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エネルギー チェルノブイリ事故20年アピール

東京 チェルノブイリ事故20年目の4月26日、市民団体がアピールを行った。

 チェルノブイリ事故から20年目となる4月26日、東京・渋谷でも、「原発とめよう!再処理とめよう!」を合言葉に、原発止めよう!東京ネットワークによるキャンドルパレードが行われた。若者が多く集まる街、渋谷での歌を交えたパレードは、道行く人の注目を集めていた。しかし、煌々と輝く繁華街のネオンと店舗の明かりにかき消されるかのようなキャンドルの灯火が、原発に依存する大量エネルギー消費社会の現状を象徴しているかのようだった。

 また、原子力資料情報室が発表したアピールを以下に紹介させていただく。世界で唯一ともいえる原発推進地域となった東アジア。その東アジアに暮らす者として、拡大し続けるチェルノブイリ事故の被害の現状をしっかりと受けとめたい。



《原子力発電に依存しない21世紀をつくろう―チェルノブイリ原発事故20年に際して》

                               2006年4月25日
                               原子力資料情報室

 チェルノブイリ原発事故から20年を迎えるに際し、再び我々は原子力発電の危険性を思い起こそう。4月26日、現ウクライナにあるチェルノブイリ原子力発電所4号炉が出力暴走による爆発炎上事故を起こした。核エネルギーがその本来の力をむき出しにしたのである。

 この事故でおよそ4億キュリーの放射能が環境へ放出されたとされている。周囲30kmは永久居住禁止区域となった。高汚染地域から人々は強制的あるいは自主的に移住し500もの村が消えた。放出放射能による被ばくの結果、子どもたちに甲状腺がんが急増し、続いて大人たちにも甲状腺がんが増加して、現在も増加傾向は続いているという。白血病やその他のさまざまな疾病の増加も指摘されている。移住した人々も環境の変化に馴染めず、また、被曝者への差別なども指摘されて、肉体的にも精神的にも苦しい生活が続いている。600万人の人々がいまも汚染された土地に暮らす。60万人といわれる事故処理作業者たちの間にも白血病の増加やさまざまな放射線による影響が増え続けている。当たり前の日々の暮らしを健康に続けられる人は僅かに1割程度になってしまったという指摘がある。事故の傷跡は未だに続いているのである。国際原子力機関(IAEA)は2005年9月に報告書を公表してチェルノブイリ原発事故の幕引きを図っている。しかし、これには強い批判がよせられて、評価の見直しが迫られている。

 チェルノブイリの放射能はアジア地域にも飛来し、北半球全域に拡散した。私たちの食卓にあがった食品も汚染された。食品汚染は現在も続いている。事故から20年を経た今でも日本では輸入禁止となる食品が見られる。

 20世紀中ごろに発見された核分裂反応は、第二次世界大戦のなか核兵器開発に利用された。広島、長崎に炸裂した原子爆弾は一瞬にして数十万人の命を奪った。原子爆弾で証明された膨大な原子力エネルギーが発電に利用されたが、その制御の困難がチェルノブイリ原発事故で証明された。原発で苛酷事故は起きないと宣伝されていた「原子力神話」が崩壊した。

 この事故を契機としてヨーロッパの国々では原子力からの脱退を進める動きが加速した。とりわけ、ドイツでは脱原発法が成立して原発からの撤退へ向けて進んでいる。

 20世紀の終焉と共に終わるかに見えた原子力発電は、今日、地球温暖化防止という衣をまとって復活しつつあるかに見える。とりわけ、アジア地域での原発建設計画は活発である。中国では積極的な原発建設計画があるようだ。韓国でも10基を超える原発建設計画が公表されている。日本でも13基の建設計画がある。日本の場合には大規模なプルトニウム利用を進める計画があり、このための六ヶ所再処理工場が核の軍事利用の懸念を招き東北アジアの緊張を高めている。これらの積極的な原発計画の撤回を求めていきたい。

 また、アジア地域ではドイツに続いて脱原発を目指している国があることを忘れることはできない。台湾は建設中の第4原発を最後に将来的に原発からの撤退を目指している。

 原発の燃料資源は限りがあり世界が原子力を推進すればするほど、資源問題が持ち上がってくるだろう。原発を積極的に進めることでエネルギー消費が増大して、結果として二酸化炭素排出量は増えることは事実が示している。日本では2005年2基の原発が新たに稼動したが、二酸化炭素排出量は過去最大となった。

 チェルノブイリ原発事故から20年を迎える今、私たちは再びこの史上最悪の事故の悲惨さを見つめ直し、原子力エネルギー利用の危険性を認識する。さらに、その利用拡大が核拡散状況を促すことも認識する。そして、エネルギー消費を技術的に減らし、同時に再生可能エネルギーを積極的に導入していくことを通して脱原発を目指すことを改めて訴えたい。

(参考URL)
・原子力資料情報室
 http://cnic.jp/
・Chernobyl 20th Anniversary Appeal(英文)
 http://cnic.jp/english/cnic/chern26Ap06.html
 






キャンドルの小さな灯火
記事執筆、翻訳
日付 2006-04-28
筆者 廣瀬 稔也 (HIROSE, Toshiya)
媒体 (前半)寄稿 (後半)転載
団体名 東アジア環境情報発伝所
(East Asia Environmental Information Express Messenger)
URL http://www.eden-j.org/
翻訳者

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