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生活環境 クールビズ・トレイン快走中

東京 「冷房の設定を通常より1℃高く…」、果たして実際は?

 2005年の流行語に選ばれた「クールビズ」。4年も経てばそれほど耳にしなくなるのが時の流れというものだが、今夏もしっかり登場してきた。今回は趣向を変え、電車とのタイアップ、その名は「クールビズ・トレイン」である。

 「クールビズ・トレイン」は8月3日から7日の5日間限定で、小田急電鉄と江ノ島電鉄で運行されたそうだが、東京急行電鉄の一部路線では今なお走っている。該当する車両編成(例:東急東横線の場合、5000系)において、全車両の車内冷房温度を通常の設定より1℃高くしてあり、その分、省エネになる、つまり乗客の服装がクールビズ仕様になっていれば暑さを感じなくて済む、という取り組みである。

 残念ながら、駅頭のポスターの他は目立った案内はなく、該当車両についても外側に正方形のステッカーが貼られている程度で、その意味や趣旨がすぐに把握できないのが難点だ。「運転士や車掌の服装がクールビズだからクールビズ・トレイン?」といった誤解が一部ブロガーの間に広がるような状況にさえなっている。車内にもこれといったPRはなく、温度計が設置されている訳でもないので、体感的に少々の暑さを感じて初めてそれがクールビズ・トレインであることを知る、そんな乗客が多いのではないだろうか。

 冷房の通常の設定というのは、概ね24~25℃とされており、いわゆる省エネ温度(28℃)とはかなり開きがある。その差を埋めるのが趣旨ではないだろうが、クールビズ・トレインは25~26℃になるはずだから、少しは省エネ温度に近づくことになる。興味本位もあるが、実際に東横線(5000系)に乗車して、温度計で測ってみることにした。その結果は以下の通りである。

 8月24日(月)、晴れ(午後はところにより豪雨)
・13:25 自由が丘発 各停(渋谷行き)1号車(先頭) 22℃
 (終点の渋谷到着前は21℃)
・13:45 渋谷発 特急(元町・中華街行き)6号車(弱冷房車) 24℃

 冷気が直接当たらないようにしながら、温度計の赤線が止まるまで調べた結果なので、決して大きく外れる値ではないだろう。混雑度や時間帯、日射、天候、走行区間の違い(地上か地下かなど)、停車駅の間隔(各駅停車か急行かなど)、そして何より車両や車内設備の新旧によって、温度は変わってくるので、一概に「●●℃だから省エネになっていない」とは言えないが、我ながらこれには驚いた。本来なら寒さ対策が要らない温度設定のところ、上着を羽織る女性客がいたことからもその冷え具合がわかるかと思う。5000系は比較的新しい車両なので、冷房効率が良く、設定温度以上に涼しくなるというのが一因として考えられそうだ。

 なお、同じ日に他の路線で調べた結果(座る位置や温度計を持つ高さは同じ)は次の通り。(乗車した順)

・JR埼京線(205系) 先頭車両 24℃前後
・東京メトロ副都心線(7000系) 先頭車両 23℃
・東急田園都市線(8500系) 先頭車両 23℃
・東急大井町線(6000系) 後尾車両 21℃
・東急東横線(1000系) 後尾車両 22℃
・東急東横線(9000系) 6号車(弱冷房車) 25~26℃
・東京メトロ銀座線(01系) 後尾車両 24℃
・JR中央線快速(E233系) 4号車(弱冷房車) 22~23℃

 この日、上記沿線の一部では集中豪雨に見舞われ、渋谷では28℃だった気温が一気に20.6℃まで下がったと言う。外の気温よりも電車の中の方が暑くなっていた可能性があり、乗客も困惑したことだろう。冷房設定はただでさえ難しい。クールビズ・トレインが面目を果たし、地球温暖化対策として実効性を上げるのはもっと困難かも知れない。

参考URL)

・東急 クールビズ・トレイン
 http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/mid/oshirase/090801coolbiz.html

・小田急・江ノ電 クールビズ・トレイン
 http://www.team-6.jp/report/news/2009/07/090727b.html

参考動画)

・クールビズ・トレイン到着シーン(YouTube)
 http://www.youtube.com/watch?v=8Xx8h1Kp7-I


運転士ももちろん軽装…「クールビズ、よーし!」

クールビズ・トレインにも「弱冷房車」はある

降車後に温度計を撮影(少なくとも23℃前後にはなっていたことがわかる)
記事執筆、翻訳
日付 2009-08-28
筆者 冨田 行一 (Koichi, TOMITA)
媒体 寄稿
団体名 東アジア環境情報発伝所
URL http://www.eden-j.org/
翻訳者

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