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使用済み携帯電話 リレーインタビュー(2)チョン・ソヨン バーゼル条約履行遵守委員会副議長
「使用済み携帯電話の処理問題は、全世界的な争点だ。消費者の倫理や国内企業の社会的責任の問題だけではない。今このままでは、外交紛争の種にもなりかねない。しかし、政府‐産業界間の共助体制とガイドラインを構成して、国際舞台に出ていくなら、この分野で主導権を握ることもできる」
チョン・ソヨン・バーゼル条約履行遵守委員会副議長(高麗大学国際学部教授)は「使用済み携帯電話の処理問題は全世界に共通するものだ」と話を切り出した。
彼は「毎年、最新製品が溢れ出てくるIT産業の構造、これを選り好みする現代人の消費文化がある限り、電子廃棄物が次々と累積していくことは不可避だ」とし「資本主義社会で、企業が新しい製品を開発し販売することは、自然なことではないか。また、最新機種の携帯電話を欲しがる消費者に、古くなった旧型の電話機を使いなさいと強要することはできないのではないか」と問い返した。
最近、国内の使用済み携帯電話が中国へ越境移動し、環境汚染を引き起こしているという環境運動連合側の指摘について、チョン副議長は「その携帯電話の山では、全世界の携帯電話をすべて見つけることができるだろう。国家間における電子廃棄物の移動はすでに世界的な争点だ」とし、「電子廃棄物の処理費用が安い、開発途上国に移動している」と説明した。
また、チョン副議長は「開発途上国は十分な処理システムを整備しておらず、深刻な環境汚染が発生している。これが原因で、やがて国家間紛争が引き起こされかねない」と説明した。
チョン副議長は、使用済み携帯電話はコンピューターとともに、電子廃棄物の中でももっとも重大な問題だと指摘した。
バーゼル条約で電子廃棄物が本格的な論題として浮上した2005年よりずっと以前の2002年に、すでに環境に配慮した携帯電話の処理のため、モバイルフォン・パートナーシップ・イニシアチブ(MMPI)が構成されたことだけをみても分かる。160余りの国家が当事国として参加しているバーゼル条約は、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処理に関する国際条約である。国連環境計画(UNEP)やOECDの議論を経て、1989年に作成された国際条約で、有害廃棄物の国家間不法移動で引き起こされうる、地球規模の環境汚染の防止活動と、環境に配慮した事業の支援をしている。このバーゼル条約では、有害廃棄物の輸出・輸入の経由国および輸入国に事前通報を義務化している。韓国も去る1994年3月に加入後、廃棄物の国家間移動およびその処理に関する法律を制定した。
おびただしい数の電子廃棄物のなかでも、使用済み携帯電話が論題に浮上した理由は、使用済み携帯電話が日本だけで2010年までに6億台以上発生することが推定されるなど、急激に増加しているためである。一方で携帯電話は、世界的に活動する代表的メーカーが少なく、システムだけを整備すれば管理が容易だという運用上の利点もある。
チョン副議長は「MMPIに全世界の携帯電話メーカーと通信会社が自発的に参与し、使用済み携帯電話の再活用および国家間移動に関するガイドラインを作る作業をしている」とし「いま、韓国が主導的に参与すれば、国際標準を作ることができる。しかし国内メーカーの現状は、初めは参与していたが、現在は活動していない状況だ」と指摘した。
一部の通信会社の関係者の「私たちは携帯電話を流通させるだけで、使用済み携帯電話に対する責任はない」という主張に対し、チョン副議長は「法的な問題だけで働きかければ限界がある。海外の状況を見ても、移動通信会社とメーカーが一緒に問題に取り組んでいる」と話した。彼はまた「国連事務総長まで輩出した国で、世界の構成員の一員として模範を示しながら、与えられた責任を全てまっとうしなくてどうする。その上、国内の使用済み携帯電話が海外に越境移動することは、環境だけでなく外交的問題も招きうる」と指摘した。
使用済み携帯電話を取り巻く問題に対する視点を、資源浪費、環境汚染だけでなく、外交問題にまで広げなければならない。このためチョン・ソヨン副議長は、使用済み携帯電話と関連し「修身斉家治国平天下(天下を治めるには、まず自分の行いを正しくし、次に家庭をととのえ、次に国家を治め、そして天下を平和にすべきである)の原理で、国内と国外の2領域で同時に動かなければならない」と強調した。グローバルと国内の両方向へ戦略を練り、国内でも全国レベルから小規模の地方まで、複数の段階で働きかけなければならないという意見だ。
この過程で先行しなければならないものは、政府、メーカー、移動通信会社、学界、市民団体などが集まり、使用済み携帯電話の問題に対して認識を同じくし、理解と協力を根っこにガイドラインを作ること。また、これをキャンペーンと連結させ、社会全体の認識を変えなければならないということが、チョン副議長の主張だ。チョン副議長は「市民団体、メーカー、移動通信社間で対決構図を形成したり、政府が一般的に規制したりする方式では限界は明らかだ」とし「モバイルフォン・パートナーシップ・イニシアチブ(MPPI)という言葉を見ても分かるように、バーゼル条約でも、一般的に規制策を作ることではなく、お互いに論議し解決方法を模索している」と付け加えた。
◆MPPIの主要目標
-効率的な使用済み携帯電話EPR(拡大生産者責任)制度の達成
-消費者が、使用済み携帯電話と関連して、環境に配慮した活動ができるように促す
-再利用/再生/資源回収/リサイクル/処分に対する最適な選択をできるように促す
-環境に配慮した管理のために、行政的および制度的支援体系を構築
MPPIでは、携帯電話の実務グループ((Mobile Phone Working Group)を構成して、去る2003年以降から現在まで、4件のプロジェク分野に分け、具体的な指針を準備している。
プロジェクト1:携帯電話の再利用
プロジェクト2:携帯電話の回収および国家間の移動
プロジェクト3:携帯電話の資源回収およびリサイクル
プロジェクト4:広報および教育-設計考慮
抽象的で原論的な話のようだが、使用済み携帯電話問題の特性上、うなずかざるを得ない指摘だ。
関係する当事者たちが、一途に使用済み携帯電話の回収をすること自体が難しく、効率的な処理システムを整備しても限界があるとの指摘のため、市民の自発的な参与は、社会全般的な認識を変えてこそ可能である。国民みなを対象にしたキャンペーンが必要だ。
また国内の使用済み携帯電話が中国、フィリピンなどへ移動している事例など、大部分は法の網をかいくぐり不法に搬入されているようだ。政府の規制網だけでは限界があるということを反証した。バーゼル条約の重要な課題の中の一つが、優れた先進事例を知らせることである。これにより多くの国家で、自国の先進事例を紹介して基準に反映させようと努力している。
チョン副議長は「使用済み携帯電話の回収キャンペーン、再生してレンタル携帯電話に活用するなど、模範的な事例に値することがあっても、韓国はこれを活かせていない」とし「韓国環境部の資源循環政策の状況は、海外にまったく広報されていない。積極的に知らせなければならない」と主張した。
最後にチョン副議長は「国内で作られたガイドラインをもって、国際舞台に参与しなければならない」とし「このような環境問題は外交問題とも連結しており、環境部内の外交組織を育てたり、環境部と外交部が共同で対応したりしなければならない」と強調した。
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バーゼル条約ホームページ(www.basel.int)内のMPPI関連事項
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