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環境汚染 「市民の足CNGバス」発ガン性物質排出

ソウル特別市 片手落ちの環境部大気質改善政策

 今日も市民は停留所でバスを待つ。そしてその停留所にはCNGマークをつけた天然ガスで走るバスが何度も近づいては通り過ぎていく。ところが最近「市民の足」であり低公害バスだと皆が信じている天然ガスバスから、皮膚刺激とガンを誘発し、気管支炎症と呼吸困難などを引き起こす物質として知られるホルムアルデヒトが排出され、その排出量において軽油バスよりもなんと800%も高い数値が認められたことは大きな衝撃にほかならない。

 2000年から2004年までに導入された6,000台余りのみが該当すると言うが、これは2006年9月現在、街中で運行される1万1,000台強のバスの半分以上にもなり、決して少ない数字ではない。

 天然ガスバス普及の主務部署である環境部は解明報道資料を通じて、2004年1月1日から強化された排出ガス許容基準により、天然ガスバスに低減装置を装着することでホルムアルデヒトの排出を抑えてきたと解明した。また強化基準前に普及した車両については、別途の対策を推進せず、さらに天然ガスバスのホルムアルデヒト排出許容に関する基準はないと主張している。

排出許容基準、なぜ消えたのか

 しかし、大気環境保全法施行規則67条を調べてみると、2001年1月1日から2002年6月30日までは、天然ガスバスのホルムアルデヒト排出許容基準(0.01g/kwH)がはっきりと明示されている。

 ホルムアルデヒトの構成元素である一酸化炭素と炭化水素の排出許容基準が強化され、ホルムアルデヒトの排出量が減ったというが、これもまた推定値にすぎず、ホルムアルデヒト排出量がどれくらいなのか、そしてその危害性はどの程度なのか、これまで環境部は何の証拠も提示できずにいる。

 さらに排出ガスの許容基準は単なる削減目標であり政策的な基準にすぎず、その基準というものは必ずしも安全値を意味するものではない。それゆえ天然ガスバスからホルムアルデヒトが排出される限り、その排出許容基準もまた必ず設定されなければならないのは常識である。にもかかわらず環境部は2002年6月まで明らかに示されていたホルムアルデヒト排出許容基準を何の明確な根拠もなく、ある瞬間からなくしてしまった。

 今回検査された天然ガスバスのホルムアルデヒト排出濃度を室内の空気質の測定方法で変換すると、その濃度は最高45mg/m3になり、バスを利用するために停留所で長い間待っている市民は、非常に大きな危害にさらされているのと同じことになる。

 「特定大気有害物質」に分類され、首都圏の大気環境改善に関する特別法上「管理対象大気汚染物質」であり、大衆利用施設などの室内空気質管理法施行規則によりその管理と規制に、さらなる厳格さが要求されているのが事実である。

 しかし環境部は、2004年以前に導入された天然ガスバスのホルムアルデヒト排出量が軽油バスより高い事実を知っていたにもかかわらず、これまで対策や法案をまったく講じてこなかった。

 首都圏大気環境改善事業に集中している環境部は、ホルムアルデヒトが管理対象の大気汚染物質である揮発性有機化合物の一種であることを再度思い返すべきである。

 そして2004年以前に導入された約6,000台以上になる天然ガスバスの精密検査を優先的に行い、その危害性の有無について国民に速やかに発表するべきで、迅速なリコール処置とともに低減装置の装着など該当対策を施行しなければならない。これに加え、排出ガス規制強化以後に導入された天然ガスバスについても正確な検査により、その排出量と危害性の情報を伝え、国民の不安感を解消すべきである。いずれにしてもこれらの結果をもとに、天然ガスバスを含む大型車に対するホルムアルデヒト排出許容基準をもう一度定めるようにするべきであろう。

形だけの「大気質改善」政策

 規制強化基準以前の天然ガスバス約6,000台余りは今も運行しており、市民の健康を脅かしている。環境部は、天然ガスバスの導入で微細塵と一酸化炭素の低減だけを保護し、ホルムアルデヒトが排出されていることを積極的に知らせなかったことで、「片手落ちの大気質改善と国民の健康性の回復」という非難を呼んでいる。

 首都圏の大気環境の質を先進国レベルに高めるための環境部の努力が、今後、このような政策的ミスにより「形だけの大気質改善政策」に転落してはならない。


▲低公害バスとして知られる天然ガスのバス、軽油バスよりずっと高い数値のホルムアルデヒトが排出される。ⓒイ・ソンジョ

▲大気汚染物質、発ガン性物質と見なされるホルムアルデヒトの排出は市民の健康を脅かす。天然ガスバスの排出許容基準を改める必要がある。ⓒイ・ソンジョ


記事執筆、翻訳
日付 2006-11-23
筆者 イ・ソンジョ (Lee Sung-Jo)
媒体 寄稿
団体名 環境運動連合
(KFEM)
URL http://kfem.co.kr/
翻訳者 吉原 育子

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