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原子力、二酸化炭素排出量は海上風力発電の8倍
最近、地球温暖化問題の解決をめぐって、原子力が代替案になるという主張が出てきている。興味深いのは生物学者ジェームズ・ラブロック博士の主張だ。彼はいつ実用化されるかわからない風や太陽エネルギーにしがみつくのは「緑のロマン主義(Green Romanticism)」に頼ったおろかな幻想だと環境論者らを非難した。「チェルノブイリ原発事故の数千人の犠牲者も、今後数千万人に及ぶであろう気候災害の犠牲者を考えれば微々たるもの」ということだ。
原子力産業の復興にてこ入れしようとする者たちもこのラブロック博士の主張を叫んでいる。韓国では原発の広報の先頭に原発業界があり、一部マスコミがその主張を後押ししている状況だ。環境論者が原発の批判ばかりに熱を上げていると非難しているが、地球温暖化に立ち向かいたたかう人々が、なぜ原子力発電にも批判的なのか、彼らは耳を傾ける必要がある。
一つめの争点は、原子力発電が二酸化炭素をほとんど排出しないという主張が事実かどうかという点。稼動過程だけ取り上げてみると、原子力発電の地球温暖化への寄与度は低いといえる。しかし、原発を稼動するためには、前処理と使用後の数多くの過程が必要だ。
原発で使用される核燃料は、一般的な化石燃料とは異なり、精練、変換、濃縮、成形加工など、いくつもの段階の物理化学的な工程を経て作られる。この過程で大量の二酸化炭素が発生せざるをえない。最近イギリスとドイツで刊行されたいくつかの報告書では、原子力発電が海上風力発電に比べて8倍もの量の二酸化炭素を排出すると指摘している。
二つめは、与えられた危険から逃れるという建前のもとに別の危険を選択できるのかという問題。ラブロック博士の主張のように、気候災害を避けるために原発事故を容認できるのかということだ。地球温暖化は人類に与えられた最も深刻な挑戦にちがいないが、その解決策は倫理的なものであるべきだ。地球温暖化を食い止めるという大義名分で、森と地域共同体を破壊しながらバイオ燃料を生産するのなら、それが良い方法とはいえないのと同じ道理だ。
原子力発電の問題点は数えきれないほど多い。度重なる故障、地震による大規模な事故の危険性、温排水による海洋生態系の破壊、放射性廃棄物問題など、地球温暖化の解決方法として原発を受け容れるには、我々が払わなければならないまた別の環境的な代償、社会的費用はあまりにも大きすぎる。
そのうえ、2050年までに原発の数を今の3倍に増やしたところで、二酸化炭素の削減量は10%にすぎないというのが、世界のエネルギー専門家たちの共通見解だ。これは電力の浪費を減らし、エネルギー効率を高めることだけでも十分達成できる量なのだ。
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