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環境教育 整備と見直しがそれぞれ進む韓日の環境教育法

   

東アジア 韓国で環境教育振興法の整備が進んでいる。

 韓国で2008年3月21日、「環境教育振興法」という学校と社会環境教育に関する法律が制定された。法の施行は6ヵ月後の9月からで、下部法令の同法施行令が10月29日に、同施行規則が12月3日に発令されたばかりである。

 日本でも2003年に「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律(環境教育推進法)」が制定されているが、5年後に見直すという規定に従い、近々見直しがされる予定だ。日本の推進法も徹底的に研究して作られた韓国の環境教育法だが、その特徴や問題点など、この新しい法について韓国の関係者から話を聞いた。

 韓国の環境教育振興法では、社会環境教育指導者資格(11条)、社会環境教育指導者養成機関(12条)、環境教育プログラムの開発と認証(13条)、環境教育センター指定(16条)について明記されているのが日本の法律と異なる特徴である。法自体、議員立法で成立したために、これらの細部規定はこれから検討し詰めていくという順序になり、実際の施行まではもう少し待たなければならない。環境部の担当者によれば今年後半までに具体化され、動き出すのはおそらく2010年位になるだろうということである。

 長年、環境教育の研究にたずさわり、この法制定にも主導的な役割を果たしてきた仁荷大学のチェ・ソクジン教授によれば、基金設立を含めた具体的な予算支援、社会環境教育指導者のインセンティブや活用、学校環境教育支援への言及が弱いという問題点もあるが、国や道市等の環境教育総合計画の樹立責務(5条)や、公共機関の協力(8条)、経費支援(17条)などが明文化されたことで、今後の環境教育の促進に確実な変化をもたらすはずだという。日本と同様、やはり予算支援への強制力がない点は課題になる。

 学校関係者らは学校環境教育についての規定が少なすぎるとしているが、学校教育法との兼ね合いもあって踏み込んで規定するのはなかなか難しいようである。一方、市民団体などは、指導者資格やプログラム認証制度導入で既存の活動が逆に縮小するのでは、という危機感を多くが感じており、実際この制度を盛り込むことには反発も大きかったという。法制定を知らない団体が多く、現場の意見を伝える場も十分なかったという声も聞かれた。

 韓国の環境教育振興法は2000年以降の法令化に向けた動きの中で2004年に一度廃案になったものが、今回、チェ・ソクジン教授をはじめとする議員などの働きかけもあって、ようやく法制定にこぎつけたもので、まずは法制定自体を評価すべきというのが大半の見方だ。日本でも環境教育推進法の認知度は低く、同法がうまく活用されていないと聞くが、韓国版を逆手本にして見直す動きがある。日本と韓国、両方の環境教育法の有効な運用のために、両国で意見交換しながら細部内容の検討なども協力しあえればいいのではないか。市民としても今後の動向に注目していく必要があるだろう。







記事執筆、翻訳
日付 2009-02-06
筆者 吉原育子 (YOSHIHARA, Ikuko)
媒体 寄稿
団体名 東アジア環境情報発伝所
URL http://www.eden-j.org/
翻訳者

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