。

・徳島県上勝町“ごみゼロ”のまちづくりの挑戦に期待(2003-11-05)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=1125&c_cd=J

・レジ袋削減の切り札となれるか? 名古屋市で「エコクーぴょん」がスタート
(2003-11-12)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=1149&c_cd=J
 など。


5.負の遺産が襲う

 土壌汚染対策が本格的に始まったのと歩調を合わせるように、過去の負の遺産が噴き出した年でした。数ある負の遺産の中でも、毒ガス関連の衝撃は甚大。この神栖町以外でも各地で毒ガス問題が浮上しているのは皆さんご存じの通りです。

・旧日本軍の毒ガスと思われるヒ素が民家の井戸を汚染(2003-06-25)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=770&c_cd=J

・いよいよ施行される「土壌汚染対策法」(2003-01-29)
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=349&c_cd=J


 ニュース性の高い話題としては、これらの他に、環境教育に関する様々な動き、容器包装やPCなどのリサイクル関係の動向、ダムの見直し・中止も挙げられますね。

 読者の皆さんにとっての重大ニュースはいかがでしょうか? 2004年も引き続き、環境ニュースをどうぞよろしく!







記事執筆、翻訳
日付 2003-12-31
筆者 東アジア環境情報発伝所 環境ニュース編集部一同
媒体 寄稿
団体名 東アジア環境情報発伝所
URL http://www.eden-j.org/
翻訳者

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