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環境ニュース > ごみ・リサイクル (日本 発)

ごみ・リサイクル 生活環境 品川清掃工場見学記

東京 東京23区にある20の可燃清掃工場の中でもっとも新しい清掃工場を見学した。

 「東京に来て、可燃ごみと不燃ごみに分別して、ごみを出しているけど、その先はどのように処理されているのですか?」日本で暮らし始めて3年という中国人の友人から質問を受けた。そこで、この中国の友人らと共に、去年の3月に竣工したばかりの可燃ごみを処理する品川清掃工場で行われている定期見学会(10月27日)に参加することにした。

 清掃工場は、自らの日常生活に不可欠な施設にもかかわらず、近所にはあまりあってほしくないというのが今も昔も市民の本音だろう。20の清掃工場(可燃)の内、6つが東京湾の沿岸に立地しているのも、そうした本音を受けてのこと。今回、訪れた品川清掃工場(東京都品川区)もそうした中の一つだ。品川清掃工場の北側の窓からは、近隣の清掃工場(港、中央、新江東など)の煙突がざっと一望できてしまう。

 可燃ごみを扱う品川清掃工場は、ごみ焼却施設(一日処理量300トンの炉が2基)と焼却によって発生する灰を処理する灰溶融施設(一日処理量90トンの炉が2基)から成り立っている。品川区全域(一日あたり230トン)はじめ、他区からもごみ収集車がやって来て、「ごみバンカ」と呼ばれる巨大なごみ捨て場へごみが投入される。収集車5台分を一つかみにするという巨大な「ごみクレーン」で、バンカ内のごみは撹拌され、適宜、焼却炉に投入されていく。品川清掃工場の焼却炉は、「火格子(ひごうし)焼却炉」と呼ばれるもので、ごみを燃やしながら移動させる構造になっている。固定部分と回転部分が階段状に交互に組まれ、ごみはここで、乾燥、燃焼、後燃焼と3つの過程を経ながら、850度以上の高温で焼却される。約2時間で焼却灰となり、この時点で容積比10分の1になる。

 この過程で発生する排ガスはダイオキシンの再合成を防ぐために急速冷却された後、ろ過式集塵機でダイオキシン類、硫黄酸化物、塩化水素、煤塵が除去される。さらに、触媒を使ってダイオキシン類や窒素酸化物を取り除くという徹底ぶりによって、法律で規制された数値を大幅に下回る自己規制値をキープしている。(例:窒素酸化物(濃度規制)法規制値250ppm以下 自己規制値50ppm以下)

 焼却時に発生する熱を蒸気タービン発電機にまわして発電もしている。通常の工場内の使用電力のすべてを賄われるどころか、東京電力に対して「売電」すらできているという。(2006年の売電収入は1億3000万円)

 また、焼却によって発生した焼却灰や飛灰(ひばい)は、灰溶融炉で1400度の高温で溶融され、溶融スラグとなることで体積が約半分に減少する。つまり元のゴミは20分の1に圧縮される。この過程で排出されるガスなどの環境対策も万全になされていることはいうまでもない。できた溶融スラグは、道路の舗装材などに活用されている。価格は1トンで100円。100円玉で買える世界でもっとも大きな商品ということでお値打ち品なのだが、清掃工場で生産される量に比べて、実際の利用量が追いつかず、持ち腐れになっているという。

 清掃工場見学会担当の方は、予定を延長して約2時間にわたって懇切丁寧に説明をしてくれた。中国からの友人もごみの行方がこれでわかったと喜んでくれた。見学会自体は良かったのだが、最初に見たごみバンカの大量のごみには慄然とする思いがした。技術の力でいくら容積を減らしてみても、それは対症療法。ごみの削減こそが喫緊の課題であることには間違いない。

 「東京23区、各区で分かれる廃プラスチックの行方」(2007-10-26)でも書いた通り、プラスチックごみを可燃ごみとして収集するモデル事業も始まっているが、この「まぜて燃やす」を支えているのがこうした新鋭の清掃工場なのである。容器包装プラスチックを分別・資源化している品川区では、可燃ごみについてはすべて品川清掃工場で処理されるが、「容器包装プラスチック=可燃ごみ」とした大田区のごみも一部搬入されて一緒に処理されている。分別・資源化にはそれなりの人手とコストがかかっている。がんばって分別している品川区民にとっては、自分たちが分けたものとそうでないものが最終的には混ぜこぜになってしまうことに、複雑な思いを抱いているのではないだろうか。

 こうした自治体を越えたごみの移動が行われるのは、23区がつくった東京二十三区清掃一部事務組合が東京23区のごみ処理を一括して行っているからだ。であれば、容器包装プラスチックを可燃ごみにする10の区も、同様の扱いをすれば済む話ではないだろうか。分別に寄せる住民の感情も考え、残りの13区のように容器包装プラスチックの分別へと舵を切り直してほしいものだ。


台風20号が近づく中、品川清掃工場へ

バンカの底には常にごみがたまったまま(クレーンによって底を傷つけることがないよう、ごみをクッションにしているという)


記事執筆、翻訳
日付 2007-11-09
筆者 廣瀬稔也、冨田行一 (HIROSE,Toshiya TOMITA,Koichi)
媒体 寄稿
団体名 東アジア環境情報発伝所
URL
翻訳者

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[3729] なるほど
Name:TT Date:2008-07-29
こうやって日本で税金をそそいで環境を考えた焼却施設をつくっても、
一方で中国人が大量の化学物質を垂れ流し、
環境を破壊しまくってるわけだ。

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