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砂漠に住むフェネックが、コンクリートに覆われた街・東京で、戌年の代表動物の一つとして紹介された。
戌年を迎え、フェネックがイヌ科の代表として、お正月から「大活躍」していた。初詣に続き、1月9日の成人の日も、フェネックが紋付袴を着て、井の頭自然文化園の正門入口で登場。この日の主役は、人工繁殖によって生まれた、一歳半のメスのギンちゃん。幼いギンちゃんを前にして、「可愛い」「飼いたい」と、子供たちは大興奮だった。
フェネックはイヌ科中最も小型で、身長30~40.7cm、体高15~17.5cm、体重1.0~2.0kg。耳はとても大きく長さが8.6~15cmもある。目が黒くて愛らしい容貌をしている。
2004年から施行される外来生物法の対象になっていないため、輸入は許されているようだ。ただし、2005年から輸入時の検疫基準が以前と比べさらに厳しくなったため、輸入数が減少し、その分価格も高くなり、一匹30万~50万円との高価。
飼育員の紹介によると、キツネ属のフェネックは、アルジェリア南部からニジェール、スーダンー、エジプトなどの砂漠に住んでいる。犬や猫のように簡単に人に慣れず、しつけが難しいので、飼うのにかなり大変な動物だ。
ところで、近年、外来動物が飼い主に捨てられ、野生化するニュースがしばしば報道されている。昨年、大騒ぎを起こしたアライグマもそのひとつ。人間は、自分の利益やまたは一時の興味のため、どんどんと海外から動物を輸入し、ペット化させている。しかし、いざというときは、無責任に捨てたり、殺したりする。日本の生態系を乱す恐れがある、農業被害を起こすという理由で、2005年6月から、各地でアライグマなどの外来動物の殺処分が始まることとなった。飼い主の責任を厳しく問わず、かわりに動物に被害を転嫁する、この行動は理解しがたいものだ。
子供たちに撫でられながら、ギンちゃんの小さい体が軽微に震えている。イヌ科に属すと言っても、キツネ属のフェネックは、決して家畜化された狼と言われる犬ではない。砂漠に住む、夜行性のフェネックには、東京の1月の昼は過酷なものだ。
人工繁殖で生まれたギンちゃんたちでも、野生動物としての本能は変わらない。動物の気持ちは勝手に推測できないが、もともと自由に砂漠を走るフェネックが、コンクリートの森になりつつある人間の世界に進出したいわけがないだろう。外来動物を輸入したり、ペット化させたりすることは、慎重に考えてほしいものだ。
十二支は、ほとんど食用や農耕など人間の活動に関連深い生き物だ。人間とつながりがあるため選ばれた動物たちは、幸運なものか、不幸なものか。もし唯一人間に支配されていない「龍」が現実に存在するとしたら、飼おうとする人も必ず現れるだろう。人間が生物や自然に対する敬意を払わず、身勝手に支配することは、早めに見直されるべきものではないだろうか。
参考情報:
東京都建設局・東京の動物園&水族館
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/zoo/monthly/200111/miru.html
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