|
審議会で議論が進む家電リサイクル法改正について市民団体が意見表明を行った。
2001年4月から施行されたブラウン管テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機の4品目を対象にした家電リサイクル法だが、5年後の見直し規定に基づき、改正の検討が進んでいる。環境省の中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会家電リサイクル制度評価検討小委員会と、経済産業省の産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会 電気・電子機器リサイクルWGの合同会合として2006年6月27日からスタートした。
当初、マスコミ報道では、排出時にリサイクル費用と運搬費用を支払う現行の形式から、購入時に同費用を支払う方式への変更と、対象品目として液晶テレビやプラズマテレビなどが追加されるとの予想がされていた。
実際の審議会審議が始まってみると、現在、毎年排出されていると推定される家電4品目、2287万台の内、その半数しか、家電リサイクル法にのっとってメーカーに回収されリサイクルされていないことがわかった。この1162万台が、“見えないフロー”として大々的に注目され、国内での不法投棄や海外への違法な輸出にまわっているのではという懸念が高まり、マスコミでも大きく報じられることとなった。
この“見えないフロー”の実態解明に、かなりの時間が割かれ、推計値も発表されたが、山間部をはじめ目の届かない場所への不法投棄や違法性の高い海外輸出の実態をすべて明らかにすることは難しい。やはり“見えないフロー”の現状分析も大事だが、見えなくならないようにするための予防的な制度設計がより重要だといえよう。
また、支払い方式の変更をめぐっては、いわゆる「前払い」を求める自治体や小売店、後払い方式の現状維持を求めるメーカーとの意見が折り合わず、喧々諤々の議論が続いている。両者の合意が得られない以上、現状の後払いのままとなりそうなのが懸案材料である。
そこで、昨年12月に開催した「家電リサイクル法の改正を考える市民フォーラム」での議論をたたき台に、東アジア環境情報発伝所、国際環境NGO FoE Japan、化学物質問題市民研究会、市民がつくる政策調査会の4団体が合同で、新たに「家電リサイクル法の見直しに向けた市民意見」をまとめ、議論の続く審議会の委員全員に送付するとともに、10月1日に事務局の環境省にも手渡した。
この市民意見では、リサイクル費用などの内部化(販売価格への組み込み)、回収率アップのためのデポジット制度の導入、対象品目の拡大、リサイクル費用などの情報公開の徹底などを求めている。
昨年6月から始まった審議会も9月28日ですでに14回を数え、大体の論点整理が終わっている。後2、3回で審議会としての最終のまとめが出るとみられているため、市民意見の内容が盛り込まれることは、なかなか難しい状況ではある。だが、小幅な見直しにとどめてしまっては、法の精神が活かされない。今回の市民意見を共通認識として、市民の声の底上げを図るとともに賛同の輪を広げ、E-wasteも含めた問題解決に向け、引き続き喚起していきたいと考えている。
(参考URL)
・家電リサイクル法見直しに向けた市民意見
http://www.foejapan.org/lifestyle/gomi/kaden/doc/iken_070926.pdf
・家電リサイクル法の改正を考える市民フォーラム開催
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06120802J
・家電リサイクル法改正にちなんで「街の声」を聞く
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06080401J
・家電リサイクル法改正論議がスタート(2006-06-30)
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J06063003J
|