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無料化の評価が確定していないまま、お盆休みを迎えた日本列島。連日のように渋滞の報道が繰り返されている。
日本の高速道路は、入口に料金所を設けて通行料金を徴収する有料制である。日本に高速道路が初めて建設された1960年代には日本の政府の財政力は弱く、税金で高速道路を建設することができなかった。このため借金で建設費を調達し、返済のために有料制にする必要があった。一定期間後、借金の返済が完了したら無料で開放する予定であったが、その後に各地域に赤字路線が建設されるようになり、高速道路全体としては、常に料金収入よりも建設費のほうが上回るようになった。このため、さらに借金を必要とするようになり、無料の開放は不可能になった。この状態が現在まで続いている。
一方で民主党は、2003年の総選挙に際して「高速道路無料化」をマニフェストに記載した。この選挙では民主党は勝てなかったため、実現できなかったが、2009年の総選挙で民主党政権が誕生し、高速道路無料化が現実化した。しかしながら、高速道路を全面的に無料化するには1兆3,000億円の財源が必要と試算されているが、現在のところ、財源の不足により、実際に高速道路を全面的に無料化する見通しは立っていない。さらに高速道路を無料化した場合、高速道路を利用する自動車が増加して渋滞が発生する可能性や、環境面からはCO2の排出量が増加する可能性など、問題点が多く指摘されていた。
また2005年から高速道路事業は民営化され、高速道路会社により経営が行われている。通行料金を国の政策で無料にすれば会社の収入が消滅し、経営が成り立たない。このため無料化するにはその料金減収分の差額を税金で補助する必要がある。これでは結局のところ国営と同じことになり、何のために民営化したのかわからないという批判もある。このような状況の下、2010年6月28日から、日本国内の高速道路のうち、比較的交通量が少ない区間を選んで、一部を無料化する試み(社会実験)が実施された。その実施には実に1,000億円の財源が投入されている。
対象となる区間(*1)や、あるいは実験前と実験後の交通量の変化(*2)などについて、それぞれ国土交通省のホームページに掲載されている。実験の結果、全体としては高速道路の交通量が増加し、実験区間に並行する一般道の交通量が減少する影響がみられた。また交通量が増加した高速道路では渋滞が発生するようになった。さらに日本の夏季休暇期間である8月上旬からは、無料化区間以外での渋滞も増加している。
このように、高速道路無料化にはデメリットも多く指摘されており、まだ評価が確定していない。また財源の不足も制約となっており、高速道路を全面的に無料化することはおそらく困難であると考えられる。
参考リンク)
(*1) http://www.mlit.go.jp/common/000116390.pdf
(*2) http://www.mlit.go.jp/road/road_fr4_000009.html
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都心の高速道路は逆に空いていて、クルマの姿が見当たらない時間も (8/13 三宅坂ジャンクション付近)

ある日の東京外環自動車道
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