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生態系 これ以上干潟を殺すな

忠清南道 忠清南道・舒川郡長項における国家産業団地造成を目的とした干潟埋立をめぐって

 地球上に生命が誕生して以来形成されてきた自然の法則を、人間によって作られた法をもって評価できるのか、大法官(最高裁判官)たちに問いたい。去る3月16日、大法院(最高裁判所)の判決により、セマングム事業は再び死に向かって歩み始めた。セマングム事業は干潟破壊事業の代表的なものだ。この時点において、もう一つの干潟破壊事業である「群長(群山・長項)国家産業団地長項地区事業」が始まっている。

長項干潟は生態系の宝庫

 韓国社会はこれまで干潟を「価値のない土地」とみなし、開発の主要対象と考えてきた。しかし、セマングムを守ろうとする人々を通じて干潟の価値が知れ渡り、社会的費用の消耗の痛みを経て、干潟こそ「埋立地」ではなく「保存すべき土地」であるとする社会的認識が広まっている。

 長項干潟は生態系の宝庫である。事業敷地内に松林(ソンリム)砂丘と玉南(オクナム)砂丘があり、広大な干潟が広がっている。そしてそこには環境部が絶滅危機の野生動物として分類し、保護しようとしている鳥たちが群れをなして集まってくる。カラシラサギ、ヘラシギ、カラフトアオアシシギ、ヘラサギ、クロツラヘラサギといった1級鳥類から、ユリカモメ、ホウロクシギ、コクガン、ヒシクイ、スグロカモメ、ナベヅル、オオハクチョウ、ハクチョウ、トモエガモ、ゴビズキンカモメ、ミサゴ、トビ、サカツラガンといった2級鳥類がそれに該当する。ユリカモメは世界最大の約90%以上がここで冬を越す。これは長項干潟に様々な種目の生命が棲息するという証拠である。

開発が地域経済を活性化させるのか?

 最近、 舒川郡の街には「長項産業団地 早期着工せよ!」「渡り鳥は地域住民の生活を保障できない!」「長項国家産業団地だけが地域住民の生活を保障できる!」という内容の幕が数十余りも掲げられている。

 舒川郡の公務員たちと発展協議会が掲げた幕である。セマングム事業を推進する為に全羅北道が行ったやり方を受け継ぐ形になった。これまで長項の経済を動かしてきたその中心には漁民たちがいる。にもかかわらず、土地開発公社、舒川郡、忠清南道、舒川郡発展協議会では「国家産業団地だけが舒川の経済を救う」としている。

 現在、舒川の産業構造は農民と漁民が主軸をなしている。舒川の産業基盤である農業と水産業を破壊し、他の産業構造に代えるということは、危険な冒険であり、むしろ地域経済の破壊につながる。結局、数社の開発業者と為政者たちの利害打算により、舒川の経済が危機に置かれているということを知らねばならない。

経済力のない長項国家産業団地

 事業主体である土地開発公社でさえ、この事業は造成原価が高く、経済力がないという。坪当たりの敷地造成費の原価約50万ウォンに対して、土地開発公社は坪当たり30万ウォン以下でこそ経済力があるとして、国庫補助金を要求している。これに対し、建設交通部は「護岸工事費」という名目で予算支援をしている状況である。経済性のない事業をすでに計画されたとして進めるというのは果たして正しいことなのだろうか。結果に対する成功の確信がない中、国民の血税ばかり浪費するのをいつまで続けるつもりだろうか。

―群・長国家産業団地長項地区事業の概要

位置:忠清南道舒川郡長項邑馬西面西側海面一帯
面積:12,364千メートル(374万坪)
事業期間:1990年1月~2015年12月
事業費:10,566億ウォン(用地費2,066億ウォン、造成費8,500億ウォン)
造成原価:495千ウォン/坪
誘致業種:機械、石油化学、木材家具、組立及び非鉄金属など

-群・長国家産業団地長項地区の推進経緯

1987年~1988年12月:群・長産業基地総合開発計画樹立(国土開発研究院)
1989年8月18日:群・長産業基地開発区域指定(建設部告示第467号)
-面積:937万坪(群山地区467万坪、長項地区470万坪)
1990年1月29日:群・長産業基地開発基本計画告示(建設部告示第21号)
1990年5月12日:群・長産業基地開発事業の事業施行者指定(韓国土地公社)
2000年3月~12月:長項地区早期活性化法案の提起?(忠清南道、舒川郡、韓国土地公 社)
-多様な開発法案の導入:複合団地、賃貸産業団地、自由貿易地域など
-造成原価の引下げ戦略(48万ウォン/坪→30万ウォン/坪)・護岸工事費(1,028億ウォン)、団地内幹線道路工事費(972億ウォン)など、3,250億ウォン
-多様な誘致業種の収容:港湾立地性向業種、先端産業団地造成など

2001年6月27日:長項地区活性化建設交通部協議
-建設交通部:海水部錦江投棄場を長項地区内に変更し、海洋水産部の予算(493億ウォン)で土木工事造成
-海洋水産部:開也水路の閉鎖に伴う漁業補償及び代替水路の維持管理はできない。投棄場の造成後に同所在地の放棄は困難である
-産業資源部:自由貿易地域は群山地区にすでに指定(38万坪)されており、追加指定は困難である
-土木工事:造成原価は30万ウォン以下でこそ経済力があるので、護岸及び団地内の基盤施設に対する国庫補助(3,250億ウォン)の線を確保した後、入居需要により、段階別に開始する

2005年5月18日:開発計画の変更を承認(承認告示)
-面積縮小:445→374万坪
-事業期間:1990年1月~2006年12月→1990年1月~2015年12月
2005年6月18日:実施計画承認申請(1段階:護岸道路)

※2005年6月、錦江流域環境庁に環境影響評価書が送付された状態であり、海洋水産部や韓国環境政策評価研究院の意見は「事業計画の適正性と渡り鳥棲息地及び干潟に対する保護対策、海洋環境に及ぼす影響などに対する環境影響評価内容が不十分である」という問題提起をしている。

これ以上干潟を殺すな!

 セマングム事業の堰き止め工事が再開され、地域漁民たちは生存の為に現場で血の涙を流して闘争している。この時代を共に生きる者として、漁民として、市民活動家として、恥ずかしいという思いを拭うことができない。生命の拠り所であり、地域漁民たちの生活の場である干潟、今やこれ以上干潟を殺してはいけない。


長項干潟のメバウィから眺めたソル里 (c) ヨ・ギルク

広大な干潟が現れたユブ島の前に群れをなして羽根をやすめるシギチドリとユリカモメ (c) チョハン・ヘジン

松林(ソンリム)干潟で貝を採取しているおばあさん (c) ヨ・ギルク
記事執筆、翻訳
日付 2006-03-24
筆者 ヨ・ギルク
媒体 寄稿
団体名 舒川環境運動連合事務局長
(KFEM)
URL http://sochon.kfem.or.kr
翻訳者 吉澤文寿

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