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腐敗した水を引いてきて何に使うのか
1996年4月28日、ある日刊紙の社説に“腐敗した始華湖”という見出しで次のように書かれている。“海を防いで造ったこの人口湖が排水湖と呼ばれるにふさわしいほどに汚染されるに到った経緯とその事後処理の実態には驚愕させられる。始華淡水湖は、去る94年、京畿道始興市華城郡西海岸の接境に始華工業団地を造成する際、工場と住宅に用水を供給するために造られた。しかし、この水は今、工業用水どころか農業用水にさえも不適格な手に負えない排水になってしまった。1兆ウォンをかけて造った水源地が腐敗水になり、これを浄化するには、さらに6千億ウォンかかるとは呆れた事である。”
20年前(87.6.10)に始まった始華湖防潮堤工事が終わり(93.1)、わずか3年後の話である。その時になって政府は始華湖問題に慌てふためいた。環境部は水質改善対策を立て、農林部と建設交通部、そして地方自治団体は非常対策を大量に打ち出した。監査院は、“社会全般にわたる環境意識の欠如”を水質汚染の原因と診断し、環境基礎施設が完工する前に防潮堤を施行した実務者達の懲戒を要求した。国民は始華湖事態の原因が徹底的に明らかになり、同じような失敗が繰り返されないように願った。
それにもかかわらず状況はさらに悪化した。結局政府は水質対策を推進したところで、始華湖を再生することは不可能だと判断し、始華湖の淡水湖造成計画を放棄した。
以後、始華湖に押し流された腐敗水は西海に抜け、始華湖は西海の海水で満たされてしまった。この瞬間、始華湖から農業用水、工業用水を引くという全ての計画はあとかたもなく消えてしまった。国民は次第に始華湖を忘れつつも、このような問題点を改善し、新しい計画が立てられることを期待した。
しかし、始華湖騒動から10年経った今、始華湖には“環境にやさしい”という名を掲げた開発計画が溢れている。始華湖南西側にはデソン農業団地1‚100万坪の工事が進行中であり、北側には280万坪の先端複合産業団地(MTV,Multi Techno Valley)が告示され、南側にはソンサングリーンシティ1‚720万坪の計画が推進中である。始華湖の水を利用するはずだった計画は、始華湖一部の水を汲んで農業を営んだり、遠くの八堂湖から水を引いて使うことに代わった。
それぞれの計画を見ると当惑はさらに増す。まず、デソン農業団地の場合、そこに降る雨水を利用し、不足であれば10km外にある華城湖(この湖もやはり海を防いで造った)から水を引いて使うのだという。しかし、塩田として使われていた場所に湖沼を造ることによって、どれほど多くの水を集められるのか、第二の始華湖である華城湖から腐敗水を引いてきたところで何に使うのか。
さらに湖沼のわずかな流域からは豚の畜舎等から真っ黒な排水が流れ込む。それ故、デソン農業団地の中に造られている炭島湖には、まだ海水が往来していてもすでに農業用水基準(COD 8ppm)を超過する9.8ppmの水質を示している。これから海水を防いで淡水を溜め始めたら水質がどのようになるのか、想像しただけで目まいがする。
次に始華湖北側に造ろうとしているMTVはやはりひどい内容である。工業団地を造ろうという干潟地は始華湖を訪れる大部分(15万余)のチドリが留まっていく所であり、この場を失うことになるチドリが生き残れるか心配である。
また、予定地は半分以上が海水の中にあり、ここを埋めるのに必要な540万m3の土砂の為に大阜島の山々はひどい苦難を負う事になる。そうでなくても悪臭と大気汚染が深刻な始華工業団地の側に新しい産業団地が造られ、環境の負荷を加重させた場合、どのような結果をもたらす事になるのかわからない。
それでも始華湖に責任を持とうとする団体はない。海洋水産部は始華湖が海湖沼に代わったことで管理責任を引き受けたが、得るものはなく頭ばかり痛い始華湖には関わる意思がない。環境部は始華湖難開発がもたらす総合的な環境の影響に対しては目をつむったまま、個別事業に対する形式的な検討を経て、機械的に環境影響評価協議を濫発している。
監査院は各部署が慌しく提出した事業計画を中断し、“総合的であり、合理的な計画樹立”後に事業を推進しなければならないとしながら(2000年 特別監査)、国民の監視が緩むなり影を潜めてしまった。その間に水資源と農村工事は信憑性に欠ける資料と不実な論理を基にした各事業計画によって推進されている。
今、始華湖にはまた別の災難が起きようとしている。根本的な解決努力もせず、それぞれが浅はかな利得に執着して開発計画を推進する間、自然の逆襲は音もなく近づいている。
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始華湖 現場写真

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