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2009年で環境アセス法の施行から10年を迎えた。
持続可能な社会をつくる上で欠かせない手段のひとつである環境アセス法が制度化(1997年6月制定、1999年全面施行)されて10年になる。日本のアセス制度は後発で、その成立はOECD(経済協力開発機構)加盟国29カ国中29番目。まさにアセス「後進国」であった。
アセス法が成立する以前の「閣議アセス」は、「はじめに事業の実施ありき」で環境への影響を予測評価するので、「アワセメント」と揶揄された。「閣議アセス」では、環境大臣は事業を行う主務大臣の要請がなければ意見が出せず、453件中わずか23件(5%)しか意見を出していない。
新しい法律のもと(2007年3月まで)でアセスの手続きに入ったものは169件、手続きの終わった85件のうち80件に環境大臣意見が出されている。「環境行政の関与はこのように飛躍的に増大し、アセス結果の意思決定への反映がなされ、事業者は慎重な対応をすることになった」。(原科幸彦・東京工業大学教授) しかし、沖縄・辺野古の米軍普天間飛行場代替施設建設事業のアセスのように、法が定めた手続きを踏まないまま、県や住民の声を無視して「環境現況調査」を強行する事例もある。コミュニケーションツールとしてのアセス制度にとっては自殺行為である。まだまだ「発展
途上」の制度なのだ。
あおぞら財団は、アセス制度の成立にあたって、制度の運用に欠かせない住民参加の充実を求めて意見を述べるとともに、講座の開催や「運営の手引き」の刊行など、市民参加型アセスメントの普及・啓発に協力してきた。
講座では、アセス法の主旨をわかりやすく伝える座学、法の手続きを参加者とともに体験するワークショップ、アセス法の対象となった事業の現地見学(フィールドワーク)を取り入れて、参加者にも好評である。2009年2月に岡山市で開催した講座には定員を50人を超える市民が参加した。
参加者の一人は「事業の計画段階から市民が参画し、環境への影響については第3者的な立場から分析をすることで、その事業の妥当性、環境への影響の大きさを評価し、ときには事業の中止・代替計画への変更も担保されてこそ初めてアセスメントの意義があると言えるのではないだろうか。そのためにも、今年行われるというアセス法改正に向けたパブリックコメントの募集には、ぜひ意見を出したい」と感想を寄せた。
施行10年を経て環境アセス制度は、見直しの作業が始まっている。政策段階や計画段階での戦略的な意思決定段階で行う戦略的環境アセスメント(SEA:Strategic Environmental Assessment)の一日も早い制度化と合わせて、市民の関心を高めていくことが求められている。
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