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ごみ・リサイクル プラスチックは資源だ!―世田谷区長に市民が要請行動

東京 08年10月から従来の不燃ごみを可燃ごみと混ぜた回収が始まろうとしている世田谷区で市民が立ち上がった。

 84万人という東京23区で最も大きな人口を抱える世田谷区。この世田谷区では、過去35年間にわたり、焼却炉の傷みとダイオキシン類等の環境汚染を低減することを目的に、プラスチック類・ゴム・皮革類を不燃ごみとして分別・収集し、埋め立てを行ってきた。

 ところがこのたび、プラスチック類は不燃ごみという区民に定着している分別方法を、2008年10月1日から変更し、上記3品目すべてを可燃ごみとして収集し、一括焼却するべく着々と準備が進んでいる。

 8月に入って、世田谷区清掃・リサイクル部が区内各家庭に配布したパンフレットによると、①埋立処分しているごみを約6割削減することで、埋立処分場の延命化が可能、②清掃工場で焼却する際に発生する熱を温水プールなどに有効利用し、焼却熱による発電で清掃工場の経費の削減が可能、③ごみの輸送距離の短縮化による運搬時の環境コストの低減、という3つをプラスチック等を焼却するメリットとして掲げている。

 東京23区の場合、廃棄物の処理は「東京二十三区一部事務組合」が行っているが、分別・収集を行う各区では対応が異なっており、23区のうち、杉並区、目黒区、品川区、港区、練馬区、新宿区、中央区、千代田区、江戸川区、葛飾区の10区が、施設建設や回収経費などの問題と向き合い、プラスチック類を容器包装リサイクル法に基づいて分別回収し資源化を行っている。

 さらに、環境省の行った検討によって、プラスチックなどの容器包装をリサイクルすることで、焼却・埋立処理や廃棄物発電を行う場合と比較して一定の効果を上げている(最終処分量削減効果は約10.4万t、二酸化炭素排出削減効果は日本の廃棄物部門からの総排出量の最大約3%分に相当する)ことが明らかとなっている(2008年8月7日報道発表資料)。

 もともと分別していたごみを、資源化せずに一括焼却してしまおうという世田谷区の方針に対し、2008年9月4日、世田谷区役所中庭において、世田谷区の市民団体が中心となって結成された「プラスチックは資源だ!世田谷要請行動実行委員会」(以下、実行委員会)による要請行動とプラスチック焼却反対を訴えるパレードが開催された。

 実行委員会では、①国の廃棄物の減量と適正な処理についての基本方針を遵守し、廃プラスチックは容器包装リサイクル法による再生利用を進めること、②世田谷区は、その基本計画にごみ減量を進めることをうたっている。廃プラスチックの資源化を進め、基本計画を遵守すること、③ごみの発生抑制を第一とすること、の3点からなる「プラスチックの資源化を求める要請書」を、熊本哲之世田谷区長に届けた。

 炎天下にも関わらず世田谷区内外から集まった約100名の市民は、プラスチック焼却による懸念や、分別・リサイクルを教えてきた環境教育とも逆行すると、世田谷区の方針を批判し、その撤回を求める声が相次いだ。その後、「プラスチック 資源になります 燃やさないで!」と書かれた旗を手に、世田谷区役所の周りをパレードし、道行く人びとへのアピールも行った。

 すでに世田谷区議会では、2007年10月に「サーマルリサイクル本格実施前にプラスチックの資源化を進める」という陳情を全会派一致で採択されている。区民の代表としての区議会の意見と市民団体からの要請書に、同じ区民の代表たる世田谷区長はどう応えるのか。実行委員会では、引き続き、“区長へのハガキ”の提出といった働きかけを呼びかけている。

(参考URL)
・ごみの分別区分変更の案内チラシ(世田谷区)
 http://www.city.setagaya.tokyo.jp/030/d00019604.html

・プラスチック製容器包装の再商品化に伴う環境負荷の削減効果について(環境省)
 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10058







記事執筆、翻訳
日付 2008-09-05
筆者 廣瀬稔也 (HIROSE, Toshiya)
媒体 寄稿
団体名 東アジア環境情報発伝所
URL http://www.eden-j.org/
翻訳者

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