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環境政策 次期東京都知事候補は、環境対策をどうすすめるか

東京 東京都知事候補のマニフェストをみる

 今年は、4年に一度の統一地方選挙(4月)、参議院選挙(7月)が行われる“選挙の年”となっている。2003年の公職選挙法の改正で、国政選挙において、「マニフェスト(政権公約)」が選挙期間中に配布できるようになり、2003年に行われた衆議院選挙から、各政党がこぞってマニフェストを発表し、選挙にのぞむスタイルが定着してきた。

 このマニフェストとは、従来の選挙で候補者が掲げる公約が、美辞麗句をならべた抽象的なものが多く、具体性を欠いていたために、“新 たな公約”として注目を集めるようになったものだ。 ほぼ時を同じくして、国レベルではなく、自治体レベルでの首長選挙や自治体議会議員選挙においても、「ローカル・マニフェスト」が提唱・導入されてきた。

 これまで、自治体レベルでは、選挙期間中にマニフェ ストを配布することができないままであったが、今回の統一地方選の首長選挙に限って、A4サイズ1枚のビラという形での配布が解禁となっ 。ただ、自治体議会議員選挙に関しては、一人や少数のメンバーで掲げても実行性の点で問題があるということあって、選挙期間中の配布は認められていない。(注:公職選挙法で選挙期間中のHPの更新が禁じられているため、選挙期間に入る前に自らのHPにマニフェストをア ップロードしておく議員・候補者が多い)

 今月に行われる統一地方選では、全国の首長、自治体議会、あわせて1111の選挙が行われるが、マスコミの注目を集めているのは、やはり日本の首都、 東京の顔となる、東京都知事の選挙だ。たった一つの都知事の座をめざして立候補したのは、現職の知事を含め総勢14名。現職有利との見方が広がっているが、それぞれの候補が環境問題について、どのようなマニフェストを掲げているのか、HPなどで確認のできた5名の候補のマニフェストを見てみたい。(立候補者名50音順)

◎浅野史郎(大学教授)

「環境のトップランナーとしての東京~将来世代のいのちを守る」

 地球温暖化対策に力を入れることを強調。知事就任後、都政を抜本的に見直し、すべての政策に環境対策を入れること、全小中学校で地球 温暖化対策を学ぶ授業の実施を「すぐに」やるとのこと。この他、「1年以内に」学校、病院などの太陽電池設置開始、環境に優れた取り組みをする企業の優遇措置など7項目を掲げている。

 「すぐ」「1年以内」と期限を明記して政策を掲げているが、任期が4年の都知事。4年間全体のの環境面での取り組みはどうなのかが疑問。

*参考資料:日本のための東京あなたと創り直す マニフェスト2007
 http://www.asanoshiro.org/manifesto.htm

◎石原慎太郎(東京都知事)

「東京から地球を救う。環境先端都市東京を実現します」

 条例によるディーゼル車の規制と不正軽油撲滅作戦からなる「東京発環境革命」の続行と、公立学校の校庭の芝生化、電柱の地中化、屋上 ・壁面の緑化などによる“豊かな環境と美しい都市景観”の提供などを表明。「CO2の排出削減に努め、世界に誇れる環境負荷の少ない東京 」の実現をうたっているが、その具体的な方策については残念ながらいずれも書かれていない。

 この他、小笠原などの島しょ地域の自然保護も掲げているが、産業、観光との三位一体の振興プランを展開するとのことで、観光資源としての環境を守ろうということのようだ。

*参考資料:公約「東京再起動」
 http://www.sensenfukoku.net/policy/policy2007.html

◎黒川紀章(建築家)

 石原都政が、CO2対策、自然環境保護などの部分で後退していることを批判。世界的に有名な建築家らしく、建築物の確認申請時に、敷地内での最低緑化率(地区によって比率は異なる)の義務付けを掲げている。

 また、 「東京の街づくり目標」として、東京湾ウォーターフロ ントの生態系再生と、都内の緑化推進による“都市内生態回廊”の形成、“コンパクトシティ”の実現で、人口増による都市の拡大と耕地面積増による森(自然)の消失を防ぐことをうたっている。 本職が建築家だからか、都市計画的なテーマばかりに偏り、エネルギーなどのCO2対策や、水や空気の汚染など他の課題への具体的な政策にかけている。

*参考資料:2007年東京都知事選挙マニフェスト(第三次)
 http://www.kyoseishinto.org/09.html

◎ドクター中松(国際創造学者)

「エコロジー東京を発明する」

 発明家だけに、環境面での政策も全て発明である。まずは、排気ガスが全く出ないHOD発明の活用を掲げ、4年間で利用率を80%にまで 高めるそうだ。また、「HOD、風力発電、宇宙エネルギ(ママ)の発明」で、東京を世界一環境のよい街にすることを掲げている。

 このHODというものが極めて重要なのだが、彼のマニフェストには、HODが何なのかが一切書かれていなかった。調べてみたところ、 HODは、Hydrogen on Demand の略で水素エネルギーに関するもののようだ。こうした技術に詳しい人しか有権者と見ていないのか、知らないこちらが無知なだけなのか…。

*参考資料:世界中があこがれる愉快な愛のある東京にする マニフェスト2とマニフェスト
 http://dr.nakamats.com/tokyo2007/

◎吉田万三(歯科医師)

「緑と環境を優先し、災害につよい東京へ、都市政策を転換します」

 現都知事が進めてきた「経済効率至上の東京づくり」が、CO2排出量の増加につながっていると批判。CO2排出増につながっているオフィスビルや自動車などの排出削減計画の策定と推進、再生可能エネルギーの活用を温暖化対策として打ち出している。

 この他、道路建設で自然破壊が懸念されている高尾山の自然保護、環境基準をこえて有害物質で汚染されている豊洲地域への築地市場移転計画の見直しも具体的に掲げている。 

*参考資料:吉田万三の「都政改革プラン」
 http://www.manzo-y.jp/pledge/070214_plan.htm

 東京都知事選の投票日は、4月8日。人びとは環境問題だけで投票するわけではないが、約1041万の有権者がどのような判断を下すかを見守りたい。

[追記]4月8日夜、即日開票の結果、約281万票を獲得した石原慎太郎知事の三選が確定した。







記事執筆、翻訳
日付 2007-04-06
筆者 東野 定
媒体 寄稿
団体名 無所属
URL
翻訳者

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