Google WWW を検索 サイト内検索

環境ニュース

市民団体・市民紹介

地球と生きる方法

環境ニュース > 環境政策 (日本 発)

環境政策 下北沢の道路建設計画をめぐり市民がパレード

東京 住民に知らされなかった道路建設~住民の声は届くのか

 下北沢は、東京都心から交通の便もよく、「シモキタ」の呼称で親しまれる音楽と演劇の街である。路地沿いに多くの店が連なり、土日ともなると縁日のような賑わいを見せ、たくさんの若者たちが行き交う。雑誌やテレビで紹介もされるほど、全国でも有数の「歩くことが楽しい街」なのである。

 そのシモキタで、街の景観を根底から壊してしまう道路建設計画が動き出そうとしている。2003年2月に、東京都と世田谷区は、「都市計画道路補助54号線」と「駅前広場」を含む「区画街路10号線」の都市計画決定を行った。この計画はなんと、1946年のものだというから驚きだ。この計画が予定通り実行された場合、(1)駅の地下化と、駅上に車・バスのロータリーの整備、(2)26m幅の道路の建設、(3)駅周辺に17階のビルの建設が想定され、既存の商店街が取り壊され、シモキタの魅力が失われてしまうことになる。

 世田谷区といえば、市民が作りあげた「羽根木プレーパーク」という遊び場を支援するなど、全国に先駆けて住民参加の街づくりを進めてきたことで有名である。1992年には、財団法人 世田谷区都市整備公社・まちづくりセンターを設立するなど、行政と市民・企業がパートナーシップを組んで街づくりを手がけてきた。しかし、今回の下北沢の道路建設計画は、住民にほとんど知らされることなく進められた市民非参加型の街づくりなのである。

 このような状況に対抗すべく、反対運動が活発に行われている。2005年7月4日には、東京大学工学部の西村幸夫教授、大方潤一郎教授をはじめ現代の都市計画を担っている研究者たち20名が、世田谷区長と世田谷区都市計画審議会委員あてに地区計画と補助54号線の問題について見直す要望書を提出した。また、市民グループの「54号線の見直しを求める商業者協議会」は2006年1月18日に、下北沢商業者要望書提出アクション(注)として、記者会見を開くとともに、記者会見場から区役所までを音楽をかけながらパレードし、この問題を沿道の人々にアピールした。この他にも、多くの反対運動が展開されている。

 1946年の計画が実施されてようとしている下北沢の道路建設であるが、住民らの反対を押し切ってまで遂行する必要があるのだろうか。明治大学の小林正美教授が世話人代表を務める「下北沢フォーラム」が実施した『下北沢らしさに関するアンケート調査』では、1200人が回答し、多くの人が、下北沢の良さを活かした街づくりの計画の必要性を感じている。「歩くことが楽しい街」である下北沢。そして、その魅力を知り、守ろうとする住民がたくさんいる。シモキタの「シモキタらしさ」は守られるのだろうか。東京都、あるいは世田谷区の今後の対応が注目される。

(注)アクション当日は、区長不在だったため、当日の要望書提出は見送られました。

(参考URL)
・Save the 下北沢
 http://www.stsk.net/
・「Save the 下北沢」Web署名
 http://www.stsk.net/enquete/enquete.cgi
・下北沢フォーラム
 http://shimokitazawa-forum.net/
・ViVa!
 http://www.viva.ne.jp/


パレードは、サウンドカーを先頭に、約 200 人が続く。(提供) “Save the 下北沢”

沿道の注目を集めた黄色い布。この布の長さが補助 54 号線の幅(26m)を示す。(提供) “Save the 下北沢”

世田谷区役所前にて、これから要望書を区長に手渡しにゆくことを宣言する大木「54号線の見直しを求める下北沢商業者協議会」代表(提供) “Save the 下北沢”
記事執筆、翻訳
日付 2006-02-01
筆者 原田 卓 (HARADA, Suguru)
媒体 寄稿
団体名 東アジア環境情報発伝所
(East Asia Environmental Information Express Messenger)
URL http://www.eden-j.org/
翻訳者

掲示板 新規書き込みは >>こちら

No Comments

page top