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生活環境 エコマークは持続可能な社会への誘導役を果たせるか

   

東京 6月5日の世界環境デーに、「エコマークシンポジウム2005」が開かれた。

 6月5日は世界環境デー。この当日や前後に行われる催しが少ない中、6日に東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区)で開催された(財)日本環境協会主催の「エコマークシンポジウム2005」は意義深かった。企業、行政関係者の他、市民団体からも大勢の参加を集め、概ね盛況を博した。

 今回の主題は「エコマークは持続可能な社会への誘導役になれるか?」。ドイツ連邦環境庁プロセス・製品基礎科学技術部ディレクターであるボルフガング・ローラー氏を招いて、「ドイツエコラベル“ブルーエンジェル”の今後の展開」の講演をもとに、日本における環境ラベルの先駆けであるエコマークについて論じた。

 ブルーエンジェルは2003年で、25年が経過。2004年の統計で、ドイツにおける最重要課題として「環境保護」を挙げる率が18%と低落傾向にあるのに呼応するように、ブルーエンジェルへの関心も低下しつつあるという。もともと製品の環境情報に関して、透明性を確保するための手段であったが、他にも様々な環境ラベルの併用・氾濫が進んだことで、消費者をかえって混乱させてしまった、というのが低落の原因と分析。

 知名度や評価は高いものの、実際にマークをもとに買い物をする人は多くないというデータからも実効面での課題が浮き彫りにされた。環境ラベルによる着実な情報提供が、消費者の利益につながることを継続的にアピールし、環境製品市場を育てていく旨、力説されていた。

 一方、日本のエコマークは90年代後半から着々と認定商品数の伸びを見せていたが、ここ数年は商品数・商品類型数ともに漸減傾向。制度が始まって15年が経過し、転換期を迎えていることが示された。そのため、後半のパネルディスカッションでは、「エコマークを取り巻く現状」「エコラベルのあるべき姿」「今後力を注ぐべき活動」の3点から、会場からの意見も交えて議論が進められた。消費者と企業を結ぶ役割を担う協会団体からの発表にも時間が割かれたが、議論は概ね、エコマーク事務局、流通業役員、グリーン購入ネットワーク(GPN)、そしてローラー氏の発言が基調となった。

 流通業からは「エコ商品に特化した取り組みを続けてきたが徒労だった」「環境配慮ポイントとして強調する視点にズレを感じる(リサイクルはそれほど重要か、など)」「なぜエコマークなのか、説明責任が問われる段階に入ったのではないか」と厳しい意見が出され、GPNの佐藤事務局長は、「エコマークが進展するのに伴って、基準が高度化するのは必然。ただし、基準を細かくし過ぎて、申請側も審査側もコストアップを強いられるのは本意でない」「エコマークの知名度を上げても実際行動に結びつく工夫がないようでは無意味」「環境ラベルに頼り過ぎないことが重要」「この商品は何なのか、納得できる情報付加が不可欠」と続けた。ローラー氏は「わかりやすく、かつその効果や理由を伝えることが重要」と結び、一応の方向性が見出された。

 だが、そもそもエコマークは、その存在を持続させるためにあるというよりは、各種製品が環境配慮型にシフトしていくための経過措置ではなかったか。3つの論点はいずれも集約しきれず、エコマーク事務局の立場からは、なにやら延命策の論議を持ちかけているようで、歯切れが悪い印象を受けた。今回はエコマークの仕掛けや理念が問われていることが共通認識として明らかになった点が成果だろう。仕掛けとしては少なくとも、大量生産・大量消費・大量再生を促すようなものではなく、3Rの優先順位を誘導するような表示を伴わせることがまず考えられて良さそうだ。

(参考URL)
・(財)日本環境協会 エコマーク事務局
 http://www.ecomark.jp/







記事執筆、翻訳
日付 2005-06-08
筆者 冨田 行一 (TOMITA,Kouichi)
媒体 寄稿
団体名 東アジア環境情報発伝所
(East Asia Enviromental Information Express Messanger)
URL
翻訳者

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