|
浙江省のとある村の小学校にてE-wasteについて学ぶ環境教育の授業が行われた。
2009年4月某日、E-wasteの分解基地として知られる浙江省のとある村の小学校において、東アジア環境情報発伝所によるE-wasteの危険性を学ぶ環境教育の授業が行われた。
今回の環境教育の主な対象となるのは地域の7つの小学校の高学年と中学の学生約3000人。この日は、山村にある小学校の全校児童約150人が校庭に教室から自分のいすをもってきた青空教室形式での授業となった。
都市部からこの小学校のある村に向かうと、山間部に入るにつれ、時折、基板を熱した際の鼻につんとくる独特の臭いをあちこちで嗅ぐことができるようになる。(基板(プリント基板)とは電子部品を固定して配線するためのパソコン等電気製品の主要な部品のひとつである。非正規のE-waste解体作業の過程ではしばしば基板上の部品や銅などの金属部分を環境や作業者の人体への考慮無しに火で熱して抽出したりする。)
今回の授業を受けた子どもたちも親たちがやっている作業であることから、E-wasteの分解工程にはとても詳しい。「基板は何でしょうか」という質問に一堂「お金になるもの」と答えた。授業を担当した教師の「金属や部品を取り外した基板をどうしていますか?」という質問には、子どもたちがめいめいに「焼くー!」「棄てておくー!」「回収するー!」など大きな声でこたえる。
次いで「どうするのがいいと思いますか?」という教師の問いかけには「回収するー!」との答えが子どもたちから帰ってくる。実際に回収するといっても、徹底的に金属を取り出す過程においては、気化した鉛以外の化学物質による汚染も懸念されるため、難しいところだ。
最後の質問の時間では、子どもから「では、どうすればいいんですか?」という問いかけがあり、教師が、発伝所が発行した中国語の教材にも書かれた無害化処理の重要性を伝えていた。
小学生が集中できるのは、30分が限度ということもあり、全体での授業は40分ほどで切り上げられたが、その後、各学年ごとに教室に戻って、それぞれの担任から教材を使った補足説明がなされた。
また、この地区の子どもたち(小学3年生)と別の地域の子どもたちの知能の発達度合いを比較した結果、顕著な差が認められたそうで、E-wasteとの明確な因果関係こそ示されていないにせよ、鉛中毒による脳の発達障害の影響が懸念されるところだ。
他に産業がないこの村の住人にとっては、E-waste解体作業がなくなることは、生活ができなくなることを意味するため、地元の人々は無害化処理のできる施設を希望している。すでに中国の大学教授も、同様の構想を示しているという話もあるが、海外起因のみならず中国国内からの大量発生も懸念されるE-wasteだけに、どのような対策をとるべきか、現場の市民とともにこれからも考えていきたい。
|

今回のE-wasteの教材(見本)

一口にE-wasteと言ってもさまざま
|