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遅々として進まない日本政府の温暖化対策を前進させるべく市民が動き出した。
温暖化防止に取り組む環境NGO、気候ネットワークが2008年3月から2009年末まで、市民の立場から温暖化防止・気候保護のための立法を実現するためのキャンペーン「めざせ!温暖化政策トップランナー」を始めている。
すでに先進国では2020年に1990年比で25~40%の温室効果ガスの削減が必要ということが共通認識となっており、欧米では、具体的な温暖化政策が提案され、イギリス、ドイツ、アメリカなどでは中長期の排出削減目標を設定し、国内排出量取引など経済的仕組みを取り入れた法整備が進んでいる。
2008年からは、日本が1990年比で6%の削減を約束した京都議定書の第1約束期間が始まったが、欧米と異なって、日本政府は中長期の目標すら設定できず、温室効果ガスの排出も2005年段階で90年から13.8%も増加してしまっている。このままでは第1約束期間の目標達成はほぼ不可能だ。
今年3月から来年末というこのキャンペーン実施期間は、第1約束期間が始まり、今年7月の洞爺湖サミットを経て、2009年末に予定されている次期削減目標に関する国際合意がなされるという、きわめて重要な時期にあたる。
このキャンペーンでは、中長期にわたって温室効果ガスを大幅に削減する目標をきちんと設定し、削減を確実に達成するための温暖化政策の法制化と、その早期実施に踏み出させるため、市民の立場から気候保護法(仮称)の提案とその実現を目指している。
まずは、2008年7月に開催される洞爺湖サミットまでを一つの転機とし、サミットに向けた政治的な動きをとらえたムーブメントを作り、キャンペーンの柱となる中長期目標設定とそのための政策の基本的な方向性について基本的な合意形成が図られる予定だ。その後、2009年末に予定されている京都議定書第2約束期間となる国際的な次期枠組みに合意するまでの期間、具体的な政策実現のための議論の展開、やイベントの開催など、市民参加型のキャンペーンを多面的に展開していくという。
具体的には、中長期の目標を掲げ、実効力のある政策の導入を要請する自治体議会の決議の呼びかけ、中長期の削減を確実に実現する明確な目標を掲げた法案の提案、経年的な情報開示請求と開示情報の分析による日本の排出実態の把握、大規模の排出事業所が削減する排出量取引制度や、全てのセクターで排出削減につながる炭素税の具体化の実現への取り組みが行われる。
日本政府は、チームマイナス6%など国民にライフスタイルの転換を呼びかけるばかりで、温暖化防止のための制度的な取り組みには積極的ではない。一人ひとりの努力はもちろん重要だが、この10年間を振り返ってみれば、法制度による大胆な政策の実施が不可欠であることは明らかだ。
COPでも化石賞の受賞など、批判の矢面にたつことの多い日本だが、「温暖化政策トップランナー」として国際的に評価される日が遠からず来ることをぜひ期待したい。
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