|
埼玉県で、中国の標識をつけた小さな鳥が保護された。
2月28日、埼玉県の狭山市役所環境政策課の千葉さんから、市民からの連絡で小さな野鳥を保護したのだが、その足に中国語の標識がついているということで、中国のNGOと交流をしている東アジア環境情報発伝所に電話が入った。
話をうかがうと、その鳥は、狭山市と隣市との境界あたりで樹木の伐採が行われていた場所にうずくまっており、市内在住者が素手で保護した際、足環が付いているのを確認し、自宅で水を与えたうえで、狭山市役所に連絡をしたとのことだった。連絡を受けた市職員の方が足環を手掛かりにネットを検索していたところ、ENVIROASIAで昨年秋に掲載した中国からのニュースで紹介していたものと同じ足環と思われるということで、発伝所宛に連絡をいただいた。
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C06090602J
この鳥は、保護時は弱っていたそうだが、回復を待って同日の夕方に、狭山市内の雑木林に放鳥されている。
情報を寄せていただいた時点では、「そんなこともあるんだな」ぐらいにしか思っていなかったが、千葉さんに丹念に残していただいたデータを中国側に伝えたところ、いろいろなことがわかってきた。
この鳥は、ジョウビタキというスズメ目ツグミ科の野鳥で、モンゴル、中国西部からウスリー、サハリンなどで繁殖し、冬になるとインド北部から中国南部、日本などに渡って過ごすそうだ。日本には冬鳥として全国に渡ってくるという。
中国鳥類標識調査センターによると、このジョウビタキは2006年8月31日に、中国黒竜江東方林業局標識調査センターが標識をつけた鳥で、中国から北朝鮮を経由して日本にやってきたと推定されるらしい。このジョウビタキ自体はそれほど珍しい鳥ではないようだが、足環をつけた鳥の情報がフィードバックされるのは、大型の水鳥に関するものがほとんどで、小鳥についての情報がフィードバックされるのはめったにないことなでの、標識調査センターにとっては、大変、うれしいニュースとなったようだ。
また、別のルートで、日本の(財)山階鳥類研究所からもこのジョウビタキについての問合せが発伝所に入り、狭山市役所の方からいただいたデータなどをお送りしたところ、「大変貴重な記録」となったようだ。
確かに、渡り鳥というと、大型の鳥のイメージが強かったが、14cm程度の小さなジョウビタキが、はるか海を越えて日本にやってきていることを知り、あらためてこの東アジアという地域がつながっていることを実感させられた。
今回、データをお寄せいただいた狭山市役所環境政策課の千葉さんにお礼を述べたい。
|