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「海辺の漂着物調査」で、東京湾の人工海浜を調べてみた…
日本・中国・韓国・ロシアの4カ国の交流事業の一環として取り組まれている「海辺の漂着物調査」。(財)環日本海環境協力センター(NPEC)の主催事業のため、主に日本海沿岸で行われているが、太平洋での調査も含まれ、広く海洋漂着ごみの実態を知る手がかりとなっている。
海洋漂着ごみの国際的な調査としては、International Coastal Cleanup(ICC)があり、日本においてもこのICCに即して、春と秋の年2回、のべ500余りの会場で、約4万数千人が分別・回収しつつ、調査を行っている。種類別の収集個数、周辺の状況などのデータは、JEAN/クリーンアップ全国事務局でとりまとめられた後、国際的な統計として活用され、今あるごみと今後発生させないごみ、両面における対策立案に役立てられている。
NPECの漂着物調査も、ごみを回収・分別しながら調査するという点では同じだが、(1)一定の範囲を区切って、集中的に調べること、(2)ICCの様式は発生起源別で調査品目も限定的なのに対して、素材別により詳細なデータを求めていること、(3)個数と同時に重量の調査にも比重を置いていること、といった点が異なる。
調査協力を申し出た団体には、原則として4月から翌年の3月までの期間に4回、同じ場所で調査をする旨求めている。そのため、最終的なデータ集約が年度末にならざるを得ず、ICCがデータ集計を行う11月には間に合わない。日本におけるICC調査結果とデータを合流させる際もタイミングのズレが生じるため、NPECの調査結果が国内外で十分活用し得ない点が惜しまれる。
海辺の漂着物調査は、2007年で11年目を迎え、近年は概ね2000人の参加を得て行われている。ICCとは別だが、NPECの集計分だけでも相応の結果は得られていると思われる。調査目的に掲げられている海洋環境保全対策、廃棄物対策、漁場保全対策等に少なからず活かされていることを期したい。
さて、東アジア環境情報発伝所でも、特に日・中・韓の3カ国の環境情報交流を進めている以上、この漂着物調査とも無縁ではいられないため、試行的にこの調査に参加することにした。発伝所メンバーのうち、日本語が堪能な中国の方々が集まりやすいことなどを考慮しつつ、大きな河川の河口から両サイド1km以上離れた海岸、といった調査条件を満たす場所として、東京湾に面した城南島海浜公園(東京都大田区)を候補地とした。
潮の満ち干によって、ごみの多い少ないに差が生じる、ということだったが、公園管理事務所の協力も得られたことから、5月19日、城南島にて1回目の調査を実施。干潮ピークに近い13時から始め、10m四方2面分を総勢8名で1時間かけ、じっくり回収・分別・調査を行った。「前日の大潮により、目立つごみはさらわれてしまった」という公園管理事務所長のお話通り、潮が残す線にアサリなどの貝殻や海草類が固まっているのが目に付くばかり。ごみは些少で、総じて美観を保っている。離島などで大きな問題となっている漂着ごみ汚染の現場とは大きく異なるが、あくまで実態調査なので、その固まりをほぐしながら、小型のごみ・人工物を見つけ、拾っていく。
見た目にはきれいでも、ごみは必ず潜んでいる。2面分の合計で、ワースト品目としては、
プラスチック破片:119
タバコの吸殻:85
プラスチック製小型容器等:24
ふた・キャップ:20
輪ゴム:18
シート・袋の破片等:17
という状況。風船や葉巻のかけらも見つかった。海辺に暮らす生き物が誤飲・誤食しそうな有害ごみが少なからず収集できたのは一つの成果と言える。素材別個数/重量は、次の通り。
プラスチック類:214個/160g
ゴム類:24個/7g
紙類(主に吸殻):89個/32g
その他の品目を含めた合計:331個/353g
レジンペレット(プラスチックの中間材料)やプラスチック芝(緑色の小片)なども紛れており、微細な分も個々に数えると、相当数に上るものと思われる。(今回は微細ごみも可能な限り回収した。)
潮干狩り客で賑わう浜辺に、羽田空港を発着する飛行機の轟音が降って来る。調査をする環境としては万全ではないかも知れないが、調査活動をPRする上で人出や賑わいは必要。次回は8月を予定しているが、今度は海水浴客にまざっての調査になる見込み。もう一つの調査目的「ごみを捨てない心、海の環境を守ろうとする心を育む」につながれば、と思う。なお、秋の調査では、NPEC様式と並行して、ICC様式での調査も行う予定である。
(参考URL)
・海辺・漂着物ネットワーク(NPEC「北東アジア環境情報広場」)
http://www.npec.or.jp/northeast_asia/network/
・城南島海浜公園
http://www.tokyobaypark.net/jonanjima_seaside/
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10m×10mの広さ2区画分を調査する

今回、10m×10mで収集したごみ
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