Google WWW を検索 サイト内検索

環境ニュース

市民団体・市民紹介

地球と生きる方法

環境ニュース > 生態系 (韓国 発)

生態系 墓を強制移動?

慶尚南道 固城(コソン)郡が、ゴルフ場開発事業者に代わって法的根拠なく住民を脅迫

 最近固城郡が、民間資本の誘致による会華面(フェファミョン)鳳洞(ポンドン)地区でのゴルフ場建設を進めるにあたり、法的根拠がなく、また行政手続きを経ないまま住民に改葬を強制しようとした事実が明らかになり、物議を醸している。固城郡は、2005年末に「唐項浦(タンハンポ)観光開発」という事業者と、同地区の敷地(42万坪)において27ホール規模のゴルフ場を建設するという協約を交わし、敷地買入を進めている。

 これにより、固城郡のゴルフ施設担当者が事業者の敷地買入に協力し、建設予定地に散在する約1,000基の墓について、2005年7月末から、縁故者であることの届け出と改葬を求める立て札を約500個設置した。しかし固城郡のこのような行為は、現状では法的・行政的根拠が全くなく、越権行為にあたる。

 また、固城郡が設置した立て札は、墓を移さない場合は強制的に(郡側の任意で)改葬するという内容になっているが、現状において行政的に改葬を要求できる根拠がないため、これは明らかな不法行為にあたる。行政機関である固城郡による改葬の要求は、公共事業の場合では可能だが、ゴルフ場建設は公共事業ではなく民間事業である。

 また、ゴルフ場建設の承認手続きも敷地買入も十分でない状態であり、時期的にも改葬を求めることはできない。たとえすべての条件が整ったとしても、改葬の要求について固城郡にはそのような資格はなく、事業者の名前で行わなければならない。

 さらに固城郡は住民の法的権利までも侵害している。「葬儀に関する法律(現葬事法)」によると、法が改定された2001年以前に建てられた墓の場合、「墳墓基地権」が認められており、住民は改葬要求に応じなくてもよい権利を有している。にもかかわらず、固城郡は、住民の大半を占める60歳以上の高齢者に対して、法律をよく知らないという弱みをつくようなやり方で権利を侵害しようとしたという疑惑が起こっている。

墳墓基地権とは?

 墳墓基地権とは、他人の土地において自分が縁故となる者の墓を維持・管理できる排他的権利である。排他的権利とは、墓が設置された土地の使用権を保障されることにより、縁故者の同意なく墓を損壊・発掘することはできず、また改葬要求に応じなくてもよい権利である。

墳墓基地権の成立要件

 墳墓基地権は、「葬儀等に関する法律(2001年11月12日施行)」以前から慣習的に認められていたものであり、他人の土地に土地所有者の承諾を得て墓を設置した場合、土地所有者に無断で設置した墓であってもその後20年間平穏・公然と維持されている場合、および自己の所有地に設置した墓を転売(主に競売)し所有主が変更した場合に墳墓基地権が成立する。

 このように成立した墳墓基地権により墓を維持し続ける権利を有し、土地所有者やその承継者すべてに対しこの権利を主張できる。つまり、土地所有者の改葬要求に応じず、墓を維持し続けることができる。当事者の合意があれば改葬は可能となるが、改葬要求に応じない場合に土地所有者がむやみに墓を損壊・発掘すると墳墓損壊(発掘)罪に問われる。

 法律によって墳墓基地権を有す住民は、今後ゴルフ場事業者が敷地をすべて買入れ、適法な手続きでもって改葬を要求してきたとしても、これに応じる義務はない。よって、ゴルフ場事業者は、権利を有す住民一人ひとりと話し合って同意を得、さらに保障手続きを経て改葬しなければならない。今回の固城郡による立て札の設置およびその内容は、固城郡には何の根拠及び権利もなく、法で保障された権利を有す住民を欺いたものであり、行政機関による権威の乱用だという非難が起きるのは当然のことであろう。

 統営巨済環境運動連合の現場訪問と説明によって初めてこの事実を知らされた住民の抗議に対して、固城郡は非を認めながらも、反省するどころか責任をゴルフ場事業者に押し付ける醜態をさらした。法律をよく知らないお年寄りの法的権利を保護しなければならない行政機関である固城郡が、それとはまったく反対の、ゴルフ場事業者の利益のために住民の権利を侵害しようとしたという事実にただただ驚愕するのみである。

 固城郡は以前、チャンバクチェという地域におけるコンリョンゴルフ場建設に関しても物議を醸したことがある。土地の形質変更において、事業者に不当な便宜を図ったという理由で「国民苦衷処理委員会」の指摘および監査院の監査を受けている。今回の件についても決して見過ごされることのないよう、固城郡の行政が少数の利益ではなく住民の生(生活)と権利が優先されるまで、私たちは指摘し続けるということ明らかにしておきたい。


固城郡は改葬を求める立て札500個を、昨年77月からゴルフ場建設予定地に散在する墓地に設置していた。しかし、これは法的・行政的根拠に基づかない、不当・不法な越権行為である。




記事執筆、翻訳
日付 2006-07-09
筆者 キム・イルファン
媒体 寄稿
団体名 統営巨済環境運動連合
(Tongyeong-GeojeKFEM)
URL http://www.kojefem.or.kr/
翻訳者 柳田佐和子

掲示板 新規書き込みは >>こちら

No Comments

page top