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やまちゃんの「東京のはじっこからエコをさけぶ!」(その1)
2009年6月10日、地球温暖化対策に向けた温室効果ガス削減の中期目標(2020年)は、結局、1990年比マイナス8%とすることで決着した。プラス4%からマイナス30%まで6つの案が示されるという、主義主張のかけらもない政府検討委員会の提案から3ヶ月、積極的にマイナス25%削減を主張する環境NPOや市民、産業と守るためにプラス4%を求める産業界、その間でゆれ動く政府、それぞれの意見のぶつかりあいが続いた。
産業界とくに製造業の攻勢はすさまじいものだった。鉄鋼業のドンとでも言うべき三村明夫氏(新日本製鐵会長)は「京都議定書は外交上の失敗」とまで言い切った。産業別に組織される労働組合は高い中期目標の設定を非難する新聞の意見広告に名を連ねて、経営側とタッグを組んで抵抗した。また、各地で開かれた意見交換会では、動員されたと思われる人々が所属も名乗らず、「プラス4%がいい」の大合唱を続け、同席した学生から「私たちの未来はどうなってもいいのか」と、たしなめられる一幕もあった。
今回の中期目標をめぐるドタバタ劇を見ていて、感じたことがある。それは、この国が「産業至上主義国家」であるということだ。政府の方針は、産業を守り育てることが至上命題であり、そうした産業構造を変える可能性のあるものは片っ端からつぶしていくことを、産業界や産業別労働組合と組んでやってきた。原子力や石油といったエネルギーからの転換をせまった再生可能エネルギー導入の道をとざし、京都議定書のような国際的な取り決めでさえ産業にとって不利になるなら無視をする。最近始まった電気自動車やハイブリッド車などのいわゆるエコカー購入時の減税措置と補助金や省エネ家電購入時のエコポイント加算も、外需頼みで業績が悪化した大手自動車・電機メーカーを助けるためではないか、と揶揄されている。
しかし、産業至上主義は着実に追いつめられている。鉄鋼業がひた隠しにしてきたCO2排出量は開示を余儀なくされ、新たな石炭火力発電所の建設には環境大臣がNOをつきつけるようになった。産業界とそれを守り育てることに腐心してきた政府は、もう必要ない。国民のための政府に変わるべきだ。でなければ、国民も環境も産業のために疲弊し、つぶれてしまうだろう。
(参考資料)
・麻生内閣総理大臣記者会見(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2009/06/10kaiken.html
・日本の「8%削減」中期目標 このままでは国際社会から孤立する(気候ネットワーク)
http://www.kikonet.org/iken/kokunai/2009-06-10.html
(関連ニュース)
・地球温暖化の中期目標に向けて~有識者からの緊急メッセージ(2009-06-05)
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J09060502J
・エコポイント、見切りスタート!(2009-05-22)
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J09052201J
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6月10日の麻生内閣総理大臣記者会見(©首相官邸ホームページ)

中期目標の選択肢(プラス4%からマイナス30%まで)
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