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海洋ごみ対策の法制化準備が進んでいる
海洋ごみ問題についての取り組みは、ICC(国際海岸クリーンアップ)をはじめとする市民活動や各地での清掃活動など多岐にわたる。国の方でも2006年の関係省庁の局長級の対策会議を受けて、翌2007年からは環境省のモデル調査などが行われるようになり、少しずつ対策が進展している。
しかし、現在の海洋ごみの実情に対応し得る法律の整備が遅れているために、他地域からの大量のごみの流入・漂着がある市町村では、きれいにしたくとも回収・運搬・処理の費用負担が大きく、いまだ対応に苦慮しているのが現状だ。
JEANでは、かねてより国などへの働きかけを行っているが、最近の主な動きとしては、環境大臣への要望書提出、対策法案(議員立法)への意見出し、がある。
4月2日、斉藤鉄夫環境大臣と面会し、要望書を提出した。持参した資料で海洋ごみの被害実態を説明したところ、紫外線等によるプラスチックごみの破片化や日本からのごみが北西ハワイなどへ漂着している現状に、環境大臣もあらためて驚かれた様子だった。
要望書では、①環境省に「漂流・漂着ゴミ」の対策の法令化についての担当者のワーキングチームを作り、NGO等の関係者の意見把握を十分に、②環境省に、海洋ごみ問題に関わる海洋ごみ対応室を置き、関係部局、関係省庁、関係団体等との連絡調整や情報の共有等の一元的管理などの対応を、③海洋ごみ問題は、プラスチックごみが多くを占める廃棄物問題でもあり、回収、処理、発生抑制の対応において、廃棄物処理法などの現行法令を改正して、海洋ごみの定義を追加するなどの本質的な検討始動を、の3点を盛った。
①については議員立法準備の動きに合わせてすでに対応する作業チームができたとのこと。②、③については、本質的かつ重要な指摘だが、簡単に実現できることではないものの、検討していきたいとの話だった。
さて、与党である自由民主党では、2006年から漂流・漂着物対策特別委員会を設置し、JEAN や被害甚大地域の市町村など、関係者からの意見をふまえて対策の検討を重ねてきたが、目下、海岸漂着物の対策法を与党による議員立法という形で今国会に提出する準備が進められている。与野党間の調整も進んでおり、国会に提出されれば、可決される公算は高い。
20年近くこの問題に取り組んできたNGOとしての意見は特別委員会に伝えてあり、今はその進捗に注目している最中だ。比較的新しい環境問題である海洋ごみには、これまで古い法律を駆使して対応せざるを得なかったが、この対策法が制定されることで、現場の苦労が少しでも改善されれば、と期待している。最初から百点満点の内容にはならなくてもいい。対応に苦慮している市町村への支援や民間との連携推進のためには、早期の成立が望ましいと考える。
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重機を使わないと除去できない漂着物は多い(対馬市・志多浦)

潮の線に沿って打ち上がる漂着物の数々(佐渡市・素浜)

東京湾も例外ではない(大田区・京浜島)
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